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2009年4月7日
電子制御設計製図Ⅰ
第一回
担当教員: 北川輝彦
CAD利用技術者試験ホームページ
http://www.csaj.jp/cad/
CAD利用技術者試験
・CAD利用技術者試験の合格者の称号
・試験内容(2級)
CADシステムを利用するすべての企業において、製図業務や営業・販売業務に従事し、
半年以上の就学・就業経験を有する者を想定して行います。1級の合格を目指す方は
もちろん、設計や製図、CADシステムの販売等に従事する方が合格者像です。
【合格後の進路】
1級の受験、設計事務所・メーカーの営業、派遣・在宅のCADオペレーター、CADイン
ストラクター
・試験内容(基礎試験)
これからCADを本格的に学ぶことを目的とした、3ヵ月程度の就学者を想定して行いま
す。将来、2級および1級の合格を目指す方はもちろん、設計や製図、CADシステムの
販売等に従事する方が合格者像です。
【合格後の進路】
2級および1級の受験、設計事務所・メーカーの営業、派遣・在宅のCADオペレーター
CADシステムの概要と機能
製図の方法
・製図器による製図
定規,コンパスなどによる手作業
・CADシステムによる製図
コンピュータを使った作図作業
製図器による製図
2002年当時の授業風景(電子制御設計製図)
CADシステムによる製図
情報処理演習室(旧システム)
CADシステムの概要
CAD(Computer Aided Design:コンピュータ支援設計)
Computer Aided Drawingと訳される場合あり
 コンピュータを利用して機械製品や建設物などの設計を
行うシステム

CADシステムの目的と効果
• 設計、製図業務の効率化
• 技術計算、自動設計、自動集計
• 他のシステムとの連携
CADシステムの構成
CADサーバー
図面の一元管理、バックアップ、CADソフト
のライセンス管理など。UPS(無停電電源装
置)によるシステムの保全をする場合も。
 CADクライアント端末
図面の作成や技術計算など

CADシステムの構成(ハードウェア)




演算装置
CAD本体。演算処理、システム制御を管轄。
入力装置
図面のデータ入力。マウス、キーボード、タブレット
など
出力装置
ディスプレイ、プロッタ、プリンタなど
記憶装置
内部記憶装置、外部記憶装置
CADシステムの構成(ソフトウェア)



OS(Operating System)
CADソフトを動作させる基本ソフトウェア。
Windows, MacOS, UNIX, LINUXなど。
CADソフトの要件に合った種類、バージョンを選択。
CADソフト
図面を作成、編集、保存、プロッタへ出力。
トランスレータ
図面データを変換するソフトウェア。CADソフトごと
に設定された固有のデータ構造を中間ファイル形式
へ変換したり、中間ファイルから固有のデータ構造
への変換を行う。
CADシステムの種類と特徴






汎用CADシステム・・・AutoCADが代表的
(本授業で用いる)
機械系CADシステム
建築系CADシステム
電子系CADシステム
電気系CADシステム
その他のCADシステム
3D-CAD Caelum XXen(ケーラム ゼン)
CADシステムで扱う文字
(a)ストロークフォント
●線分や円弧などの線で構成された文字。
●文字データの容量は小さい。
●例)寸法数値
(b)アウトラインフォント
●明朝体などの文字の輪郭によって構成された文字。
●きれいな表現が可能であるが,文字データの容量は
大きい。
●例)表題,注釈
4-10キリ
φ20
CAD
設計
業務の中でのCADシステム
2次元CADと3次元CADを用いた仕事の流れの違い
2次元CAD
出力は部品図や組立図。構想設計の結果検討図を
作成、試作や解析評価をクリアした後に部品図や組立
図を作成し、試作や解析評価を行う。
試作/解析
構想設計
試作/解析
検討図
詳細設計
部品図/
組立図
業務の中でのCADシステム
2次元CADと3次元CADを用いた仕事の流れの違い
3次元CAD
出力は3次元モデル。試作・解析用のデータを作り直
す必要が無く、作業の効率化を図れる。
構想設計
試作/解析
詳細設計
試作/解析
CADシステムの利用分野

効率的に製品の企画と設計を行うことが目的

CAM(Computer Aided Manufacture)
生産に必要な情報を数値データ化し,この数値データを元
に対象物を生産する設計・生産システム

CAE(Computer Aided Engineer)
CADの過程でシミュレーションや技術解析などの工学的な
検討を行うこと

PDM(Product Data Management)
CADデータを中心にして,製造に必要な部材の仕入れか
ら設計,製造,物流までを統合したシステム
CADシステムの利用分野

効率的に製品の企画と設計を行うことが目的

DMU(Digital Mock UP)
3次元データを用いた、メカニックな動きを含む試作検証

CG(Computer Graphics)
3次元データに実物に近い表現を付加
CADのデータ形式
CADシステムは入力した図形を正確に再現したり,
拡大,縮小による誤差をなくしたりするため,入力図形
の座標値や図形に応じた属性を持つベクトルデータを
用いている.
一方,ペイントソフトなどでは,画像として扱うイメー
ジデータ(ラスタデータ)で図形をドットの集まりで持つ
ため,拡大した場合には図形品質などが劣化する.
ラスタデータとベクトルデータ
ベクトルデータ
ラスタデータ
ラスタデータとベクトルデータ
ベクトルデータ
ラスタデータ
中間フォーマット,中間ファイル
異なるCADシステム問でデータ交換を行うことを目的とした,
統一規格のデータ形式のフォーマットを中間フォーマットとい
う。また,中間フォーマットで出力したファイルを中間ファイル
という。
(a)DXF
オートデスク社AutoCADのデ-タ互換を目的とした
フォーマット。
異なるCADシステム間のデータ交換を行うことを目的とし
て,日本では最も多く使用されている。
(b)BMI
キャダムシステム社MicroCADAMのデータ互換を目的
としたフォーマット。
(c)IGES
ANSI規格の中開ファイルで,世界標準である。
CAD/CAMシステム間での製品定義データの相互交
換を目的としている。
(d)STEP
ISOで開発中の製品モデルとそのデータ表現及び交換に
関する中間ファイル。
次世代のデータ交換規格。ソリッドモデルまで対応。
(e)SXF
CADデータ交換標準開発コンソーシアム(SCADEC)が
策定。建設分野のCADデータ交換の標準化を目的。