ISO(国際標準機構)/TC20 - 一般社団法人 日本航空宇宙工業会

平成22年2月 第674号
ISO(国際標準機構)/TC20/
SC14(宇宙システム・運用分科委員会)活動を推進して
三菱電機株式会社 鎌倉製作所 技術顧問 永島 敬一郎(現在ISO/TC20/SC14/WG1コンビナー)
1.はじめに
2.ISO/TC20の組織
これまで日本の宇宙産業は開発に重点がお
航空宇宙に関連するISO活動組織はTC(Technical
かれ、ほとんどの事業が新規に開発する技術
Committee)20において活動している。組織図
を採用し、標準化に注目されないケースが多
を図1に示す。私が係った委員会は宇宙シス
かったといえる。また、欧米の技術に基づき
テム・運用委員会(SC
(Sub-Committee)
14)で
決められたものに従うという環境にいつの間
米国が幹事国となり投票権を有する加盟国は
にか馴染んでしまったケースが多かったと
12カ国(ブラジル、カナダ、中国、フランス、
いっても過言ではない。すなわち、日本の技
ドイツ、イタリア、日本、ロシア、英国、米国、
術力で国際標準を作る活動の重要性が不足気
ウクライナ、イスラエル)である。
味であったと考える。
一方で政治・経済のグローバル化が進み、
SC14には、6つのワーキンググループ(WG)
があり、私はWG1のコンビナー(議長役)を
様々な分野でグローバルスタンダードがキー
2003年から務めている。標準として制定する
ワードになっている。こうした国際的に通用
ための2/3の賛成を得るためには8カ国が必要
する標準や技術が宇宙産業分野においても影
で、欧州勢の4カ国が反対に回ると国際標準
響力が大きくなっている。
としての制定に影響することを念頭におきコ
ここでは、宇宙産業の製品の信頼性向上及
ンビナーとして活動している。
び貿易促進に貢献することを活動理念とする
国内活動は航空宇宙工業会(SJAC)が航空・
国際標準化活動(ISO/TC20/SC14:宇宙シス
宇宙機に関する国内唯一のISO規格審議団体
テム及び運用)の活動動向を紹介する。
で、SC14の6つのWG対応で分科会を設置し取
本資料が国際標準化活動への関心を深め、
りまとめている。SC14の6つのWGを表1に示
宇宙技術の国際標準化が人類の日常生活向上
す。なお、軌道上デブリに関し、上記の6つ
に不可欠な活動となり、国際標準化にかかわ
のWG間の調整役として軌道上デブリ調整WG
る人材の立場の向上と育成の一助となること
(ODCWG)がアドホックなWGとして設置さ
を希望する。私が国際標準化の世界にかかわ
れている。
るようになった経緯とともに、これまでのISO
今までにSC14として制定された件数は65件
における経験について、十分深いものではな
で、審議中の件数は65件である。私がコンビ
いが、その一部を紹介したい。ご参考になる
ナーを務めているWG1の制定件数、審議件数
部分を見いだしていただければ幸いである。
及び新規案件はそれぞれ15件、4件及び3件で
ある。
31
工業会活動
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ISO/TC20(P)
ISO/TC20/WG9
ISO/TC20/WG11
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ISO/TC20/WG13
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ISO/TC20/SC1(P)
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ISO/TC20/SC4(P)
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WG2
WG5
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ISO/TC20/SC6(N)
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ISO/TC20/SC8(N)
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ISO/TC20/SC9(P)
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WG8
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WG10 WG11 WG12 WG13 WG14
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ISO/TC20/SC10(P)
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ISO/TC20/SC13(P)
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ISO/TC20/SC14(P)
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ISO/TC20/SC15(P)
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WG1
WG2
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WG6
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図1 ISO/TC20全体組織
表1 SC14のWG構成
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3.ISO宇宙国際標準の理念
SC14の 幹 事 業 務 を 担 当 し て い る 米 国 の
主要な内容は次の通りである。
AIAA(米国航空宇宙学会)のWebサイト(http://
• 宇宙環境の国際的定義
www.aiaa.org/content.cfm?pageid=327)に理念
• 宇宙機から打上げ機までの国際相互利用
が記載されている。活動は①自発的な活動、
• 機器・部品の相互供給・利用拡大
②科学的な協力を強化して、貿易促進として
• 宇宙機の組立て・試験及びその互換性
いる。
• 射場に於ける安全基準及び支援システム構築
32
平成22年2月 第674号
• 地上局等管制センターの国際的相互利用
活動時の着目点としては①各国の既存標準
の変更及び廃棄要求はしない。②情報交換を
行い合意に基づく共通定義を推進する、とし
④会議後の議事録のレビュー、アクションア
イテムの確認
⑤AIAAのWebサイト(ISO制定のための支援
サイト)へのアップロード支援
⑥アクションアイテム解決促進のためのメー
ている。
ル及び電話による事前/事後調整
4.コンビナー(議長)としての役割
2003年5月開催のSC14“つくば”国際会議
からWG1のコンビナーを務めている。主要な
コンビナーとしての活動において困った点
は“アクションを設定するがなかなか決めた
通りに、進まない。”ことである。
活動内容は以下の通りである。
①WG会議のアジェンダ、会議場所、日時を
会議開催国のメンバーと調整
②会議での開催宣言、審議進行、閉会宣言の
実施
最近の例:
①フレームワークを検討し、既ISO文書以外
の項目をどのように進めるか
②NWI(New Work Item)、CD(Committee
⇒全体としての課題把握と方針決定(標準体
Draft)、DIS(Draft International Standard)
系(フレームワーク)の議論含む)
、全体
の各投票において期限までに投票しない国
会議の議題設定と議事運営を務める。幸
が多いことの改善
い、現時点において大紛糾する議論なし。
③国際会議においては賛成であるが正式の投
③TC20/SC14総会(年1回)に出席しWG1にて
票で反対投票をする国があり、調整に時間
審議した内容をプレゼンテーション(写真1)
を要す
写真1 第19回SC14総会(2009年5月22日、ベルリン)
33
工業会活動
5.WG1のフレームワーク
図2にWG1のフレームワークを示す。
図2中の表示は次の通りである。
WG1で審議中の案件、新規提案として審
議 中 の 案 件、 欧 州 宇 宙 標 準 協 会(European
Cooperation for Space Standardization(ECSS))
の制定状況を考慮し今後ISO化すべき案件、
NASAのmandatory(強制的)な20の標準項目
から今後ISO化すべき案件を示している。無
印はISO化されていないもので今後ISO化する
可能性がある項目を示している。
塗りつぶし :制定済み
■■■ :審議中
■■
:NWIP(新規提案)
とすべく審議中
■
:ECSSを基に検討中
▲
:NASA Mandatory Technical
Standardsの一部
無 印 :未着手な規格
図2 WG1のフレームワーク
34
平成22年2月 第674号
6.欧米の標準化活動と推進母体
Européen de Normalisation(CEN)
)及びISOとの
米国のNASA及び軍(Space and Missile Systems
連携図を図3に示す。図3に示すように欧州にお
Center(SMC)
)並びに欧州のECSSの状況につ
ける宇宙関連の標準化活動はECSSを中心に
い て、NASAのMandatory Technical Standards、
CEN、ISO及び品質関連の標準化活動と連携し
SMCのCompliance Documents及びECSSの制定文
て推進されている。
書の文書数と推進母体を以下に示す。
(1)NASA:
ここで注目すべきはCENの中にWG202を設
置して宇宙技術に関連するアプリケーション
Mandatory Technical Standards List
の標準化について、今後活動すべき9項目の
URL:http://standards.nasa.gov/Documents/
案件が勧告されている点である。勧告には
MandatoryTechnicalStandardsList.pdf
文書数 :20 Documents
推進母体:Office of the Chief Engineer
(NASA
Technical Standards Program
(NTSP)
)
2009年末以降本格的に推進するように将来の
ECSSの任務として実施するよう謳っている。
WG202が勧告している9項目は以下の通りで、
CENのニュース誌(Networking)9月号に記載
されている。(URL:ftp://ftp.cen.eu/cen/News/
(2)米軍関係:
networking/Archive/September09.pdf)
Space and Missile Systems Center Compliance
Specifications and Standards
URL:https://aeroweb.aero.org/m_dir/maddl.nsf/
C534E42954BF2213882575A0006C4E1B/
$file/TOR-2008(8583)-8215.pdf
2009年末から作業開始予定:
(1)道路アプリケーションのためのナビゲー
ション及び位置決め用受信機の性能標準
(2)地上システムと共にモバイル衛星システ
文書数 :65 Documents
ム(MSS)と固定衛星システム(FSS)の
推進母体:SMC Chief Engineer & Aerospace
インターオペラビリティと統合
Corporation
この場合次世代ネットワーク(NGN)と
のグローバルな航行衛星システム(GNSS)
(3)ESA:
(特にGalileo)についても含める。
European Cooperation for Space Standardization
(3)宇宙状況認識のためのモニター
URL:http://www.ecss.nl/
(4)地球観察(EO)におけるデュアルユース
文書数 :120 Documents +α
推進母体:ESTEC内にECSS専任組織
地上セグメントインターフェース
(5)統合した警告システム
(6)非常時のデータ通信サービス
上記に示すように各機関の標準化活動は各
(7)災害管理のための地理空間データ
機関内に専任の組織が設置され、新規作成及
び維持管理が実施されている。なお、上記の
標準文書はインターネットから無償で大部分
ダウンロードできる。
2009年末に推薦が確定予定:
(8)地球観察、ナビゲーションと位置決め及び通
信の各システムを利用するシステムにおける情
報交換のためのデータ・フォーマット
7.ECSS、CEN、ISOとの関係
欧州のECSSと欧州標準化委員会(仏:Comité
(9)ロ ケ ッ ト の た め の ペ イ ロ ー ド・ イ ン タ
フェース
35
工業会活動
図3 ECSS、CEN、ISOとの関係
8.SC14の戦略立案の現状
2008年開催のSC14総会においてSC14活動の
総会にて議論する予定で進行している。
今後の戦略立案のためのチームが設置された。
各章で記載すべき内容、参考とすべき既存
(アメリカ、イギリス、フランス、日本、中国)
資料を整理すること、衛星を利用したサービ
現在、Initial Framework(図4)を参考に以下の
ス(アプリケーション)も含まれている。こ
項 目 に つ い て 検 討 し て い る。2010年 開 催 の
の既存資料は各国の資料、OECD、CEN等の
SC14総会までSC14戦略計画書を作成し、SC14
文書から構成される。
1.宇宙関連製品とサービスのための世界的環境(Global Environment for Space Products and Services)
2.宇宙システム製品とサービス(Space Systems Products and Services)
3.国際標準化のための目的(Objectives for Global Standardisation)
4.国際標準の活用状況と機能の分析(Status and Performance Analysis)
5.ISO宇宙標準に関する戦略(Strategy for ISO Space Standards)
5.1 ビジョンと目的(Vision and Objectives)
5.2 国際宇宙標準の評価基準(Criteria for Global Space Standards)
5.3 関係とインタフェース(Relationships and Interfaces)
5.4 国際標準化のための注目領域(Focus areas for International Standardisation)
5.5 組織と開発(Organisation and Development)
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平成22年2月 第674号
図4 SC14の戦略立案のための初期フレームワーク
9.アプリケーションに関連する当面の領域
2009年5月開催のWG1会議において衛星技
術を利用した国際標準をどのように作るかを
ドイツ、日本からのメンバー構成で活動する
ことにしている。
議 論 し た。 そ の 結 果、WG1内 にSatellite
当面のSACTの活動のイメージを図5に示
Applications Coordination Team(SACT)を設
す。地上で採用する複数のアプリケーション
置し活動することにし、SC14の総会で承認さ
とSpace Segment側とのインタフェースに関連
れ、現在、アメリカ、イギリス、フランス、
した標準に着目することにしている。
図5 アプリケーションに関連する当面の領域
37
工業会活動
10.国際標準化活動を経験して
⇒方針の筆頭に“国際競争力強化(貿易
以下に2003年から2009年の約6年間の国際標
準化活動の経験に基づき気がついた点を示す。
促進)及び信頼性向上に寄与する項目
(1)コンビナー(国際会議議長)になる前は
を 優 先 的 に 展 開( 必 須 案 件 を 抽 出 し、
国際標準の重要性、必要性について考え
制定後の貢献及び貿易目標の明確化)”
ることは“ゼロ”ではないが、ほとんど
を示している。正直に言うと、貿易促
なかった。
進に関係する国際標準作りの本格化は
(2)最近は国際標準の必要性を痛感している。
今後である。
(3)国際標準の活動をフローに示すと次の図6
(6)国際会議に出席する各国の出席者はその
になる。当初はこのフローの内容をほと
道の専門家(エキスパート)
んど理解できなかった。
⇒コーヒーブレーク時、会食時、各国の
⇒大変面倒なフロー(手順)を介して国
エキスパートとの会話は公式の場では
際標準が制定される。(新規案件の活動
聞けない話なども密にうかがうことが
開始から制定まで原則3年以内)
でき、良い経験となった。しかし、広
(4)近年欧州企業が国際標準を一つの戦略的
範な話題に英語ですべて対応していく
な武器としている。ECSSのWebサイトで
ことはやはり容易ではなく、今でも努
は標準化した文書をオープンにしている。
力が必要
(5)2004年度からはSJAC内に設けられるISO
(7)この間で得た最も大事な事柄は、12カ国
宇宙機(SC14)国際規格委員会の委員長
から出席している委員達と面識をもち、
を務めている。自らも国際標準化活動が
親しく会話し、情報交換がきるようになっ
何であるかを学びながら対応している。
たことであろう。
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Item Proposal)
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(Draft International Standard)
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図6 新規案件設定から制定まで
38
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平成22年2月 第674号
11.TC20/SC14全般状況
SC14活動状況(2009年秋季国際会議終了時
点)を全般、課題、新規案件の予定について
• 日本以外の加盟国と至急、技術的調整が必
要な案件はない。
以下に示す。
• 日本の提案件数は、欧米と肩を並べている。
全般(日本提案規格の状況):
• 日本がTC20/SC14に提案し審議中の案件を
• 一部SC14事務局(AIAA)の対応遅延等で
各WG別に示すと以下の通りである。
遅れているものがあるが、全般的に次ス
WG1:3件、WG2:2件、WG3:2件、
テップに進んでいる。
WG4:4件、WG5:2件、WG6:2件
表2に日本からの提案案件を示す。
表2 日本から提案し審議中の案件と計画
課題:
SC14事務局(AIAA)の事務が滞っている
主なものは以下の通り。
•「地磁気活動指数の予測方法」は、9月に
NWIとして提案したが、まだ投票に移って
いない。
•「材料の熱光学特性測定試験の方法」、NWI
未投票国に催促し、再投票する。
新規案件予定:
①太陽電池の劣化予測法
②リチウムイオンバッテリ(LiB)の認定方
法(仮名)
③広域高精度測位補強用衛星インタフェース
(仮名)
上記の①及び②については昨秋季の国際会
議で2010年に新規案件として提案して行くこ
39
工業会活動
とが合意された。③については今後の欧米日
■WG(working group)/ PT(project team)を
の状況によるが早晩本格化するものと考える。
構成するエキスパート はほぼ全員が謙虚で
特に、LiBについては性能評価、認定方法、
思慮深く、純朴な技術者で、かつ博識の紳
安 全 性 等 に 着 目 し、 当 面 は 米 国 の 軍 及 び
士淑女である。したがって標準化文書作成
NASAの関連文書を各国がReviewし次回議論
作業に入ると技術的に正しい文書の作成に
する。
熱意を奮う。国境は存在しなくなる。
また、広域高精度測位補強用衛星インタ
フェースについてはCm級高精度測位技術に
着目しており、現在、精密農業や災害救助ロ
■契約に使用し、エンジニアがプロジェクト
関連の仕様書作成時の援助とする。
■国際標準化にかかわる人材の立場の向上と
ボット、建設機械、水位測定、除雪作業、地
育成の対策
図作成など種々の方面で応用研究・実証が進
⇒ESAのECSS及びNASAのOffice of the NASA
んでいる。補強衛星用インタフェースの国際
Chief Engineer(NASA Technical Standards
標準を確立することにより、互換性や利便性
Programを主催)に匹敵する組織をJAXA
が向上して利用者数が拡大し、カーナビ同様
の中に構築することを提案
に小型で安価な受信機が市場に出回り、将来
■人間インタフェース力、IT 力、英語力の養成
的に大きな産業が開けるものと期待される。
13.これからの期待と思い
12.標準の活用に向けて
宇宙技術は地球規模で利用する技術であ
SC14活動の今までの成果及び今後の活動を
る。宇宙に関連する標準化は今後人類に不可
より活発に進めるための主要な着目点を以下
欠な活動になるものと考える。以下にこれか
に示す。
らの期待と思いを述べる。
■標準は、品質向上、信頼性向上、作業効率
■貿易促進のための衛星技術を用いたアプリ
のノウハウの宝庫と再認識
■
『産業基盤強化の一環』として今後とも活発
な活動の維持と各機関・企業での活用推進
⇒標準を作成する/維持管理する/理解す
る時間を確保及びコンサルティング業務
の充実
ケーションの国際標準つくりの芽出しも進
行しつつあり、今後少しずつ具体的な作業
に入るものと期待される。
■人類(専門家)の最善の知恵を広く普及させ、
世界規模の「ナレッジマネジメント」
■国際標準を利用し、品質・信頼性を確保し
■国際標準化活動における一般的な教育と英
た上で、高いレベルでの競争、あるいは性
語は大事であるが、それ以上に、標準化の
能測定法などを協力して統一化し、フェア
現場に慣れること、自身のバックとなる知
な競争
識や技術をもつことは大事である。
⇒経済的な活動で優位に立つ、国益を重視
■関連の会議においては黙って聞いているの
ではなく、何か発言する。
するという視点と人類の日常生活の向上
に貢献も配慮
⇒最初は勇気がいる。最初は質問をするこ
とで発言に慣れることを勧める。自分の
分野だけでなく、広く他の分野にも関心
をもつ。
40
14.おわりに
欧州はあらゆる分野の標準作りにかなりの
エネルギーを費やし、国際競争力の更なる強
平成22年2月 第674号
化を図っている。先に紹介したCENのニュー
ところを考えていただきたい。
ス誌に“Standards are made by people.”なる標
今回紹介した宇宙に関連した標準化の動向
語と“皆で横断歩道を渡っている写真”を掲
と私の気づき事項が、今後の標準化活動の一助
載している。読者一人ひとりでこの意図する
になり、貿易の促進つながることを希望する。
41