軸が3次元に見えない方のために。 1 身近な所で軸を探すと 階段 廊下 研究4号館の 入り口 2 軸を書いてみると 階段 廊下 研究4号館の 入り口 3 写真を薄くすると、 4 写真をさらに薄くすると 5 写真を消すと 6 運動エネルギー kinetic energy 1 2 mv 2 1 2 運動エネルギー 質量 速度 2 7 運動量と運動エネルギーの比較 1 2 mv p mv 2 ・運動量はベクトル:速度の方向を向いている。 運動エネルギーはスカラー ・どちらも質量に比例。速度に依存する。 ・両方とも力を加えると変化する。 t2 P1 1 1 2 2 p2 p1 Fdt m v m v F d r 1 0 t1 P0 2 2 運動量は力x時間、運動エネルギーは力x距離。 8 偏微分:2変数以上の関数で、1つの変数について微分する 教科書p.376 p ( x, y ) q ( x, y ) x x :xについて微分する。(yを一定とみる) 「偏微分(へんびぶん)」と呼ぶ。 図形的には、z=p(x,y)の関数を、 y一定の断面で見た時の、傾き z 問題:関数z=p(x,y)=xyを図示せよ。 また p ( x , y ) を求めよ。 x y x 9 z=xyのグラフ ・原点、x軸、y軸を通る。 ・第1象限、第3象限でz>0, 他の象限でz<0 ・y一定で、(x,z)=(0,0)を 通る直線。 傾きは、y。 ・x=yの時、z=x2の放物線 gnuplotを 使って書いた。 10 場(ば) field 空間の各点で、スカラー(数字)やベクトルが 定義されている。 y スカラー(数字)の場合 y=f(x) 1次元上(変数1個)なら、2次元のグラフ。 曲線で書ける。 x 2次元上(変数2個)なら、3次元のグラフ。 曲面で書ける。 z y x 11 場の微分を考える。(後で電磁気でも使う。) 教科書p.27 grad , , y z x グラジエント、と読む。 問題1 :ファイ (ギリシャ文字) 「勾配」の意味。 , , x y z grad 問題2 ←ベクトル を使えば、 ナブラ演算子とも 呼ぶ。 逆三角形。 と書けることを示せ。 (Δではない) ( x, y ) xy に対して grad を計算して図示せよ。 ヒント:(x,y)平面のいろいろな点で、矢印を書く。 12 問題の解答 問題1 , , x y z grad を使えば、 と書けることを示せ。 grad , , , , x y z x y z 注意 x grad は右側の物を微分する。 順番を変えると意味が変わる。 grad は grad 13 と書いてはいけない。 問題2の解答 ( x, y) xy grad xy y x に対して を計算して図示せよ。 x y grad , ( y, x) x y xy平面で、ベクトル場(y,x)を描く。 書き方: 点(x,y)において、始点が(x,y)にして、 ベクトル(y,x)を描く。 14 ベクトル場 xy平面で、ベクトル場(y,x)を描く。 書き方: 点(x,y)において、始点が(x,y)の矢印(y,x)を描く。 例 (1,0)点でベクトル(0,1) (-1,0)点でベクトル(0,-1) y 0 1 x 15 斜面の例 z ( x, y) x は平面を表す。 斜めの面を無限まで 延長した平面 (チーズを斜めに切った ような面) z y x この面の傾きを考える。 16 斜面 z ( x, y) x グラジエントを計算する。 x 1 x x x (yで偏微分する時は、xは定数と見る 0 ため) y y y grad , (1,0) x y x 17 斜面 z ( x, y) x 上から見ると、 y P P z y x x 0 点Pでの勾配(傾斜、傾き)を考える。 赤い方向は、坂を上がる。勾配が最大。 青い方向は、同じ高さ。勾配ゼロ。 緑の方向は、坂を下る。 z ( x, y) x のグラジエントは、 grad ( x, y) (1,0) で赤い方向になっている。 グラジエントベクトルの方向は、勾配が急な方向。 大きさは、坂の勾配に等しい。 18 gradの幾何学的意味。 df 1変数の関数f(x)なら、 dx は曲線y=f(x)の傾き。 (高校の数学) 2変数関数g(x,y)の場合: z=g(x,y)とすると3次元空間内の曲面になる。(例はg=xy) 曲面上の点Pを決めても、傾きは方向によって違う。 変分を考えると、 g g dg dx dy ds grad g x y ds (dx, dy) grad gは場所を決めると、方向も含めて1通りに決まる。 変分(dx,dy)は、grad gと同じ方向にするとdgが最大になる。 つまりgの変化が最大になる。 傾きがベクトルgrad gの長さになる。 3変数関数φ(x,y,z)の場合も同様。 19 grad φは、φの変化が最大になる方向を向き、大きさは勾配 grad , , y z x グラジエント 関数をxで偏微分したものをx成分にする。 gradの図形的意味:2変数x,yの場合 z ( x, y) の傾きが最大になる方向が 例:山を登る場合。 grad z x はy一定の時のx方向の変化。 と 20 grad の大きい方に近い方向を、 は向く。 y x z=xyのグラフ ・原点、x軸、y軸を通る。 ・第1象限、第3象限でz>0, 他の象限でz<0 ・y一定で、(x,z)=(0,0)を 通る直線。 傾きは、y。 ・x=yの時、z=x2の放物線 gnuplotを 使って書いた。 21 場(ば) field 空間の各点で、スカラー(数字)やベクトルが 定義されている。 y スカラー(数字)の場合 y=f(x) 1次元上(変数1個)なら、2次元のグラフ。 曲線で書ける。 x 2次元上(変数2個)なら、3次元のグラフ。 曲面で書ける。 z y x 22 場の微分を考える。(後で電磁気でも使う。) 教科書p.27 grad , , y z x グラジエント、と読む。 問題1 :ファイ (ギリシャ文字) 「勾配」の意味。 , , x y z grad 問題2 ←ベクトル を使えば、 ナブラ演算子とも 呼ぶ。 逆三角形。 と書けることを示せ。 (Δではない) ( x, y ) xy に対して grad を計算して図示せよ。 ヒント:(x,y)平面のいろいろな点で、矢印を書く。 23 問題の解答 問題1 , , x y z grad を使えば、 と書けることを示せ。 grad , , , , x y z x y z 注意 x grad は右側の物を微分する。 順番を変えると意味が変わる。 grad は grad 24 と書いてはいけない。 問題2の解答 ( x, y) xy grad xy y x に対して を計算して図示せよ。 x y grad , ( y, x) x y xy平面で、ベクトル場(y,x)を描く。 書き方: 点(x,y)において、始点が(x,y)にして、 ベクトル(y,x)を描く。 25 ベクトル場 xy平面で、ベクトル場(y,x)を描く。 書き方: 点(x,y)において、始点が(x,y)の矢印(y,x)を描く。 例 (1,0)点でベクトル(0,1) (-1,0)点でベクトル(0,-1) y 0 1 x 26 斜面の例 z ( x, y) x は平面を表す。 斜めの面を無限まで 延長した平面 (チーズを斜めに切った ような面) z y x この面の傾きを考える。 27 斜面 z ( x, y) x グラジエントを計算する。 x 1 x x x (yで偏微分する時は、xは定数と見る 0 ため) y y y grad , (1,0) x y x 28 斜面 z ( x, y) x 上から見ると、 y P P z y x x 0 点Pでの勾配(傾斜、傾き)を考える。 赤い方向は、坂を上がる。勾配が最大。 青い方向は、同じ高さ。勾配ゼロ。 緑の方向は、坂を下る。 z ( x, y) x のグラジエントは、 grad ( x, y) (1,0) で赤い方向になっている。 グラジエントベクトルの方向は、勾配が急な方向。 大きさは、坂の勾配に等しい。 29 gradの幾何学的意味。 df 1変数の関数f(x)なら、 dx は曲線y=f(x)の傾き。 (高校の数学) 2変数関数g(x,y)の場合: z=g(x,y)とすると3次元空間内の曲面になる。(例はg=xy) 曲面上の点Pを決めても、傾きは方向によって違う。 変分を考えると、 g g dg dx dy ds grad g x y ds (dx, dy) grad gは場所を決めると、方向も含めて1通りに決まる。 変分(dx,dy)は、grad gと同じ方向にするとdgが最大になる。 つまりgの変化が最大になる。 傾きがベクトルgrad gの長さになる。 3変数関数φ(x,y,z)の場合も同様。 30 grad φは、φの変化が最大になる方向を向き、大きさは勾配 grad , , y z x グラジエント 関数をxで偏微分したものをx成分にする。 gradの図形的意味:2変数x,yの場合 z ( x, y) の傾きが最大になる方向が 例:山を登る場合。 grad z x はy一定の時のx方向の変化。 と 31 grad の大きい方に近い方向を、 は向く。 y x ここから物理に戻る。 ポテンシャルの話 32 経路に沿った積分 (大学の物理では使う) 教科書p.26 ある点AからBまでの経路に沿って 質点が力 を受ける。 この力が質点にする仕事は、 F B B WAB F dr 経路に垂直な成分は A A 仕事に寄与しない。 もしこの仕事が経路によらず、始点Aと終点Bだけで 決まる時、力 F は保存力であると言う。 B WAB F dr U (rA ) U (rB ) A と書ける。この時のUをFのポテンシャルと言う。 33 保存力の場合、始点と終点で決まる。 教科書p.29 B WAB F dr U (rB ) U (rA ) A この時 F(r) gradU (r) と書くことができる。 力を積分すると ポテンシャルになる。 ポテンシャルを微分すると 力になる。 マイナスがつく理由 -> 後でエネルギー保存則にしたいため。 物体に仕事をすると、物体の運動エネルギーが上がる。 では代わりに下がるものは何か? これをポテンシャルエネルギーと考える。 34 保存力の問題 問題 教科書p.29 力が保存力Fcと非保存力(経路による力)F’の和 であるとする。 F’が経路に垂直な時、力学的エネルギー (運動エネルギー+ポテンシャルエネルギー)が 保存することを示せ。 35 運動方程式からわかることの3番 P1 1 1 2 2 mv1 mv 0 F dr P0 2 2 復習 教科書p.20 運動エネルギーの変化=仕事 物体に仕事をすると、物体の運動エネルギーが上がる。 では代わりに下がるものは何か? それをポテンシャルエネルギーと考える。 U (r ) F dr 36 力学的エネルギーの保存則:解答 教科書p.30 保存力をFc, 非保存力(経路による力)をF’とすると、 B B B 1 1 2 2 m vB m vA (Fc F) dr Fc dr F dr A A A 2 2 B U A U B F dr A 非保存力がゼロ、あるいは、経路に常に垂直なら、 右辺第2項の積分はゼロ。 1 1 2 2 mv A U A mv B U B 2 2 力学的エネルギーの保存則 37 保存: 保存する conserve (保存する)、conservation (保存) = (ある条件の下で何かが)一定である。 (1)力学的エネルギー保存則 1 2 mv U 一定 2 (2) 運動量保存則 外力がなければ、運動量は一定。 t2 p 2 p1 Fdt t1 の右辺がゼロの場合に対応。 (3) 角運動量保存則(後で出てくる。) 38 ポテンシャル (potential 可能性、将来性) ポテンシャルエネルギーは、力の距離による積分で定義する。 特に、力Fがx軸方向の時、 U ( x ) F ( x )dx 問題1 バネ運動で、F(x)=-kx (kはバネ定数)の時、 ポテンシャルU(x)を求めよ。 問題2 重力F(z)=-mg (z軸は上向けを正に取る)の時、 ポテンシャルU(z)を求めよ。(位置エネルギーと呼ぶ) 39
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