2013/9/5 岡山県看護協会 プレゼンテーションスキル 研修資料 た なか 田 中 きよし 潔 岡山商科大・経営・商学科教授 (大学院商学研究科、教学部長) プレゼンテーションスキル • • • • • • 09:30~10:20 10:30~11:20 11:30~12:30 昼食 13:30~14:20 14:30~16:00 看護研究とプレゼン プレゼンのコツ パワーポイントの概要 パワーポイントの応用 日本語記述の要点 About 研修講師 • 田中 潔(たなかきよし) – – – – – – – – – 略歴: 岡山大、九州大修了後岡山商大へ勤務。教授 岡山県を中心に看護研修を25年以上 主な科目:情報ネットワーク論、社会調査実践他など 連絡先 岡山商科大学 〒700-8601(専用番号で届く) [email protected] (eメール) http://www.nahaha.org (Web) 検索エンジン 「岡山商科大学 田中潔」で検索 大学電話 086-252-0642 大学FAX 086-255-6947 After 研修後 アポイントメント • 質問・相談はeメール[email protected] が最適。メールなら返事確実。その他電話・F AXは086-284-7726(自宅)でも可能。 • 相談の「三種の神器」: 看護研究計画書、使 用アンケート用紙、データ入力エクセルファイ ル(すでにあれば) • 遠方の場合メールだけで指導する場合もある (PC用メールがあるとファイルのやり取りが 便利。連絡なら携帯メールでも可能) プレゼンテーションを考える なぜプレゼンに苦労しているのでしょう? 何をプレゼンすべきでしょう? プレゼンテーションとは • プレゼンテーション、示説→みんなの前で発 表すること • 良いプレゼンとは – 見栄えのする(見易い)表示や資料を行う – そのためにはパワーポイントpptが主流? – 発表時間を厳守する – 質疑応答にさわやかに(カッコ良く)回答する • • 企画から発表までを見通す 判明したことが分かっている 望ましい研究スタイルとは 看護研究・調査研究を考える(独断と偏見を含む) • 量的研究 – 統計的な処理,何かの物差し(尺度)で計る – 行動や現象を計量する学問 – 文章やインタビューからでも数値化すれば量的 研究なのだ • 質的研究 – 解析者の知見による見解 – 少なくても自然科学ではない 質的研究と量的研究の関係 • 南小樽病院 瀬畠 克之さんのページより引用 • <表1> 質的研究と量的研究との比較 質的研究 仮説生成型 言語や現象(概念) 合目的的抽出 哲学・社会学理論 • 研究では“仮説を生み出す”というよりは“仮説を明確化していく”といった方が正確かもしれ ません。 <表2> 質的研究の分類(私案) ミクロ研究(個人誌研究) 調査手法 個人面接 デイスコース アナリシス 観察法 ドキュメント分析 研究視座 ケーススタデイ エスノグラフィー フェノメノロジー • • 量的研究 仮説検証型 数値データ 無作為抽出 数理統計学的理論 マクロ研究(一般化研究) 個人面接(複数) フォーカスグループ (観察法) コンセンサスメソッド グランデッド・セオリーアプローチ 学部で学ぶこと 実験方法、データ収集、分析方法やプレゼン 大学院で学ぶこと 仮説設計や問題設定 パワーポイン ト全盛時代 への警鐘 トヨタがパワーポイント(ppt)禁 止令 ダイヤモンド社オンライン (2009/5/20)より 記事のポイント 「素材集め」はプレゼンのコツ 本物志向 • 材料を集める,揃える – 文字,表,図(写真),グラフ,デザイン図.. – デジカメ,VTR機器の扱い方 – PCへの音声・画像ファイルを移動 • プレゼン作品をPCで作成する – 作品の構成や起承転結 – パワーポイント(パワポ)の使用・操作方法 – Word,Excelからパワポへ連携 – パワポでの作図,アニメ効果 • プレゼン作品の実行 – 発表当日あせらないために 素材の集め方 • デジタル機器(デジカメなど)で撮影 • スキャナで画像読み取り – これらはマルチメディアの取り扱い • ソフトOfficeで素材を作る – Wordで文字原稿 – Excelで表やグラフ – ペイントでイラスト – パワーポイントで編集,デザイン効果 素材をPCに集める道具たち • PC側の端子を確認 • USB接続 機器接続の万能選手 – USB1.0とUSB2.0(より高速、標準)が共 存 • IEEE1394 – 動画などより高速接続向け – 端子形状が異なる 小さな正方形 • 接続の基本はケーブル接続 – 挿すだけでOK • PC デジカメやビデオ カード型メモリで移す • 事実上の標準 デファクトスタン ダード • USBメモリ – USBに直接挿せる • SDメモリカード(系) – 標準サイズの他、ミニSDやマイクロ SDも一般的(携帯電話に伴ない) • メモリスティック – ソニー独自のメモリカード 接続の小道具たち • USBハブ(2~3千円) – たくさんのUSB機器を接続する • マルチカードリーダー(2から3千円) – たくさんの形状のメモリカードの読み書き プレゼンはファイルを集めること • パワポがうまく使えない • 文章の構成,起承転結 – 1ページ1行で表現できるだろうか? • 文章の表現方法 – 言葉づかいやページの割り振り • でも – – – – 図表が上手に描けない デザインが下手(田中も同感) 写真や動画も使いたい 文字がくるりと動く(アニメーション) あなたはこの処理をどのソフトで • 文章を作成する – メモ帳,ワード,日本語ワープロ • 表計算や計算処理 – エクセル • インターネット – インターネットエクスプローラ,オペラ • 電子メール – アウトルックやアウトルックExpress • 統計分析 – エクセル,SPSS,SAS,S • お絵かき・写真修整 – ペイント,フォトショップ • 発表 – パワーポイント • 実は,プレゼンにはこれだけのソフトが本当は必要 こうしなさいAV機器 • 写真に撮る – デジカメで撮っておきPCにファイル化する – できたファイルはJPGがつく • 動画を撮る – 短いカット撮りしてPCにファイル化する – できたファイルはMOVやAVIやMPEG • 音声 – 音声ファイル化する WAVやMID こうしなさいAV機器2 • 文書,図表 – パワポで作る PPT – ワード,エクセルからコピペする DOCやXLS • 芸術的,細かな画像(加工含む) – お絵かきソフトで作成 GIFやJPG Officeソフトを プレゼン作成の中心に プレゼン技法の変遷 • 模造紙・紙芝居時代 – 模造紙+色マジック・絵具 • スライド時代 – 写真撮影+製図技法・ロットリング • 今や • PC利用時代 – 示説ソフト「パワーポイント」+液晶プロジェクタ – 製図技法はほとんど不要 マイクロソフトOffice(MS-Office) • マイクロソフト社のビジネスソフト群 – ワード、エクセル、パワーポイント、アクセス • PCを買うとWordとExcelはついているのが普 通...でもでも本当は – Word 文書や資料作成(看護研究計画書類) – Excel データ分析・グラフ(データの視覚化・プレゼン) • パワーポイント – 必要に応じて購入するソフト(別売1~2万円) – 施設PCには装備なしのこともあり – プレゼン準備にハタと困る場合あり 自PCでソフト確認 • PC購入時には「スタ ート」、「すべてのプ ログラム」を開いて MSOfficeの確認を する WordやExcelからパワーポイント • 精密な文書作成にはやはりWord • 精密なデータ処理にはExcelを • 書類はWordとして保存し,再利用する • データや表類はExcelとして保存する – 機械可読式データ(マシン・リーダブル・データ) • 人に見せる時,これらをパワーポイントで要約して表示 する みんなファイルにして PCに保管. パワポでコピペで統合化 液晶プロジェクタ や プリンタに出力 Officeソフト間の連携・継承 • Officeの操作性はほぼ統一されている – ワードとパワーポイントは酷似・違和感なし • あるソフトで作成したもの(オブジェクト)は • 多くの場合、別のソフトへ移動できる • MSOfficeソフト間は • 「オブジェクト指向型」ソフト群 Officeソフト間のオブジェクト交換 • ワードで作成した文書(テキスト) • エクセルで作成したグラフ • ホームページから画像をさがす • コピー&貼り付け(ペースト)で パワーポイントに持ってくることが可能 • コピー : クリップボードへの取り込み • ペースト: クリップボードから貼り付け 見やすい素材づくり グラフ、Excelの利用 グラフの活用 (数値の「見える化」)」 • 棒グラフ – 分布の形を良く見よう – 棒の間隔にだって意味がある • 折れ線グラフ – プロフィール分析に使う • 散布図 – 2つの項目間の関係 • 色々なグラフを参考に 分布の形と基礎集計 投げ1のヒストグラム 投げ1と投げ2を書き分ける 棒の間隔をコントロール • あなたは気をつかっていますか? 折れ線グラフはプロフィール分析 プロフィール分析 10 9 8 患者平均 看護平均 7 6 身 な り か 朗 ら 応 速 対 迅 守 厳 感 安 心 葉 遣 い 5 言 • 6つの項目につ いて、それぞれ 10点満点で採点 する。 • 1点=できていな い 5点=普通 10点=出来てい る • 患者群、看護群 ごとに平均を算 出 散布図→単回帰分析 • 回帰直線y=x 相関係数r=0.43 40 y=x R = 0.1859 2 投げ2 30 20 10 10 20 30 40 投げ1 • 投げ1と投げ2の直線関係は弱い(あまりない) 日本語表現の要点 プレゼンの心がけ • 表示日本語は簡潔に、読みやすく • 聴衆者は「表示を読み」ながら、「説明を聞く」 ことを忘れずに • 伝えたいことが簡潔か? – だから、「箇条書き」が原則 • しゃべることと表示が同じ内容か? • しゃべる速度はややゆっくりと プレゼンに役立つ表現方法 • 問: 看護協会は今後どのような研修を行う べきでしょうか?(ある年の会員向け調査よ り) • 回答例:答えを尋ねるのでなく自ら調べる姿 勢を持つ若者が減ったので,現代の若者の 姿勢を集団教育で示して欲しいと思いますし, 先輩をみて育つ後輩も少なくなった気がしま す. 文章構成上の課題 • 質問者が期待している回答ができていない – 思いついたまま書いているだけ – 質問者側(聴衆者)を意識しているか • 文章構成の基本 – 5W1Hをできるだけ – 起承転結,序破急を知っていますか? • 余談:データ入力が大変,読み飛ばされるも ととなりせっかくの回答が無駄になる 5W1Hを思い出す • 5つの「W」 – 1.WHEN いつ – 2.WHERE どこで – 3.WHO 誰が – 4.WHAT 何を ...... そしてもう1つ, – 5.WHY (なぜか) • 1つの「H」 – 1.HOW どのように 相手に伝わるコツ • 上手な文章は「短い」 – 読点や句点をやや多めに使う – ところでどちらが。かご存知? • 掲示資料は「である調」 – ~である. – ~なのです.(ですます調)は使わない • さらに,箇条書きや体言止めも効果的 • 経験格言 – 内容のない発表はきれい(に作ろう) – 内容のある発表は汚ない(くても許す) • 細かな資料は突っ込まれる • ポイントを押さえた資料や効果(色やアニメー ション) • シンプル イズ ベスト 戦略=目的+手段 • 目的と手段は階層的につながっている • (戦略の階層性) • 目的が具体的・明快だと手段が立てやすい • • • • そして、戦略とは「選択と集中」 複数の選択肢を出来るだけたくさん作る 選択肢の長所と短所を吟味する その中から選び、まっしぐら(集中) 戦略的であることチェックリスト • □ 現状分析ができている • □ 分析から(中・長期の)目標がはっきりし ている • □ 目的達成のため手段は適切か? • □ 目的達成のため資源は集中されている か? • □ その目的や手段を説明できるか? 論理的とは • 文章やスピーチの場合: 段落と段落、話と 話の関係がわかりやすいこと • 企画書の場合: 話の筋道が分かりやすい、 ページとページのつながりが分かりやすい • 論理的とは結論・主張が明快で、その理由と 話の筋道が分かりやすいこと 話の筋道→接続詞を上手に • 上位目標確認 • さて 現状分析 • であるから 戦略目標(仮説)の提示 • そのため 実施案の提示 • つまり まとめ、展開なのです 日常の接続詞一覧 • • • • • • • • 順接 逆接 添加 説明 転換 例示 補足 理由 であるから、なので、そのため しかし、だが そして、さらに 要するに、つまり さて、ところで 例えば 並列 かつ、または ちなみに なぜなら 論理に困ったら逆に考える、 並列もチェックする • 三段論法 – AならばB、BならばCよってAならばC • Cの理由はB、Bの理由はAそこでCの理由 はAなのか・・・「逆向き推論」 • 逆向き推論チェックの徹底こそが納得しやす い論理形成 • かつ(AND)、または(OR)、~でない(NOT) の組み合わせが多い(論理の並列) 帰納と演繹 • 帰納とは事実から結論を得る • 統計は帰納的考えに近い – ラーメン店Aはうまく、行列があった – ラーメン店Bはうまく、行列があった – だからうまいラーメン店には行列がある • 演繹は推論すること(症例研究) – この疾病には斑点が出る。この患者には斑点が ある。そこでこの患者はこの疾病か? 推敲(すいこう)してみましょう • 推敲前: • 答えを尋ねるのでなく自ら調べる姿勢を持つ 若者が減ったので,現代の若者の姿勢を集 団教育で示して欲しいと思いますし,先輩を みて育つ後輩も少なくなった気がします. • 答えを尋ねるのでなく自ら調べる姿勢を持つ若者が 減った • 現代の若者の姿勢を集団教育で示して欲しい • 先輩をみて育つ後輩も少なくなった • 先輩から学ぶ,自ら調べるなど,職場で能動 的に活動できる人材育成のための集合研修
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