スライド 1

ライフサイエンス分野の導入シナリオ
2010年
現状
2015年
2025年
健康維持増進
~「疾患を予防する」ことが幅広く行われ、病気になる人が減ると共に、健康産業が拡大される。~
疾患の早期診断
~疾患の早期診断により、早期段階での治療を行い、より早く回復すると共に医療費増大が抑制可能となる~
適切な治療法の提供
~治療がより低侵襲になり回復が早くなるととともに、患者の病状や個人差に基づき適切な治療法が選択できるようになり、治療効果の向上、QOL
の向上が図られる~
がん患者
5年生存率 41%
60%(20%向上※1)
<生活習慣病関連>
・糖尿病
・脳卒中
・心疾患
・発生率の20%改善※1
・死亡率の25%改善※1
・死亡率の25%改善※1
※1:健康フロンティア戦略(2005年-2014年)による。
今後、新健康フロンティア戦略の結論を踏まえ、追加・修正予定
将来像
再生医療
産業変化
皮膚や骨等の組織の再生が可能に
心筋や血管等の再生が可能に
肝臓等臓器の機能の再生が可能に
創薬ベンチャーの増加
創薬開発プロセスの分業化の進展
異業種参入の進展
健康管理と医療の連携による健康サービス産業の創出
国際競争力強化※2
健康産業の拡大
・後発医薬品の市場シェアの大幅な拡大
・使用量上位医薬品に占める日本オリジン医薬品の割合向上
・製薬企業における臨床段階の新薬候補物質数の増加
・世界レベルで10位以内の規模の内資系製薬企業の出現
・製薬企業の日本国内における研究開発投資及び新薬の増加
・医療機器産業の国際競争力指数の大幅改善
※2:「経済成長戦略大綱」工程表(2006-2015)より
市場等の将来像が記載されている箇所を抜粋
・がん、循環器系疾患、腎疾患等の国民の保健医療水準の向上
○画期的な医薬品を生み出す:革新的なシーズ探索技術の確立(ゲノム,RNA,タンパク質等のポストゲノム、効果的・効率的な創薬ターゲットの絞り込み技術等)
○ターゲットバリデーション(研究開発リスク軽減のためのタンパク質相互作用、ネットワーク解析技術、ケミカルジェネティクス等)
○薬物設計・薬物最適化(in silicoスクリーニング技術の高精度化等)
○前臨床・臨床(MRI、PET等の分子イメージングシステムによる薬剤効果を検証しながらの治験の実用化、疾患モデル細胞・動物等を利用した有効性評価等)
○製造(バイオプロセス技術による抗体医薬製造の低コスト化等)
創薬・
診断
○ファーマコゲノミクス(投薬前診断)等の実現に向けた技術の開発(最適な医薬品投与のための投与前診断技術の開発、個人の遺伝情報による罹患リスク診断
技術の開発等)
○モニタリング・生活習慣指導(遺伝子診断、在宅健康測定機器、医療情報IT化)
研究
開発
○早期診断の精密化(検診の高度化→読影支援システム、確定診断の精密化→PET、MRI、分子イメージング)
診断・
治療
機器
○診断・治療の一体化(CT、MRI、分子イメージング等の画像誘導下手術、内視鏡、DDS、放射線治療等)
○安全・安定な機能代替(インプラント、人工臓器等)
○安全な医療システム等の構築 (医療情報システムの構築、機器・システム間のインターフェースの容易化、診断機器の小型化等の医療の高度化)
○術前診断
○細胞および組織の調達・入手
再生
医療
○細胞および組織の調整・形成
○輸送・保存
○移植・治療
2010年
現状
2015年
2025年
○総合科学技術会議の取り組み(「分野別推進戦略」、「科学技術の振興及び成果の社会への還元に向けた制度改革について」)の着実な実施
臨床・橋渡し拠点の整備
◆基礎研究-非臨床試験-臨床試験の連続的実施体制の整備(トランスレーショナルリサーチの推進)
※H19FY~ 文部科学省、厚生労働省、経済産業省の連携によるトランスレーショナルリサーチの推進
・大学等におけるトランスレーショナルリサーチ(TR)拠点の整備(文部科学省)
・治験コーディネータの配備等による臨床拠点整備(厚生労働省)
・TR拠点を活用した民間企業における研究開発の推進(経済産業省)
審査体制の強化
◆医薬品・医療機器の審査体制の強化(業界OBの採用、(独)産総研・工学系研究者の(独)医薬品医療機器総合機構への派遣)
※H19FY-H21FY 医薬品審査人員を倍増(機構の定員枠問題、審査費用の増額による民間活力の活用も含む)
※H18FY-H19FY夏 機構の就業規則の緩和(製薬・医療機器に係る民間経験者の就業など)
◆承認申請迅速化のための人材確保・育成等による審査体制の充実、臨床支援人材(臨床研究者等)の確保・育成
・
※H18FY-H19FY夏 審査官のレベルアップ(審査官の待遇見直し・医師・薬剤師等の現場経験者の優遇制度の整備などによるキャリアパスの確立・研修の充実化)
※H18FY~ 大学における医療職カリキュラムへの臨床研究の一層の導入、生物統計学・臨床疫学等の実践的教育による臨床研究者育成機能の整備
環境
整備
臨
床
研
究
・
橋
渡
し
拠
点
整
備
と
制
度
、
基
盤
整
備
の
一
体
的
推
進
※H18FY~ 学会等と連携した臨床研究者の評価環境の整備(臨床研究・臨床試験業績の適切な評価)
※H18FY~ 日常診療の傍ら研究に取り組む臨床研究者や支援者への経済的インセンティブの付与のための研究費の活用
制度整備
◆医療機器の技術ガイドラインの作成・改訂
◆医療機器に適した審査プロトコルの検討と普及
◆医療機器適正使用のための市販後体制の検討
※H18FY~ 医療機器の審査基準を現状の医療開発水準に改正
※H18FY-H19FY夏 医療機器の軽微な改良に係る申請不要判定基準の明確化及び範囲の拡大の検討
※H18FY-H19FY夏 医療機器の承認審査の合理化への継続的取り組み(海外治験データの国内活用、海外承認済みの医療機器の審査の簡素化)
◆再生医療や高機能人工心臓システム等の次世代医療機器の承認審査に係る評価指標の整備・国際化
※H18FY-H19FY夏 細胞・組織を利用した新技術の安全評価基準の明確化、確認申請・治験計画届に係る調査の簡素化
◆医薬品等の有効性・安全性を予測・評価する評価科学の考え方に基づく研究の推進
※H18FY-H19FY夏 マイクロドージングを含む探索的早期臨床試験の導入に向けた指針の検討
◆データの品質管理等、臨床研究における客観性・倫理性の担保、質の高い試験のためのルールの徹底及び支援体制の充実
◆被験者の参画促進(参加インセンティブ向上のための枠組み構築、被験者の保護、補償方法の検討)
※H18FY~ 医療機関・臨床研究(治験)内容についてインターネット等を通じた情報提供などによる参加促進
※H18FY~ 入院、外来等を問わず、治験の参加度合いや負担に配慮した支払方法の検討
※H18FY-H19FY夏 治験と同様、臨床研究における混合診療制度の整備
○研究開発成果に関する国民理解の促進(医療保険における適正評価、高度先進医療の運用の改善、倫理的・法的・社会的課題)
◆医療機器の経済社会ガイドラインの検討・作成
◆個人遺伝情報の保護
◆ヒト組織幹細胞等のルール整備
標準化、知的基盤整備
○バイオ産業等における標準化の推進(バイオインフォマティクス、インプラント、医療情報システム、再生医療関連の評価基準等)
※H18FY~ ITを利用した施設間のネットワーク整備、治験に係る書類様式の統一化
○知的基盤整備(研究開発に必要な遺伝子情報等各種データベースの整備・統合化、生物資源の整備等)
※分散する遺伝子情報等に係るデータの統合化
※リサーチツール特許の使用の円滑化
関連産業
の活性化
○先端技術に係る特許対象拡大(医療機器・再生医療関連機器の原理の特許化等)による開発インセンティブの付与
○異業種からの参入支援、ベンチャーの育成・支援等による多様なプレイヤーの参画促進
○医理工連携等の促進(ライフサイエンス研究成果の実用化のための融合領域の創生)
産業再編
○産業活力再生特別措置法等の活用による産業再編支援
人材育成
○ナショナルプロジェクトと連動した特別講座の設置による最先端技術を駆使する人材の育成