特別支援学校 高等部学習指導要領

特別支援学校
高等部学習指導要領
聴覚障害教育について
第2章
各教科
第1節
視覚障害者,聴覚障害者,肢体不自由者
又は病弱者である生徒に対する
教育を行う特別支援学校
第2章第1節第1款
各教科の目標及び各科目の目標と内容

当該各教科及び各科目に対応する高等学校
学習指導要領第2章及び第3章に示す各教科
の目標及び各科目の目標と内容に準ずる。
第2章第1節第2款
各特別支援学校における配慮事項
第2章第1節第2款の2
聴覚障害者である生徒に対する
教育を行う特別支援学校
第2章第1節第2款の2(1)

生徒の興味・関心を生かして積極的な言語活動
を促すとともに,抽象的,論理的な思考力の伸
長に努めること。
生徒が日常使用している音声や文字,指文字や手話等の
コミュニケーション手段を適当に活用して,日本語による言
語活動を積極的に促す。
第2章第1節第2款の2(2)

生徒の言語力等に応じて,適切な読書週間や書
いて表現する力の育成を図り,主体的に情報を
獲得し,適切に選択・活用する態度を養うように
すること。
聴覚に障害のある生徒が社会に出て自立していく
ためには,書くことによって,自分の感じたことや考え
を適切に表現する力を育成することも重要である。
第2章第1節第2款の2(3)

生徒の聴覚障害の状態等に応じて,指導内容を
適切に精選し,基礎的・基本的な事項に重点を
置くなどして指導すること。
基礎的・基本的な事項に止まることなく,それらの
応用・発展的な内容も考慮しながら指導を行うことへ
の配慮も含まれている。
第2章第1節第2款の2(4)

補聴器等の利用により,生徒の保有する聴覚を
最大限に活用し,効果的な学習活動が展開でき
るようにすること。
第2章第1節第2款の2(5)

視覚的に情報を獲得しやすい教材・教具やその
活用方法を工夫するとともに,コンピュータ等の
情報機器などを有効に活用し,指導の効果を高
めるようにすること。
綿密な教材研究の下に創意工夫が重要
教材・教具を利用する際には,反復して用いたり,
提示的に用いて興味・関心を引き出したりするなど,
その活用の方法に工夫を加える。
第2章第1節第2款の2(6)

生徒の聴覚障害の状態等に応じ,音声,文字,
手話等のコミュニケーション手段を適切に活用し
て,意思の相互伝達が正確かつ効率的に行わ
れるようにすること。
第6章
自立活動
第1款 目 標
個々の生徒が自立を目指し,障害による学習
上又は生活上の困難を主体的に改善・克服する
ために必要な知識,技能,態度及び習慣を養い,
もって心身の調和的発達の基盤を培う。
第6章自立活動
第1款目標の変更点
障害に基づく種々の困難
障害による学習上又は生活上の困難
日常生活や学習場面等の諸活動において,その障害によって 生ずる
つまずきや困難を軽減しようとしたり,また,障害があることを受容 した
り,つまずきや困難の解消のために努めたりすることを明記
自立活動の内容
1 健康の保持
(1) 生活のリズムや生活習慣の形成に関する
こと。
(2) 病気の状態の理解と生活習慣に関すること。
(3) 身体各部の状態の理解と養護に関すること。
(4) 健康状態の維持・改善に関すること。
自立活動の内容
2 心理的な安定
(1) 情緒の安定に関すること。
(2) 状況の理解と変化への対応に関すること。
(3) 障害による学習上又は生活上の困難を改
善・克服する意欲に関すること。
従前の「対人関係の形成の基礎に関すること」は,
「3 人間関係の形成」の各項目に含めて整理
自立活動の内容
3 人間関係の形成(※ 新設)
(1) 他者とのかかわりの基礎に関すること。
(2) 他者の意図や感情の理解に関すること。
(3) 自己の理解と行動の調整に関すること。
(4) 集団への参加の基礎に関すること。
自立活動の内容
4 環境の把握
(1) 保有する感覚の活用に関すること。
(2) 感覚や認知の特性への対応に関すること。
(3) 感覚の補助及び代行手段の活用に関すること。
(4) 感覚を総合的に活用した周囲の状況の把握に
関すること。
(5) 認知や行動の手掛かりとなる概念の形成に関
すること。
自立活動の内容
5 身体の動き
(1) 姿勢と運動・動作の基本的技能に関すること。
(2) 姿勢保持と運動・動作の補助的手段の活用に
関すること。
(3) 日常生活に必要な基本動作に関すること。
(4) 心身の移動能力に関すること。
(5) 作業に必要な動作と円滑な遂行に関すること。
自立活動の内容
6 コミュニケーション
(1) コミュニケーションの基礎的能力に関すること。
(2) 言語の受容と表出に関すること。
(3) 言語の形成と活用に関すること。
(4) コミュニケーション手段の選択と活用に関する
こと。
(5) 状況に応じたコミュニケーションに関すること。