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『マイナンバー制度が企業の
実務に与える影響とその対応』
~個人番号の取得、管理、破棄、運用方法の課題解決~
平成26年11月27日
至田社会保険労務士事務所
至田 美帆
マイナンバー?
• 正式名称
「行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律」
• この法律のことを「番号法」や「マイナンバー法」
「個人番号」を「マイナンバー」と呼んでいます。
• この法律では、個人番号のほか「法人番号」も規定されています。
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人事総務部門の対応
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用語説明①
2条5
個人番号
2条7
個人番号カード
2条8
特定個人情報
個人情報データベース等
2条4
個人情報ファイル
2条9
特定個人情報ファイル
住民票コードを変換して得られる番号であって、当該住民票コードが記載さ
れた住民票に係る者を識別するために指定されるものをいう。
氏名、住所、生年月日、性別、個人番号その他政令で定める事項が記載さ
れ、本人の写真が表示され、かつ、これらの事項その他総務省令で定める
事項が電磁的方法により記録されたカード。
個人番号(個人番号に対応し、当該個人番号に代わって用いられる番号、
記号その他の符号であって、住民票コード以外のものを含む。)をその内容
に含む個人情報をいう。
個人情報を含む情報の集合物であって、特定の個人情報について電子計
算機を用いて検索することができるように体系的に構成したもののほか、特
定の個人情報を容易に検索することができるように体系的に構成したもの
として「個人情報の保護に関する法律施行令」で定めるものをいう。
【個人情報保護法2条2、個人情報保護法施行令1条】
個人情報データベース等であって、行政機関及び独立行政法人等以外の
者が保有するものをいう
個人番号をその内容に含む個人情報ファイルをいう。
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特定個人情報ファイル
個人情報ファイル
特定個人情報ファイル
社員番号
S175730
S175731
S175732
S175733
S175734
S175735
S175736
S175737
S175738
S175739
社員番号
S175730
S175731
S175732
S175733
S175734
S175735
S175736
S175737
S175738
S175739
個人番号
123456789012
234567890123
345678901234
456789012345
567890123456
741085296301
852074196301
963852741095
197534686210
842679513025
名前
堀部 一郎
阿部 三郎
手塚 五郎
内各 寛坊
至田 美帆
鈴木 一郎
番郷 舞奈
東京 太郎
得貫 和言
西湖 九吽
部署
営業
企画
製造
経理
総務
設計
開発
販売
広報
法務
役職
代表取締役
部長
課長
係長
なし
なし
なし
なし
なし
なし
住所
北海道
青森
宮城
静岡
東京
新潟
愛知
大阪
広島
沖縄
性別
男
男
男
男
女
男
女
男
男
男
書類
印刷
個人番号:123456789012
名
前:堀部 一郎
従業員DB
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用語説明②
2条10 個人番号利用事務
2条11 個人番号関係事務
2条13 個人番号利用事務実施者
2条14 個人番号関係事務実施者
10条
12条
個人番号利用事務等
個人番号利用事務等実施者
行政機関、地方公共団体、独立行政法人等その他の行政事務を処理する
者が、その保有する特定個人情報ファイルにおいて個人情報を効率的に
検索し、及び管理するために必要な限度で個人番号を利用して処理する
事務をいう。
個人番号利用事務に関して行われる他人の個人番号を必要な限度で利
用して行う事務をいう。
個人番号利用事務を処理する者及び個人番号利用事務の全部又は一部
の委託を受けた者をいう。
個人番号関係事務を処理する者及び個人番号関係事務の全部又は一部
の委託を受けた者をいう。
個人番号利用事務及び個人番号関係事務。
個人番号利用事務実施者及び個人番号関係事務実施者。
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個人番号利用事務等実施者の責務(12条)
• 個人番号利用事務等実施者は安全管理措置の義務があります。
• 個人番号の漏えい、滅失又は毀損の防止その他の個人番号の適
切な管理のために必要な措置を講じなければなりません。
保管庫の施錠
立入制限等の物理的保護措置
ネットワーク接続されているコンピュータへのファイアウォールの構築
情報暗号化等の技術的措置
職員に対する教育・研修の実施
安全管理者の設置等、管理体制の整備などの組織的保護措置
等
• 詳細はガイドラインのP47以降に記載されています。
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企業が取り扱うマイナンバー
正社員
契約社員
源泉徴収票の提出、 パート
従業員等
社会保険の手続
アルバイト
従業員の被扶養者
等
ビジネス
個人への報酬、
謝礼の支払い
原稿料
講演料
イベントなどのタレント
弁護士、税理士、社労士などの専門家
等
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(内閣官房 社会保障・税番号制度HP FAQ 4-3-1)
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(内閣官房 社会保障・税番号制度HP FAQ 4-3-1)
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本人確認(16条)
• マイナンバーの提供を受ける都度、本人確認を行う必要があります。例えば、
従業員からマイナンバーを記載した扶養控除等申告書を毎年提出してもらう場
合、本人確認も毎回行う必要があります。
• ただし、2回目以降の「番号確認」は、個人番号カードや通知カードなどの提示
を受けることが困難であれば、事業者が初回に本人確認を行って取得したマイ
ナンバーの記録と照合する方法でも構いません。
• また、「身元確認」については、雇用関係にあることなどから、本人に相違ないこ
とが明らかに判断できると個人番号利用事務実施者が認めるときは、身元確認
のための書類の提示は必要ありません。
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準備①
• 使用中の給与ソフトや労務管理ソフト、支払調書発行ソフトがマイナ
ンバーに対応する予定があるか確認します。
• 少なくとも、平成27年(2015年)12月中には、給与ソフトなどをマイナ
ンバーに対応させます。(アップデートや新規導入など)
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準備②
• 平成27年(2015年)12月中には、従業員に向けてマイナンバーの取
り扱いに関する教育を行います。特に、人事や労務の事務担当者に
は重点的な教育を行います。
• マイナンバーの取得の際は、利用目的を通知する必要があります。
(18条)
従業員には、イントラネットでの表示、書類の提示、就業規則へ
の明示 等
執筆や講演などビジネスでの個人に対しては、契約書への追記
等
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準備③
• 事務を委託する場合は監督責任が問われます。①業者の選定を行
い、②安全管理措置に関しての契約を取り交わし、③契約通りに特
定個人情報が扱われているかの確認を実施します。(11条)
A⇒B
• 委託を再委託する場合は委託元への許諾が必要です。(10条)
A⇒B⇒C
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マイナンバーの取得①
• 平成27年(2015年)10月に通知カードが送られてきます。
• 平成27年(2015年)の10月から12月中は企業は従業員にマイナン
バーを求めてはいけません。(紛失注意!)
• 平成28年(2016年)1月から、マイナンバーを取得することができます。
• 平成28年(2016年)1月以降の事務手続には、マイナンバーが必要
になります。
• 少なくとも、平成28年(2016年)12月の年末調整に向けて、必ず全員
のマイナンバーを取得する必要があります。
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マイナンバーの取得②
• 番号確認と本人確認
① 「個人番号カード」
② 「通知カード」と「本人の身元確認書類(運転免許証など)」
③ 「マイナンバーが記載されている住民票の写し」と「本人の身元確
認書類(運転免許証など)」
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マイナンバーの取得③
• マイナンバーを給与ソフトに入力する際には、氏名、住所、生年月日、
性別について、「提供を受けた書類」と「既に会社が持っているデー
タ」とが合っているかの確認を行います。
• データの入力後、提供を受けたマイナンバーが記載されている書類
は、速やかに、いつでも取り出せるためのファイリングを行い、施錠
して保管します。
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マイナンバーの取得④
• 法(社会保障・税・災害対策)に該当する以外では、マイナンバーの
収集または保管してはいけません。(9条)
• 通勤手当の添付書類に通知カードなどのコピーを添付してきたよう
な場合は、返却または廃棄を行わなければなりません。
• 事務手続の担当者でも事務以外の目的で他人のマイナンバーを
ノートに書き写してはいけません。(20条)
• 講演料の支払いなどで、一般従業員が書類・本人確認などのマイナ
ンバーを使用した業務を行った場合は、速やかに書類を受け渡して、
自分の手元にマイナンバーを残していけません。(20条)
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マイナンバーの取得⑤
• 内定者に対しては、入社前にマイナンバーの取得はできず、入社後
に取得してください。
• グループ会社への出向・転籍先の場合は、利用目的の通知が必要
です。
• 合併等などの場合、承継前に利用目的の通知を行っていれば、合
併後も通知した利用の範囲内でマイナンバーが使用できます。
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マイナンバーの管理①
• 手続の終了した書類は分類を行い、必要な時に直ちに参照できる
状態で保管します。
• 施錠ができる場所に保管し、マイナンバーが扱える担当者のみがア
クセス可能な状態にします。
• 例え本人が同意しても、利用目的以外にマイナンバーを使用しては
いけません。(29条3の個人情報保護法16条1読替、32条)
• マイナンバーを従業員番号に利用することなどは禁止されています。
(ガイドライン)
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マイナンバーの管理②
• 休職者に対しては、休職期間の長さにかかわらず、マイナンバーを
保有し続ける必要があります。
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マイナンバーの破棄
• 退職時には、従業員から受け取ったマイナンバーの記載されている
書類は廃棄します。
• 給与ソフトや労務管理ソフトに入力したマイナンバーのデータも削除
します。
• マイナンバーの記載されている書類で法定の保管期限があるもの
は、期限まで保管を行い、期限到達後には速やかに廃棄します。
• マイナンバーの部分を修復不可能な程度にマスキングや削除すれ
ば、保管し続けることも可能です。
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罰則
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罰則
67条
68条
73条
74条
75条
77条
行為
法定刑
個人番号利用事務等に従事する者が、正当 4年以下の懲役or
な理由なく、特定個人情報ファイルを提供 200万以下の罰金or併科
3年以下の懲役or
上記の者が、不正な利益を図る目的で、
150万以下の罰金or併科
個人番号を提供又は盗用
委員会から命令を受けた者が、委員会の命 2年以下の懲役or
50万以下の罰金
令に違反
委員会による検査等に際し、虚偽の報告、 1年以下の懲役or
50万以下の罰金
虚偽の資料提出をする、検査拒否等
偽りその他不正の手段により個人番号カー 6月以下の懲役or
50万以下の罰金
ドを取得
法人の従業員が上記の行為を行った場合 個人と同額の罰金が
は、その法人にも同額の罰金が科せられる 科せられる
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安全管理措置
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安全管理措置の検討手順(ガイドライン)
A) 個人番号を取り扱う事務の範囲の明確化
B) 特定個人情報等の範囲の明確化
C) 事務取扱担当者の明確化
D) 安全管理措置の基本方針の策定
E) 取扱規程等の策定
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講ずべき安全管理措置の内容(ガイドライン)
A 基本方針の策定
B 取扱規程等の策定
C 組織的安全管理措置
D 人的安全管理措置
E 物理的安全管理措置
F 技術的安全管理措置
a 組織体制の整備
b 取扱規程等に基づく運用
c 取扱状況を確認する手段の整備
d 情報漏えい等事案に対応する体制の整備
e 取扱状況の把握及び安全管理措置の見直し
a 事務取扱担当者の監督
b 事務取扱担当者の教育
a 特定個人情報等を取り扱う区域の管理
b 機器及び電子媒体等の盗難等の防止
c 電子媒体等を持ち出す場合の漏えい等の防止
d 個人番号の削除、機器及び電子媒体等の廃棄
a アクセス制御
b アクセス者の識別と認証
c 外部からの不正アクセス等の防止
d 情報漏えい等の防止
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FAQ
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内閣官房 社会保険・税番号制度 HP FAQ (1)総論【2014年11月14日現在】
Q1-1 マイナンバー(個人番号)とは、どのようなものですか?
A1-1 マイナンバー制度においては、住民票を有する全ての方に対して、1人1番号のマイナンバーを住所地の市町
村長が指定します。原則として、一度指定されたマイナンバーは生涯変わりません。
国の行政機関や地方公共団体などでは、社会保障、税、災害対策の分野で保有する個人情報とマイナンバーとを紐
づけて効率的に情報の管理を行い、さらにマイナンバーを活用して、同一の者に関する個人情報を他の機関との間で
迅速かつ確実にやり取り(情報連携)することができるようになります。
また、他人のマイナンバーを利用した成りすましを防止するための厳正な本人確認の仕組み、マイナンバーを保有す
る機関の情報管理や情報連携における個人情報保護の措置も取り入れています。(2014年6月回答)
Q1-2 自分のマイナンバー(個人番号)が何番なのかを確認するにはどうしたらいいですか?
A1-2 各人のマイナンバーを記載した「通知カード」を平成27年10月以降、市区町村から送付しますので、そこでマイ
ナンバーを確認できます。詳しくは[個人番号に関する質問]をご覧ください。
また、平成28年1月以降、市区町村に申請すると「個人番号カード」の交付を受けることができます。この「個人番号
カード」にもマイナンバーが記載されますので、そこでも確認できます。詳しくは[カードに関する質問]をご覧ください。
さらに住民票の写しや住民票記載事項証明書を取得する際、希望すれば、マイナンバーが記載されたものが交付さ
れます。(2014年6月回答)
Q1-3 メリットはなんですか?
A1-3 社会保障・税に係る行政手続きにおける添付書類の削減やマイ・ポータルのお知らせサービス等による国民の
利便性の向上に加え、行政を効率化して人員や財源を国民サービスに振り向けられること、所得のより正確な捕捉によ
りきめ細やかな新しい社会保障制度が設計できる等の利点があります。(2014年6月回答)
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内閣官房 社会保険・税番号制度 HP FAQ (1)総論【2014年11月14日現在】
Q1-4 マイナンバー(個人番号)は、誰がどのような場面で使うのですか?
A1-4 国の行政機関や地方公共団体などにおいて、マイナンバーは、社会保障、税、災害対策の分野で利用される
こととなります。
このため、国民の皆様には、年金・雇用保険・医療保険の手続、生活保護・児童手当その他福祉の給付、確定申告な
どの税の手続などで、申請書等にマイナンバーの記載を求められることとなります。
また、税や社会保険の手続きにおいては、事業主や証券会社、保険会社などが個人に代わって手続きを行うこととさ
れている場合もあります。このため、勤務先や証券会社、保険会社などの金融機関にもマイナンバーの提出を求めら
れる場合があります。
なお、行政機関等がどのような場面でマイナンバーを利用するかについては、法律や条例で定められており、それ以
外に利用することは禁止されています。(2014年6月回答)
Q1-5 マイナンバー(個人番号)を様々な場面で利用することになりますが、マイナンバーは誰にでも提供していいも
のですか?
A1-5 マイナンバーは、社会保障、税、災害対策の分野の手続きのために行政機関等に提供する場合を除き、むや
みに他人に提供することはできません。
社会保障、税、災害対策の分野の手続きのため、マイナンバーを提供することができる具体的な提供先機関は、税
務署、地方公共団体、勤務先、金融機関、年金・医療保険者、ハローワークなどが考えられます。(2014年6月回答)
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内閣官房 社会保険・税番号制度 HP FAQ (1)総論【2014年11月14日現在】
Q1-6 マイナンバー(個人番号)が導入されると添付書類が不要になると言われていますが、住民票の写しや戸籍の
添付が全て不要になるのですか?
A1-6 マイナンバーの導入により、平成29年1月から国の行政機関など、平成29年7月から地方公共団体で情報連
携が始まり、社会保障や税、災害対策の手続で住民票の写しなどの添付が不要になります。
ただし、現時点でマイナンバーが使われるのは、法律や条例で定められる社会保障や税、災害対策の分野に限られ
るため、それ以外の分野の行政手続では、引き続き住民票の写しなどの添付が必要になります。
また、戸籍はマイナンバーの利用対象に入っていないため、番号の利用が始まった後も従来どおり提出していただく
必要があります。(2014年6月回答)
Q1-7 なぜ住民票コードをそのまま使わないのですか?
A1-7 「住民票コード」はもともと今回のような利用を想定しておらず、運用の大幅な改変が必要になることや、パブリッ
クコメントの多数意見が「新しい番号の利用」だったこと、等が主な理由です。(2014年6月回答)
Q1-8 地方公共団体情報システム機構とは、どのような法人ですか?
A1-8 地方公共団体情報システム機構(J-LIS: Japan Agency for Local Authority Information Systems)は、地方公共団
体が共同して運営する組織として、平成26年4月1日に設立されました。マイナンバー、住民基本台帳ネットワークなど
に関する事務や地方公共団体の情報システムに関する事務を実施します。
マイナンバーの関係では、個人番号の元になる番号を生成して市町村に通知するという基幹的な役割を担うほか、市
町村の委託を受けて、通知カードの送付や個人番号カードの作成などを行う予定です。(2014年7月回答)
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内閣官房 社会保険・税番号制度 HP FAQ (2)個人番号に関する質問【2014年11月14日現在】
Q2-1 マイナンバー(個人番号)はいつどのように通知され、いつから使うのですか?
A2-1 マイナンバーは、平成27年10月以降、市区町村から住民票の住所に送られる「通知カード」で通知される予
定です。マイナンバーの利用については、平成28年1月以降、社会保障、税、災害対策の分野で行政機関などに提出
する書類にマイナンバーを記載することが必要になります。例えば、所得税の確定申告の場合、平成29年2~3月に
行う平成28年分の確定申告からマイナンバーを記載することになります。(2014年6月回答)
Q2-2 住民票を有していない人にもマイナンバー(個人番号)は指定されますか?
A2-2 マイナンバーは住民票コードを基礎にして作成されるため、国外に滞在されている方などで、住民票がない場
合はマイナンバーを指定することができません。住民票が作成されれば、マイナンバーの指定対象となります。外国籍
でも住民票のある方には、マイナンバーが指定されます。(2014年6月回答)
Q2-3 マイナンバー(個人番号)は何桁ですか?また、マイナンバーにはアルファベットも含まれますか?
A2-3 マイナンバーは、数字のみで構成される12桁の番号になります。(2014年6月回答)
Q2-4 マイナンバー(個人番号)は希望すれば自由に変更することができますか?
A2-4 マイナンバーは原則として生涯同じ番号を使い続けていただき、自由に変更することはできません。ただし、マ
イナンバーが漏えいして不正に用いられるおそれがあると認められる場合に限り、本人の申請又は市町村長の職権に
より変更することができます。(2014年6月回答)
Q2-5 国外へ転出した後に日本に再入国した場合でも、国外転出前と同じマイナンバーを引き続き利用できるので
すか。それとも新しいマイナンバーが指定されるのですか?
A2-5 転出前と同じ番号を利用いただくことになります。(2014年6月回答)
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内閣官房 社会保険・税番号制度 HP FAQ (2)個人番号に関する質問【2014年11月14日現在】
Q2-6 マイナンバー(個人番号)が通知される平成27年10月以降に国外に滞在し、日本国内に住民票がない場合、
マイナンバーはいつどのように指定されるのですか?
A2-6 平成27年10月以降、日本国内に一度も住民票をおいたことがなければ、マイナンバーの指定は行われませ
ん。帰国して国内で住民票を作成したときに初めてマイナンバーの指定が行われます。(2014年6月回答)
Q2-7 番号法に規定されている「個人番号利用事務実施者」や「個人番号関係事務実施者」とは何ですか?
A2-7 「個人番号利用事務実施者」とは、マイナンバー(個人番号)を使って、番号法別表第一や条例で定める行政
事務を処理する国の行政機関、地方公共団体、独立行政法人などのことです。また、「個人番号関係事務実施者」と
は、法令や条例に基づき、個人番号利用事務実施者にマイナンバーを記載した書面の提出などを行う者のことです。
例えば、税の関係であれば、国税庁長官(税務署)、都道府県知事や市町村長(税務担当)が個人番号利用事務実
施者となり、これらの機関にマイナンバーを記載した源泉徴収票や支払調書などを提出する民間事業者などが個人
番号関係事務実施者となります。(2014年6月回答)
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内閣官房 社会保険・税番号制度 HP FAQ (3)カードに関する質問【2014年11月14日現在】
Q3-1 個人番号カードは、いつから交付を受けられるのですか?
A3-1 個人番号カードは、通知カードとともに送付される申請書を郵送するなどして、平成28年1月以降、交付を受
けることができます。個人番号カードの交付を受けるときは、通知カードを市区町村に返納しなければなりません。
(2014年6月回答)
Q3-2 個人番号カードは、何に使えるのですか? 通知カードとどう違うのですか。
A3-2 個人番号カードは、住民基本台帳カードと同様、ICチップのついたカードを予定しており、表面に氏名、住所、
生年月日、性別(基本4情報)と顔写真、裏面にマイナンバー(個人番号)を記載する予定です。本人確認のための身
分証明書として使用できるほか、図書館カードや印鑑登録証など自治体等が条例で定めるサービスに利用でき、また
e-Tax等の電子申請等が行える電子証明書も標準搭載されます。電子証明書については、[Q3-4]をご覧ください。
一方、通知カードは、紙製のカードを予定しており、券面に氏名、住所、生年月日、性別(基本4情報)、マイナンバー
は記載されますが、顔写真は記載されません。なお、通知カード単体では本人確認はできませんので、併せて、主務
省令で定める書類(運転免許証等となる予定)の提示が必要となります。(2014年6月回答)
Q3-3 行政手続ではなく、レンタル店やスポーツクラブに入会する場合などにも個人番号カードを身分証明書として
使って良いのですか?
A3-3 個人番号カードの券面には、氏名、住所、生年月日、性別(基本4情報)、顔写真が記載されており、レンタル
店などでも身分証明書として広くご利用いただけます。ただし、カードの裏面に記載されているマイナンバー(個人番
号)をレンタル店などに提供することはできません。また、レンタル店などがマイナンバーを書き写したり、コピーを取っ
たりすることは禁止されています。(2014年6月回答)
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内閣官房 社会保険・税番号制度 HP FAQ (3)カードに関する質問【2014年11月14日現在】
Q3-4 個人番号カードに搭載される公的個人認証サービスの電子証明書とは何ですか?
A3-4 公的個人認証サービスによる電子証明書は、インターネットを通じたオンラインの申請や届出を行う際、他人に
よる成りすましやデータの改ざんを防ぐために用いる本人確認の手段です。個人番号カードに搭載される電子証明書を
用いて、申請書などの情報に電子署名を付すことにより、確かに本人が送付した情報であることを示すことができます。
現在は、国税電子申告・納税システム(e-Tax)など、国や地方公共団体の様々な手続で利用されていますが、平成28
年1月以降は、総務大臣の認定を受けた民間事業者との手続きにも利用できるようになります。また、マイナンバー(個
人番号)の付いた情報のやりとりを閲覧できる「マイ・ポータル」にログインするためには、この電子証明書が必要となり
ます。マイ・ポータルについては、[マイ・ポータルに関する質問]をご覧ください。(2014年6月回答)
Q3-5 個人番号カードのICチップから情報が筒抜けになってしまいませんか?
A3-5 個人番号カードのICチップには、税や年金の情報などプライバシー性の高い情報は記録されませんので、それ
らの情報はカードからは判明しません。(入る情報は、券面に記載されている情報や公的個人認証の電子証明書等に
限られています。)(2014年6月回答)
Q3-6 個人番号カードの取得が義務付けられるのですか?
A3-6 個人番号カードは申請により市町村長が交付することとしており、カードの取得は強制していません。他方で、
個人番号カードは、各種手続きにおけるマイナンバー(個人番号)の確認及び本人確認の手段として用いられるなど、国
民生活の利便性の向上に資するものですので、政府としては、できるだけ多くの国民の皆様に取得していただきたいと
考えています。(2014年6月回答)
35
内閣官房 社会保険・税番号制度 HP FAQ (3)カードに関する質問【2014年11月14日現在】
Q3-7 番号制度が導入されると、住基カードはどうなるのですか?
A3-7 2016年1月を予定している個人番号カードの交付開始以降、住基カードの新規発行は行わない予定ですが、
2015年12月以前に発行された住基カードについては、有効期間内は引き続きご利用いただけます。(2014年6月回答)
Q3-8 個人番号カードに有効期限はありますか?
A3-8 20歳以上の方は10年、20歳未満の方は容姿の変化を考慮し5年とする方向で検討しています。(2014年6月
回答)
Q3-9 個人番号カードの交付を受ける際の本人確認はどのように行うのですか?
A3-9 個人番号カードの交付を受ける際は、原則として、ご本人が市区町村の窓口に出向いていただき、本人確認を
行う必要があります。ただし、病気や障害などによりご本人が出向くことが難しい場合は、ご本人が指定する方が代わり
に交付を受けることができます。(2014年6月回答)
Q3-10 通知カードや個人番号カードの記載内容に変更があったときは、どうすればよいですか?
A3‐10 引越などで市町村に転入届を出すときは、通知カード又は個人番号カードを同時に提出し、カードの記載内容
を変更してもらわなければなりません。それ以外の場合でも、通知カード又は個人番号カードの記載内容に変更があっ
たときは、14日以内に市町村に届け出て、カードの記載内容を変更してもらわなければなりません。(2014年6月回答)
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内閣官房 社会保険・税番号制度 HP FAQ(4)民間事業者における取扱いに関する質問【2014年11月14日現在】
Q4-1-1 民間事業者もマイナンバー(個人番号)を取り扱うのですか?
A4-1-1 民間事業者でも、従業員やその扶養家族のマイナンバーを取得し、給与所得の源泉徴収票や社会保険
の被保険者資格取得届などに記載して、行政機関などに提出する必要があります。また、証券会社や保険会社が作
成する支払調書、原稿料の支払調書などにもマイナンバーを記載する必要があります。(2014年6月回答)
Q4-1-2 マイナンバー(個人番号)を記載する必要のある帳票(調書・届出書類)は、いつ頃決まりますか?
A4-1-2 社会保障、国税、地方税、防災の各事務に係る関係省令によって、詳細が規定されます。国税に関する財
務省令は平成26年7月、それ以外の関係省令も平成26年秋頃までに公布される見込みです。(2014年6月回答)
Q4-1-3 マイナンバー(個人番号)を使って、従業員や顧客の情報を管理することはできますか?
A4-1-3 マイナンバーは、法律や条例で定められた社会保障、税、災害対策の手続き以外で利用することはできま
せん。これらの手続きに必要な場合を除き、民間事業者が従業員や顧客などにマイナンバーの提供を求めたり、マイ
ナンバーを含む個人情報を収集し、保管したりすることもできません。
法律や条例で定められた手続き以外の事務でも、個人番号カードを身分証明書として顧客の本人確認を行うことが
できますが、その場合は、個人番号カードの裏面に記載されたマイナンバーを書き写したり、コピーを取ったりすること
はできません。(2014年6月回答)
Q4-1-4 マイナンバー(個人番号)を取り扱う業務の委託や再委託はできますか?
A4-1-4 マイナンバーを取り扱う業務の全部又は一部を委託することは可能です。また、委託を受けた者は、委託
を行った者の許諾を受けた場合に限り、その業務の全部又は一部を再委託することができます。
委託や再委託を行った場合は、個人情報の安全管理が図られるように、委託や再委託を受けた者に対する必要か
つ適切な監督を行わなければなりません。委託や再委託を受けた者には、委託を行った者と同様にマイナンバーを適
切に取り扱う義務が生じます。(2014年6月回答)
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内閣官房 社会保険・税番号制度 HP FAQ(4)民間事業者における取扱いに関する質問【2014年11月14日現在】
Q4-1-5 小規模な事業者でもマイナンバーを取り扱い、特定個人情報の保護措置を講じなければならないのです
か?
A4-1-5 小規模な事業者も、法で定められた社会保障や税などの手続きで、従業員などのマイナンバーを取り扱
うことになり、[Q4-4-1]でお答えしているような個人情報の保護措置を講じる必要があります。小規模な事業者は、
個人情報保護法の義務の対象外ですが、番号法の義務は規模に関わらず全ての事業者に適用されます。(2014年7
月回答)
Q4-2-1 従業員などのマイナンバー(個人番号)は、いつまでに取得する必要がありますか?
A4-2-1 マイナンバーを記載した法定調書などを行政機関などに提出する時までに取得すればよく、必ずしも平成
28年1月のマイナンバーの利用開始に合わせて取得する必要はありません。例えば、給与所得の源泉徴収票であ
れば、平成28年1月の給与支払いから適用され、中途退職者を除き、平成29年1月末までに提出する源泉徴収票
からマイナンバーを記載する必要があります。(2014年6月回答)
Q4-2-2 従業員や金融機関の顧客などからマイナンバー(個人番号)を取得する際は、どのような手続きが必要で
すか?
A4-2-2 マイナンバーを取得する際は、本人に利用目的を明示するとともに、他人へのなりすましを防止するため
に厳格な本人確認を行ってください。利用目的の明示については[Q4-2-3]、本人確認については[4-3 本人確認]
を参照してください。(2014年7月回答)
Q4-2-3 従業員などのマイナンバー(個人番号)を取得する際は、利用目的を明示しなければならないのですか。
番号法のどこに規定されていますか?
A4-2-3 [Q5-5]にあるとおり、番号法に特段の規定がない限り、マイナンバーを含む特定個人情報にも個人情
報保護法が適用されるので、同法第18条に基づき、マイナンバーを取得するときは、利用目的を本人に通知又は公
表しなければなりません。 なお、複数の利用目的をまとめて明示することは可能ですが、[Q4-2-4]のとおり、利用
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目的を後から追加することはできません。(2014年7月回答)
内閣官房 社会保険・税番号制度 HP FAQ(4)民間事業者における取扱いに関する質問【2014年11月14日現在】
Q4-2-4 源泉徴収のために取得した従業員のマイナンバー(個人番号)を社会保険の手続で利用するなど、ある個
人番号関係事務のために取得した特定個人情報(マイナンバーを含む個人情報)を別の個人番号関係事務に利用す
ることはできますか?
A4-2-4 マイナンバーを含む特定個人情報([Q5-4]参照)については、番号法第29条第3項により読み替えられ
た個人情報保護法第16条が適用されるため、本人の同意の有無にかかわらず、利用目的の達成に必要な範囲を超
えて利用することはできません。このため、源泉徴収のために取得したマイナンバーは源泉徴収に関する事務に必要
な限度でのみ利用が可能です。なお、[Q4-2-3]のとおり、従業員からマイナンバーを取得する際に、源泉徴収や健
康保険の手続きなど、マイナンバーを利用する事務・利用目的を包括的に明示して取得し、利用することは差し支えあ
りません。(2014年7月更新)
Q4-2-5 従業員や金融機関の顧客などがマイナンバー(個人番号)の提供を拒んだ場合、どうすればよいですか?
A4-2-5 社会保障や税の決められた書類にマイナンバーを記載することは、法令で定められた義務であることを周
知し、提供を求めてください。それでも提供を受けられないときは、書類の提出先の機関の指示に従ってください。
(2014年7月回答)
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内閣官房 社会保険・税番号制度 HP FAQ(4)民間事業者における取扱いに関する質問【2014年11月14日現在】
Q4-3-1 従業員などのマイナンバー(個人番号)を取得するときは、どのように本人確認を行えばよいのでしょうか。
また、対面以外の方法(郵送、オンライン、電話)でマイナンバーを取得する場合はどのように本人確認を行えばよいの
でしょうか?
A4-3-1 マイナンバーを取得する際は、正しい番号であることの確認(番号確認)と現に手続きを行っている者が番号
の正しい持ち主であることの確認(身元確認)が必要であり、原則として、
① 個人番号カード(番号確認と身元確認)
② 通知カード(番号確認)と運転免許証など(身元確認)
③ 個人番号の記載された住民票の写しなど(番号確認)と運転免許証など(身元確認)
のいずれかの方法で確認する必要があります。ただし、これらの方法が困難な場合は、過去に本人確認を行って作成し
たファイルで番号確認を行うことなども認められます。また、雇用関係にあることなどから本人に相違ないことが明らかに
判断できると個人番号利用事務実施者が認めるときは身元確認を不要とすることも認められます。詳しくは、下の表のと
おりです。また、対面だけでなく、郵送、オンライン、電話によりマイナンバーを取得する場合にも、同様に番号確認と身
元確認が必要となります。詳しくは、[こちらの表]をご覧ください。(2014年7月更新)
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内閣官房 社会保険・税番号制度 HP FAQ(4)民間事業者における取扱いに関する質問【2014年11月14日現在】
Q4-3-2 代理人から本人のマイナンバー(個人番号)の提供を受ける場合は、どのように本人確認を行うのです
か?
A4-3-2 代理人からマイナンバーの提供を受ける場合は、①代理権、②代理人の身元、③本人の番号の3つを確
認する必要があります。原則として、
① 代理権の確認は、法定代理人の場合は戸籍謄本など、任意代理人の場合は委任状
② 代理人の身元の確認は、代理人の個人番号カード、運転免許証など
③ 本人の番号確認は、本人の個人番号カード、通知カード、マイナンバーの記載された住民票の写しなど
で確認を行いますが、これらの方法が困難な場合は、他の方法も認められます。詳しくは、[こちらの表]をご覧ください。
(2014年7月回答)
Q4-3-3 退職した年金受給者についても、本人確認を行わなければなりませんか?
A4-3-3 退職した年金受給者であっても、本人又はその代理人からマイナンバー(個人番号)の提供を受ける場合
には、本人確認を行わなければなりません。
なお、郵送、オンライン、電話によりマイナンバーの提供を受けることは可能ですが、その場合にも、手続きに応じた
本人確認([Q4-3-1] [Q4-3-2]参照)が必要となります。
また、本人確認を行う事務の委託([Q4-3-5]参照)を行うこともできます。(2014年7月更新)
Q4-3-4 本人確認は、マイナンバー(個人番号)の提供を受ける度に行わなければならないのですか?
A4-3-4 マイナンバーの提供を受ける都度、本人確認を行う必要があります。例えば、従業員からマイナンバーを
記載した扶養控除等申告書を毎年提出してもらう場合、本人確認も毎回行う必要があります。ただし、2回目以降の番
号確認は、個人番号カードや通知カードなどの提示を受けることが困難であれば、事業者が初回に本人確認を行って
取得したマイナンバーの記録と照合する方法でも構いません。また、身元確認については、雇用関係にあることなどか
ら本人に相違ないことが明らかに判断できると個人番号利用事務実施者が認めるときは、身元確認のための書類の
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提示は必要ありません。(2014年7月回答)
内閣官房 社会保険・税番号制度 HP FAQ(4)民間事業者における取扱いに関する質問【2014年11月14日現在】
Q4-3-5 マイナンバー(個人番号)を取得し、本人確認を行う事務を委託することはできますか?
A4-3-5 委託は可能ですが、番号法第11条に基づき、受託者に対し、必要かつ適切な監督を行う必要があります。
受託者は、マイナンバーの取得にあたって、委託者のどのような事務で利用されるのか、利用目的を明示する必要があ
ります。(2014年7月回答)
Q4-3-6 従業員の扶養家族のマイナンバー(個人番号)を取得するときは、事業者が扶養家族の本人確認も行わな
ければならないのでしょうか?
A4-3-6 扶養家族の本人確認は、各制度の中で扶養家族のマイナンバーの提供が誰に義務づけられているのかに
よって異なります。例えば、税の年末調整では、従業員が、事業主に対してその扶養家族のマイナンバーの提供を行う
こととされているため、従業員は個人番号関係事務実施者として、その扶養家族の本人確認を行う必要があります。こ
の場合、事業主が、扶養家族の本人確認を行う必要はありません。一方、国民年金の第3号被保険者の届出では、従
業員の配偶者(第3号被保険者)本人が事業主に対して届出を行う必要がありますので、事業主が当該配偶者の本人
確認を行う必要があります。通常は従業員が配偶者に代わって事業主に届出をすることが想定されますが、その場合は、
従業員が配偶者の代理人としてマイナンバーを提供することとなりますので、事業主は代理人からマイナンバーの提供
を受ける場合の本人確認を行う必要があります。なお、配偶者からマイナンバーの提供を受けて本人確認を行う事務を
事業者が従業員に委託する方法も考えられます。(2014年7月回答)
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内閣官房 社会保険・税番号制度 HP FAQ(4)民間事業者における取扱いに関する質問【2014年11月14日現在】
Q4-4-1 民間事業者がマイナンバー(個人番号)を取り扱うにあたって、注意すべきことはありますか?
A4-4-1 原則としてマイナンバーを法に定められた利用範囲を超えて利用することはできませんし、特定個人情報
(マイナンバーをその内容に含む個人情報[Q5-4]参照)をむやみに提供することもできません。また、マイナンバーを取
り扱う際は、その漏えい、滅失、毀損を防止するなど、マイナンバーの適切な管理のために必要な措置を講じなければ
なりません。具体的な措置については、平成26年秋口を目途に特定個人情報保護委員会からガイドラインが示される
予定です。なお、特定個人情報を不適正に取り扱った場合には、特定個人情報保護委員会から指導・助言や勧告・命
令を受ける場合があるほか、正当な理由がないのに、個人の秘密が記録された特定個人情報ファイル(マイナンバーを
その内容に含む個人情報ファイル[Q5-4]参照)を提供した場合などには、処罰の対象となります([Q5-8]参照)。
(2014年6月回答)
Q4-4-2 民間事業者も特定個人情報保護評価を行う必要がありますか?
A4-4-2 特定個人情報保護評価とは、特定個人情報ファイル(マイナンバー(個人番号)を含む個人情報ファイル[Q5
-4]参照)を保有しようとする者が、特定個人情報(マイナンバーを含む個人情報[Q5-4]参照)の漏えいなどが発生す
る危険性や影響に関する評価を行うことです。
特定個人情報保護評価を行う義務があるのは、①行政機関、②地方公共団体、③独立行政法人等、④地方独立行
政法人、⑤地方公共団体情報システム機構、⑥情報連携を行う事業者(①~⑤以外で番号法別表第二に掲げられてい
る者をいい、具体的には健康保険組合など)です。
このため、情報連携を行う健康保険組合などを除き、民間事業者が特定個人情報保護評価を行う必要はありません
が、任意の判断で特定個人情報保護評価を実施することを妨げるものではありません。特定個人情報保護評価の詳細
は、特定個人情報保護委員会のホームページでご確認ください。(2014年6月回答)
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内閣官房 社会保険・税番号制度 HP FAQ(4)民間事業者における取扱いに関する質問【2014年11月14日現在】
Q4-4-3 従業員やその扶養家族のマイナンバー(個人番号)を税や社会保障などの事務ごとに管理するのではなく、
マイナンバーを管理・収集するためのシステムを新たに構築し、そのシステムと既存のシステムを連携させて事務処理
を行ってもよいですか?
A4-4-3 [Q4-2-3]のとおり、従業員からマイナンバーを取得する際に利用目的を明示しておく必要があり、その範
囲を超えて利用できないように既存システムとの連携を制御するなどの措置をとる必要があります。(2014年6月回答)
Q4-4-4 マイナンバー(個人番号)が漏えいして不正に用いられるおそれがあるときは、マイナンバーの変更が認め
られますが、事業者は、従業員などのマイナンバーが変更されたことをどのように知ることができますか?
A4-4-4 マイナンバーが変更されたときは事業者に申告するように従業員などに周知しておくとともに、一定の期間
ごとにマイナンバーの変更がないか確認することが考えられます。毎年の扶養控除等申告書など、マイナンバーの提供
を受ける機会は定期的にあると考えられるので、その際に変更の有無を従業員などに確認することもできます。(2014
年7月回答)
Q4-5-1 子会社などに出向・転籍する場合、従業員の特定個人情報(マイナンバー(個人番号)を含む個人情報)を
出向・転籍先に提供することに問題はありますか?
A4-5-1 出向・転籍先の事業者に特定個人情報([Q5-4]参照)を提供すること、出向・転籍元の事業者から特定個
人情報を取得することは、番号法第19条、第20条に違反するので、出向・転籍先の事業者が直接本人から提供を受
けていただく必要があります。ただし、従業員の出向・転籍元の事業者が、出向・転籍先の事業者と委託契約又は代理
契約を交わして個人番号関係事務([Q2-7]参照)の一部を受託し、従業員から番号の告知を受け、本人確認を行うこと
とされている場合は、出向・転籍元の事業者が改めて本人確認を行った上で、出向・在籍先の事業者に特定個人情報
を提供することも認められます。
なお、出向・転籍元の事業者が現に保有している特定個人情報は、当該事業者の個人番号関係事務の処理のため
に保有しているものであり、これを出向・転籍先の事業者の個人番号関係事務に転用することは目的外利用となるため、
出向・転籍先の事業者の個人番号関係事務の受託者として、改めて本人から番号の告知を受ける必要があります。
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(2014年6月回答)
内閣官房 社会保険・税番号制度 HP FAQ(4)民間事業者における取扱いに関する質問【2014年11月14日現在】
Q4-5-2 合併などによる事業の承継があったときは、マイナンバー(個人番号)を事業の承継先に提供しても良いの
ですか?
A4-5-2 合併などによる事業の承継は、番号法第19条第5号に該当し、事業の承継先にマイナンバーを含む特定個
人情報を提供することができます。(2014年7月回答)
Q4-5-3 事業者が取得した従業員やその扶養家族のマイナンバー(個人番号)を当該従業員などが加入している健
康保険組合に提供してもよいですか?
A4-5-3 健康保険法等の法令の規定により、事業主が健康保険組合に対して、従業員やその扶養家族のマイナン
バーの提供を行うこととされている場合には、個人番号利用事務実施者である健康保険組合に対して、事業者は個人
番号関係事務実施者になるので、事業者から健康保険組合にマイナンバーを提供することは可能です。なお、事業者が
マイナンバーを取得するにあたっては、健康保険に関する個人番号関係事務において利用することを明示しておく必要
があります。(2014年7月回答)
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内閣官房 社会保険・税番号制度 HP FAQ (5)個人情報の保護に関する質問【2014年11月14日現在】
Q5-1 医療(病歴、投薬等)情報まで筒抜けになってしまうのではないですか?
A5-1 現時点で、病歴等の医療情報は番号制度の対象に入っておらず、今後の検討課題とされています。(2014年6月
回答)
Q5-2 よく「個人情報を一元管理する」と言われますが、本当ですか?
A5-2 情報の管理にあたっては、今まで各機関で管理していた個人情報は引き続き当該機関で管理してもらい、必要
な情報を必要な時だけやりとりする「分散管理」の仕組みを採用しています。マイナンバー(個人番号)をもとに特定の機
関に共通のデータベースを構築することはなく、そこから個人情報がまとめて漏れるようなこともありません。(2014年6月
回答)
Q5-3 アメリカや韓国のように、成りすましが多発することはないのですか?
A5-3 海外の成りすましの事案は、番号のみでの本人確認や、番号に利用制限がなかったこと等が影響したと考えら
れるため、日本の番号制度では、厳格な本人確認の義務付けや、利用範囲の法律での限定などの措置を講じています。
(2014年6月回答)
Q5-4 番号法の「特定個人情報」、「特定個人情報ファイル」とは何ですか?
A5-5 特定個人情報も個人情報の一部なので、原則として個人情報保護法が適用されます。さらに特定個人情報は、
マイナンバーによって名寄せなどが行われるリスクがあることから、個人情報保護法よりも厳しい保護措置を番号法で上
乗せしています。また、番号法の保護措置は、個人情報保護法が適用されない小規模な事業者にも適用されます。
(2014年7月回答)
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内閣官房 社会保険・税番号制度 HP FAQ (5)個人情報の保護に関する質問【2014年11月14日現在】
Q5-5 番号法と個人情報保護法は、どのような関係になるのですか?
A5-5 特定個人情報も個人情報の一部なので、原則として個人情報保護法が適用されます。さらに特定個人情報は、
マイナンバーによって名寄せなどが行われるリスクがあることから、個人情報保護法よりも厳しい保護措置を番号法で
上乗せしています。また、番号法の保護措置は、個人情報保護法が適用されない小規模な事業者にも適用されます。
(2014年7月回答)
Q5-6 自分のマイナンバー(個人番号)を取り扱う際に気を付けることは何ですか?
A5-6 マイナンバーは、生涯にわたって利用する番号なので、忘失したり、漏えいしたりしないように大切に保管して
ください。法律や条例で決められている社会保障、税、災害対策の手続きで行政機関や勤務先などに提示する以外は、
むやみにマイナンバーを他人に教えないようにしてください。他の手続きのパスワードなどにマイナンバーを使うことも
避けてください。(2014年7月回答)
Q5-7 他人のマイナンバー(個人番号)を収集してはいけないのですか?
A5-7 社会保障、税、災害対策の手続きに必要な場合など、番号法第19条で定められている場合を除き、他人(自
己と同一の世帯に属さない者)のマイナンバーの提供を求めたり、他人(同左)のマイナンバーを含む特定個人情報
([Q5-4]参照)を収集し、保管したりすることは、本人の同意があっても、禁止されています。(2014年7月回答)
Q5-8 番号法にはどのような罰則がありますか?
A5-8 番号法では、個人情報保護法よりも罰則の種類が多く、法定刑も重くなっています。具体的には下の表のとお
りです。(2014年7月回答)
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内閣官房 社会保険・税番号制度 HP FAQ (6)マイ・ポータルに関する質問【2014年11月14日現在】
Q6-1 マイ・ポータルってなんですか?
A6-1 行政機関がマイナンバー(個人番号)の付いた自分の情報をいつ、どことやりとりしたのか確認できるほか、行
政機関が保有する自分に関する情報や行政機関から自分に対しての必要なお知らせ情報等を自宅のパソコン等から
確認できるものとして整備します。例えば、各種社会保険料の支払金額や確定申告等を行う際に参考となる情報の入
手等が行えるようになる予定です。
なお、なりすましの防止等、情報セキュリティに十分に配慮する必要があることから、マイ・ポータルを利用する際は、
個人番号カードに格納された電子情報とパスワードを組み合わせて確認する公的個人認証を採用し、本人確認を行う
ための情報としてマイナンバーを用いない仕組みを考えています。(2014年6月回答)
Q6-2 マイ・ポータルはいつから利用できるのですか?
A6-2 平成29年1月から利用できる予定です。(2014年6月回答)
Q6-3 高齢者・障がい者の方々や家にパソコンが無い人はマイ・ポータルをどのように利用すればいいですか?
A6-3 マイ・ポータルの画面設計等に関しては、高齢者や障がい者の方の使いやすさにも配慮していきたいと考えて
います。
また、パソコンがない方等にもマイ・ポータルを使っていただけるよう、公的機関への端末設置を予定しています。その
際、利用しやすい場所に設置すると同時に覗き見防止などのプライバシー保護にも配慮したいと考えています。(2014
年6月回答)
Q6-4 個人番号カードを持っていないと、マイ・ポータルを利用できないのですか?
A6-3 マイ・ポータルの画面設計等に関しては、高齢者や障がい者の方の使いやすさにも配慮していきたいと考えて
います。
また、パソコンがない方等にもマイ・ポータルを使っていただけるよう、公的機関への端末設置を予定しています。その
際、利用しやすい場所に設置すると同時に覗き見防止などのプライバシー保護にも配慮したいと考えています。(2014
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年6月回答)
内閣官房 社会保険・税番号制度 HP FAQ (7)今後のスケジュール等【2014年11月14日現在】
Q7-1 民間利用の話も出ていますが、どうなりますか?
A7-1 民間利用については、法律施行後3年をめどに、その段階での法律の施行状況等をみながら、検討を加えた
うえで、必要があると認めた場合には、国民の皆様の理解を得ながら、所要の措置を講じることにしています。
なお、番号法は段階的に施行されますが、ここにいう「法律施行」の時期は、マイナンバー(個人番号)をお知らせする
時期であり、2015年10月を予定しています。(2014年6月回答)
Q7-2 システム構築はうまくいくのですか?
A7-2 内閣情報通信政策監(政府CIO)の指導のもと、調達仕様書における要件定義の明確化や事業者の技術力の
適正な評価、外部専門家の活用などに配慮しつつ、関係機関とも緊密な連携を図ることで適切にシステム整備を行え
ると考えています。(2014年6月回答)
Q7-3 マイナンバーのコールセンターが出来ると聞きましたが、いつできるのですか?
A7-3 平成26年10月1日にマイナンバーのコールセンターを開設しました。
電話番号は、0570-20-0178(全国共通ナビダイヤル)です。また、外国語対応(英語)の番号は、0570-20-0291です。
(2014年11月回答)
Q7-4 平成26年度にマイナンバーのポスターを作る予定があるそうですが、完成したポスターを希望者に個別に
送ってもらうことはできますか?
A7-4 平成26年10月に、地方公共団体、税事務所、年金事務所、ハローワーク等にポスターを配布しましたが、印
刷したポスターの希望者への個別配布の予定はありません。その代わりに、こちらにポスターの電子データを掲載して
おりますのでご利用ください。(2014年11月回答)
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内閣官房 社会保険・税番号制度 HP FAQ (7)今後のスケジュール等【2014年11月14日現在】
Q7-5 マイナンバーのロゴマークを広報に使用しても良いのでしょうか?
A7-5 国の行政機関、地方公共団体、独立行政法人などの個人番号利用事務実施者は、特段の手続を経ることなく、
マイナンバーの広報や普及啓発のためにロゴマークを使用することができます。また、個人番号利用事務実施者以外
の民間事業者などでも、マイナンバーの広報や普及啓発に御協力いただける場合は、所定の様式で内閣府の承認を
受けて、ロゴマークを使用することができます。(2014年6月回答)
Q7-6 マイナンバーに関する各種資料や最新の情報はどのように入手したらいいですか?
A7-6 各種資料や最新情報は、マイナンバーのホームページ上で公表させていただきますのでご確認ください。
(2014年6月回答)
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内閣官房 社会保険・税番号制度 HP FAQ (8)法人番号に関する質問【2014年11月14日現在】
Q8-1 法人番号は何桁ですか?
A8-1 法人番号は数字のみで構成される13桁の番号になります。会社法等の法令の規定により設立登記をした法
人(設立登記法人)の場合は、商業登記法に基づく会社法人等番号(12桁)の前に1桁の検査用数字を加えた番号に
なります。(2014年7月更新)
Q8-2 法人番号の利用範囲は個人番号と同じですか?
A8-2 法人番号自体には、マイナンバー(個人番号)とは異なり利用範囲の制約がありませんので、どなたでも自由
にご利用いただくことができます。
行政分野における法人番号の利用について申し上げますと、平成28年1月以降、税分野の手続において行うことと
されており、例えば、法人税の申告の場合、平成28年1月以降に開始する事業年度に係る申告から法人番号を記載
いただくこととなります。(2014年7月更新)
Q8-3 法人番号はどのような団体に指定されるのですか?
A8-3 法人番号は、① 国の機関 ② 地方公共団体 ③ 設立登記法人
④ ①~③以外の法人又は人格のない社団等であって、所得税法第230条に規定する「給与支払事務所等の開設
届出書」など、国税に関する法律に規定する届出書を提出することとされているものに対して指定されます。
また、上記によって法人番号を指定されない法人又は人格のない社団等であっても、個別法令で設立された国内に
本店を有する法人や、国税に関する法律に基づき税務署長等に申告書・届出書等の書類を提出する者など一定の要
件に当てはまれば、国税庁長官に届け出ることによって法人番号の指定を受けることができます。
なお、法人番号は一法人に対し一番号のみ指定されることとなっておりますので、法人の支店や事業所等には法人
番号は指定されません。(2014年7月回答)
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内閣官房 社会保険・税番号制度 HP FAQ (8)法人番号に関する質問【2014年11月14日現在】
Q8-4 法人番号はいつどのように通知されるのですか?
A8-4 法人番号は平成27年10月以降、マイナンバー(個人番号)で用いられる通知カードではなく、別途書面によ
り国税庁長官から通知される予定です。(2014年7月更新)
Q8-5 法人番号はどこへ通知されるのですか?
A8-5 設立登記法人については、登記されている所在地へ、設立登記法人以外の法人等で国税に関する法律に規
定する届出書を提出しているものについては、当該届出書に記載された所在地へ通知されます。そのため、登記や
税務署へ届け出ている所在地情報の更新手続きが行われていない場合、更新前の所在地へ通知されることになりま
すので、ご注意ください。(2014年7月回答)
Q8-6 法人番号はどのように公表されるのですか? また、どのような情報が公表されるのですか?
A8-6 法人番号は、インターネットを通じて公表することを予定しています。
公表される情報は、法人番号の指定を受けた者の①商号又は名称、②本店又は主たる事務所の所在地及び③法
人番号の3項目(基本3情報)です。また、法人番号の指定を受けた後に、商号や所在地等に変更があった場合には、
公表情報を更新するほか、変更履歴も併せて公表することとしています。(2014年7月回答)
Q8-7 全ての法人番号の指定を受けた者の基本3情報が公表されるのですか?
A8-7 法人番号の指定を受けた者のうち、人格のない社団等の公表については、国税庁長官がその代表者又は管
理人の同意を得なければならないとされています。そのため、当該同意をしていない人格のない社団等については、
基本3情報が公表されることはありません。(2014年7月回答)
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ご静聴ありがとうございました。
本レジュメは、「至田社会保険労務士事務所ホームページ」の「マイナンバー」に
保存しています。
http://shida-sr.com/mynumber
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