母平均の区間推定 ケース2 ・・・ 母分散σ2が未知の場合 母集団(平均μ、分散σ2)からのN個の無作為標本から平均値 xが得られている 標本平均は平均μ、分散σ2/Nの正規分布に近似的に従う N (, 2 N 信頼水準1-αで 区間推定 ) μ 95%信頼水準 α=0.05 99%信頼水準 α=0.01 標本平均が前提区間の最大値の位置にある場合(母平均の信頼区間の最小値) N (, n 母分散が既知 x 2 ) 2 a Pr( X x ) 2 X 標準化 母分散σ2が既知 N (0,1) x / n z 2 X Z / n x Pr(Z ) 2 / n 2 :標準正規分布においてその z 2 上側確率がα/2となる値 Z x z 2 / n x z 2 n 標本平均が前提区間の最大値の位置にある場合(母平均の信頼区間の最小値) N (, n 母分散が未知 x 2 ) 2 a Pr( X x ) 2 X 母分散σ2が未知 2 不偏分散 を使う 標準化 ˆ 自由度n-1のt分布 x ˆ / n x Pr(t ) 2 ˆ / n 2 t tn 1 2 X t ˆ / n tn 1 2 :自由度n-1のt分布においてその 上側確率がα/2となる値 x tn 1 2 ˆ / n ˆ x tn 1 2 n 標本平均が前提区間の最小値の位置にある場合(母平均の信頼区間の最大値) x 2 N (, a 2 n ) Pr( X x ) 2 X 母分散σ2が未知 2 不偏分散 を使う 標準化 ˆ 2 x ˆ / n 自由度n-1のt分布 X t ˆ / n x Pr(t ) 2 ˆ / n tn 1 :自由度n-1のt分布においてその 2 下側確率がα/2となる値 tn 1 2 t x tn 1 2 ˆ / n ˆ x tn 1 2 n 信頼水準1-αでの母平均の区間推定 (母分散が未知の場合) まとめ 自由度n-1のt分 布 x ˆ / n 標本平均が前提区間の最大値に位置している場合 2 t x ˆ / n tn 1 2 :自由度n-1のt分布においてその 上側確率がα/2となる値 x tn 1 2 ˆ / n ˆ x tn 1 2 n 標本平均が前提区間の最小値に位置している場合 自由度n-1のt分布 tn 1 2 2 tn 1 2 tn 1 2 t :自由度n-1のt分布においてその 下側確率がα/2となる値 x tn 1 2 ˆ / n x ˆ x tn 1 2 n 母集団からのn個の無作為標本から標本平均値 が得られている。この時、標本不偏 分散が ˆ 2 とすると、母平均μの信頼水準1-αの信頼区間は下式で与えられる。 ˆ ˆ x tn 1 x tn 1 2 n 2 n 適用例 母平均の区間推定 (母分散が未知の場合) 36個の標本から標本平均100と不偏分散144が得られている。この時、信頼水準95%と99% の信頼区間を求めよ ˆ ˆ x tn 1 x tn 1 2 n 2 n 95% 100 t35 (0.025) t35 (0.025) 2.0301 99% 144 100 t35 (0.025) 2 100 t35 (0.025) 2 36 100 2.0301 2 95.931 100 2.0301 2 104.06 144 100 t35 (0.005) 2 100 t35 (0.005) 2 36 100 2.7238 2 94.55 100 2.7238 2 105.45 100 t35 (0.005) t35 (0.005) 2.7238 不偏分散144が母分散だとしたら x z x z 2 n 2 n 95% 144 100 z(0.025) 2 100 z(0.025) 2 36 100 1.96 2 96.08 100 1.96 2 103.92 100 z(0.025) z(0.025) 1.9600 t分布と正規分布 正規分布 自由度5のt分布 -2 -1 0 1 2 tn 1 z 2 2 ˆ ˆ x tn 1 x tn 1 2 n 2 n x z x z 2 n 2 n 広い 狭い 標本比率の分布 母比率πの母集団からのn個の無作為標本に基づく標本比率pの分布 平均π、分散π(1-π)/n の正規分布で近似できる N ( , (1 ) n ) 分散は? → 既知 又は 未知 ? × 分散が既知(π(1-π)) ○ 分散は未知 ← 母分散πが既知 分散は未知 → どのように推定するか? 標本比率 p を用いる 標本比率の分布の分散は p(1-p)/n とする 標本比率を議論する場合には標本数が多いことが前提 平均π、分散 p(1-p)/n の正規分布で近似できる 母比率の区間推定(信頼水準1-α) その1:標本比率が前提区間の最大値の位置にある場合(母比率の信頼区間の最小値) p(1 p ) N (, ) n p a Pr( P p ) 2 π-a π π+a p p(1 p) / n Z Pr(Z 2 Z z 2 2 P 標準化 N (0,1) p p(1 p ) / n p ) 2 p(1 p) / n :標準正規分布においてその z 2 上側確率がα/2となる値 z 2 p p(1 p) / n p(1 p) p z 2 n 母比率の区間推定(信頼水準1-α) その2:標本比率が前提区間の最小値の位置にある場合(母比率の信頼区間の最大値) p N (, p(1 p ) ) n a 2 π-a Pr( P p ) π π+a P 標準化 p p(1 p) / n N (0,1) 2 z 2 2 Z p p(1 p ) / n Pr(Z p ) 2 p(1 p) / n z 2 Z z 2 :標準正規分布においてその 下側確率がα/2となる値 p p(1 p) / n p(1 p) p z 2 n 信頼水準1-αでの母比率の区間推定 p p(1 p) / n N (0,1) 標本比率が前提区間の最大値に位置している場合 2 Z p p(1 p) / n z 2 z 2 :標準正規分布においてその 上側確率がα/2となる値 z 2 p p(1 p) / n p(1 p) p z 2 n 標本平均が前提区間の最小値に位置している場合 N (0,1) z 2 2 Z z 2 まとめ z 2 母集団からのn個の無作為標本から標本比率 頼水準1-αの信頼区間は下式で与えられる。 :標準正規分布においてその 下側確率がα/2となる値 p p(1 p) / n p(1 p) p z 2 n p が得られている。この時、母比率πの信 p(1 p) p(1 p) p z p z n n 2 2 適用例 母比率の区間推定 100個の標本から標本比率0.5が得られている。この時、母比率の信頼水準95%と99%の信 頼区間を求めよ p(1 p) p(1 p) p z p z n n 2 2 95% 0.5 z(0.025) z(0.025) 1.9600 99% 0.5 1.96 0.05 0.402 0.5 1.96 0.05 0.598 0.5 z(0.005) z(0.005) 2.5758 0.5(1 0.5) 0.5 0.5 0.5 z(0.025) 0.5 z(0.025) 10 10 100 0.5(1 0.5) 0.5 0.5 0.5 z(0.005) 0.5 z(0.005) 10 10 100 0.5 2.5758 0.05 0.3712 0.5 2.5758 0.05 0.5129 区間推定の精度に基づく標本数の決定 ①母分散が既知の場合の、n個の標本に基づく標本平均の区間推定 x z ( / 2) n x z ( / 2) n 信頼区間の長さは? 2 z ( / 2) n 精度の高い(区間幅の狭い)予測値を得るためには? 標本数を多くする 区間幅をある値 a より小さくするためには? 2 z ( / 2) 4 z( / 2) n 2 2 n a a2 4 z ( / 2)2 2 n 2 a ②母分散が未知の場合の、n個の標本に基づく標本平均の区間推定 x tn 1 ( / 2) ˆ n x tn 1 ( / 2) ˆ n 区間幅をある値 a より小さくするためには? 2tn 1 ( / 2) ˆ n a 4tn 1 ( / 2) 2 ˆ 2 n ˆ a2 4tn 1 ( / 2)2 ˆ 2 n 2 a の値は過去の類似調査を参考とする ③n個の標本に基づく標本比率の区間推定 p z( / 2) p(1 p) p(1 p) p z( / 2) n n 区間幅をある値 a より小さくするためには? 2 z( / 2) p(1 p) a n p(1 p ) 2 4 z ( / 2)2 a n ● P の値は過去の値を参考とする ● 安全を見越すとすれば p(1-p) は p=0.5 の時最大値となる → p=0.5 を用いる 4 z ( / 2)2 p(1 p ) n 2 a 例 : 区間推定の精度に基づく標本数の決定 ①標本平均の区間推定の精度に基づく標本数の決定(母分散が既知) 母分散が100の時、信頼係数 95%の信頼区間の幅を5以内 に抑えたい 4 z ( / 2)2 2 n a2 4 1.962 100 61.5 n 52 ②母分散が未知の場合の、n個の標本に基づく標本平均の区間推定 不偏分散が100の時、信頼係 数95%の信頼区間の幅を5以 内に抑えたい 4tn 1 ( / 2)2 ˆ 2 n a2 N=64 4 1.99832 100 63.89 n 2 5 ③n個の標本に基づく標本比率の区間推定 TV番組の視聴率調査をする。こ の時、信頼係数95%の信頼区 間の幅を5%以内に抑えたい 4 z ( / 2)2 p(1 p ) n 2 a 安全を見込めば 4 1.962 0.5 (1 0.5) 1536.6 n 0.052 TV番組の視聴率で あることを考えれば 4 1.962 0.3 (1 0.3) 1290.8 n 2 0.05
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