やさしいNPO会計報告書の 作り方講座 (社)日本経営士会(中部支部) NPOマネジメント・サポートセンター・中部 経営士 松永隼一 NPOの報告義務(市民に) 毎事業年度はじめの3ヶ月以内に 事業報告等を提出(2部) 1.事業報告書 設立 2.財産目録 前事業年度 3.貸借対照表 ←正規の簿記から 4.収支計算表 決算 3ヶ月以内 5.役員名簿 6.社員名簿(10人以上) 7.(定款) 8.(定款変更の認証関係書類) 9.(定款変更の登記に関する書類) 「正規の簿記」ってなに? 「証拠ある取引」を記帳 ● 領収証、請求書、伝票、規定された様式・・・ 記帳・集計が「正確」で、「体系的」分類 ● 元帳で分類、日計、月計、年計(出入りは複式で確認) 「財務諸表」の根拠 ● 元帳の残高から、収支計算書、貸借対照表、財産目録 結局「複式簿記」を採用するということ 税務署・所轄庁への提出方法 提出の考え方が異なるので注意 特定非営利活動促進法 事 業 税 法 収益33業種 本来事業 その他事業 課 税 課 税 それぞれ別会計で税務 署に提出(2ヶ月以内) それ以外 非課税 非課税 それぞれ別会計で所轄 庁に提出(3ヶ月以内) ● 詳しくは所轄庁、所轄税務署に訊いて下さい 収支計算書の作り方(雛形説明) 先ずあいちNPO交流プラザHPから「雛形」をダウンロード。最小単位の科 目はPC会計「勘定補助科目」から転記。中項目以上は自動計算されます。 ※収益事業会計及びその他の事業会計がある場 合は、それぞれ別葉で提出してください。 前頁を参照 平成15年度「特定非営利活動に係る事業会計」収支計算書 平成15年5月1日(成立日)から平成16年3月31日まで 特定非営利活動法人○○○○ 単位:円 科目 予算額 決算額 差異 備考 7,500,000 7,700,000 200,000 1)入会金収入 3,000,000 3,500,000 500,000 2)正会員会費収入 2,500,000 2,700,000 200,000 個人会員年会費10,000円×200名 (資金収支の部) Ⅰ経常収入の部 1会費・入会金収入 個人正会員10,000円×200名、団体正会員50,000円×30団体 団体会員年会費 3)賛助会員会費収入 2,000,000 1,500,000 525,000 429,000 △ 96,000 1)○○○講演会事業収入 375,000 294,000 △ 81,000 事業報告書参照 2)○○○ボラン ティア育成連続講座事業収入 150,000 135,000 △ 15,000 事業報告書参照 1,000,000 700,000 △ 300,000 700,000 400,000 △ 300,000 2事業収入 3補助金等収入 1)民間補助金収入 △ 500,000 賛助会員年会費 ○○財団から、○○○啓発事業のリーフレット「○○○」に補助 収支計算書の作り方(経常収入) 科目 予算額 決算額 差異 備考 7,500,000 7,700,000 200,000 1)入会金収入 3,000,000 3,500,000 500,000 2)正会員会費収入 2,500,000 2,700,000 200,000 個人会員年会費10,000円×200名 (資金収支の部) Ⅰ経常収入の部 1会費・入会金収入 個人正会員10,000円×200名、団体正会員50,000円×30団体 団体会員年会費 3)賛助会員会費収入 2,000,000 1,500,000 525,000 429,000 △ 96,000 1)○○○講演会事業収入 375,000 294,000 △ 81,000 事業報告書参照 2)○○○ボラン ティア育成連続講座事業収入 150,000 135,000 △ 15,000 事業報告書参照 1,000,000 700,000 △ 300,000 1)民間補助金収入 700,000 400,000 △ 300,000 2)受託収入 300,000 300,000 0 4寄付金収入 400,000 500,000 100,000 1)寄付金収入 300,000 500,000 200,000 企業、地元町内会等、34団体、個人18名 2)募金収入 100,000 0 △ 100,000 5,000 1,346 △ 3,654 1)受取利息 2,500 1,346 △ 1,154 預金利息 2)雑収入 2,500 0 △ 2,500 9,430,000 9,330,346 △ 99,654 2事業収入 3補助金等収入 5雑収入 経常収入合計 Ⅱ経常支出の部 △ 500,000 賛助会員年会費 ○○財団から、○○○啓発事業のリーフレット「○○○」に補助 ○○市から、○○市市民シンポジウム開催事業の企画運営を受託 収支計算書の作り方(経常支出1) Ⅱ経常支出の部 1事業費 4,950,000 4,843,100 △ 106,900 1)○○○講演会事業費 300,000 294,500 △ 5,500 事業報告書参照 2)○○○ボラン ティア育成連続講座事業費 150,000 147,500 △ 2,500 事業報告書参照 3)○○○無料相談ダイヤル事業費 250,000 239,400 △ 10,600 事業報告書参照 4)○○○無料講座事業費 150,000 149,500 △ 500 外部講師謝金(2回分)50,000円、 講師旅費(5回分)20,000円、資料代等雑費39,500円 会場賃借料(5回分)40,000円 5)○○○啓発事業費 3,800,000 3,712,200 △ 87,800 リーフレット「○○○」(200,000部)2,800,000円 季刊誌「○○○」(20,000部×4回)600,000円 郵送料等雑費312,200円 6)○○○市市民シン ポジウム 開催事業費 300,000 300,000 0 講師・パネラー謝金(5名分)100,000円、 講師・パネラー旅費(5名分)50,000円、 会場賃借料80,000円 資料代等雑費70,000円 2管理費 4,120,000 3,920,557 1)役員報酬 385,000 385,000 2)給料手当 1,650,000 1,650,000 3)臨時雇賃金 144,000 134,400 4)福利厚生費 350,000 325,325 5)会議費 55,000 53,200 △ 1,800 総会3回、理事会3回 6)旅費交通費 80,000 77,000 △ 3,000 出張旅費、タクシー代等 7)通信運搬費 220,000 196,372 30,000 21,000 120,000 105,300 70,000 30,700 8)消耗什器備品費 9)消耗品費 10)印刷製本費 △ 199,443 0 理事2名に対する報酬 0 事務局職員 15万円/月×11か月/人×1名 △ 9,600 アルバイト 800円/時、1名分 △ 24,675 法定福利費(健康保険・労働保険料等) △ 23,628 電話料(10カ月分)47,382円、郵送料148,990円 △ 9,000 書庫1台 △ 14,700 事務用消耗品費 △ 39,300 コピー代(年間) 30,700円 収支計算書の作り方(経常支出2) 2管理費 4,120,000 3,920,557 1)役員報酬 385,000 385,000 2)給料手当 1,650,000 1,650,000 3)臨時雇賃金 144,000 134,400 4)福利厚生費 350,000 325,325 5)会議費 55,000 53,200 △ 1,800 総会3回、理事会3回 6)旅費交通費 80,000 77,000 △ 3,000 出張旅費、タクシー代等 7)通信運搬費 220,000 196,372 30,000 21,000 120,000 105,300 70,000 30,700 11)光熱水料 300,000 290,920 12)賃借料 360,000 360,000 13)車両関係費 120,000 102,340 50,000 50,000 160,000 120,000 26,000 19,000 200,000 50,000 △ 150,000 200,000 50,000 △ 150,000 社会保険労務士報酬 経常支出合計 9,270,000 8,813,657 △ 456,343 経常収支差額 160,000 516,689 356,689 8)消耗什器備品費 9)消耗品費 10)印刷製本費 14)諸謝金 15)租税公課 16)雑費 3予備費 1)予備費 Ⅲその他資金収入の部 △ 199,443 0 理事2名に対する報酬 0 事務局職員 15万円/月×11か月/人×1名 △ 9,600 アルバイト 800円/時、1名分 △ 24,675 法定福利費(健康保険・労働保険料等) △ 23,628 電話料(10カ月分)47,382円、郵送料148,990円 △ 9,000 書庫1台 △ 14,700 事務用消耗品費 △ 39,300 コピー代(年間) 30,700円 △ 9,080 水道料(10カ月分)130,320円、電気料(10カ月分)160,600円 0 事務所賃借料(12ヶ月分)360,000円 △ 17,660 損害保険料75,460円 ガソリン代26,880円 0 税理士報酬 △ 40,000 法人市民税等 △ 7,000 慶弔費等 収支計算書の作り方(その他収入) 1)予備費 200,000 50,000 △ 150,000 社会保険労務士報酬 経常支出合計 9,270,000 8,813,657 △ 456,343 経常収支差額 160,000 516,689 356,689 70,000 35,000 △ 35,000 70,000 35,000 △ 35,000 応接セット 220,000 224,500 4,500 220,000 224,500 4,500 収益事業会計よりの受入金 1,310,000 1,200,000 △ 110,000 1,310,000 1,200,000 △ 110,000 1,600,000 1,459,500 △ 140,500 1,380,000 1,270,000 △ 110,000 1)車両運搬具購入支出 1,310,000 1,200,000 △ 110,000 2)電話加入権購入支出 70,000 70,000 0 380,000 380,000 0 380,000 380,000 0 1,760,000 1,650,000 △ 110,000 当期収支差額 0 326,189 326,189 設立資金残高 376,352 376,352 次期繰越収支差額 376,352 702,541 Ⅲその他資金収入の部 ① 1固定資産売却収入 1)什器備品売却収入 2繰入金収入 1)繰入金収入 3借入金収入 1)長期借入金収入 その他資金収入合計 ② ③ Ⅳその他資金支出の部 1固定資産取得支出 2借入金返済支出 1)長期借入金返済支出 その他資金支出合計 ①+②-③ 0 次年度から「前期繰越収支差額」になる 326,189 当期増加した手持ち金額 収支計算書の作り方(財産増減) (正味財産増減の部) 次の年度以降に価値が残るもの Ⅴ正味財産増加の部 1資産増加額 0 1,596,189 1,596,189 326,189 326,189 2)車両運搬具購入額 1,200,000 1,200,000 3)電話加入権購入額 70,000 70,000 380,000 380,000 380,000 380,000 217,500 217,500 1)什器備品売却額 60,000 60,000 2)車両運搬具減価償却額 75,000 75,000 減価償却月数5か月 3)什器備品減価償却額 82,500 82,500 減価償却月数11か月 1)当期収支差額 2負債減少額 0 1)長期借入金返済額 手に入れたもの 借金を返した Ⅵ正味財産減少の部 1資産減少額 2負債増加額 0 0 1)長期借入金増加額 当期正味財産増加額 0 設立時正味財産在高 当期正味財産合計 【注意事項1】 0 失せたもの 1,200,000 1,200,000 1,200,000 1,200,000 558,689 558,689 880,352 880,352 次年度から「前期繰越正味財産額」になる 1,439,041 1,439,041 借金をした 増えた財産 残った財産 設立の翌事業年度からは、資金収支の部の末尾の部分にある「設立時資金残高」の項目は、「前期繰越収支差額」に なります。 【注意事項2】 設立の翌事業年度からは、正味財産増減の部の「設立時正味財産在高」の項目は、「前期繰越正味財産額」になります。 貸借対照表の作り方(資産の部) 平成15年度特定非営利活動事業会計貸借対照表 平成16年3月31日現在 特定非営利活動法人○○○○ 単位:円 科目・摘要 金額 I 資産の部 1流動資産 現金預金 595,435 未収金 150,000 前払費用 30,000 流動資産合計 年度内会費が未収 来年度分の年度内払 775,435 2固定資産 車両運搬具 減価償却累計額 什器備品 減価償却累計額 電話加入権 固定資産合計 資産合計 Ⅱ負債の部 1,200,000 1,125,000 75,000 374,000 291,500 82,500 140,000 1,556,500 2,331,935 貸借対照表の作り方(負債・財産) まだ払っていない 年度内取引 Ⅱ負債の部 1流動負債 未払金 65,394 預り金 7,500 流動負債合計 72,894 2固定負債 長期借入金 固定負債合計 820,000 820,000 負債合計 892,894 Ⅲ正味財産の部 設立時正味財産在高(注意事項2参照) 8 8 0 ,3 5 2 当期正味財産増加額 5 5 8 ,6 8 9 正味財産合計 1,439,041 負債及び正味財産合計 2,331,935 注)固定資産に関する減価償却計算の方法は、以下のとおり 1.車両運搬具定額法 2.什器備品定額法 【注意事項1】 特定非営利活動事業以外に収益事業等の別会計を設ける場合、貸借対照表は会計ごとに作成する必要があります。収 益事業を実施しなかった場合であっても、 作成・ 提出の義務がありま す。 【注意事項2】 設立の翌事業年度から、「設立時正味財産在高」の項目は「前期繰越正味財産」となります。 財産目録の作り方(資産の部) 平成15年度特定非営利活動事業会計財産目録 平成16年3月31日現在 特定非営利活動法人○○○○ 単位:円 科目・摘要 金額 I 資産の部 1流動資産 現金預金 現金 現金手許有高 1,545 当座預金 ○○銀行○○支店 152,780 普通預金 ○○信用金庫○○支店 441,110 未収金 13年度団体正会員年会費2団体分 50,000 14年度賛助会員年会費10口分 100,000 前払費用事務所賃借料(4月分) 30,000 流動資産合計 775,435 2固定資産 車両運搬具尾張小牧○○○○ 1,125,000 什器備品 コピー機1台 131,000 ワードプロセッサ1台 95,000 ファクシミリ1台 65,500 電話加入権 ○○○-○○○-○○○○ 70,000 ○○○-○○○-○○○○ 70,000 固定資産合計 1,556,500 財産目録の作り方(負債の部) 固定資産合計 1,556,500 資産合計 2,331,935 Ⅱ負債の部 1流動負債 未払費用 管理費-団体要覧(500部)印刷代 30,000 管理費-3月分電話料 5,328 管理費-3月分水道料 10,400 管理費-3月分電気料 17,320 管理費-3月分ガソリン代 2,346 預り金職員に対する源泉所得税 7,500 流動負債合計 72,894 2固定負債 長期借入金 ○○銀行○○支店 固定負債合計 820,000 負債合計 正味財産 820,000 892,894 1,439,041 【注意事項1】 この資料は「あいちNPO交流プラザ」ホームページ公開資料からダウンロードし、NPO-MSC中部が、説明用に彩色等 の加工を施したものです。オリジナルは、同ホームページから取得してください。 参考資料集CD-ROMの説明 1.CD・ROMを挿入すると自動的にメニュー画面が立ち 上がります。 2.アイコンが12個あり、それぞれのアイコンをクリックす ると対応したコンテンツが立ち上がります。 3.最後のエクスプローラーから立ち上げると、さらに多く のファイルを開くことが出来ます。 4.内容を見るには、ブラウザのほか、EXCEL(R)、 WORD(R)、PowerPoint(R)、弥生会計(R)などのソ フトが必要です。
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