1 機械工作1 ~炭素鋼について~ 2 炭素鋼とは、 鉄(Fe) と 炭素(C) の合金 炭素鋼は鋼(はがね)のことである。 鋼は昔、刃金と書いていた。 鋼の性質は温度と炭素量によって変化する。 3 純鉄の温度による変態 (融液)溶けた鉄 1536℃ δ(デルタ)鉄 体心立方格子 γ(ガンマ)鉄 面心立方格子 1392℃ 温 度 [℃] 911℃ A4変態 A3変態 α(アルファ)鉄 体心立方格子 4 鉄の分類 炭素量による分類 純鉄 0.0218%以下 炭素鋼 質 やわらかい 0.0218%~2.14% 鋳鉄 性 2.14%~6.67% 種類によって性質 が変わり、用途が 広い。 硬くてもろい 鋳 鉄 純鉄 炭素鋼 炭素C[%] 0.0218% 2.14% 6.67% 5 純鉄の主な用途 軟磁性体(純鉄) のコアに銅線の コイルを巻いた ものです。 電磁材料(コイルの鉄心) 「鉄の分類」に戻る 6 炭素鋼(鉄鋼)の主な用途 モンキーレンチ 鉄 橋 く ぎ カッターの刃 レール ねじ・ナット・ボルト スチール缶 ドライバ・ペンチ 「鉄の分類」に戻る 7 鋳鉄の主な用途 排気マニホールド 鉄 瓶 マンホールのふた シリンダーブロック、 旋盤のベッドなどに も使われている。 「鉄の分類」に戻る 8 フェライト 温 度 〔℃〕 911℃ 727℃ ☆フェライトとは・・・α固溶体 軟らかい 0.0218% C〔%〕 [727℃で炭素Cを最大0.0218%固溶する] 語源:鉄のラテン語『Ferrum』 (フェルーム)から由来している。 9 オーステナイト 温 度 〔℃〕 1147℃ 911℃ 727℃ ☆オーステナイトとは・・・γ固溶体 強くて粘い 0.0218% [1147℃で炭素Cを最大2.14%固溶する] 0.765% 2.14% C〔%〕 語源:発見者であるイギリスのロバート・オーステンの名にちなんで命名 10 パーライト 温 度 〔℃〕 911℃ 727℃ 0.0218% 0.765% C〔%〕 ☆パーライトとは・・・フェライトとセメンタイトの層状組織 硬い [0.765%Cで共析組織となる] 語源:顕微鏡で見ると、真珠(パール)のような色合いを呈すところから名付けられた 11 セメンタイト 温 度 〔℃〕 911℃ 727℃ 0.0218 0.765 C〔%〕 ☆セメンタイトとは、・・・Fe3C(鉄と炭素の化合物) 硬くてもろい 語源:セメントのように硬いので、セメンタイトと名付けられています 12 鉄鋼材料の分類 純鉄 炭素鋼 0.0218% Fe-C系状態図 鋳鉄 2.14% 6.67% 13 1 フェライト 2 オーステナイト 3 4 パーライト オーステナイト+初析フェライト 911℃ 温 727℃ 度 [℃] 5 初析フェライト+パーライト 6 オーステナイト+初析セメンタイト 7 初析セメンタイト+パーライト 0.0218% 0.765% 2.14% 炭 素 C 〔%〕 FeーC系状態図の一部 14 100% 組 織 の 50% 量 % 0 初析セメンタイト 初 析 フ ェ ラ イ ト パーライト 2.14% 0.765% 亜共析鋼 C% 過共析鋼 共析鋼 FeーC系状態図(標準組織)
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