泡瀬干潟埋立ての問題点

第二次泡瀬干潟埋立公金支出差止事件経過
泡瀬干潟の再生へ(中海の事例を学ぶ)
2015年2月15日
19時~21時
沖縄市かりゆし園
報告:前川盛治(第二次泡瀬干潟訴訟原告団長
泡瀬干潟を守る連絡会・事務局長)
国の目的
新港地区FTZ
振興のため
東埠頭の浚渫
土砂の処分場
として
泡瀬干潟を埋
める
沖縄市・県の
目的
埋立地を購入
し利用する
泡瀬裁判で敗訴した沖縄市が、新たな「土地利用計
画」(沖縄市案)を策定し、国に提出、国は即日了承
1.一次訴訟控訴審(2009年10月15日) 公金支出差止め判決
2.沖縄市・市民部会、見直し案(2009年12月、二つの案)
3.沖縄市・専門部会、見直し案(2010年3月)
4.沖縄市案確定、2010年7月(庁議、議事録なし)
5.沖縄市案発表、7月30日 支持政党と協議せず、説明のみ
6.前原大臣(当時)へ提出・了承・埋立再開表明 8月3日
7.2011年3月3日、国の港湾分科会で変更承認(県地方港湾審議会
は2010年12月23日) ※国港湾分科会が震災後であれば?
8.2011年3月11日、東日本大震災(津波の被害、液状化の被害)
10.2011年4月埋立申請 7月埋立認可
7月訴訟
11.2015年2月24日、地裁判決
沖縄市、東部海浜開発
事業(2010年7月30日)
スポーツコンベンション拠点形成
◎サッカー場・テニスコート・ドーム・展示施設・・・・・公共部門
◎ホテル・商業・医療施設・・・・・・・民間部門
1.監査請求 2011年5月27日 県却下6月28日 市却下7月15日
2.提訴の日
2011年7月22日
3.原告の数(訴訟⇒判決)
県知事相手 275名⇒268名
沖縄市長相手 121名⇒112名
4.原告団長:前川盛治、副団長:小橋川共男、漆谷克秀
5.公判
第1回 2011年11月15日
2012年2月16日、弁護士報酬請求事件提訴
第3回 2012年3月27日 弁護士報酬請求事件も併合
現地進行協議 2012年10月29日、現地視察:泡瀬埋立地、周辺、FTZ用地
第13回公判 2013年7月30日 弁護士報酬請求事件結審
2013年10月1日、弁護士報酬請求事件判決:原告勝訴(県知事、沖縄市長は、原告に
各約200万円を支払え)
第23回 2014年12月9日 原告最終弁論(被告はなし、結審)
第24回 判決 2015年2月24日
※3年7ヶ月2日
6.提出した原告準備書面 44通 (12―1、12-2の2通含む) 証拠説明書、証拠多数
7.証人
(1)原告側 友知政樹・沖国大教授 川瀬光義・京都府立大学教授 金本自由生・元愛媛
大学助教 以上3名、2014年7月1日 第21回公判、前川盛治(泡瀬干潟を守る連絡会
事務局長、原告団長) 以上1名2014年9月30日第22回公判
(2)被告側 なし(沖縄市側証人仲宗根氏が2014年9月30日第22回公判で予定されていた
が都合で取りやめ)
2013年県津波被害想定調査結果、報告書
2013年3月発表
「今後の防災対策に活用していただきたい」
国埋立地7.9ー5.1=2.8m浸水
県埋立地7.9-2.8=5.1m浸水
沖縄県津波被害想定調査結果2013年報告
埋立地 黄色1~2m浸水。薄紫2~5m浸水
埋立地地盤(標高)
国:5.1m 県2.8
m
津波2.5mに対応
2006年県津波被害
想定調査報告
2013年3月発表、県津波被害
想定調査結果
辺野古新基地との比較
辺野古崎の津波、浸水高
津波 最大遡上高 10.3m
辺野古新基地の浸水(ピンク)
5m以上~10m未満
辺野古新基地の面積及び埋め立てに
使われる土砂(2013年3月22日申請)
面積:160ha(160万㎡)
使われる土砂:2100万㎥
埋立地の高さ(標高):2.8~8.8m
2本の滑走路が一番高い
単純に割り算すると高さは、13m
2100÷160=13m
米軍のための辺野古新基地は津波(
約10.3m)に対応した造りになってい
る。 泡瀬では2.8~5.1m
※米軍のためには、津波を考慮する。
沖縄市民のためには津波を考慮し
ない(土砂処分場だから。埋立地
の利用は県・市の問題だから?)
2014年3月発表、5月県知
事部局防災危機管理課記
者会見公表
平成25年度
沖縄県地震被害想定調査
報告書
平成26年3月
沖縄県
沖縄市液状化指数(PL値)
最大値22
15以上19.3%(市の面積
の約20%が液状化の危険
が極めて高い地域)
埋立地及び東海岸一
帯は液状化の危険が
極めて高い地域(PL値
が15以上)
県知事部局防災危機
管理課の提供図面
沖縄県、市は埋立地は液状化しにくいところ
と準備書面で言っていた⇒全くの嘘
埋立地の防災対策は?
県、市は次のように言っています。
1.ハード面(護岸を高くする)だけでは対応できない。ソフト面での対応
が大切
2.避難経路を示すとか、埋め立て完成後に避難対策を考える。
3.埋立地が完成し、液状化対策が必要となれば後で対処する。
液状化対策の費用は、埋立地の譲渡価格で相殺するから、県の負
担にはならない。
●辺野古埋立地では、ハード面(護岸の高さ)でも対応している。
●避難場所がなければ、避難経路を示しても意味がない。
●高台、避難タワーは計画がない。
●避難ビルは立地予定の5階建てのホテルが想定されるが、建つか
どうかも分からないし、立地しても埋立地の人を収容できない。
●土地代が下がる保証はない。(周辺の土地の実勢を参考、申請書)
県公共事業評価監視委員会(2011
年7月29日)での沖縄県の説明
1日平均延べ1万1千人の利用を
見込んでいるが、3棟の屋上面積
は計1万9400平方メートルあり、1人
1平方メートルとみても収容スペー
スは足りる
上記、県の説明は正しいか?
ホテル3棟 ?
屋上面積1万9400㎡ ?
沖縄県、国の申請書にある埋立地に立地予定とされるホテルの規模
(鉛筆メモは私)
このホテルは「3棟」あるか? このホテルの屋上面積は19,400㎡あるか?
皆さん、上記の申請書をみて判断してください。
3棟はありません。ホテルは1棟(5階建て)のみです。
19,400㎡は基準階(32,400÷5=6,480)の3倍をホテルの建築面積にするということで、こ
の建築面積は地面に接する1階の面積であり、5階の屋上の面積ではありません。
32,400-19,440=12,960 これが2階~5階(計4階)の面積ですから、 2~5階の各
階の面積は12,960÷4=3,240㎡。5階の屋上は3,240㎡です。3,240名しか避難できま
せん。津波は31分で襲来します。液状化もあります。3,240名も難しい。
推定されるホテル
ホテルの延べ床面積(総面積)=32,400㎡
1階=19,440㎡、ロビー、ホール、客室
2階~5階の面積=32,400-19,440=
12,960㎡
2階~5階の各階の面積
12,960÷4=3,240㎡
屋上の面積=3,240㎡
このホテルの5階の屋上が19,440㎡である、とすると?
19,440×5階=97,200㎡
1階の客室=6,480(基準階の面積)、12,960はロビー、ホール
2階~5階の客室=19,440×4=77,600㎡
客室の総面積=6,480+77,600=84,080㎡
ホテルの客室数=84,080÷108(1室の面積)=778室 有得ない(300室を超え
る)
すると、2階~5階の各階の12,960㎡は大きな広間?
まことに奇妙なホテ
ルが建つことになる。
2階~5階は空間?
結論
• 埋立地は、予想される津波襲来で、浸水地域。津波避難
困難区域である(31分で安全な場所に避難できない)
• 予想される地震で「液状化の危険が極めて高い地域(ラ
ンク1)。避難が困難。
• 避難場所(高台、避難タワー)がない。
• 5階建てのホテルが1棟予定されているが、立つかどうか
分からない。
• 仮にそのホテルが建っても埋立地内の人は避難できな
い。液状化で避難も困難
• 埋立地は、人命の危険が極めて高い地域
11,000-3,240=7,760名の命が危ない
• このような計画は即時中止すべきである。
島根県・鳥取県の中海の事例を学ぶ
• 工事(干拓事業、淡水化事業、護岸、堤防
)が90%進行していたのに、事業が中止さ
れ、その後ラムサール条約登録湿地に指
定され、自然再生事業が取り組まれ、壊さ
れた自然環境を再生している。
• 2015年1月19日~21日、共産党県議団4名
、うまんちゅの会1名と一緒に視察に行き
多くのことを学んできた。
宍道湖は島根県、中海は島根県、鳥取県に跨る。この両湖は、外洋(日本
海)とは境水道で繋がっており、海水の出入りがあり、汽水湖である。両湖
は大橋川で繋がっている。宍道湖は塩分濃度が低い。両湖とも上の層は
塩分濃度が低く、底層は塩分濃度が高い。
淡水化、干拓事業
江島、大根島
最大の本庄地
区(1689ha)を
残し、他の4地
区(弓浜、彦名
、安来、摂屋)
は完成してい
た。
本庄地区も森
山堤防、大海
崎堤防が完成
し、後は中の水
を汲み上げ干
拓地にする予
定であった。
中浦水道も出
来、海水を堰
止める予定で
あった。
1963年事業着手
(4箇所の干拓地、1992年4
箇所完成)
2000年、最大の本庄地区(
1,689ha)が中止
中海・宍道湖淡水化事業も
2002年に中止
2005年ラムサール条約登録
湿地
中浦水門撤去2005年
2007年堤防の開削工事
第1期 市民・漁民の反対
第2期 行政、商工会議所
の反対
第3期 事業の中止、ラム
サール登録
事業反対の理由は、事業に
よる宍道湖・中海の漁業への
壊滅的打撃である。
宍道湖(ヤマトシジミ)、中海(サル
ボウ・赤貝)、貝類の極端な減
少(グラフ参照)
漁民は補償金をもらっていた
が、運動の中で補償金返還(
供託)をして闘ってきた。
運動の教訓
地域の多数者、自立した運動
、科学の力、情報発信、地元
の自治体を変える
自然再生推進法2003年1月1日施工
自然再生基本方針2003年4月1日決定
法の運用が開始される。
1.自然再生推進法に
基づき、「○○自然再生
協議会」を立ち上げる。
誰が呼びかけてもいい
。
2.委員を募集する。
3.全体構想を作る。
4.実施計画を作る。
5.自然再生事業を実
施する。
財政は環境省、国交省
、農水省や全国の自然
保護団体に援助を求め
る。
中海自然再生協議会
• 2007(平成19)年6月30日設立(全国で19番目)
民間主導では全国初(これまでは行政主導)
• 協議会委員
公募委員(団体・法人) 9団体 NPO団体など
公募委員(個人) 27名 新井章吾さんなど
専門委員 23名 國井秀伸(島根大学)など
専門研究機関1 島根大学汽水研究センター
関係行政・公共団体 10団体 農林水産省機関、
環境省機関、国土交通省機関、経済産業省機関
、鳥取県・島根県・米子市・安来市・境港市・松江
市
泡瀬干潟自然再生協議会(仮称)
を立ち上げよう
• まずは、裁判に勝利しよう
• 泡瀬干潟自然再生協議会の立ち上げを呼
びかけよう
• 委員を公募しよう
• 全体構想をつくろう(どこを撤去し、どこを
残すか、再生の全体目標、推進の柱)
• 実施計画をつくろう