スモン 2007.8.9 キノホルム • キノホルムは整腸剤、これによってスモン(SMON: 亜急性脊髄視神経症)という病気を発生させた • スモン: – 腹部膨満のあと激しい腹痛を伴う下痢、続いて足裏から 次第に上に向かってしびれ、痛み、麻痺が広がり、ときに 視覚障害を起こし、失明に至る疾患 – 合併症としては、白内障、高血圧症が置きやすい – 中枢神経麻痺、末梢神経麻痺、感覚麻痺の3つが加わっ たスモンの運動機能障害において、機能を回復すること は極めて困難 – 1960年代に日本各地で集中発生、11,127人のスモン患 者が確認 キノホルム • キノホルムは、スモンという病気を引き起こす • アルツハイマー痴呆に有望な薬という面も持 つ – アルツハイマー型痴呆症(AD)において、体内の 金属イオンとたんぱく質との相互作用を防ぐには キレート療法が有効である(Craig W. Ritchie博 士が発表オーストラリア、メルボルン大学) – キレート剤としてキノホルムが使用、精神状態を 改善するという結果が出た 薬害 • スモンは1965年頃から散発、1967年から68年にか けて大量発生、「奇病」と恐れられる • 重篤な症状と原因不明のため、差別、ウィルス説が 発表後自殺者が相次ぐ • スモンの原因がキノホルム薬害であることが確定す ると、被害者は被害者団体を結成、各地裁に原因 究明と、責任の明確化、被害者の救済を求めた。 • 患者団体は、全国組織を結成、救済のみならず薬 害の根絶を求める裁判闘争を展開 ⇒ 薬事二法 成立の原動力
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