半導体の歴史的経緯 - 岐阜工業高等専門学校

半導体の歴史的経緯
• 1833年 ファラデー
AgSの負の抵抗温度係数の発見
• 1874年 ブラウン
PbSと金属との点接触でV-I特性の非直線
性を発見
• 1874年 シュスタ
CuOとCuの接触で非オーミック性を発見
• 1920年 グロンダール
亜酸化銅整流器を試作
半導体の歴史的経緯
• 1926年 プレッサ
Se整流器を発表
• 1926年 シュレディンガー
波動方程式の確立
• 1928年 ブロッホ
固体のバンド理論
• 1932年 ウィルソン
金属ー半導体接触整流理論
半導体の歴史的経緯
• 1939年~1942年
モットー、ショットキー、ベーテ 理論解析
• 1947年 バーディン
表面準位の導入
• 1948年 バーディン、ブラッティン
点接触トランジスタの発見
• 1949年 ショックレー
pーn接合理論発表
半導体の歴史的経緯
• 1950年 ショックレー
接合形トランジスタの試作
• 1957年 江崎
トンネルダイオードを発表
• 1962年 レディカ
GaAsレーザダイオードの試作
• 1970年 BTL
CCDの試作
第一章半導体とその種類
1.1導体・半導体および絶縁体
• 抵抗率 ρ(Ω・m)
R= ρ・L/S
• 抵抗率の温度依存性
導体 正の温度係数
半導体 負の温度係数
• エネルギーバンド構造
導体~伝導帯に電子あり
絶縁体~伝導帯に電子なし
半導体~伝導帯に電子なし(低温)
1.2半導体材料
• 元素半導体
Ge, Si のようにⅣ族の単一元素からなる
半導体 物理的な性質は定められている。
• 化合物半導体
GaAs, InPのようにⅢ-Ⅴ族、Ⅱ-Ⅵ族の
化合物からなる半導体
物理的な性質は組み合わせによって異な
る。
1.3半導体結晶
• 原子構造
ラザフォードの原子モデル
原子
原子核(陽子、中性子)
電子:物質の電気的特性を決定
• 電子層
電子軌道 主量子数nにおける電子数
n=1( 2個) n=2 (8個) n=3 (18個)
• 最外殻の電子:価電子(valence electron)
• Ⅳ族元素の電子配置
四個の電子が価電子
価電子は八個で安定
共有結合(covalent bond)
電子:物質の電気的特性
1.4真性半導体
(intrinsic semiconductor)
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外部エネルギー→半導体
価電子は原子からの束縛力を振り切る
→自由電子(free electron)
→外部電界によって移動
抜け殻~正孔(hole) 正の電荷、質量
電子伝導と正孔伝導は逆向き
真性半導体では電子密度=正孔密度
1.5不純物半導体
(impurity semiconductor)
• Ⅴ族不純物添加
Sbの5個の価電子
→4個はSiと共有結合
→1個はSbと弱く結合
→常温でも容易に自由電子
→Sbは正イオンになる
不純物をドナー(donor)と呼ぶ
n形半導体(電子伝導が主)
• Ⅲ族不純物添加
Gaの3個の価電子
→3個はSiと共有結合
→不足分の1個はSiから調達
→正孔が生ずる
→Gaは負イオンになる
不純物をアクセプタ(acceptor)と呼ぶ
p形半導体(正孔伝導が主)
• ドナーとアクセプタが共存する場合
電子密度=正孔密度 補償形半導体
• 多数キャリヤ(majority carrier)
n形半導体では電子
p形半導体では正孔
• 少数キャリヤ(minority carrier)
n形半導体では正孔
p形半導体では電子
演習問題
• 直径8mm、長さ15mmの円柱状の真性
半導体の両端に5Vの電圧を加えた。流れ
る電流を求めよ。
但し、抵抗率は20Ω・cmとする。