第4章 熱力学第2法則 熱機関のモデル化 熱機関のモデル化のために • 熱機関 連続的にエネルギー取り 出せる→サイクル • 二つの概念の導入 可逆変化 (内部動作に損失がない) 熱源 • ↓ 理想的熱機関 カルノーサイクルの提案 熱機関のモデル化 • サイクル 熱機関の作動流体が,途中様々な変化をして また元の状態に戻る過程 • 熱源 熱容量が無限大の理想的な閉じた系 (どんなに熱をとっても温度が一定) • 作動流体(動作物質,作業物質) サイクルを行う装置の内部で熱の授受や体積 膨張により仕事を発生する媒体 熱効率 L QH QL QH QH 動作係数 QH QH H L QH QL QL QL R L QH QL 演習 • ある炉から熱機関に80MWの割合で熱が供給されて • いる.不要となった熱が付近の河川に50 MWの割合 で捨てられているとすれば,この熱機関の正味の出 力動力と熱効率はいくらになるか? 動作係数(成績係数,COP)が 1.8 の家庭用冷蔵庫 が毎分 90 kJ の割合で冷凍室から熱を除去してい る.この冷蔵庫が消費する電力はいくらか?,また, この冷蔵庫が周囲の空気へ排出する単位時間当た りの熱量はいくらか? 可逆過程と不可逆過程 • 不可逆過程の例 摩擦 有限温度差の伝熱 異なる物質の混合・・ • 熱機関の理想化に重要な可逆過程 ピストン・シリンダ系内で圧縮・膨張するガス • 温度分布なし,摩擦なし・・・など 無限小の温度差での熱移動 カルノー サイクル カルノーサイクルのp−V線図 理論最大効率をもつこと • 熱力学第1法則より QH 'QH QL 'QL • もし L L QH QH ' • なら QH 'QH QL 'QL 0 ? 作動流体に依存しないこと • 前と同様に Carnot (1) Carnot (2) • 逆にまわすと Carnot (2) Carnot (1) • 故に Carnot (1) Carnot (2) p 2 v 2 p1v1 p 3 v 3 p 4 v 4 カルノーサイクルの効率 p v v p v v p 2 v 2 v 2 1 1 1 1 1 v 2 1 v 3 1 1 1 v1 v4 p 3 v 3 v 3 1 4 4 1 v 2 v 3 v 4 v1 v 4 v 3 4 1 Carnot QH QL QL TL 1 1 QH QH TH カルノーの成果 • 熱→仕事変換を連続的に行うには(サイク ル),高温熱源だけでは不可能で,一部熱 をすてるための低温熱源が必要 • カルノーサイクルが同一の高温・低温熱源 間で作動する熱機関の最大効率をもつ • 理論最大熱効率 carnotは,作動流体の種類 によらず,高温・低温熱源の絶対温度TH, TL TL [K]のみで決まる. carnot 1 TH
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