JAHIS放射線データ交換規約 1 目的・方針 • 米国と日本での放射線検査依頼のワークフローや検査 情報の詳細度の違いにより、米国で検討された内容が日 本での運用にそのまま適用することは難しい部分もある (「JAHIS放射線データ交換規約 1.はじめに」から) • 病院情報システム(HIS)と放射線部門システム(RIS/ PACS)の間の情報伝達の仕組みを検討し、HL7準拠 の実装ガイドライン作りを行う • 臨床検査部門や薬剤部門等、他のメッセージ交換標準 化WGとも密接に連携する 2 検討範囲 予約情報 HIS 検査情報 患者情報 など 受付通知 実施情報 会計情報 など 検査情報 RIS 患者情報 PACS など 画像状態 など 検査情報 Modality 患者情報 など 3 放射線部門の関連メッセージ • • • • • 患者情報に関するメッセージ(照会、通知) 検査依頼メッセージ(照会、通知) 検査受付通知メッセージ 検査結果メッセージ(照会、通知) マスター関連 4 作業の進め方 • ユースケースの洗い出し – 患者情報、予約、オーダー、受付、実施、会計 – (レポート、画像、問合せ、マスター連携) • データ項目抽出 • HL7メッセージマッピング – HL7V2.5の勉強 5 実際の検討結果 • 放射線関連のデータ項目の対応が難しい →OBXセグメントの応用を工夫した • まず「検査依頼」、「患者情報」を検討した • 基本的にその他のメッセージやデータ項目 は上記の応用である • マスターに関しては今後の検討課題 6 検査依頼の情報構造 • 放射線検査オーダ – 患者情報、患者状態情報 • ID、氏名、性別、生年月日 • 障害、妊娠、感染症、アレルギー – 予約情報(日時、枠) – 検査情報 • 種別、手法、部位、体位、方向、左右、指示 等 • 施設や検査種別によって指定条件は異なる 7 患者情報/検査依頼のデータ項目 • 患者情報 – 基本情報(ID,氏名、性別など) – プロファイル(歩行状態、感染症、アレルギーな ど) • 検査依頼情報 – – – – 検査種別(一般X線検査、CT検査など) 検査部位(胸部、腹部など) 検査詳細情報(撮影方向など) 検査材料(薬剤、フィルムなど) 8 プロファイル項目 身長 ブスコバン禁忌 STS 体重 胃部の手術歴 ツ反 視覚障害 大腸の手術歴 TB塗沫 聴覚障害 胆嚢の手術歴 TB培養 妊娠 その他腹部の手術歴 HIV抗体 歩行状態 体内ペースメーカー HTLV-I抗体 造影剤副作用 体内金属 MRSA アレルギー歴 HBs抗原 クレアチニン値 気管支喘息 HCV抗原 BUN値 腎機能障害 TPHA 9 検査依頼情報(具体例) • • • • • • • • 種別: 一般撮影、CT検査、RI検査 等 部位: 胸部、腹部 等 方向: 正面、側面 等 体位: 立位、臥位 等 薬剤: 造影剤、RI医薬品 等 フィルム:サイズ(半切、大角 等)、メーカ 手技: デジタル加算 等 指示: 医師による撮影指示 等 10 検査情報の「3階層構造」 • 検査情報を3階層にマッピングするシステムが多い • このマッピングはマスター設計によることが多い 例1 例2 例3 第1階層 種別 種別 種別・手法 第2階層 部位 部位・手法 部位・体位 第3階層 体位・方向 体位 方向 11 ADT (ADT Message) セグメント MSH EVN PID [PD1] [{ROL}] [{NK1}] PV1 [PV2] [{ROL}] [{DB1}] [{OBX}] [{AL1}] [{DG1}] [ DRG ] [{ PR1 [{ROL}] }] [{GT1}] [{ IN1 [ IN2 ] [{IN3}] [{ROL}] }] [ ACC ] [ UB1 ] [ UB2 ] [ PDA ] ※ [ ]は省略可能、{ セグメント名 Message Header Segument メッセージヘッダセグメント Event Type Segument イベントタイプセグメント Patient Identification Segument 患者識別セグメント Additional Demographics Segument 患者追加基本情報セグメント Role Segument 役割セグメント Next of Kin / Associated Parties Segument 近親者情報セグメント Patient Visit Segument 来院情報セグメント Patient Visit - Additional Info. Segument 来院補足情報セグメント Role Segument 役割セグメント Disability Information Segument 身体障害セグメント Observation/Result Segument 検査結果セグメント Allergy Information Segument アレルギー情報セグメント Diagnosis Information Segument 診断セグメント Diagnosis Related Group Segument DRGセグメント Procedures Segument Role Segument 治療処置セグメント 役割セグメント Guarantor Segument 保証人セグメント Insurance Segument Insurance Additional Info. Segument Insurance Additional Info - Cert. Segument Role Segument 保険セグメント 保険付加情報セグメント 保険付加情報、認可セグメント 役割セグメント 事故セグメント UB82データセグメント UB92データセグメント 患者の死亡・部検情報セグメント }は繰り返し可能を示す。また、網かけは未使用セグメントである。 Accident Information Segument Universal Bill Information Segument Universal Bill 92 Information Segument Patient Death and Autopsy Segument 12 ORM (General Order Message) セグメント MSH [{NTE}] セグメント名 メッセージヘッダセグメント 注釈コメントセグメント (for Header) Message Header Segment Notes and Comments (for Header) Segment [ PID [PD1] [{NTE}] [ PV1 [PV2]] [{IN1 [IN2] [IN3] }] [GT1] [{AL1}] Patient Identification Segment Additional Demographics Segment Notes and Comments (for PID) Segment 患者識別セグメント 追加患者情報セグメント 注釈コメントセグメント(for PID) Patient Visit Segment Patient Visit- Additional Info Segment Insurance Segment Insurance Additional Info Segment Insurance Add’l Info - Cert. Segment 来院情報セグメント 来院補足情報セグメント 保険セグメント 保険追加情報セグメント 保険追加情報-診断書セグメント Guarantor Segment Allergy Information Segment 保証人セグメント 患者アレルギーセグメント Common Order Segment 共通オーダセグメント ] { ORC [ Observations Report ID Segment OBR [{NTE}] Notes and Comments (for OBR) Segment Contact Data Segment [CTD] Diagnosis Segment [{DG1}] [{ Observation/Result Segment OBX [{NTE}]Notes and Comments (for Results) Segment }] ] [{FT1}] [{CTI}] [BLG] Financial Transaction Segment Clinical Trial Identification Segment Billing Segment 検査要求セグメント 注釈コメントセグメント(for OBR) 窓口データセグメント 診断セグメント 検査結果セグメント 注釈コメントセグメント 会計処理セグメント 治験セグメント 請求セグメント } ※ [ ]は省略可能、{ }は繰り返し可能を示す。また、網かけは未使用セグメントである。 13 検査情報の記述例(サンプル) 撮影全体に関する情報を親オーダで表記 ORC|NW|A-RIS-0000001||001|||||200208201000||… ORC|PA|A-RIS-0000001||001|||||200208201000||… OBR||A-RIS-0000001||01^単純||200208201000||… OBX|1|CE|01&ZFM^単純フィルム|01|T429217|… OBX|2|CE|01&MED^単純薬剤|01|12345|… OBX|3|CE|01&ZTE^単純手技|01|xyz|… 個々の撮影に関する情報を子オーダで表記 ORC|CH|A-RIS-0000001-1||001||||A-RIS-0000001|200208201000||… OBR||A-RIS-0000001-1||0100100000000002^胸部(P→A)^JJ1017||… OBX|1|CE|01&MED^単純薬剤|01|999||… OBX|2|CE|01&MED^単純薬剤|02|111||… 14 新データ型の定義:ZRD • ZRD 放射線検査用薬剤やフィルムの情報 (名称、コード、量) Components : <識別子(ST)> ^ <テキスト(ST)> ^<コーディング方式名 (IS)> ^ <数量 (NM)> ^ <単位 (CE)> ^ <フィルム分割数 (NM)> • オーダや検査実施のメッセージの中で、検査に 使用されるあるいはされた薬剤やフィルムの量 を記述するためのデータ型である 15 ZRDの例 • • • • 8001^イオパミロン300シリンジ100ml 薬剤「イオパミロン300シリンジ100ml」(コード8001)を指定 OBX|1|ZRD|CT.02.00&MED^造影剤^JJ1017||8001^イオパミロン300 シリンジ100ml^L||||||||O 造影CT検査で薬剤「イオパミロン300シリンジ100ml」を使用する OBX|1|ZRD|NM.02.00&MED^使用薬剤^JJ1017||6002^クエン酸 ガリウム(67Ga)^L||||||||O 核医学検査で薬剤「クエン酸ガリウム(67Ga)」を使用する OBX|1|ZRD| GX.01.00^単純&ZFM^フィルム^JJ1017||1000^半切^L|1| SHT^枚^MR9P|2|||||O 単純X線検査でフィルム(半切)を2分割で1枚使用する 16 今後の作業 • JAHIS標準文書の作成 • コード作成作業 – 放射線検査コード • 部位^体位^方向 • JJ1017委員会コード → MEDIS標準コード – HL7標準の表の拡張(プロファイル関係、修飾子な ど) • その他に必要なメッセージ – – – – 予約メッセージ 受付通知メッセージ 実施情報(会計・中止)メッセージ 検査依頼の応用 患者情報更新メッセージ(PUSH,PULL?) 17
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