1600Pixel MPPCの 中性子照射計画

1600Pixel MPPCの
中性子照射計画
筑波大学 素粒子実験研究室
山崎秀樹
中性子照射による影響
高エネルギーハドロン粒子による主な影響
– Bulkの損傷(非電離的な影響)
格子欠陥が生じ、それによる新たなエネルギー準位
を形成しされ、荷電子帯から伝導帯への遷移確率を
上昇させ、暗電流の増加の原因になる
支配的な影響
その他の影響
表面電荷の蓄積
酸化膜にSiO2-Si界面に負の電荷が蓄積する
この影響でストリップ付近に強電場が発生し、暗電流の原因に
ある→γ線ではこの影響が支配的になる
Calorimeterでの中性子被爆量
• バーテックス検出器に飛来する中性子の数は
KEK 杉本さんから提供されたトラペより
109~1010n/cm2/yearのオーダーである
この結果からカロリメータには
105~106n/cm2/yearのオーダーで飛来すると予想され
る
なので例えば10年での照射量を考えた場合、
107n/cm2/yearの照射量を当てれば十分な量になる
Ia/Ib
100Pixel、400Pixelでの照射結果
ピクセルサイズ
開口率
検出効率
増倍率
100pixel
400pixel
100×100μm2
50×50μm2
78.5%
61.5%
65%
50%
2.4×106
7.5×10
Leakage Currentの測定結果
5
#neutrons[/cm2]
照射までの場所と日程
 場所
茨城県那珂郡東海村 東京大学原子炉 「弥生」
 日程
• 測定システムのSetup
現在進行中
• 11月12日から測定機器搬入、現地で照射前の測定を行う
• 15日 午前 照射
照射量 107n/cm2
1サンプルあたり数分で終わる
(照射中のバイアス電圧は数パターンに分ける必要がある?)
107n/cm2以下の照射も可能
午後 照射後の測定
16日 (予備日)
 KEK Beam Test
19日~25日
測定項目
 照射中
Leakage Current
 照射前と照射後
Gain
Noise Rate
Cross Talk
P.D.E
レファレンス用のMPPCを使用し、相対光量を
求める
Leakage Current
用いる測定機器
 測定器開発室で調達するのは
NIM Clock Generator
NIM Gate Generator
NIM Delay
NIM Discriminator
NIM AMP
CAMAC ADC
CAMAC Scalar
CC7700 PCI ボード
CC7700 クレート&ケーブル
CAMAC Discriminator
ECL to NIM Converter
USB to GPIB Converter or GPIB PCI ボード
マルチメーター
バイアス電源
LEMOケーブル
 筑波大学から調達するのは
NIM Coincidence
AMPの電源
照射後の取扱い
• 照射後の取扱いについて
γ線照射の時とは違い、
今回はBulkの損傷(非電離な影響、格子欠陥)
が主になるので、
照射後の熱的な撹拌によるアニーリングを抑
えるため、ドライアイスで一時冷却保存して測
定
また、外に持ち出せる線量かどうかは現地で
判断する。
課題
温度環境
照射室の温度調節は出来ず、モニターするのみになる
中性子によるMPPCに対する実際の吸収線量の見積もり
あてる中性子のエネルギー分布は分かっているので
GEANT4によるシミュレーションで出す
PDE測定は現状のSetupでいいのか?
再現性の確認
照射の了承
• 今回の照射で新たにサンプルを使って照射を
行うので、皆様の中性子照射の承諾を頂きた
いと思います
宜しくお願い致します