日本の現状と国際社会 - @niftyホームページ

日本の現状と国際社会
日本経済と世界
国際貿易の意味
ODAの現状と課題
なぜ日本の国際化か
• 閉鎖社会日本
– 異文化になれていない日本人
– なぜ日本人論が好まれるのか
• 日本の国際化の必要性
– 日本の経済力の大きさ
• 急速な発展と最近の落ち込み
– 日本の貿易依存体質
• 無資源国の経済発展の源泉
日本の国内総生産
25%
20%
経済成長率
15%
名目(新系列)
実質(新系列)
名目(旧系列)
実質(旧系列)
10%
5%
-5%
年
2006
2001
1996
1991
1986
1981
1976
1971
1966
1961
1956
0%
中国
インドネシア
マレーシア
タイ
フィリッピン
200
シンガポール
香港
台湾
韓国
250
ルクセンブルグ
フランス
ドイツ
イギリス
ユーロエリア
アメリカ
日本
国際間比較
300
各国の経済規模
2004年、日本=100
150
総額
1人あたり
100
50
0
国際間比較2
順位
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
OECD内順位
14
15
16
日本
アメリカ
ドイツ
17
18
19
1980
1985
1990
1995
年
2000
2005
国際間比較3
ドル
60,000
国民所得ランキング
50,000
日本
アメリカ
ドイツ
一位
40,000
30,000
20,000
10,000
0
1980
1985
1990
1995
2000
2005
日本の貿易構造(2007年)
• 日本の輸入
– 食料品 8.3%、燃料 27.6%
• (1985年)燃料 43.1%、うち石油だけで 30.7%
– 食料と、燃料を含んだ工業用原料 59.4%
• (1985年)この2項目で実に輸入の84.2%
• 日本の輸出
– 一般機械19.8%、電気機器20.2%、輸送用機
器24.8%
日本の国際収支
250,000
日本の国際収支
200,000
150,000
100,000
億円
50,000
0
1970
1975
1980
1985
1990
-50,000
-100,000
-150,000
経常収支(旧系列)
経常収支(新系列)
総合収支(旧系列)
資本収支(新系列)
-200,000
年度
1995
2000
2005
国際化を求められた日本
• 西洋の新しい波
– 大航海時代から植民地獲得競争へ
– 日本を揺るがしたアヘン戦争の情報
• 海に囲まれた日本
– 障壁にならなくなった海
• 江戸の日本橋より唐、オランダまで境なしの水路
なり
– 林子平『海国兵談』
国際社会の荒波の中へ
• 開国事情の特殊性
– 黒船来航の衝撃
– 現在まで残る理念と現実、本音と建て前の食い違い
• 閉鎖社会ではぐくまれた文化
– 日本社会は特殊か
• 特殊なのは日本文化だけではない
• 現在の世界の支配的文化との摩擦
– 和の思想、気配りの文化
• 「問題はあるが理解できる」と「問題はないが理解できない」
は、どちらが問題か
現状の課題
• なぜ国際化か
– 国際社会の中での存立基盤
• 国際社会への貢献
• 国際化の内容の変化
– 小国の国際化から大国の国際化へ
• 受信から発信へ
– 日本の立場を説明することの重要性
• 外国人受入体制の整備
• 変化の兆し
– 容易になった外国旅行
戦後の日本経済
戦後の混乱期
戦後の復興期
高度成長期期
二つのショック
変動相場制の時代
戦後の日本経済の流れ
国内面
混
乱
期
復
興
期
高度
成長期
転
換
期
サ
ラ
金
財
政
期
ド
ル
の
独
歩
高
バ
ブ
ル
期
失
わ
れ
た
一
〇
年
1945 50 55 60 65 70 75 80 85 90 95 00
国際面
ブレトンウッズ体制
転
換
期
変動相場制
戦後の混乱期(1940年代後半)
• ヤミの横行
– 敗戦と政府の統制力の低下
– 公定価格とヤミ価格
• 新円切り替え(1946.3.3)
• 傾斜生産方式(1646.12~)
– 経済安定本部設置(1946.8)
• 新物価体系(1947.7.5)
ヤミ価格の実態
昭和20年10月
警視庁経済第3課調べ
品目
基準価格
白
米 一
升
53銭
ヤミ価格
倍率
70円 132倍
さつまいも 一
貫
目
1円20銭
50円
42倍
み
貫
目
1円32銭
60円
45倍
2円
40円
20倍
40円
20倍
そ 一
し ょ う ゆ 二リットル
塩
一
貫
目
2円
砂
糖 一
貫
目
3円79銭 1000円 264倍
鶏
卵 百
匁
1円82銭
21円
12倍
牛
肉 百
匁
3円
22円
7倍
着 18円
160円
9倍
冬オーバー 一
戦後の復興期(1950年代前半)
• ドッジ・ライン(1949~1950)
– ドッジ来日(1949.2.1)
– 超均衡予算
• 昭和24年度予算、1,567億円の黒字を計上
– 為替レートの決定
• 1ドル=360円
• 朝鮮戦争と景気の回復(1950~1953)
– アメリカの対日政策の変化
戦前水準の回復
• 消費の回復(1951.10~1954.1)
• 国際収支の天井
– ストップ・アンド・ゴー政策の始まり(1953.9)
• 神武景気(1954.11~1957.6)
– 三種の神器
• 白黒テレビ、電気洗濯機、電気冷蔵庫
• 「もはや戦後ではない」
– 1956年(昭和31年)『経済白書』
高度成長期(1955~1970年)
• 所得倍増計画(1960.12)
• 岩戸景気(1958.6~1961.12)
• 国際社会への復帰
– IMF8条国、GATT11条国へ(1964.4)
• IMF加盟、1953年、ガット加盟、1955年
– OECD正式加盟
– 東海道新幹線、東京オリンピック(1964.10)
• いざなぎ景気(1965.10~1970.7)
転換期(1970年代前半)
• ニクソン・ショック(1971.8.15)
– 金の兌換性停止
• スミソニアン合意(1971.12.18)
– 通貨の多角的調整
• 変動相場制へ(1973.2.14)
• 石油ショック
– 第4次中東戦争勃発(1973.10.16)
サラ金財政期(1970年代後半)
• 財政赤字との格闘
– 税収の落ち込み
– 景気刺激策の必要
• 社会保障関係経費の増大
• 資金の流通構造の変化
– 赤字部門、企業から国家へ
• 特例法(1975)による国債の急増
公債発行額と公債依存度
%・兆円
50
臨時特別公債
建設公債
特例公債
公債依存度
45
40
42.1
公債発行額と公債依存度
41.8
42.9
41.8
40.3
36.9
34.7
32.6
29.7
27.5
25.3
25
28.0 27.6
26.6
23.2
16.3
14.9
10
11.3
7.1
7.8
7.0 6.8
6.4 6.3
7.0
5.0 6.3
6.0
5
7.0
11.6
10.1 10.6 9.5
6.2
11.0
96
94
92
90
88
86
84
82
80
78
76
3.2
74
72
70
68
25.8
26.8
23.5
21.9 20.9
21.1
17.0
16.2
年度
24.3
12.3
9.5
6.2
6.4 6.3 6.7
6.3 7.2 5.9 7.0 6.7 6.4 6.0
5.0
4.1 4.8
3.5 4.5 4.3
2.5
2.0 1.8 2.2 2.1
1.0 0.2 0.0 0.0 0.0 0.0
0.4 0.3 1.2
0
28.7
9.9
16.4
6.9
3.7
4.2
6.4
10.7
13.5
12.0
7.8
9.1
23.5
22.4
16.3
13.9
12.4
66
21.5
21.0
20
15
11.1
17.1
24.8
8.7
9.2
8.5
2
29.4
98
30
6.7
13.2
0
31.3
6
32.9
4
35
36.6
35.4
37.6
サラ金財政時代から現在まで
• 財政再建の苦しい道のり(70年代後半)
– ゼロ・シーリング
• 外需による景気回復(80年代前半)
– レーガン政権によるアメリカの双子の赤字
• 円高不況への懸念からバブル発生へ(80
年代後半)
• バブル崩壊と失われた10年(90年代)
• 回復か不況再突入か(00年代)
日本経済とODA
• 国際貢献はなぜ必要か
– 経済大国となった日本
– 貿易立国日本
• 失われた10年以降のODA論争
– ODAに対する疑問の噴出
• ODAは開発途上国の役に立っているのか
• ODAは日本のためになっているのか
– 日本経済の弱体化と余力の減少
日本経済の弱体化とODA論争
• 日本に経済援助の余力はあるのか
– 日本国政府の赤字
– 国内での失業の増大と社会福祉の必要性
• 日本と日本政府の間のねじれ
– 日本全体は黒字(国際収支)
– 日本国政府は赤字(財政収支)
• 国民と政府は一体か
– 民主的な政府に対する国民の責任
• 政府開発援助の縮小
日本のODAの現状
資料出所:外務省(2008)『日本の国際協力-政府開発援助(ODA)白書、2007年度版-』
削減される日本のODA
資料出所:外務省(2008)『日本の国際協力-政府開発援助(ODA)白書、2007年度版-』
ODAに関する神話と現実
• ODAは開発途上国の役に立っているのか
– 開発途上国の権力者が富むだけではないか
• トリクルダウン仮説は正当化されるか
– 日本の企業の利権になっていないか
– 借款中心で無償援助が少ないのではないか
• ODAの配分は適切か
– 本当に必要な最貧国への援助を
• ODAは人道主義か外交手段か
– 本当に感謝してもらえているのか
日本のODAの基本方針
• 「政府開発援助大綱」(1992.6.30閣議決定)
– ODAはなぜ必要か
• 人道的配慮
• 世界の平和と安定に開発途上国の安定と発展が不可欠
• 環境保全は先進国、開発途上国共通の課題
– 国力に応じた役割を果たすことは不可欠
– ODAのあり方
• 自助努力の支援
• 経済社会基盤、基礎生活分野の整備
– 他の諸国との友好関係の一層の増進を期待
日本のODAの特徴
外交関係からの要請
東アジア重視
経済インフラ重視
高い借款比率
日本のODAの地域構成
資料出所:外務省(2008)『日本の国際協力-政府開発援助(ODA)白書、2007年度版-』
日本のODA戦略の再考
• 東アジア重視は時代遅れか
– アジアの経済発展とODA戦略の再考
• 経済インフラ重視
– 他先進国は経済インフラから社会インフラへ
– 日本も重点を移すべきか
• 高い借款比率
– まだ高いが、しかし比率は低下傾向
– 社会インフラへの援助は贈与が必要
日本のODAは縮小すべきか
経済余力はまだあるのか
まだ少ないODA
世界から見た日本のODA
資料出所:外務省(2008)『日本の国際協力-政府開発援助(ODA)白書、2007年度版-』
負担力から見た日本のODA
資料出所:外務省(2008)『日本の国際協力-政府開発援助(ODA)白書、2007年度版-』
日本のこれからのODA
• 人道的視点からの援助
– 先進国の最貧国に対する義務
• Maxminの思想
– 長期的視点
• 開発経済学の課題
• 外交的視点からの援助
– 援助の国別構成の再検討
– 焼け石に水のODAは停止すべきか