岩手県立大学公共政策研究コース「政策評価研究」 変更: 調査自治体 青森県八戸市→北上市 2412006005 髙橋 岳志 よろしく お願いします!! 事例 北上市における 政策評価システムの現状と課題 参考資料: 北上市役所ホームページ http://www.city.kitakami.iwate.jp/ 北上市のあらまし 人口 93,284 人 (平成18年7月末現在) 世帯数 32,593 世帯(同上) 北上平野のはぼ中央に位置 北上川と和賀川が合流する肥よくな土地に美しい田園地帯 西に奥羽、東に北上山系の美しい山々 国道4号、JR東北本線の南北幹線と、国道107号、JR北上線の東西 幹線が交差、東北縦貫・横断両自動車道、東北新幹線などの高速交 通体系も整備 旧北上市、和賀町、江釣子村の3市町村合併により平成3年4月1日 に誕生 人口は順調に増加し平成9年末には9万人に到達 農業出荷額・工業出荷額とも県下有数の集積 「水と緑豊かな文化・技術の交流都市」を目標に、21世紀に向けたま ちづくりを目指す 行政評価を導入した 行政経営の必要性 社会情勢の変化や、多様化・複雑化する市民のニーズ に対応するためには、市民の視点に立った適切な行政 サービスの提供が求められる。 市の財政状況は厳しく、今後ますますその厳しさを増す 状況にある。 「いつ・何を・どのくらいの経営資源を使って実施 していくのか」 行政経営に取り組むに当たっての 背景となっている、現状と課題 ① 【一時的なものではない構造的な縮減】 ・国の三位一体改革による交付税・経常的な事業に対する補助金等の削減(継続的縮減) ・合併特例法による交付税の段階的縮減の終期(一本算定に定着) 【社会情勢による縮減】 長引く不況による市税収入の落ち込み 行政経営に取り組むに当たっての 背景となっている、現状と課題 ② 【減らない義務的経費】 ・人件費の急激な削減は難しい(定数削減等の努力を継続しつつも退職者増加に伴う岩手県市 町村職員共済組合への退職手当負担金(特別負担金)の増加も見込まれる) ・大型投資事業に係る元金償還が本格化する 【増える新たな時代への対応】 ・これまで想定していない制度等の創設による新たな行政需要 ・社会情勢の変化に対応するために必要とされる施策 行政経営に取り組むに当たっての 背景となっている、現状と課題 ③ 【現状の運営では予算 編成すら困難になって いる】 予算要求額と用意で きる財源との乖離が大 きすぎて、予算を結ぶこ と自体がいままでのや り方では困難になって いる。交付税や国庫補 助金等今後さらに厳し い。 【実施における効率化が必要とされる】 ・全事務事業について効率化を図る(未対策であれば、必要な既存サービスの一部が維持でき なくなることや、必要な新たな事務事業に対応できないことが生じる) ・継続事業であっても、手法等の見直しが必要となる。 行政経営に取り組むに当たっての 背景となっている、現状と課題 ③’ 【合理的な選択が必要とされる】 ・事務事業の吟味と選択が必要とされている ・政策体系での位置づけで目的を明確にし、その成果を検証することが必要とされ る。 【市民の視点に立った行政需要の把握と計画・実施が求められている】 事務事業の選択と実施手法の検討にあたり、市民の視点に立った分析が必要とさ れる。 【「戦略」の具体化や高度化が求められる】 まちづくりを実現する戦略(手法・主体・対象・量・費用・時期・期間 等)をより具体 化していくことが必要。 行政経営マネジメントのしくみ 1 行政経営におけるマネジメント 行政経営における具体的なマネジメントとして、行政評価を活用し、「状況把握-計画 -実施-評価-改善」の流れを構築 施策や事務事業の実施に当たっては、行政評価の手法を取り入れて分析や検証を行 い、計画・立案から予算査定まで連動 2 行政経営における機能と分担 全庁で行政評価に取り組むに当たって、「施策立案(戦略)」「事業の企画・選択」「業 務の改善」及び評価の対象において、全部局で役割分担 行政評価とは 行政サービスを「市民にとっての効果は何か」「目指したとおりの成果が上がっている か」という視点で点検し、その結果を行政サービスの内容と運営に反映させて、市の 経営を改めていくしくみのこと。 評価の対象となる行政サービスは、行政目的ごとにそれぞれの計画や方針に基づ いて実施されているが、その計画や方針は、目的と手段の関係により「政策体系 (※1)」を構成する。 (※1) 政策体系:まちづくりの実施は、目的と手段の相互関係にあり、目的としての「政策」を実現する手法として 「施策」が位置づけられ、さらに「施策」を実現する手段として「事務事業」が位置づけられる。 政策体系のどこの項目を評価の対象とするかによって、「政策」「施策」「事務事業」 の三段階で評価を区分することができる。 【政策体系と評価体系】 北上市が進めている行政評価とは サービスという事務事業を実施することが「妥当か」「有効か」を点検する「政 策評価」を行うとともに、「効率的か」を点検する「執行評価」を行い、サービ スを提供するまでの過程と結果を改善 。 北上市では、施策段階での評価と事務事業段階での評価に先行して取り組み、製作段 階を含めた全体の評価を実施 。 施策段階・事務事業段階の評価を行うにあたって「業務棚卸(※2)」を毎年行い、各事 務事業の政策目的別管理と人件費等を含めた総コストを各々算定 。 (※2) 業務棚卸:サービスを部署ごとや政策目的別で管理し、経営資源の投入状況と事業量などを毎年 把握すること。把握した内容・データについては、実施・計画・改善に役立てる。 行政評価は、予算編成作業に連動して行う。行政評価によって明らかになった課題に ついては、庁内の各部課等で改善を進めるとともに、次の事業計画の採択と予算査定 に評価結果を反映させて、「状況把握-計画-実施-評価-改善」のしくみを構築して いく 。 【行政評価の流れ】 行政評価の活用の方向性 ミッションと経営資源配分方針に基 づく予算編成 全 庁 事 後 評 価 ミ ッ シ ョ ン 設 定 経 営 資 源 配 分 方 針 の 策 定 事 業 企 画 事 前 評 価 予 算 編 成 平成17年度の行政評価 北上市では、行政評価の取り組みを平成16年4 月から開始しているが、平成16年度事務事業の ほとんどが、行政評価の取り組みを開始する前 年の平成15年度中に事業企画をしている関係 で、暫定的な運用となっている。 今後、外部(第三者)評価や施策評価の開始と 合わせて、評価の視点や評価の活用について 確立していく。 お問い合わせ先 北上市企画部政策企画課行政経営係 【電話:0197-64-2111 内線3233・3234 ファクス:0197-63-7023】 E-mail:[email protected] 我が花巻市は現在評価シス テムの導入を検討中だそう です。 以上で発表を終わります。
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