宇宙論パラメータの測定 観測と理論による最新宇宙論 第2回 観測的宇宙論の最初の目標 時空の歪み 宇宙項 物質の分布 宇宙を記述する3つの基本量に ついて観測的に求めること ハッブル定数 密度パラメータ 減速係数 曲率係数 宇宙項 ハッブル定数 H0 宇宙の現在の膨張率 宇宙の大きさ(現在=1) 減速係数 q0 時間(現在=0) 膨張率がどう変化しつつあるのか 密度パラメータΩM ΩM > Ωcrt ビッグクランチ ΩM = Ωcrt 一定のサイズに ΩM < Ωcrt 永遠に広がる宇宙 宇宙にどれくらいモノが 詰まっているか? 曲率係数 k 閉じた宇宙? 開いた宇宙? 平面な宇宙? 宇宙項 ΩΛ 宇宙を膨張させる力 パラメータ間の関係 力学的エネルギーの保存則 1 = ΩM+ ΩΛー k 引力と斥力の差が加速力 2q = ΩMー ΩΛ ハッブル定数の求め方 ① 天体までの距離と後退速度を 測定して求める方法 ② 重力レンズを使って求める方法 ③ S-Z効果を使う方法 ハッブル定数の求め方 ① 天体までの距離と後退速度を 測定して求める方法 t=0 t = t1 ハッブル定数の求め方 ② 重力レンズを使って求める方法 経路差 = ハッブル定数の関数 ハッブル定数の求め方 ③ S-Z効果を使う方法 銀河団のサイズをSZ効果から見積もって、 ハッブル定数を求める 曲率の求め方 ① 1次元の方法 ② 2次元の方法 ③ 3次元の方法 曲率の求め方 ① 1次元の方法:標準ロッド法 望遠鏡 距離 サイズが一定の天体が、 距離に応じてどのように見えるか 曲率の求め方 ② 2次元の方法:標準光源法 望遠鏡 距離 明るさが一定の天体が、 距離に応じてどのように見えるか 曲率の求め方 ③ 3次元の方法:銀河計数 望遠鏡 距離 一定密度で分布する天体の数が、 距離に応じてどのように増えるか 宇宙定数の求め方 ① 重力レンズの頻度 ② QSOの吸収線の数分布 宇宙定数の求め方 ① 重力レンズの頻度 虚像 望遠鏡 重力源 (銀河団等) レンズされる天体 宇宙定数の求め方 ② QSOの吸収線の数分布(GPテスト) 宇宙年齢の求め方 ① 球状星団の年齢を用いる方 法 ② 白色矮星の冷却時間 ③ 放射性同位元素 宇宙年齢の求め方 ① 球状星団の年齢を用いる方 法 宇宙年齢の求め方 ② 白色矮星の冷却時間 宇宙年齢の求め方 ③ 放射性同位元素 宇宙密度の求め方 ① 質量-光度関係 ② 渦巻銀河の回転曲線 ③ 速度分散-質量関係 宇宙密度の求め方 ① 質量-光度関係 L ∝ M3-4 銀河系の光度から 総質量を推定する 宇宙密度の求め方 ② 渦巻銀河の回転曲線 光度から推定した 質量の10倍も必要 ダークマターの登場 宇宙密度の求め方 ③ 速度分散-質量関係 ビリアル定理 半径R σ : 視線方向のガスの速度分散 M : 銀河団の総質量 銀河団のX線画像 G : 重力定数 精密宇宙論の時代へ WMAPによる精密測定 0.3°の分解能を達成 振幅の大きさ ←スケール 大 スケール小 → 標準ΛCDMモデルと完全に一致 主要な宇宙論パラメータ 密度パラメータ ΩM 0.27 ± 0.04 宇宙項 ΩΛ 0.73 ± 0.04 曲率 k 0.02 ± 0.02 ハッブル定数 H0 +4 71- 3 km/s/Mpc 宇宙年齢 137 ± 2 億年 非常に高い精度での 宇宙論パラメータの決定 BAO:バリオン音響振動 宇宙の晴れ上がり前 : 光子とバリオンが相互作 用 宇宙の晴れ上がり後 : 光子とバリオンは干渉せ ず 宇宙の晴れ上がり直後の振動パターンが 銀河団などの構造に残されているはず Peebles, 日経サイエンスより
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