PowerPoint プレゼンテーション

液化石油ガス設備士再講習
平成27年2月25日
北海道石狩振興局
担当:豊川敦洋
Ⅰ
ご挨拶
Ⅱ
LPガス事故状況等について
Ⅲ
LP法の基本的事項について
Ⅳ
LP法の目的と用語解説について
Ⅴ 液化石油ガス設備士の義務について
Ⅵ
1
3
5
Ⅶ
液化石油ガス設備工事に関する諸規定について
液化石油ガス設備工事の届出について
2
特定液化石油ガス設備工事事業の届出について 4
記録の保存等について
6
液化石油ガス設備工事の作業に関する制限について
特定液化石油ガス設備工事施工後の表示について
器具の備付について
特定ガス消費設備の設置工事の監督に関する法律について
1
【 表1 年別及び月別事故件数 】
(単位:件)
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
合計
12月
H23
39
48
16
11
14
25
4
20
8
14
12
16
227
H24
26
61
46
18
8
10
14
18
15
13
14
17
260
H25
17
25
28
19
18
12
9
20
13
16
13
17
207
(H25うち北海道26件)
年別及び月別事故件数
70
60
50
40
30
20
10
0
1月
2月
3月
4月
5月
6月
平成23年
7月
平成24年
8月
9月
10月
11月
12月
平成25年
2
【 表2 年別事故件数及び死傷者数 】
B級以上(件)
死者(人)
負傷者(人)
H23
3
1
88
H24
3
1
85
H25
3
3
52
年別死傷者数等
100%
1人
80%
3件
88人
1人
60%
3件
85人
40%
3人
20%
3件
52人
0%
死亡者
B級以上
平成25年
平成24年
負傷者
平成23年
3
【 表3 原因別事故件数 】
(単位:件)
一般消費者等
一般消費者等
販売事業者等
販売事業者
その他の
事業者
雪害等の
自然災害
その他
不明
合計
H23
66
10
42
17
53
12
27
227
H24
78
11
38
35
64
8
26
260
H25
77
2
28
27
39
16
18
207
原因者別事故件数
80
60
40
20
0
一般消費者等
一般消費者等
販売事業者等
販売事業者等
その他の
事業者
平成23年
平成24年
雪害等の
自然災害
平成25年
その他
不明
4
【 表4 場所別事故件数 】
(単位:件)
一般住宅
共同住宅
旅館
飲食店
学校
病院
工場
事務所
その他
合計
H23
80
60
4
28
7
0
1
2
45
227
H24
97
75
3
22
10
1
5
7
40
260
H25
76
54
2
37
5
3
2
0
28
207
平成23年の場所別事故割合
平成24年の場所別事故割合
事務所
2.7%
その他
19.8%
事務所
工場0.9%
0.4%
病院
0.0%
学校
3.1%
飲食店
12.3%
旅館
1.8%
一般住宅
35.2%
工場
1.9%
その他
15.4%
一般住宅
37.3%
病院
0.4%
学校
3.8%
共同住宅
26.4%
平成25年の場所別事故割合
その他
事務
13.5%
所
工場 0.0%
1.0%
病院
1.4%
飲食店
8.5%
旅館
1.2%
共同住宅
28.8%
一般住宅
36.7%
学校
2.4%
飲食店
17.9%
旅館
1.0%
共同住宅
26.1%
5
【 表5 現象別事故件数 】
漏えい
漏えい爆発
漏えい火災
(単位:件)
合計
CO中毒酸欠
H23
116
55
45
11
227
H24
160
48
44
8
260
H25
110
48
43
6
207
平成23年現象別事故件数
漏えい火災
19.8%
平成24年現象別事故件数
漏えい火災 CO中毒
3.1%
16.9%
CO中毒
4.8%
漏えい
51.1%
漏えい爆発
18.5%
漏えい爆発
24.2%
漏えい
61.5%
平成25年現象別事故件数
漏えい火災
20.8%
CO中毒
2.9%
漏えい爆発
23.2%
漏えい
53.1%
6
【 表6 発生箇所別事故件数 】
供給設備
(単位:件)
消費設備
その他
不明
合計
平成23年
99
126
0
2
227
平成24年
132
124
0
4
260
平成25年
99
106
0
2
207
発生箇所別事故件数
100%
2
4
2
124
106
132
99
平成24年
平成25年
90%
80%
70%
126
60%
50%
40%
30%
20%
99
10%
0%
平成23年
供給設備
消費設備
その他
不明
7
【 表7 供給設備の内訳 】
容器
容器バルブ
(単位:件)
高圧ホース
集合装置
ガスメータ
調整器
バルク貯槽
バルク容器
附属器機等
供給管
その他
合計
平成23年
7
28
18
5
40
1
99
平成24年
10
42
31
6
39
4
132
平成25年
6
31
18
1
43
0
99
供給設備の内訳
1
4
0
100%
90%
80%
39
40
43
70%
6
60%
5
1
31
50%
18
18
40%
30%
20%
42
31
7
10
6
平成23年
平成24年
平成25年
28
10%
0%
容器
容器バルブ
調整器
高圧ホース
集合装置
ガスメータ
バルク貯槽
バルク容器
附属器機等
供給管
その他
8
【 表8 消費設備の内訳 】
配管
末端ガス栓
金属フレキ管
低圧ホース
ゴム管等
こんろ
レンジ
オーブン
炊飯器
瞬間
湯沸器
ふろがま
ストーブ
業務用
燃焼器
その他の
燃焼器
その他
(不明)
合計
平成23年
30
19
17
6
1
0
11
16
1
24
0
1
126
平成24年
32
18
21
5
0
0
6
17
1
20
4
0
124
平成25年
14
11
21
3
0
4
2
20
0
29
2
0
106
消費設備の内訳
100%
1
0
0
4
90%
24
20
80%
1
1
16
17
11
1
6
0
5
70%
60%
0
0
2
29
0
6
20
0
21
4
2
0
3
19
18
21
30
32
50%
17
40%
30%
20%
11
10%
14
0%
平成23年
配管
末端ガス栓
金属フレキ管
低圧ホース
ゴム管等
平成24年
こんろ
炊飯器
レンジ
オーブン
瞬間湯沸器
平成25年
ふろがま
ストーブ
業務用
燃焼器
その他の
燃焼器
その他
(不明)
9
【 表9 平成25年 北海道における事故件数 】
(単位:件)
1月
件数
2月
3
3月
5
4月
7
5月
3
6月
3
7月
1
8月
1
9月
1
10月
0
11月
0
合計
12月
1
1
26
平成25年 北海道における月別事故件数
7
7
6
5
5
4
3
3
3
3
2
1
1
1
1
1
11月
12月
1
0
0
9月
10月
0
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
10
【 表10 平成25年 北海道における事故の内訳 】
雪害
件数
雪害事故内訳
一般消費者等
12
落雪等
4
積雪
件数
10
販売事業者等
(単位:件)
他事業者
3
雪下ろし
2
不明
1
6
除雪用重機
0
0
北海道における事故の内訳
不明
23.1%
他事業者
3.8%
雪害
46.2%
落雪等
38.5%
販売事業者等
11.5%
一般消費者等
15.4%
積雪
7.7%
注意事項!!
上記の表・グラフで雪害12件、一般消費者等4件などと記載しているが、この分類は講師独
自の判断で行っているものであり、その他の統計資料では、件数が異なる場合がある。ただ
し、全体の件数26件は他の統計資料と同じになっている。
11
【 表11 平成25年と平成26年の比較 】
1月
2月
3月
4月
5月
H25
17
25
28
19
H26
20
34
8
5
18
6月
7月
12
8月
9
9月
20
10月
13
11月
16
12月
13
合計
17
207
67
平成25年と平成26年の比較
40
35
30
25
20
15
10
5
0
1月
2月
3月
4月
5月
6月
H25年
7月
8月
9月
10月
11月
12月
H26年
12
具体的な事故事例①
雪害事故の特徴
北海道の事故件数26件のうち、12件が雪害関係
①屋根からの自然落雪による損傷 →ⅰ)自家からの落雪、ⅱ)隣家からの落雪
②屋根の雪下ろし時における落雪による損傷
事故の原因
③積雪の荷重による損傷
④除雪機(パワーショベル等)による接触損傷
~INFORMATI
ON~
平成25年においては、平成24年に比べて②屋根の雪下ろし時における落雪の事故や④
除雪機による接触損傷の事故が少ない傾向にあった。
13
具体的な事故事例②
雪害に関する事故事例①
現象
漏えい
建物用途・構造
北海道の事例
一般住宅・木造2階建
事故の原因
落氷雪による供給管の損傷
発見の経緯
消費者からガスの漏えい音とガス臭がすると消防に通報があって発見
屋根の雪庇が落下
事故の概要
落下した氷雪がガスメータの入口の供給管継手部に当たって損傷し、
ガスが漏えいした
販売事業者は、雪解け後に供給設備の位置を変更
事故の対応
雪害対策の強化として、屋根からの落雪等危険箇所の点検を実施
容器配送員と検針員からの雪害予防に対する情報の集約を実施
漏えい事故防止のため、張力式高圧ホースへの交換促進を強化
14
具体的な事故事例③
北海道の事例
雪害に関する事故事例②
現象
漏えい
建物用途・構造
共同住宅・木造2階建
事故の原因
積雪荷重による供給管の損傷
発見の経緯
消費者からガス臭がすると、管理会社に連絡があり、管理会社から販
売事業者に連絡
事故の概要
販売事業者が確認したところ、供給管継手部が損傷してガス漏えいが
発生していた
降雪に加えて、管理会社が雪下ろしを行った際、供給設備周辺に雪を
堆積
積雪荷重によって供給管継手部が損傷し、ガスが漏えいした
事故の対応
販売事業者は、屋根からの落雪等危険箇所の点検を実施
消費者に対する除雪時の注意事項についての周知チラシの配布と口頭
による周知を再徹底させた
容器配送員と検針員からの情報集約を強化
15
具体的な事故事例④
北海道の事例
雪害に関する事故事例③
現象
漏えい
建物用途・構造
共同住宅・木造2階建
事故の原因
落雪による高圧ホースの損傷
発見の経緯
近隣住民からガスが漏えいしていると連絡を受け、販売事業者が出動
事故の概要
隣家の屋根からの落雪が共同住宅の供給設備に接触
50kg容器4本のうちの1本と接続していた高圧ホース容器側かしめ
部が損傷
ガスの漏えいが発生
事故の対応
道は、販売事業者に対して、共同住宅のオーナーを通して隣家に注意
を促すよう要請
販売事業者は、冬期間の検針及び容器交換時の点検を強化
エルピーガス協会が作成したリーフレットを使用して、消費者に対す
る雪害事故に対する注意喚起の周知を行った
合板等により供給設備の保護を行った
16
具体的な事故事例⑤
一般消費者等に起因する事故事例①
現象
漏えい火災
事故の原因
事故の概要
事 故 の
留 意 点
被害状況
軽傷1名
大阪府の事例
建物用途・構造
共同住宅・木造2階建
経年劣化によるゴム管の損傷
消費者が台所で容器とこんろを接続し、こんろを点火
容器周辺で火災が発生し、軽傷を負った
消費者は調整器とゴム管を約20年にわたって点検等を受けずに使用
ゴム管の経年劣化によって接続部からガスが漏えい
点火操作時の火に引火し、火災となった
注意事項!!
消費者が使用していた容器は、知り合いの屋台業者が質量販売で購入していたも
のもので、販売事業者に無断で引き渡されていた。このため、販売事業者は器具等
の老朽化を発見できなかった。
17
具体的な事故事例⑥
事故の対応
大阪府は、販売事業者に対して質量販売先の容器管理の徹底と消費者
に対する周知の徹底を指導した
屋台の業者に対し、容器の第三者に対する引渡について、このような
ことを行わないよう厳重に注意した
販売事業者は、屋台業者に対し、再度の周知を実施した
注意事項!!
質量販売先に対して、販売した容器がきちんと使用・保管されていることを確認
すると共に、第三者に対して、引き渡すことがないよう適切に周知することが必要
と考えられる。
18
具体的な事故事例⑦
一般消費者等に起因する事故事例②
現象
漏えい火災
事故の原因
事故の概要
事 故 の
留 意 点
建物用途・構造
栃木県の事例
飲食店・鉄筋造1階建
末端ガス栓の誤開放
飲食店において、従業員が調理中に火災が発生
機器と接続されていない燃焼器用ホースの一部が焼損した
末端ガス栓にはねじガス栓が使用されていた
事故発生の1ヶ月前に、従業員が故障したガスオーブンを燃焼器用
オーブンから取り外していたが、適切なプラグ止めを行っていなかっ
た
事故当日に誤ってねじガス栓を開放したことでガスが漏えい
使用中のグリラーの火に引火し、火災が発生した
従業員はガスオーブンを取り外す際、販売事業者へ連絡していなかっ
た
19
具体的な事故事例⑧
販売事業者は、ガス栓のプラグ止め処理を実施した
事故の対応
消費者に対して、ガスの使用に関する周知を改めて実施した
燃焼器の取り付けと取り外しの際は、必ず販売店へ連絡するよう依頼
した
注意事項!!
一般消費者等に対して、ガス機器等を勝手に改造したり、取り付けや取り外しを
したりしないよう、改めて周知を図っていく必要がある。
20
具体的な事故事例⑨
宮崎県の事例
販売事業者に起因する事故事例①
現象
漏えい
建物用途・構造
一般住宅・木造1階建
事故の原因
低圧ホース交換時の不注意
発見の経緯
近隣住民からガス臭がすると消防に通報があった
事故の概要
単段式調整器に接続された低圧ホースと供給管との間に設置されてい
たねじガス栓が損傷
ガスの漏えいが確認された
事 故 の
留 意 点
事故発生の前日に単段式調整器と低圧ホースの交換を実施
ガス栓へ低圧ホースを取り付けた際、出口側取付部を損傷させ、そこ
からガスが漏えいした
作業終了時に、ガス栓の入口側取付部の漏えい確認は行ったが、出口
側取付部の漏えい確認は行っていなかった
21
具体的な事故事例⑩
事故の対応
宮崎県は、販売事業者に対し供給設備のガス器具交換をした後は、漏
えい確認を確実に行うよう口頭指導した
宮崎県は、県協会に対し、再発防止のための注意喚起を行うよう依頼
した
販売事業者は、一般消費者等のガス器具の取替を行う場合は、丁寧に
作業することで破損の防止に努めることとした
販売事業者は、取替作業後には確実に漏えい確認を行うこととした
22
具体的な事故事例⑪
販売事業者に起因する事故事例②
現象
漏えい
建物用途・構造
長崎県の事例
共同住宅・木造2階建
事故の原因
高圧ホースの経年劣化
発見の経緯
通行人からガス臭がすると消防に通報があった
事故の概要
集合装置において連結用高圧ホースからの漏えいが確認された
事 故 の
留 意 点
連結用高圧ホースが経年により劣化し、ガスが漏えい
事故の対応
事故を起こした高圧ホースは、交換期限を超過していた
長崎県は、販売事業者に対し立入検査を実施し、供給設備等の期限管
理状況を台帳等により確認した
交換期限が超過していた調整器と高圧ホースの交換計画の提出を要求
今後の交換状況の報告を行うよう、口頭で指示した
23
具体的な事故事例⑫
福岡県の事例
他工事業者に起因する事故事例
現象
漏えい
建物用途・構造
共同住宅・鉄骨造2階建
事故の原因
水道工事事業者の作業ミス
事故の概要
水道設備工事業者が下水道管の入替工事を実施中、ドリルで埋設供給
管を損傷させ、ガスが漏えいした
事 故 の
留 意 点
工事業者は事前に販売事業者へ工事内容の通知と配管位置の問い合わ
せを行っていなかった
ガス管が埋設されていることの認識がないまま工事を実施
埋設供給管をドリルで誤って損傷し、ガスが漏えいした
事故の対応
販売事業者は、水道設備工事業者に対し、工事の際には事前に工事内
容の通知とガス配管の有無を確認するよう指導した
24
LPガス機器の交換期限①
『LPガス販売事業者用保安教育指針』(KHKS1701(2013)) 224ページ
品
L
P
ガ
ス
機
器
そ
の
他
の
L
P
ガ
ス
機
器
目
法定交換期限
5年
保険有効期間
液化石油ガス用ガス漏れ警報器
製造後
製造後
5年
液化石油ガス用継手金具付低圧ホース(Ⅰ類)
〃
10年
〃
10年
液化石油ガス用継手金具付低圧ホース(Ⅱ類)
〃
7年
〃
7年
調整器(Ⅰ類)
〃
10年
〃
10年
調整器(Ⅱ類)
〃
7年
〃
7年
液化石油ガス用継手金具付高圧ホース(Ⅰ類)
〃
10年
〃
10年
液化石油ガス用継手金具付高圧ホース(Ⅱ類)
〃
7年
〃
7年
S・SB(6㎥/h以下)型保安ガスメータ
〃
10年
〃
10年
SB(6㎥/hを超える)型保安ガスメータ
〃
7年
〃
7年
H型保安ガスメータ
〃
10年
〃
10年
S・SB(6㎥/h以下)型・H型を除くガスメータ
〃
7年
〃
7年
ねじガス栓
-
〃
10年
ねじガス栓を除くガス栓
-
〃
7年
対震自動ガス遮断機
-
〃
10年
ガス漏れ警報遮断装置
-
〃
10年
配管用フレキ管・継手
-
〃
7年
ガス放出防止器
-
〃
7年
逆止弁付根元バルブ
-
〃
7年
燃焼器用ホース
-
〃
7年
両端迅速継手付ゴム管
-
〃
4年
ホースバンド
-
〃
2年
25
LPガス機器の交換期限②
ガスメータ
計量法により、交換期限が定められている。
ガスメータ以外
LP法により認定販売事業者の場合に法定交換期限が定められている。
液化石油ガス販売事業者等保安対策指針
調整器、マイコンメータ、
高圧ホース、警報器等
長期使用に係る漏えい事故が発生していることからこれらの
機器の期限管理を確実に行うこと
法令に義務付けがないとしても、適切な期限管理の実施が必要
26
法律の基本的な事項①
○液化石油ガス法 → 平成9年に改正
販 売 事 業
許 可 制
登 録 制
規制緩和が進む
設備士の再講習期間
3年ごと
5年ごと
保安機関の創設
(供給設備・消費設備の点検調査)
27
法律の基本的な事項②
保安業務を行える資格者
液化石油ガス設備士も入っている
液化石油ガス設備士に期待される役割
●設備の施工工事
●設備を適切に維持・管理していくこと(保安要員)
液化石油ガス設備士が果たす役割はますます重要になっている
再講習が義務付けられている
●新たに開発される機器、施工方法などに対応する
●常に最新の施工工事が行えるよう知識・技能レベ
ルの向上を図る
28
法律の基本的な事項③
●新たに発生する課題の解決が図られるよう改正されることがある
法 令
改正履歴が『LPガス設備設置基準及び取扱要領(KHKS 0738)(2010)』に掲載
LPガス設備設置基準及び取扱要領改正履歴(表紙から4枚ページをめくる)
法律は必要最低限のことを定めているに過ぎない
より厳しい態度で保安を行う
LP法の体系
法体系が『LPガス設備設置基準及び取扱要領(KHKS 0738)(2010)』に掲載
〈参考〉LP法体系図(15ページ)
●法律で大きな部分を決める
●施行令(政令)、施行規則(省令)、告示・例示基準で細かい部分を決める
●解釈については通達に記載されている
29
法律の目的
液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律
(目 的)
第一条(法規集3ページ)
この法律は、一般消費者等に対する液化石油ガスの販売、液化石油ガス器具等の製造及び販売等を規制することにより、液化石油ガスによる
災害を防止するとともに液化石油ガスの取引を適正にし、もって公共の福祉を増進することを目的とする。
より高次の目的
達成する手段
直接の目的
一般消費者に対する
①液化石油ガスの販売
②液化石油ガス器具等の製造・
販売を規制
30
用語の定義①
【LP法第2条】①
第1項
液化石油ガス
液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律
(定 義)
第二条(法規集3ページ)
この法律において「液化石油ガス」とは、プロパン、ブタンその他政令で定める炭化水素を主成分とするガスを液化したもの(その充てんさ
れた容器内又はその容器に附属する気化装置内において気化したものを含む。)をいう。
※政令で定める炭化水素とは→[参](政令で定める炭化水素) 施行令 第一条
●条文の隣に赤茶色の文字で、参照箇所が記載されている
液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律施行令
(政令で定める炭化水素)
第一条(法規集77ページ)
液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律(以下「法」という。)第二条第一項の政令で定める炭化水素は、プロピレンとす
る。
LPガスの規格が『LPガス設備設置基準及び取扱要領(KHKS 0738)(2010)』に掲載
表Ⅰ-3-1 一般消費者等に供給するLPガスの規格(22ページ)
●一般消費者等に供給するLPガスの規格→「い号」、「は号」、「ろ号」の3種類
31
用語の定義②
【LP法第2条】②
第2項
一般消費者等
一般消費者等はLP法の対象を決める大切な規定(同じLPガスの販売で
も法の対象外となることも)
液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律
(定 義)
第二条(法規集3ページ)
2 この法律において「一般消費者等」とは、液化石油ガスを燃料(自動車用のものを除く。以下この項において同じ。)として生活の用に
供する一般消費者及び液化石油ガスの消費の態様が一般消費者が燃料として生活の用に供する場合に類似しているものであって政令で定め
るものをいう。
一般消費者等
液化石油ガスを生活の用に供する一般消費者
液化石油ガスの消費の態様が生活の用に供する場合に類似している者
生活の用に供する
①冷暖房用、②飲食物の調理用、③風呂等の湯沸かし用
液化石油ガスの消費の態様が生活の用に供する場合に類似している者
施行令第2条
① 液化石油ガスを暖房若しくは冷房又は飲食物の調理(船舶その他経済産業省令で定める施
設内におけるものを除く。)のための燃料として業務の用に供する者
② 液化石油ガスを蒸気の発生又は水温の上昇のための燃料としてサービス業の用に供する者
(前号に掲げる者を除く。)
32
用語の定義③
暖房若しくは冷房又は飲食物の調理のための燃料として業務の用に供する者の具体例
工場の事務所において液化石油ガスを冷房若しくは暖房又は調理のために使用する者
注意事項!!
液化石油ガスを冷暖房用又は飲食物の調理のために使用する者は、その職業の有無あ
るいはその如何を問わず、全て一般消費者等になる。
調 理
その場所において、その調理した飲食物を飲食させる場合
直接一般消費者等に販売する目的をもって調理する製造・小売の場合
33
用語の定義④
サービス業の用に供する者(主なもの)
①旅館業(旅館、ホテルのほか貸間、下宿、共済会館等の経営の事業も含まれる。)
②クリーニング業(貸しおしぼり業等も含まれる。)
③理容業
④美容業
⑤浴場業
⑥医療保健業(病院、診療所、助産所等の経営の事業をいう。)
一般消費者等
に含まれない
場合
①人間以外のために「暖房若しくは冷房」用に液化石油ガスを使用する場合
(例:農産物の栽培のため暖房若しくは冷房を行う場合)
②専ら製造・卸業のために液化石油ガスを用いる場合
③船舶・鉄道車両・航空機内で液化石油ガスを冷暖房・調理に使用する場合
④業務用等で10トン以上貯蔵して液化石油ガスを使用する場合
注意事項!!
調理をする場合で、製造・卸と一般消費者への直接の販売の両方を行っている者は液化石油ガス法の対
象に含まれる(例:給食センター(調理した食品を直接学童、従業員等の一般消費者に販売している))。
34
用語の定義⑤
【LP法第2条】③
第3項
液化石油ガス販売事業
第4項
供給設備
ボンベからメーターの出口まで
第5項
消費設備
メーターの出口から燃焼器及びその附属装置まで
注意事項!!
質量販売の場合は、ボンベから燃焼器に至る全体が消費設備となる。
供給設備・消費設備について『LPガス設備設置基準及び取扱要領(KHKS 0738)
(2010)』に掲載
1.3.2 LPガスの設備区分(4~5ページ)
35
用語の定義⑥
【LP法第2条】④
第6項
液化石油ガス設備士
設備士免状の交付
液化石油ガス設備士とは液化石油ガス設備士免状の交付を受け
ている者
LP法第38条の4で規定
液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律
(液化石油ガス設備士免状)
第三十八条の四(法規集24ページ)
液化石油ガス設備士免状は、都道府県知事が交付する。
2 液化石油ガス設備士免状は、次の各号の一に該当する者でなければ、その交付を受けることができない。
一 液化石油ガス設備士試験に合格した者
二 協会又は経済産業大臣が指定する養成施設において、経済産業省令で定める液化石油ガス設備士となるのに必要な知識及び技能に関
する講習の課程を修了した者
三 経済産業省令で定めるところにより、前二号に掲げる者と同等以上の知識及び技能を有していると都道府県知事が認定した者
3 都道府県知事は、次の各号の一に該当する者に対しては、液化石油ガス設備士免状の交付を行わないことができる。
一 次項の規定により液化石油ガス設備士の免状の返納を命ぜられ、その日から一年を経過しない者
二 この法律、高圧ガス保安法若しくは特定ガス消費機器の設置工事の監督に関する法律(昭和五十四年法律第三十三号)若しくはこれ
らの法律に基づく命令又はガス事業法第四十条の四の規定に違反し、罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受ける
ことがなくなった日から二年を経過しない者
4 都道府県知事は、液化石油ガス設備士がこの法律、高圧ガス保安法若しくは特定ガス消費機器の設置工事の監督に関する法律若しくは
これらの法律に基づく命令又はガス事業法第四十条の四の規定に違反したときは、その液化石油ガス設備士免状の返納を命ずることがで
きる。
5 前各項に規定するもののほか、液化石油ガス設備士免状の交付、再交付、書換え及び返納に関し必要な事項は、経済産業省令で定める。
36
用語の定義⑦
第38条の4第1項
都道府県知事が免状を交付
●北海道では高圧ガス保安協会に事務を委託して実施
第38条の4第2項
免状交付の条件
●試験に合格する
●協会等が行う講習を修了する
第38条の4第3項
免状を交付しない条件
第38条の4第4項
免状の返納命令
第38条の4第5項
各種手続きの方法
注意事項!!
液化石油ガス設備士は「LP法」だけでなく、「高圧ガス保安法」、「特定ガス消費機器の設置工
事の監督に関する法律」、「ガス事業法第40条の4」といった法律も守る必要がある。
37
用語の定義⑧
【LP法第2条】⑤
第7項
液化石油ガス器具等
施行令第3条 別表第一(法規集93ページ)
液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律施行令
(液化石油ガス器具等)
第三条(法規集77ページ)
法第二条第七項の液化石油ガス器具等は、別表第一のとおりとする。
液化石油ガス器具等
第8項
主として一般消費者等が液化石油ガスを消費する場合に用いられる機械、
器具又は材料等
特定液化石油ガス器具等
施行令第4条 別表第二(法規集93~94ページ)
液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律施行令
(特定液化石油ガス器具等)
第四条(法規集77ページ)
法第二条第八項の特定液化石油ガス器具等は、別表第二の上欄に掲げるとおりとする。
特定液化石油ガス
器具等
構造、使用条件、使用状況等からみて特に液化石油ガスによる災害の発生
のおそれが多いと認められる液化石油ガス器具等
38
別表第一(第三条関係) 液化石油ガス機器等(93ページ)
一 調整器(一時間に減圧することができる液化石油ガスの質量が30キロ
グラム以下のものに限る。)
二 液化石油ガスこんろであって、次に掲げるもの
イ 液化石油ガスを充てんした容器が部品又は附属品として取り付けら
れる構造のもの
ロ 液化石油ガスの消費量の総和が14キロワット(ガスオーブンを有す
るものにあっては、21キロワット)以下のものであって、こんろバー
ナー一個当たりの液化石油ガスの消費量が5.8キロワット以下のもの
(イに掲げるものを除く。)
三 液化石油ガス用瞬間湯沸器(液化石油ガスの消費量が70キロワット以
下のものに限る。)
四 液化石油ガス用継手金具付高圧ホース(内径が10ミリメートル以下で
長さが1.2メートル以下のゴム製のホースを用いたものに限る。)
五 液化石油ガス用バーナー付ふろがま(液化石油ガスの消費量が21キロ
ワット(専用の給湯部を有するものにあっては、91キロワット)以下の
ものに限る。)
六 ふろがま(液化石油ガス用バーナーを使用することができ、かつ、液
化石油ガス用バーナーを使用した場合における液化石油ガスの消費量が
21キロワット以下である構造のものに限り、密閉燃焼式のもの及び屋外
式(屋外に設置され、風雨の影響に耐える構造を有する方式をいう。以
下同じ。)のもの並びに液化石油ガス用バーナーが取り付けられている
ものを除く。)
七 液化石油ガス用ふろバーナー(液化石油ガスの消費量が21キロワット
以下のものに限り、ふろがまに取り付けられているものを除く。)
八 液化石油ガス用ストーブ(液化石油ガスの消費量が19キロワット以下
のものに限る。)
九 液化石油ガス用ガス栓(燃焼用の機械又は器具の部品として用いられ
る構造のものを除く。)
十 液化石油ガス用ガス漏れ警報器(ガスの濃度についての指示機構を有
するもの及び携帯用のものを除く。)
十一 液化石油ガス用継手金具付低圧ホース(内径が15ミリメートル以下
で長さが1.2メートル以下のゴム製のホースを用いたものに限る。)
十二 液化石油ガス用対震自動ガス遮断機(管と接続するためのねじ部の
内径が60ミリメートル以下のものであって、3.5キロパスカル以下のゲ
ージ圧力のガスを遮断するように設計したものに限る。)
別表第二(第四条関係) 特定液化石油ガス機器等(93~94ページ)
一 液化石油ガスこんろ(液化石油ガスを充てんした容器が部品又
は附属品として取り付けられる構造のものに限る。)
二 液化石油ガス用瞬間湯沸器(液化石油ガスの消費量が70キロワ
ット以下のものに限り、開放燃焼式のもの及び密閉燃焼式のもの
並びに屋外式のものを除く。)
三 液化石油ガス用バーナー付ふろがま(液化石油ガスの消費量が
21キロワット(専用の給湯部を有するものにあっては、91キロワ
ット)以下のものに限り、密閉燃焼式のもの及び屋外式のものを
除く。)
四 ふろがま(液化石油ガス用バーナーを使用することができ、か
つ、液化石油ガス用バーナーを使用した場合における液化石油ガ
スの消費量が21キロワット以下である構造のものに限り、密閉燃
焼式のもの及び屋外式のもの並びに液化石油ガス用バーナーが取
り付けられているものを除く。)
五 液化石油ガス用ふろバーナー(液化石油ガスの消費量が21キロ
ワット以下のものに限り、ふろがまに取り付けられているものを
除く。)
六 液化石油ガス用ストーブ(液化石油ガスの消費量が19キロワッ
ト以下のものに限り、開放燃焼式のもの及び密閉燃焼式のもの並
びに屋外式のものを除く。)
七 液化石油ガス用ガス栓(燃焼用の機械又は器具の部品として用
いられる構造のものを除く。)
5年
5年
5年
5年
5年
5年
5年
39
液化石油ガス設備士の三大義務
基準適合義務
LP法第38条の8項第1項
作業時の免状携帯義務
LP法第38条の8項第2項
講習の受講義務
LP法第38条の9項第1項
液化石油ガス設備士の三大義務
液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律
(液化石油ガスの設備工事の義務)(法規集26ページ)
第三十八条の八 液化石油ガス設備士は、液化石油ガス設備工事の作業に従事するときは、当該液化石油ガス設備工事が供給設備についての
ものである場合にあってはその供給設備が第十六条の二第一項の経済産業省令で定める技術上の基準に、当該液化石油ガス設備工事が消費
設備についてのものである場合にあってはその消費設備が第三十五条の五の経済産業省令で定める技術上の基準に、それぞれ、適合するよ
うに、その作業をしなければならない。
2 液化石油ガス設備士は、液化石油ガス設備工事の作業に従事するときは、液化石油ガス設備士免状を携帯していなければならない。
液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律
(液化石油ガスの設備士の講習)(法規集26ページ)
第三十八条の九 液化石油ガス設備士は、経済産業省令で定めるところにより、協会又は経済産業大臣が指定する者の行う液化石油ガス設備
工事並びに供給設備及び消費設備に係る液化石油ガスによる災害の発生の防止に関する講習を受けなければならない。
2 前項の指定に関し必要な事項は、経済産業省令で定める。
注意事項!!
これらの義務に違反すると、免状返納命令の対象となる場合があるので、十分注意する必
要がある。
40
基準適合義務
法第38条の8第1項
法第38条の2
基準適合義務
液化石油ガス設備士の工事作業に関する基準適合義務
工事に関する基準適合義務
供給設備に関する基準適合義務
消費設備に関する基準適合義務
大きく2つに分かれる
供給設備
LP法第16条の2(基幹)
規則第18条(詳細)
規則第19条(詳細)
規則第53条(詳細)
規則第54条(詳細)
消費設備
LP法第35条の5(基幹)
規則第44条(詳細)
41
供給設備に関する基準適合義務①
LP法第16条の2
液化石油ガス販売事業者に供給設備に関する設備維持義務を課している
技術上の基準に適合していない部分があれば、必要な修理等を自らの責任で行う
●高圧ホースの定期的交換等、設備の保安維持を行うことが必要
何故液化石油ガス販売事
業者に設備維持義務が
課されたか
維持義務者が明確に定まっていることが必要
●設備の高度化・複雑化が進んでいる
十分な知識のない一般消費者に維持させることは実態に即さない
【 状況の変化 】
LP法制定当時(昭和42年)
①消費に係る設備 容器-調整器-ゴムホー
ス-燃焼器という単純な構造
②質量販売が主体
現在の状況
①ガス機器の高度化 自動切替調整器、高圧ー
ス、気化装置、ガスメーター等の複雑な機構
となった
②体積販売の普及
③容器の大型化・複数設置
42
供給設備に係る基準適合義務②
供給設備の技術上の基準
1,000kg未満
1,000kg以上3,000kg未満
3,000kg以上
バルク貯槽
規則第19条第3~8号
バルク容器
規則第19条第1号、4~8号
規則第19条第2号、4~8号
規則第54条第1号、3号、4号
容器
規則第18条第1号、4~22号
規則第18条第2号、4~8号
規則第53条第1号、3号、4号
貯槽
規則第18条第3~22号
●特定供給設備(規則第21条)
貯槽及びバルク貯槽……1,000kg以上
容器及びバルク容器……3,000kg以上
規則第54条第2~4号
規則第53条第2号、4号
表の薄い青色部分
供給設備
規則第18条、規則第19条
特定供給設備
規則第53条、規則第54条
バルク供給以外
規則第18条、規則第53条
バルク供給
規則第19条、規則第54条
43
供給設備に係る基準適合義務③
液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律施行規則
第十八条(法規集128~134ページ)
一~二…………貯蔵施設
三………………貯槽
四………………貯蔵施設、気化装置及び調整器
五………………バルブ、集合装置、供給管及びガス栓
六~七…………バルブ、集合装置、供給管
八~八の二……集合装置、供給管
九………………調整器とガスメータの間の供給管
十………………バルブ、集合装置、気化装置及び供給管
十一……………調整器とガスメーターの間の供給管その他の設備
十二~十八……供給管
十九……………気化装置
二十……………調整器
二十一…………地下室等に係る供給管
二十二…………体積販売する場合の設置機器
二十三…………充てん容器を取り外す際の措置
供給設備の技術上の基準
液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律施行規則
第十九条(法規集134~139ページ)
一~二……バルク容器
三…………バルク貯槽
四…………バルク容器、バルク貯槽はガス漏えいのないものである
こと
五…………ガス漏れ検知機、常時監視システムとの接続
六…………液化石油ガスが滞留しにくい構造であること
七…………準用規定(第十八条第四号~七号、八号の二~十六号、
十八号~二十三号)
八…………供給管
バルク供給に係る供給設備の技術上の基準
44
供給設備に係る基準適合義務④
液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律施行規則
第五十三条(法規集159~163ページ)
一……貯蔵施設(保安距離、火気からの距離etc)
二……貯槽
(保安距離、火気からの距離、耐圧試験・気密試験に合格す
るものであること、安全弁・液面計・緊急遮断装置等の機
器を設置することetc)
三……供給を中止することなく、容器の交換を行えるようにするこ
と
四……準用規定
(第十八条第四号~八号の二、十号、十九号~二十一号)
特定供給設備の技術上の基準
液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律施行規則
第五十四条(法規集163~165ページ)
一……バルク容器に係る準用規定
(第十九条第二号ハ~ホ、四号~六号、
第五十三条第一号イ~ハ)
二……バルク貯槽
(保安距離、火気からの距離、安全弁・液面計・緊急遮断装
置等の機器を設置すること、二つ以上隣接して設置する場
合の間隔etc)
三……準用規定
(第十八条第四号~七号、八号の二、十号、十九号~二十一
号)
四……供給管
バルク供給に係る特定供給設備の技術上の
基準
45
バ ル ク 貯 槽
【規則第一条第2項第二号】
バ ル ク 容 器
【規則第一条第2項第四号】
規則第十九条第三号イ及びハ(1)から(8)まで又は第五十四条第二
号イ及びホ(第十九条第三号ハ(1)から(8)までに係る部分に限
る。)に規定する技術上の基準に適合するものであって、地盤面に
対して移動することができないもの
容器保安規則(昭和四十一年通商産業省令第五十号)第二条第二
号に規定する溶接容器であって、第十九条第一号イからトまで又は
第五十四条第一号(第十九条第二号ホ(第一号イからトまでに係る
部分に限る。)に係る部分に限る。)に規定する技術上の基準に適
合するもの
①特定検査合格証又は特定設備基準適合証を有すること
②安全弁を設けること
③液面計を設けること
④過充てん防止装置を設けること
⑤カップリング用液流出防止装置を取り付けた液取入弁を設けるこ
と
⑥ガス放出防止装置器又は緊急遮断装置を取り付けたガス取出弁を
設けること
⑦ガス放出防止装置器又は緊急遮断装置を取り付けた液取出弁を設
けること
⑧均圧弁を取り付ける場合、先端にカップリングを設けること
⑨②~⑧の機器をふた付きのプロテクターで保護すること
①カップリング用液流出防止装置を取り付けた液取入バルブを設け
ること
②ガス放出防止器又は緊急遮断装置を取り付けたガス取出バルブを
設けること
③液取出バルブを取り付ける場合、ガス放出防止器又は緊急遮断装
置を設けること
④均圧バルブを取り付ける場合は、先端にカップリングを設けるこ
と
⑤液面計を設けること
⑥過充てん防止装置を設けること
⑦②~⑥の機器をふた付きのプロテクターで保護すること
バルク貯槽・
バルク容器
こうした要件を満たすことで、バルク貯槽・バルク容器は、通常の貯
槽・容器よりも安全性の高い貯蔵設備となっている。
46
バ ル ク 供 給
【規則第一条第2項第十二号】
バルク容器又はバルク貯槽に法第三十七条の四第一項に規定する
充てん設備から直接液化石油ガスを充てんすることにより液化石油
ガスを供給すること
【充てん設備】
特定供給設備
【規則第二十一条】
(特定供給設備)
法第十六条の二第一項の経済産業省令で定める供給設備は、貯蔵
設備(貯蔵設備が容器である場合にあっては、その貯蔵能力が三千
キログラム以上のもの、貯蔵設備に貯槽又はバルク貯槽が含まれる
場合にあっては、その貯蔵能力が千キログラム以上のものに限
る。)以下この条において同じ。)、気化装置及び調整器(貯蔵設
備に近接するものに限る。以下この条において同じ。)並びにこれ
らに準ずる設備(貯蔵設備と調整器の間に設けられるものに限
る。)並びに貯蔵設備と調整器の間の供給管並びにこれらの設備に
係る屋根、遮へい板及び障壁とする。
【特定供給設備】(規則第21条)
容器及びバルク容器……貯蔵能力3,000kg以上
貯槽及びバルク貯槽……貯蔵能力1,000kg以上
※バルク供給・充てん設備告示(法規集305~324ページ)
47
消費設備に係る適合基準
液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律施行規則
第四十四条第一号(法規集151~155ページ)
イ~ヌ……配管関係
ル…………末端ガス栓と燃焼器との接続
ヲ…………末端ガス栓
ワ…………燃焼器
カ…………燃焼器に係るガス漏れ警報器
ヨ…………燃焼器に係る排気筒(設置義務)
タ…………燃焼器に係る排気筒(基準適合)
レ…………燃焼器の排気筒に接続される排気扇
ソ…………燃焼器を設置する室の基準
ツ…………ガス湯沸器を設置する室の基準
ネ…………屋内に設置されているガス湯沸器及びふろがま
ナ…………屋外に設置する燃焼器の排気筒又は給排気部
ラ…………配管の修理又は取り外し
ム…………強制排気式の燃焼器(告示で定めるもの)
体積販売に関する規定
液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律施行規則
第四十四条第二号(法規集155~157ページ)
イ……8kgを超える容器又は移動しない消費設備の技術上の基準
① 下記ロ以外の方法により消費する場合
② 内容積20㍑を超え、25㍑以下の容器(カップリング
付容器用弁を有するもの)を硬質管と接続する場合、ガ
ス漏れ警報連動遮断、対震遮断機能を有すること
ロ……8kg以下の容器、クイックカップリング式10kg容器又は移動
して使用する消費設備の技術上の基準
① 20㍑以下(8kg容器以下)の容器により消費する場合
② 屋外において移動して消費する場合。
③ 内容積20㍑を超え、25㍑以下の容器(カップリング
付容器用弁を有するもの)を硬質管以外の配管に接続し
て消費する場合
質量販売に関する規定
※供給・消費・特定供給設備告示(法規集289~304ページ)
48
質量販売における点検・調査
【規則第三十七条第一号ロ】
最
初
の
引
渡
時
区
分
調 査 を 行 う 事 項
月1回以上。た 第44条第2号イ(4)第18条第1号(貯蔵設備の基準)
だし、引き渡し 第44条第2号イ(6)による第18条第20号イ(調整器の基準)
のない月を除く
第44条第2号イ(7)による同条第1号ロ、ハ、ヘ、チ、リ(PE管以外の埋設配管の基準)
年1回以上
第44条第2号イ(8)による同条第1号ヲ(地下室等に係る末端ガス栓の基準)
4年に1回以上 第44条第2号イ(3)(調整圧力、燃焼器入口圧力)
第44条第2号イ(5)による第18条第10号(気化装置関係)
第44条第2号イ(6)による第18条第20号ハ(調整圧力等)
第44条第2号イ(7)による同条第1号ロ、ヘ(埋設管以外の配管の基準)
第44条第2号イ(8)による同条第1号ヲ(地下室等を除く末端ガス栓の基準)
第44条第2号イ(9)による同条第1号ヨ、ツ(排気筒及び給排気口等の基準)
第44条第2号イ(10)による同条第1号タ、ナ(排気筒及び給排気口等の基準)
第44条第2号イ(13)による同条第1号イ、ヌ、ラ(配管、電熱式気化器等の基準)
49
作業時の免状携帯義務
法第38条の8第2項
液化石油ガス設備士
の免状携帯義務
作業時の免状携帯義務
関係者から請求があったときは、免状を提示しなければならない
液化石油ガス設備士から積極的に提示する必要はない
一般消費者等から作業時に提示を求められたときは、いつでも提示できるようにしておかなければならない
こうすることで、法に則って作業していることの証にもなる
50
講習の受講義務
法第38条の9
講習の受講義務
詳細は規則第109条
液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律施行規則
(液化石油ガス設備士の講習)
第百九条(法規集180ページ)
法第三十八条の九第一項の規定により液化石油ガス設備士は、免状の交付を受けた日の属する年度の翌年度の開始の日から三年以内に、
第一回の講習を受けなければならない。
2 液化石油ガス設備士は、前項の第一回の講習を受けた日の属する年度の翌年度の開始の日から五年以内に第二回の講習を受けなければな
らない。第三回以降の講習についても、同様とする。
2015.4.1
2014.4.1
2018.3.31
2015.3.31
第一回講習
の期限
免状の取得
2015.4.1
2014.4.1
2020.3.31
2025.3.31
次回講習
の期限
次々回講習
の期限
2015.3.31
再講習
※第三回目以降の講習は、前回の講習を受け
てから5年以内に受講しなければならない
※違反すると法第三十八条の四第4項
の免状返納命令につながることもある
※液化石油ガス設備士は、免状を所有している限り受講義務がある。もう設備士の仕事をしないのであれば、返納の制度を利
用することも検討。
51
液化石油ガス設備工事の届出①
液化石油ガス設備工事の届出
LP法第38条の3(基幹)
規則第86条(詳細)
規則第87条(詳細)
規則第88条(詳細)
液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律
(液化石油ガス設備工事の届出)
第三十八条の三(法規集24ページ)
学校、病院、興行場その他の多数の者が出入りする施設又は多数の者が居住する建築物であって、経済産業省令で定めるものに係る液化石油
ガス設備工事(経済産業省令で定めるものに限る。)をした者は、経済産業省令で定めるところにより、遅滞なく、その旨を当該施設又は建築
物の所在地を管轄する都道府県知事に届け出なければならない。
学校その他多数の者が出入りする施設又は多数の者が居住す
る建築物に係る一定の液化石油ガス設備工事を行った場合
施設等の所在地を管轄する都道
府県知事へ届出
何故規制するのか
●対象施設等は多数の者が出入り・居住しており、液化石油ガスによる災害事故の原因とな
る行為がなされる可能性が強い
●一旦災害が発生すると、被害が甚大となり、事故原因者と無関係の第三者にも被害を及ぼ
す可能性が高い
行政庁に監視させ、必要に応じ第16条の2第2項又は第35条の5の基準適合命令を発動しうる
体制とした
52
液化石油ガス設備工事の届出②
規則第86条
届出が必要な施設・建築物
液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律施行規則
(施設又は建築物の指定)
第八十六条(法規集175ページ)
法第三十八条の三の経済産業省令で定める施設又は建築物は、次のとおりとする。
一 劇場、映画館、演芸場、公会堂その他これらに類する施設
二 キャバレー、ナイトクラブ、遊技場その他これらに類する施設
三 貸席及び料理飲食店
四 百貨店及びマーケット
五 旅館、ホテル、寄宿舎及び共同住宅
六 病院、診療所及び助産所
七 小学校、中学校、高等学校、高等専門学校、大学、盲学校、ろう学校、養護学校、幼稚園及び各種学校
八 図書館、博物館及び美術館
九 公衆浴場
十 駅及び船舶又は航空機の発着場(旅客の乗降又は待合いの用に供する建築物に限る。)
十一 神社、寺院、教会、その他これらに類する施設
十二 床面積の合計が千平方メートル以上である事務所(前各号に掲げるものに該当するものを除く。)
53
液化石油ガス設備工事の届出③
規則第87条
届出が必要な液化石油ガス設備工事
液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律施行規則
(液化石油ガス設備工事)
第八十七条(法規集175ページ)
法第三十八条の三の経済産業省令で定める液化石油ガス設備工事は、特定供給設備以外の供給設備(当該供給設備に係る貯蔵設備の貯蔵能力
が五百キログラムを超えるものに限る。)の設置の工事又は変更の工事であって次の各号の一に該当するものとする。
一 供給管の延長を伴う工事
二 貯蔵設備の位置の変更又はその貯蔵能力の増加を伴う工事
貯蔵能力が500kgを超える
供給設備の設置又は変更の工事
①供給管の延長を伴う工事
②貯蔵設備の位置の変更又はその貯蔵能力の増加を
伴う工事
若しくは
※特定供給設備を除く
規則第88条
届出の方法
液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律施行規則
(工事の届出)
第八十八条(法規集175~176ページ)
法第三十八条の三の規定により液化石油ガス設備工事の届出をしようとする者は、様式第四十八による届書を当該工事に係る施設又は建築物
の所在地を管轄する都道府県知事に提出しなければならない。
54
液化石油ガス設備工事の届出④
届出義務者
当該工事をした者
液化石油ガス販売事業者のみならず、水道工事業者、建築業
者等も義務が課せられる
工事を行う者が自然人の場合
その者に義務が課せられる
工事を行う者が法人の場合
原則として当該法人の代表者が義務を課せられる
法人の内部規定等により現場監督者等が義務を負わされることがある
実際に工事作業に従事する個々の従業員には義務は及ばない
遅滞なく
工事をしてから1ヶ月以内に提出することを要望
注意事項!!
設備工事は、許可制ではなく届出制で、事後の届出となるため、忘れがちになる。できるだけ早期に
提出することが必要。
55
液化石油ガス設備工事の届出⑤
新規と同様にして改めて届書を提出
具 体 例
充てん容器50kgを16本設置(800kg)
充てん容器50kgを18本設置(900kg)
●充てん容器50kgを16本設置する際に、一度届出を行っている
●充てん容器50kgを18本設置する(2本増加する)際には、改めて届出を行う
●上記の届出を行う際は、どのような変更になったかを届書(様式第48)の余白等に明記する
(充てん容器50kg☓16本=800kg → 充てん容器50kg☓18本=900kg)
56
液化石油ガス設備工事の届出⑥
液化石油ガス設備工事の届出先
施設、建物の所在地を管轄する都道府県知事
(工事場所が札幌市の場合は札幌市消防局)
販売所等変更届
業務主任者等選任(解任)届
登録をした経済産業大臣又は都道府県知事等
などの販売事業に係る届出・申請関係
保安機関変更届
保安機関認定更新申請
認定をした経済産業大臣又は都道府県知事等
などの保安業務に係る届出・申請関係
57
液化石油ガス設備工事の届出⑦
本社(札幌市)
石狩振興局所管
支店(旭川市)
支店(函館市)
上川総合振興局所管
渡島総合振興局所管
本社のある
石狩振興局が
所管
このような場合、販売事業等に係る届出・申請関係は、石狩振興局に提出する
【液化石油ガス設備工事の届出先】
江別市で液化石油ガス設備工事
石狩振興局に提出
旭川市で液化石油ガス設備工事
上川総合振興局に提出
函館市で液化石油ガス設備工事
渡島総合振興局に提出
58
液化石油ガス設備工事の作業に関する制限①
液化石油ガス設備士でなければできない作業
LP法第38条の7(基幹)
規則第108条(詳細)
液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律
(液化石油ガスの設備工事の作業に関する制限)
第三十八条の七(法規集26ページ)
液化石油ガス設備士でなければ、液化石油ガス設備工事の作業(特別の知識及び技能を必要とし、かつ、液化石油ガスによる災害の発生の防
止上重要と認められる作業であって、経済産業省令で定めるものに限る。以下同じ。)に従事してはならない。
液化石油ガス設備工事の欠陥等
による災害の発生を防止
液化石油ガス設備士以外の者が液化石油ガス設備工事の作業
のうち保安上重要なものに従事することを禁止
何故規制するのか
●液化石油ガスの災害事故の実態をみると、工事の欠陥等に直接又は間接の原因があるものも少なくない
消費者の保安を確保するためには、適正な工事の実施が必要
59
液化石油ガス設備工事の作業に関する制限②
配管材料の質的変化
配管設備の規模の大型化
工事作業者が一定の知識及び技能を有していなければ、
保安上万全な工事が期待し得ない
配管設備の構造の複雑化
「特別の知識・技能を必要とし、液化石油ガスによる災害の発生の防止上重要と認
められる作業」については、液化石油ガス設備士が直接従事しなければならない
具体的作業内容
硬質管相互の接続作業及びガスメーターやガス栓の取付作業等災害
発生の防止のために重要とされる作業に限られている。
詳細は、規則第108条で規定されている。
60
液化石油ガス設備工事の作業に関する制限③
規則第108条
液化石油ガス設備士でなければ実施できない作業
液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律施行規則
(液化石油ガスの設備工事の作業)
第百八条(法規集180ページ)
法第三十八条の七の経済産業省令で定める液化石油ガス設備工事の作業は、液化石油ガス設備工事に係る次に掲げる作業とする。
一 硬質管の寸法取り又はねじ切りの作業
二 硬質管の相互を接続し(アーク溶接又はガス溶接の方法による接続に係るものを除く。)、若しくは硬質管を取り外し、又は硬質管の
取り外しのために硬質管を切断する作業
三 次に掲げる器具等と硬質管を接続し(イからニまでに掲げる器具等と硬質管を接続する作業にあっては、同一型式の器具等の交換に係
るものを除く。)、又は取り外す作業
イ 気化装置
ロ 調整器
ハ ガスメーター
ニ 自動ガス遮断機
ホ バルブ
ヘ ガス栓
四 地盤面下に埋設する硬質管に腐しょく防止措置(電気防しょく措置を除く。)を講ずる作業
五 気密試験の作業
61
液化石油ガス設備工事の作業に関する制限④
①硬質管の寸法取り又はねじ切り作業
液化石油ガス設
備士でなければ
従事できない作
業
②硬質管相互の接続・取り外し又は取り外すための切断の作業
③硬質管と各種器具との接続又は取り外しの作業
④地盤面下の硬質管に腐しょく防止措置(電気防しょく措置を除く)を講ずる作業
⑤気密試験の作業
「取り外し」に
ついて
平成19年の法改正で「取り外し」という部分が加えられた。
オール電化住宅への建て替え工事等で設備士以外の者が作業を行い、容器
が放置されるなど、問題となる作業が多発したため。
62
液化石油ガス設備工事の作業に関する制限⑤
法第38条の7の規制
工事規制の中核をなすもの
違反すると罰則がある
営業主が液化石油ガス設備士免状の交付を受けていない使用人と共謀の上、使用人を不正に工
事に従事させた場合
営業主も共同正犯として処罰される
営業主が違反行為を教唆したり、ほう助したりした場合
営業主はそれぞれ教唆犯、ほう助犯として処罰される
63
液化石油ガス設備工事事業の届出①
液化石油ガス設備工事事業の届出
LP法第38条の10(基幹)
規則第111条(詳細)
規則第112条(詳細)
規則第113条(詳細)
規則第114条(詳細)
液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律
(特定液化石油ガス設備工事事業の届出)
第三十八条の十(法規集26~27ページ)
液化石油ガス設備工事の作業を伴うものとして経済産業省令で定める液化石油ガス設備工事(以下「特定液化石油ガス設備工事」という。)
の事業を行う者(以下「特定液化石油ガス設備工事事業者」という。)は、事業所ごとに、当該事業所における事業の開始の日から三十日以内
に、次の事項を当該事業所の所在地を管轄する都道府県知事に届け出なければならない。
一 氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては、その代表者の氏名
二 事業所の名称及び所在地
三 その他経済産業省令で定める事項
2 特定液化石油ガス設備工事事業者は、前項各号の事項に変更があったとき又は特定液化石油ガス設備工事の事業を廃止したときは、遅滞
なく、その旨をその届出をした都道府県知事に届け出なければならない。
液化石油ガス設備士でないと従事でき
ない作業を伴う工事の事業を行う者
事業所ごとに一定の事項を事業所の所在地を管轄す
る都道府県知事に届け出なければならない
64
液化石油ガス設備工事事業の届出②
何故規制するのか
●法第38条の7により、液化石油ガス設備士でなければ、保安上重要な工事作業を実施することはで
きない
液化石油ガス設備士は、通常工事事業者に雇われ、その元で働くことになる
液化石油ガス設備士を使って工事を施工する工事事業者に対しても保安上必要
な規制を加える必要がある
法第38条の7の液化石油ガス設備工事の作業に関
する制限とともに液化石油ガス消費者保安に係る
工事規制の両輪となっている
65
液化石油ガス設備工事事業の届出③
規則第111条
特定液化石油ガス設備工事
【届出が必要な特定液化石油ガス設備工事】
液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律施行規則
(特定液化石油ガス設備工事)
第百十一条(法規集180~181ページ)
法第三十八条の十第一項の経済産業省令で定める液化石油ガス設
備工事は、次に掲げるものとする。
一 硬質管相互の接続(アーク溶接又はガス溶接の方法による接
続に係るものを除く。)若しくは硬質管の取り外し又は硬質管
の取り外しのために硬質管を切断する工事
二 次に掲げる器具等と硬質管の接続(イからニまでに掲げる器
具等と硬質管の接続に係る工事にあっては、同一型式の器具等
の交換に係るものを除く。)又は取り外しに係る工事
イ 気化装置
ロ 調整器
ハ ガスメーター
ニ 自動ガス遮断機
ホ バルブ
ヘ ガス栓
【液化石油ガス設備士でなければ行えない工事の作業~再掲~】
液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律施行規則
(液化石油ガスの設備工事の作業)
第百八条(法規集180ページ)
法第三十八条の七の経済産業省令で定める液化石油ガス設備工事
の作業は、液化石油ガス設備工事に係る次に掲げる作業とする。
一 硬質管の寸法取り又はねじ切りの作業
二 硬質管の相互を接続し(アーク溶接又はガス溶接の方法によ
る接続に係るものを除く。)、若しくは硬質管を取り外し、又
は硬質管の取り外しのために硬質管を切断する作業
三 次に掲げる器具等と硬質管を接続し(イからニまでに掲げる
器具等と硬質管を接続する作業にあっては、同一型式の器具等
の交換に係るものを除く。)、又は取り外す作業
イ 気化装置
ロ 調整器
ハ ガスメーター
ニ 自動ガス遮断機
ホ バルブ
ヘ ガス栓
四 地盤面下に埋設する硬質管に腐しょく防止措置(電気防しょ
く措置を除く。)を講ずる作業
五 気密試験の作業
66
液化石油ガス設備工事事業の届出④
LP法第38条の7
液化石油ガス設備工事の作業に関する制限
①硬質管の寸法取り又はねじ切り作業
液化石油ガス設
備士でなければ
従事できない作
業(再掲)
②硬質管相互の接続・取り外し又は取り外すための切断の作業
③硬質管と各種器具との接続又は取り外しの作業
④地盤面下の硬質管に腐しょく防止措置(電気防しょく措置を除く)を講ずる作業
⑤気密試験の作業
LP法第38条の10
届出が必要な
工事
特定液化石油ガス設備工事事業の届出
①硬質管相互の接続・取り外し又は取り外すための接続の作業
②硬質管と各種器具との接続又は取り外しの作業
67
液化石油ガス設備工事事業の届出⑤
届出の単位
事業所ごと(業者単位ではないので注意)
(株)北海道燃料
江別事業所
旭川事業所
函館事業所
江別事業所
石狩振興局に届出
旭川事業所
上川総合振興局に届出
函館事業所
渡島総合振興局に届出
注意事項!!
(株)北海道燃料が一度届出を行えばそれで良いという訳でなく、事業所ごとにそれぞれ行
わなければならないので、注意が必要。
68
液化石油ガス設備工事事業の届出⑥
届出の期日 事業の開始の日から30日以内
届出先
事業所の所在地を管轄する総合振興局又は振興局、札幌市に所在
する場合は札幌市消防局
氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては、その代表者の氏名
事業所の名称及び所在地
届出事項
配管図面の保存の場所
分類の方法
液化石油ガス設備士の氏名及び液化石油ガス設備士免状の番号
自記圧力計の数
「事業開始の日」
について
法第38条の10
規則第113条
通達(規則関係)
第112条関係
「事業開始の日」とは、特定液化石油ガス設備工事(規則第111条で規定された
工事)の契約を締結した日のことをいう。
69
液化石油ガス設備工事事業の届出⑦
規則第112条
事業の開始の届出
液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律施行規則
(事業の開始の届出)
第百十二条(法規集181ページ)
法第三十八条の十第一項の規定により事業の開始の届出をしようとする者は、様式第五十六による届書を都道府県知事に提出しなければなら
ない。
届出の様式 規則様式第56号
通達(規則関係)
第112条(事業の開始の届出)関係(法規集 後51ページ)
事業開始の届書には、次の事項を記載した書面を添付させるよう指導願されたい。
(1) 液化石油ガス設備士の氏名及び液化石油ガス設備士免状の番号
(2) 自記圧力計
なお、(1)及び(2)の事項につき変更があった場合には、変更届を提出するよう併せて指導されたい。
届書に添付する書面が通達で言及されている → 見落とさないよう注意
70
液化石油ガス設備工事事業の届出⑧
規則第113条
届出事項
液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律施行規則
(届出事項)
第百十三条(法規集181ページ)
法第三十八条の十第一項第三号の経済産業省令で定める事項は、法第三十八条の十二に規定する記録及び配管図面の保存の場所及び分類の方
法とする。
通達(規則関係)
第113条(届出事項関係)(法規集 後51ページ)
「配管図面の保存の場所」とは、例えば、○○設備工事店の事務所の戸棚又はロッカー等と具体的に記載すること。
「分類の方法」とは、記録については、例えば、カードに記載して液化石油ガス設備工事をした消費者名をアイウエオ順に分類して保存する
とか、配管図面については、施工工事の日付順にかつ記録と対応してアイウエオ順に分類整理する等の方法を具体的に記載すること。
配管図面の保存の場所
分類の方法
◯◯設備工事店の事務所の戸棚又はロッカー等と具体的に記載
記録については、消費者名をアイウエオ順に分類して保存
配管図面については、施工工事の日付順にかつ記録と対応してアイウエオ順に分
類整理するなど
71
液化石油ガス設備工事事業の届出⑨
規則第114条
変更・廃止の届出
液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律施行規則
(変更等の届出)
第百十四条(法規集181ページ)
法第三十八条の十第二項の規定により同条第一項各号の事項の変更又は事業の廃止の届出をしようとする者は、様式第五十七による届書又は
様式第五十八による届書を都道府県知事に提出しなければならない。
●届出事項に変更があった場合
特定液化石油ガス設備工事事業変更届書(様式第57)の提出が必要
注意事項!!
配管図面の保存の場所や分類の方法に変更があった場合でも届出が必要なので、注意
が必要。また、液化石油ガス設備士や自記圧力計の数が変更に関しては、法律や規則で
はなく、通達に記載されており、該当箇所が見つけづらくなっているので、見落とさないよう
注意が必要。
●特定液化石油ガス設備工事の事業を廃止した場合
特定液化石油ガス設備工事事業廃止届書(様式第58)の提出が必要
72
施工後の表示①
施工後の表示
LP法第38条の11(基幹)
規則第115条(詳細)
規則第116条(詳細)
規則第117条(詳細)
液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律
(施工後の表示)
第三十八条の十一(法規集27ページ)
特定液化石油ガス設備工事事業者は、特定液化石油ガス設備工事(経済産業省令で定めるものに限る。次条第一項において同じ。)をしたと
きは、経済産業省令で定めるところにより、当該特定液化石油ガス設備工事に係る供給設備又は消費設備の見やすい場所に、氏名又は名称、施
行年月日その他の経済産業省令で定める事項を記載した表示を付さなければならない。
省令で定められた特定液化石
油ガス設備工事を行った場合
特定液化石油ガス設備事業者は、供給設備又は消費設備の見やす
い箇所に所定の表示をしなければならない。
73
施工後の表示②
何故表示するのか
●液化石油ガス設備工事以後の供給設備・消費設備の保安
保安業務の実施等により確保されていく
液化石油ガスの側面からは事故防止が図られるが、それだけでは不十分
地下埋設管あるいは壁中・床下配管等目に見えないところに設置されることも多い
(他の工事事業者(下水道事業者など)は、どこに何があるか分からない)
他の工事事業者と保安責任者との連携を図る必要がある
設備工事以後の保安規制が実態上円滑かつ適正に働きうるよう配慮する必要がある
74
施工後の表示③
規則第115条
施工後の表示が
必要な工事
表示が必要な特定液化石油ガス設備工事
2以上の消費設備に液化石油ガスを供給するための供給設備の設置又は変更(供
給管の変更を伴うものに限る)
ガスメーターと一の末端ガス栓の間の配管の長さが屋内において4メートル以上
となる消費設備の設置又は変更(配管の変更を伴うものに限る)
2以上の消費設備
1つの供給設備から2以上の消費世帯(消費世帯の数はガスメーターの数に
より数える)に供給する場合をいう
配管の長さが屋内
において4メートル
以上
1つの消費世帯の中に、いくつかの消費設備が設置されている場合で、1ヶ
所でも配管の長さが4m以上あると、全ての消費設備について表示及び記録
が必要となる
通達(規則関係)に図入りの解説が掲載されている(法規集 後51~52ページ)
75
施工後の表示④
液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律施行規則
(施工後の表示に係る特定液化石油ガス設備工事)
第百十五条(法規集181ページ)
法第三十八条の十一の経済産業省令で定める特定液化石油ガス設備工事は、次の各号に掲げるものとする。
一 二以上の消費設備に液化石油ガスを供給するための供給設備の設置又は変更(供給管の変更を伴うものに限る。)に係るもの
二 ガスメーターと一の末端ガス栓の間の配管の長さが屋内において四メートル以上となる消費設備の設置又は変更(配管の変更を伴うも
のに限る。)に係るもの(前号に該当するものを除く。)
通達(規則関係)
第115条(施工後の表示に係る特定液化石油ガス設備工事)(法規集 後51~52ページ)
1.第1号中「2以上の消費設備」とは、1つの供給設備から2以上の消費世帯(消費世帯の数はガスメーターの数により数える。)に供
給する場合をいう。
2.第2号中「配管の長さが屋内において4メートル以上」とは、1の消費世帯の場合にあって下図1のような消費設備の設置状況の場合
1ヶ所でも4m以上(立ち上がり部を含む。)であれば、当該すべての消費設備の設置又は変更工事が表示及び記録すべき特定液化石油
ガス設備工事に該当する。
また、下図2の場合において、各部屋とも4m未満で、その合計が4mを超えた場合であっても、当該設備工事に該当しない。
76
施工後の表示⑤
規則第116条
表示の方法
容易に離脱
しない方法
表示の方法
供給管、配管その他の設備の見やすい箇所
容易に離脱しない方法により、様式第59(法規集234ページ)によって表示
障壁等平坦な箇所に取り付ける場合は、釘打ち又はハンダ付け等で固定すること
供給管又は配管に取り付ける場合は、針金等で固定して取り付けること
シール等により表示を行う場合は、貼付場所が円滑であり、シールの密着性が確
保できること
液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律施行規則
(表示の方法)
第百十六条(法規集181ページ)
法第三十八条の十一の規定により、特定液化石油ガス設備工事事業者は、当該工事に係る供給管、配管その他の設備の見やすい箇所に、容易
に離脱しない方法により、様式第五十九による表示を付さなければならない。
通達(規則関係)
第116条(表示の方法)関係(法規集 後52ページ)
「容易に離脱しない方法」とは、次に掲げるものをいう。
(1) 障壁等平面な箇所に取り付ける場合にあっては、釘打ち又はハンダ付け等で固定することをいい、供給管又は配管に取り付ける場合に
あっては針金等で固定して取り付けることをいう。
(2) シール等により表示を行う場合にあっては、貼付場所が円滑であり、当該シールの密着性を確保できることをいう。
77
施工後の表示⑥
規則第117条
表示すべき事項
連絡先
表示すべき事項
特定液化石油ガス設備工事事業者の氏名又は名称
施工年月日又は工事番号
連絡先
住所
電話番号
液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律施行規則
(表示すべき事項)
第百十七条(法規集181ページ)
法第三十八条の十一の経済産業省令で定める事項は、次の各号に掲げるものとする。
一 特定液化石油ガス設備工事事業者の氏名又は名称
二 施工年月日又は工事番号
三 連絡先
通達(規則関係)
第117条(表示すべき事項)関係(法規集 後52ページ)
第3号中「連絡先」とは、住所及び電話番号をいう。
78
施工後の表示⑦
様式59(第116条関係)(法規集234ページ)
(供給管又は配管に取り付ける場合)
○
液化石油ガス法に
よる施工後の表示
工事事業者の
氏名又は名称
連 絡 先
施工年月日又は
工事番号
(障壁等平面な箇所に取り付ける場合)
○
○
液化石油ガス法による施工後の表示
工事事業者の
氏名又は名称
連 絡 先
施工年月日又
は工事番号
○
○
79
記録の保存等①
記録の保存等
LP法第38条の12(基幹)
規則第118条(詳細)
規則第118条の2(詳細)
規則第119条(詳細)
液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律
(記録の保存等)
第三十八条の十二(法規集27ページ)
特定液化石油ガス設備工事事業者は、特定液化石油ガス設備工事をしたときは、経済産業省令で定める事項に関する記録を作成し、経済
産業省令で定めるところにより、当該記録と当該特定液化石油ガス設備工事に係る配管図面を保存しなければならない。
2 特定液化石油ガス設備工事事業者は、供給設備又は消費設備の所有者又は占有者から当該供給設備又は当該消費設備に係る前項に規定す
る記録又は配管図面を閲覧し、又は謄写したい旨の申出があったときは、正当な理由がなければ、これを拒んではならない。
特定液化石油ガス
設備工事をしたとき
特定液化石油ガス設備事業者は、省令で定める事項の記録を作成し、配
管図面とともに保存しなければならない。
関係者から閲覧・謄写の申出があったときは、正当な理由がない限り、
これを拒んではならない。
80
記録の保存等②
規則第118条
記録すべ
き事項
記録すべき事項
特定液化石油ガス設備工事の注文者の氏名又は名称及び住所
特定液化石油ガス設備工事の内容、施工場所及び施工年月日
特定液化石油ガス設備工事に従事した液化石油ガス設備士の氏名
施工後の気密試験の結果
液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律施行規則
(記録すべき事項)
第百十八条(法規集181ページ)
法第三十八条の十二第一項の経済産業省令で定める事項は、次の各号に掲げるものとする。
一 特定液化石油ガス設備工事の注文者の氏名又は名称及び住所
二 特定液化石油ガス設備工事の内容、施工場所及び施工年月日
三 特定液化石油ガス設備工事に従事した液化石油ガス設備士の氏名
四 施工後の気密試験の結果
通達(規則関係)
第118条(記録すべき事項)関係(法規集 後52ページ)
第2号中「特定液化石油ガス設備工事の内容」には配管等の材料並びに腐食及び損傷を防止する措置を含む。なお、これらの事項は、配管図
面上に記号等を用いて記載しても差し支えない。
81
記録の保存等③
規則第118条の2
電磁的方法による保存
液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律施行規則
(電磁的方法による保存)
第百十八条の二(法規集181~182ページ)
法第三十八条の十二第一項に規定する記録及び配管図面は、前条各号に掲げる事項及び配管図面の内容を電磁的方法(電子的方法、磁気的方
法その他の人の知覚によって認識することができない方法をいう。第百三十一条の二において同じ。)により記録することにより作成し、保存
することができる。
2 前項の規定による保存をする場合には、同項の記録及び配管図面が必要に応じ電子計算機その他の機器を用いて直ちに表示されることが
できるようにしておかなければならない。
3 第一項の規定による保存をする場合には、経済産業大臣が定める基準を確保するよう努めなければならない。
●電磁的方法保存基準告示(法規集389~392ページ)に詳細な規定がある
82
記録の保存等④
規則第119条
記録及び配管図面の保存の方法
記録の方法 記録及び配管図面を工事を行った事業所で5年間保存
保存の方法
記録する用紙はカード等を用いる
配管図面は日付順にファイルするなど、閲覧・謄写の申し出に応じ
られるような態勢を整えること
液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律施行規則
(記録及び配管図面の保存の方法)
第百十九条(法規集182ページ)
法第三十八条の十二第一項の規定により、特定液化石油ガス設備工事事業者は、特定液化石油ガス設備工事に係る記録及び配管図面を、当該
工事に係る事業所において五年間保存しなければならない。
通達(規則関係)
第119条(記録及び配管図面の保存の方法)関係(法規集 後52ページ)
記録する用紙は、カード等を用い、また配管図面にあっては、施工工事の日付順にファイルする等関係者等からの閲覧又は謄写の申出に応じ
られるようような体制を整えるよう関係業界を指導されたい。
83
器具の備え付け
器具の備え付け
LP法第38条の13(基幹)
規則第120条(詳細)
液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律
(器具の備え付け)
第三十八条の十三(法規集27ページ)
特定液化石油ガス設備工事事業者は、その事業所ごとに、気密試験用器具その他の経済産業省令で定める器具を備えなければならない。
特定液化石油ガス設備
工事事業者
規則第120条
事業所ごとに気密試験器具及び省令で定める器具を備えなければ
ならない
事業所に備えるべき器具
液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律施行規則
(事業所に備えるべき器具)
第百二十条(法規集182ページ)
法第三十八条の十三の経済産業省令で定める器具は、自記圧力計とする。
事業所に備えるべき器具
自記圧力計
●事業所ごとに「気密試験用具」(法第38条の13)と「自記圧力計」(規則第120条)を備え付
けなければならない
84
罰則等の規定①
LP法第98条の2
3ヶ月以下の懲役又は30万円以下の罰金
LP法第38条の7
LP法第100条
30万円以下の罰金
LP法第38条の13
LP法第101条
液化石油ガス設備士の作業に関する制限
器具の備え付け
20万円以下の罰金
LP法第38条の2
基準適合義務
LP法第38条の10第1項
特定液化石油ガス設備工事事業の届出
85
罰則等の規定②
LP法第104条
10万円以下の過料
LP法第38条の3
液化石油ガス設備工事の届出
LP法第38条の10第2項
特定液化石油ガス設備工事事業の変更届出
LP法第38条の4第4項
液化石油ガス設備士の免状の返納
LP法第38条の11
施工後の表示
LP法第38条の12第1項
記録の保存等
86
その他補足事項及びまとめ
設備工事に係る法令の概要が『LPガス設備設置基準及び取扱要領(KHKS 0738)
(2010)』に掲載
第2章 法規制等(13~14ページ)
標準的な施工手順が『LPガス設備設置基準及び取扱要領(KHKS 0738)(2010)』に
掲載
5.2 標準的な施工手順例(46ページ)
行政庁への届出
特定供給設備
事前に許可が必要
500kgを超える供給設備
事後の届出が必要
(特定供給設備を除く)
特定液化石油ガス設備工事事業者
事業開始の日から30日以内に届出が必要
注意事項!!
特定供給設備の完成検査の際は、施工業者任せにせず、できる限り販売事業者も立ち会うことが望
ましい。複数の目によって、確認することが、事故発生を防止する効果的な手段と考えられる。
87
特定ガス消費機器の設置工事の監督に関する法律(目的)
特定ガス消費機器の設置工事の監督に関する法律
(目 的)
第一条(法規集399ページ)
この法律は、ガス事業法(昭和二十九年法律第五十一号)及び液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律(昭和四十二年法律
第百四十九号)と相まって、特定ガス消費機器の設置又は変更の工事の欠陥に係るガスによる災害の発生を防止するため、これらの工事の事業
を行う者の工事の監督に関する義務等を定めることを目的とする。
特定ガス消費機器の設置又は変更の工事(特定工事)の欠陥によって発生するガス災害の防止を図る
工事の監督に関する義務等を定める必要がある
工事監督者の中に液化石油ガス設備士が含まれている
88
特定ガス消費機器の設置工事の監督に関する法律(用語の定義)①
特定ガス消費機器
特監法第2条第1項(基幹)
特監法施行令第1条(詳細)
特定ガス消費機器の設置工事の監督に関する法律
(定 義)
第二条(法規集399ページ)
この法律において「特定ガス消費機器」とは、ガスバーナー付ふろがま、ガス瞬間湯沸器その他のガス事業法第四十条の二第一項に規定する
消費機器又は液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律(以下「液化石油ガス法」という。)第二条第五項に規定する消費設備
に該当する機械又は器具(附属装置含む。)で構造、使用状況等からみて設置又は変更の工事の欠陥に係るガスによる災害の発生のおそれが多
いと認められるものであって、政令で定めるものをいう。
2 省略
特定ガス消費機器の設置工事の監督に関する法律施行令
(特定ガス消費機器)
第一条(法規集403ページ)
特定ガス消費機器の設置工事の監督に関する法律(以下「法」という。)第二条第一項の特定ガス消費機器は、次のとおりとする。
一 ガスバーナー付ふろがま及びその他のふろがまでガスバーナーを使用することができる構造のもの並びにこれらの排気筒及び当該排気
筒に接続される排気扇
二 ガス湯沸器(暖房兼用のものを含み、ガス瞬間湯沸器にあってはガスの消費量が十二キロワットを超えるもの、その他のものにあって
はガスの消費量が七キロワットを超えるものに限る。)並びにその排気筒及び当該排気筒に接続される排気扇
特定ガス消費機器 構造、使用状況等から工事の欠陥による災害の発生の恐れが多いと認められるもの
●ガスバーナー付ふろがま等及びその排気筒・排気扇
●ガス湯沸器(基準を超えるもの)及びその排気筒・排気扇
89
特定ガス消費機器の設置工事の監督に関する法律(用語の定義)②
特定工事
特監法第2条第2項(基幹)
特監法規則第2条(参照)
特定ガス消費機器の設置工事の監督に関する法律
(定 義)
第二条(法規集399ページ)
1 省略
2 この法律において「特定工事」とは、特定ガス消費機器の設置又は変更の工事(経済産業省令で定める軽微なものを除く。)をいう。
特定工事
特定ガス消費機器の設置又は変更の工事(軽微な工事を除く)
軽微な工事については、特監法規則第2条で規定されている
90
特定ガス消費機器の設置工事の監督に関する法律(用語の定義)③
特定ガス消費機器の設置工事の監督に関する法律施行規則
(軽微な工事)
第二条(法規集407ページ)
法第二条第二項の経済産業省令で定める軽微な工事は、次のとおりとする。
一 特定ガス消費機器であって、屋外に設置されるものの設置又は変更の工事(屋内に位置を変更するものを除く。)
二 特定ガス消費機器に該当する燃焼器に接続される排気筒又は当該排気筒に接続される排気扇(以下「排気筒等」という。)の変更の工
事であって、当該排気筒等の材料、位置、形状又は能力の変更を伴わないもの(密閉式の特定ガス消費機器の給排気部に係るもの及び前
号に掲げるものを除く。)
三 特定ガス消費機器に該当する燃焼器の変更の工事であって、ガスの消費量の増加、位置の変更又は告示で定める安全装置の機能の変更
を伴わないもの(密閉式の特定ガス消費機器の給排気部に係るもの及び第一号に掲げるものを除く。)
屋外に設置されるものの設置又は変更の工事
排気筒又は排気扇の変更の工事で、材料、位置、形状又は能力の変更を伴わない工事
軽微な工事
燃焼器の変更の工事で、ガスの消費量の増加、位置の変更又は安全装置の機能の変更
を伴わない工事
91
特定ガス消費機器の設置工事の監督に関する法律(特定工事の監督)①
特定工事の監督
特監法第3条(基幹)
特監法規則第3条(詳細)
特定ガス消費機器の設置工事の監督に関する法律
(特定工事の監督)
第三条(法規集399ページ)
特定工事の事業を行う者(以下「特定工事事業者」という。)は、特定工事を施工するときは、特定工事がガス事業法第四十条の四又は液化
石油ガス法第三十八条の二の規定に適合することを確保するため、これを、経済産業省令で定めるところにより、ガス消費機器設置工事監督者
の資格を有する者に実地に監督させ、又はその資格を有する特定工事事業者が自ら実地に監督しなければならない。ただし、これらの者が自ら
特定工事を行う場合は、この限りではない。
特定工事
の監督
特定工事を施工するとき、ガス消費機器設置監督者の資格を有する者に実地に監督さ
せる
特定工事を施工するとき、ガス消費機器設置監督者の資格を有する者が自ら実地に監
督する
ガス消費機器設置監督者が自ら特定工事を行う
92
特定ガス消費機器の設置工事の監督に関する法律(特定工事の監督)②
特監法規則第3条
監督の方法
特定ガス消費機器の設置工事の監督に関する法律施行規則
(監督の方法)
第三条(法規集407ページ)
法第三条の規定による監督は、次の各号により行うものとする。
一 特定工事の施工場所において、特定ガス消費機器の設置場所、排気筒等の形状及び能力並びに安全装置の機能を喪失させてはならない
ことを指示すること。
二 特定工事の施工場所において、特定工事の作業を監督すること。
三 特定工事の施工場所において、特定ガス消費機器がガス事業法(昭和二十九年法律第五十一号)第四十条の二第二項又は液化石油ガス
の保安の確保及び取引の適正化に関する法律(昭和四十二年法律第百四十九号)第三十五条の五の経済産業省令で定める技術上の基準に
適合していることを確認すること。
施工場所での指示
①特定消費機器の設置場所、②排気筒等の形状及び能力、③安全装置の機
能を喪失させないよう指示しなければならない
過去に起きた瞬間湯沸かし器の事故で、排気ファンが停止した時に、ガスの供給を止める安全装置の
改造が問題となった。このような改造を監督者は許してはならない。
特定工事の作業の監督
技術上の基準の適合
確認
①ガス事業法第40条の2第2項、②液化石油ガス法第35条の5の技術上の
基準に適合していることを確認しなければならない
93
特定ガス消費機器の設置工事の監督に関する法律(特定工事の監督者の資格)
監督者の資格
特監法第4条第1項(基幹)
特定ガス消費機器の設置工事の監督に関する法律
(ガス消費機器設置工事監督者の資格等)
第四条(法規集399ページ)
ガス消費機器設置工事監督者の資格は、次の各号のいずれかとする。
一 経済産業大臣又はその指定する者が経済産業省令で定めるところにより行う特定工事に必要な知識及び技能に関する講習の課程を修了
した者であること。
二 液化石油ガス設備士であること。
三 経済産業省令で定めるところにより、前二号に掲げる者と同等以上の知識及び技能を有していることにつき経済産業大臣の認定を受け
た者であること。
2 ~ 5 省略
監督者の資格
液化石油ガス設備士が含まれる
94
特定ガス消費機器の設置工事の監督に関する法律(監督者の義務等)
監督者の義務等
特監法第5条(基幹)
特定ガス消費機器の設置工事の監督に関する法律
(監督者の義務等)
第五条(法規集400ページ)
第三条の規定により特定工事を実地に監督する者は、その監督の職務を誠実に行わなければならない。
2 特定工事に従事する者は、前項に規定する者が同項の監督の職務を行う上で必要があると認めてする指示に従わなければならない。
3 第三条本文の規定により特定工事を実地に監督し、又は同条ただし書の規定により自ら特定工事を行う者は、その監督の職務を行い、又
は自ら特定工事を行うときは、資格証(液化石油ガス設備士にあっては、液化石油ガス設備士免状)を携帯していなければならない。
監督者の
義務等
監督の職務を誠実に行わなければならない
特定工事に従事する者は、監督者の指示に従わなければならない
資格証(液化石油ガス設備士免状)を携帯していなければならない
95
特定ガス消費機器の設置工事の監督に関する法律(表示)①
表 示
特監法第6条(基幹)
特監法規則第14条(詳細)
特監法規則第15条(詳細)
特定ガス消費機器の設置工事の監督に関する法律
(表 示)
第六条(法規集400ページ)
特定工事事業者は、特定工事を施工したときは、経済産業省令で定めるところにより、当該特定工事に係る特定ガス消費機器の見やすい場所
に、氏名又は名称、施工年月日その他の経済産業省令で定める事項を記載した表示を付さなければならない。
表 示
氏名又は名称
施工年月日
その他の経済産業省令で定める事項
96
特定ガス消費機器の設置工事の監督に関する法律(表示)②
特監法規則第14条
表示の方法
特定ガス消費機器の設置工事の監督に関する法律施行規則
(表示の方法)
第十四条(法規集420ページ)
法第六条の規定により、特定工事事業者は、特定工事に係る特定ガス消費機器の見やすい箇所に、容易にはく離しない方法により様式第十五
による表示を付さなければならない。
表示の内容
特定ガス消費機器の見やすい場所に、容易にはく離しない方法により様式第15
条による表示を行う
様式第15は法規集437ページに掲載
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特定ガス消費機器の設置工事の監督に関する法律(表示)③
特監法規則第15条
表示すべき事項
特定ガス消費機器の設置工事の監督に関する法律施行規則
(表示すべき事項)
第十五条(法規集420~421ページ)
法第六条の経済産業省令で定める事項は、次の各号に掲げるものとする。
一 特定工事事業者の氏名又は名称及び連絡先
二 法第三条本文の規定により特定工事を実地に監督し、又は同条ただし書の規定により自ら特定工事を行ったガス消費機器設置工事監督
者の氏名及び資格証(液化石油ガス設備士にあっては、液化石油ガス設備士免状)の番号
三 施工内容
四 施工年月日
特定工事事業者の氏名又は名称及び連絡先
表示すべ 工事監督者の氏名及び資格証の番号
き事項
施工内容
施工年月日
98
特定ガス消費機器の設置工事の監督に関する法律(表示)④
様式第15(第14条関係)
特定ガス消費機器の設置工事の監督に
関する法律第6条の規定による表示
工事事業者の氏名
又は名称及び連絡先
TEL
監督者の氏名
資格証の番号
施工内容及び
施 工 年 月 日
年
月
日
(備考) 1 文字は、容易に消えないものとすること。
2 大きさは、縦4センチメートル以上5センチメートル
以下、横7センチメートル以上9センチメートル以下と
すること。
99
最 後 に
法令等の改正
法令等の規定
●経済産業省産業保安関係ホームページ
●協会からの「事務連絡」などの文書に目を通す
●必要最低限のことを規定しているに過ぎない
より厳しい姿勢で保安業務に取り組み、
保安意識の向上・事故防止に務める必要がある
100