輸血の歴史

人工血液
神戸大学輸血部
西郷勝康
血液成分の種類とその代替物
血漿成分
代替物
アルブミン
血漿増量剤、人工アルブミン
グロブリン
抗生物質、人工抗体
フィブリノゲン
フィブリン接着剤、リコンビナント凝固因子
電解質
輸液製剤
細胞成分
代替物
血小板
人工血小板
白血球
抗生物質
赤血球
人工赤血球(酸素輸液)
人工赤血球(酸素輸液)の目的
緊急時に安全に赤血球代替物として使用可能
・血液型に関係なく利用できる
・体組織、臓器の酸素化に有効
・長期保存可能
・感染症の可能性がない
そのほかの条件
・副作用がない、あるいは軽微であること
・適当な血中滞留時間(1~2日)を有する
人工赤血球(酸素輸液)
ヘモグロビン小胞体
高純度・高濃度のヘモグロビンをリン脂質の
二分子層膜で被覆したもの。
アルブミン-ヘム
リコンビナントアルブミンにヘム誘導体を共
有結合させたもの。
修飾ヘモグロビン
重合型、高分子結合型ヘモグロビンなど。
一部臨床応用も開始されているが・・・・・。
ヘモグロビン、人工赤血球および赤血球の大きさ
早稲田大学 人工血液プロジェクトHPより
人工血小板の概念
血小板数が減少している患者が出血した際、残存血
小板の止血機能を補助する。
早稲田大学 人工血液プロジェクトHPより
人工血小板の開発
担体:
アルブミン重合体やリポソームを利用
固相化物質:
フォンビルブランド因子受容体(rGPIbα)
コラゲン受容体(rGPIa/IIa)
フィブリノゲン
血小板のフリーズドライ法
トレハロースの利用
トレハロース;乾燥しても生きられる動植物が保有する糖。化粧
品などに応用されている。