輸血の歴史

輸血におけるHLA抗原
の意義・検査法
浜松医科大学輸血部
中辻理子
輸血におけるHLA検査の意義
• 同種造血幹細胞移植においてHLA検査は
非常に重要である。
• HLA抗体を有する血小板輸血無反応者に
もクラス I(A と B) 検査が適応される。
• 臓器移植における同種輸血ではクラスII
(DR)の適合が移植片の生着を促進。
• 移植片対宿主病(GvHD)、発熱等輸血副作
用の原因となる。
血清学的に同定されたHLAクラスI抗原リスト
HLAクラスI Cross-reactive Group(CREG)と
対応 Public Epitopes
CREGs
1C
10C
2C
5C
7C
Publics
3-4, poorly defined
A10,A28,A33p (10p)
A2,A28,A9p (9p) A2,A28p (28p) A2,A17p (17p)
B5,B35,B53,B18,B70 (5p) all 5C (21p)
B7,B27,B42,B46,B54,B55,B56p (22p)
B7,B13,B27,B60,B61,B47p (27p)
B7,B8,B41,B42,B48,B60,B81 (7p) B7,B60,B48 (40p)
8C
Probably one, poorly defined
12C
Probably one
4C, 6C Bw4 (4C), Bw6 (6C)
* HLAの抗原決定基AlloepitopesはクラスIA,B抗原に限定される。
(Glenn E.Rodey 記述より)
血清学的HLA検査
ー細胞毒性試験ー
抗原同定とダイレクトクロスマッチ
HLA抗原同定
HLA クラス I T Cell+(補体+A,B,C 抗体)
HLA クラス II B Cell+(補体+DR,DQ 抗体)
ダイレクトクロスマッツチ
レシピエント血清+補体+ドナーリンパ球の反応
(ドナー血清+補体+レシピエントリンパ球の反応)
血清学的判定:陰性と陽性
HLA適合血小板ドナーの選択
検索に必要なデータ
受血者:Private 抗原(例:A1,3, B8,27)
Public 抗原(例:1C,-,7C,8C,4C,6C)
血清抗体(例:anti-2C,A2,28,9B,17)
供血者:❶ PrivateとPublic抗原が受血者と同一
❷ 受血者と抗原適合(Blanks抗原あり)
❸ 受血者抗体の抗原無し(Permissible
mismatch)(例:2C Public抗原なし)
❹ 受血者との交差適合試験が陰性
(Glenn E. Rodey 記述より)