近年の研究内容紹介 - 佐賀大学 理工学部

研究内容(自己)紹介
佐賀大学 理工学部
知能情報システム学科
講師 大月 美佳
2001/05/25 14:30~ 於DC 110
目次
• こないだまでいたところ
– 九州大学大学研究センター
– 六本松地区情報教育システム
• 過去の研究テーマ
– 学部4年、修士、博士での研究テーマ
• 現在の研究テーマ
– オブジェクト指向ソフトウェア開発
– 双方向遠隔教育(メイン)
• その他
こないだまでいたところ
• 九州大学 大学教育
研究センター
– 六本松地区
=旧教養部
– 全学共通教育担当
• 六本松情報教育シス
テム
– の管理運用担当助手
六本松地区情報教育システム
• 六本松固有の計算機ネッ
トワーク設備
• 情報基盤センターとは別
個
– 補助システム
• スタッフ:
助手(自分)+技官
+ボランティア
• 業務
– 管理、新サービスの考案
半ボランティア的な教育支援
• PHSによる端末接続サービス
– 構内どこからでもインターネット
• クラス交流システム
– 学生クラス、講義クラスの学生(と担当教官)との交流
を促進する
• クラブ活動用ホームページ提供
– 新入生用ノートパソコン推薦
• 九大オリジナルカスタマイズ
• WWWページアクセスのための学生認証
過去の研究テーマ
九州大学工学部牧之内・吉田研究室(当時)
• 学部4年
– 委譲(delegation)の可能性について
• 修士課程
– 分散環境でのオブジェクト指向ソフトウェア部品共有
• 博士課程
– デザインパターンの部品化とその利用
(学会奨励賞)
委譲(delegation)の可能性
• 目的
– 委譲という言語機能につい
て可能性を探る
委譲
=受け取ったメッセージを自
分では解決できない場合、
自分の知っている他のオ
ブジェクトへ転送する仕組
み
言語Selfを利用(クラスが無
く全てオブジェクト)
• 結果
– オブジェクト着脱での変化
– 競合するインターフェース
の解決の必要性
Corporation
Family
phone_number
phone_number
Person
message: phone_number
Situation
Information
分散環境でのオブジェクト指向
ソフトウェア部品共有
• 目的
ネットワーク
site A
– 分散環境での協同開発の
ためのデータ共有
– データとは?
=文書、ソースコード、デ
バッグデータなど
=ソフトウェア部品
• 結果と特徴
– ソースコードからクラス部
品を抽出し、数台の間で共
有するプロトタイプ
– 1995年当時WWWイン
ターフェースを採用
inheritance
aggregate
reference
class
site B
site C
document
design pattern
requirement
notes
public
node
test data
source code
non-public
node
machine code
makefile
デザインパターンの部品化と
その利用
• 目的
– デザインパターンを閲覧や
コード生成に利用できるよ
うにする。
– デザインパターンとは?
=アプリケーション作成時の
定型的な構造
デザインパターンの
SGML文書
Aggregate
Client
ConcreteAggregate
Iterator
ConcreteIterator
骨組み
Group
GIteratorTest
FixedGroup
FixedGroupIterator
GrowableGroup
GrowableGroupIterator
具体的な情報
を補う
Group
• 結果と特徴
GIteratorTest
FixedGroup
GrowableGroup
– 閲覧機構を提供(HTMLテ
キスト,図を生成)
– ソースコード生成機構の提
供(最大限自動化)
– SGMLに基づく構造化記述
を採用し、汎用性を高めた。
GroupIterator
ソースコード
GroupIterator
FixedGroupIterator
GrowableGroupIterator
具体的なクラス群
現在の研究テーマ
• オブジェクト指向ソフトウェア開発方面
– アーキテクチャパターンの部品化とその利用
• 双方向遠隔教育(メイン)
– 三次元仮想空間における外国語教育
(Laputa Project: 九大言語文化部中心)
– 双方向遠隔教育共同実験
(野村総合研究所、他大学との共同研究)
アーキテクチャパターンの
部品化とその利用
• 目的
– アーキテクチャパターンをデザインパターンと同様に
利用性の高い形態で提供する。
アーキテクチャパターン
=デザインパターンより抽象的な典型的なアプリケーション内
構造
• 特徴
– これまでの研究と統合化することにより利便性を高め
ることが可能になる。
• 現状
– 検討中、システム全体の更新、UMLツールの利用
Laputa Project
• 目的
– 言語文化研究院の教官が
主導
– 情報技術の外国語教育へ
の応用可能性を研究する
• 特徴
– 三次元空間チャットを利用
• より現実的な環境
• 匿名性
– 企業と協力
• 野村総合研究所
• ソニー
• 自分の担当部分
– 学習支援プログラム開発
プロジェクトイメージ図
3D-IES
WWW
VRML
3D virtual space
Foreign
language
learning
Mail
Chat
Text chat
adopt
Education
support tools
3D-IES: reserved by NRI
Community Place Browser: reserved by Sony
internet technologies
従来研究
• 外国語学習空間
– MUD/MOO を利用したものが多い
• SchMooze, MundoHispano, MOOfrancais, PennMOO
– 自然言語処理プログラムを外部から投入できるように
した例はない
• 一般に母国語ボランティアを利用
• 会話システムの傍聴プログラムは複数存在
– 大規模:行方不明の子供の探索
利用システム:3D-IES
• 野村総合研究所開発
の学習統合環境
– チャット機能のある
VRMLブラウザ
– 情報共有機構
Sony Community Place Browser
Text chat
3D virtual space
• 外国語の講義での実
験利用実施中
Education
support tools
ユーザ情報, News, Mail,
ファイル公開など
学習支援プログラム開発
三次元空間が
うまく活用できない
講義時間外の
利用者が少ない
(状況設定が必要)
(利用促進が必要)
対話的動作を導入するとうまくいきそう
講義時間中およびそれ以外でも
Teaching assistant (TA) ロボットシステムを作ろう
言語教育用TAロボットシステム
• 目的
– 三次元仮想空間での状況設定を可能にする
– 学生の自発的利用を促す
• 特徴
– 多言語対応を志向
• 複数の言語処理プログラムを外部利用可能に
– 分散化
• 負荷分散
• 現状
– 今学期中に実装を完成させ、ドイツ語空間にて実験を
行う。
TAロボットシステムイメージ図
Shop
Hello
User
Avatars
May I help
you?
Robot
Process
Hi
Robot
Avatar
Virtual Space (Text, 2D, 3D)
双方向遠隔教育共同実験
• 目的
– 大学間を結んで遠隔
講義の実験を行い、
将来のオンラインユニ
バーシティの可能性を
探る。
• 特徴
– 企業主導
野村総合研究所
Laputa から発展
プレス発表 2月
TAロボットシステムの要件
– 多言語対応
• ヨーロッパ系だけではなくアジア系他も
• 複数の言語処理エンジンを利用(負荷分散)
– 状況設定が可能
• 定型会話:空港、レストラン、売店など
• 教育用の調整が可能
– 三次元空間に対応
• 位置・動作情報の処理
– 様々な仮想空間に対応
• MUD/MOO :従来の言語教育で利用
チャターボット
• 言語処理エンジンとして
– 定型会話ができれば良いので
• チューリングテストコンテスト参加プログラ
ム関係
– Hex, MegaHAL, FRED, Alice
• 多言語対応可能性、教育用調整が可能
→ Alice
チャターボット仲介システム
( Chatter Bot Mediator )
• 目的
– 複数かつ数種のチャターボットを利用可能に
– 負荷分散(Alice 60Mbyte)
– 位置・動作情報のやりとりと実現
• 設計方針
– プロトコル
• CBMP (Chatter Bot Mediator Protocol)
– 機能を3つに分割
• CBA (Chatter Bot Adapter)
• MC (Mediator Core)
• CSA (Chat Server Adapter)
システム模式図
チャット用プログラム
(チャターボット:Chatter Bot)
Bot2
Chat Server Adapter
MC
Mediator Core
CBA
Chatter Bot Adapter
CBM Protocol
Bot3
Bot1
CSA
= Chatter Bots Mediator
チャターボット
仲介システム
Client
CBM Protocol
MC
Chat Server
Original Protocol
Client
言語教育用TAロボットシステム
ブラウザ
各ユニットの役割
Bot original
dialogue format
Bot
CBMP
ver. Y
CBA
CBMP
ver. X
CSA
MC
Server
original
protocol
Bot
Chat
Server
One kind
Oh!
Hello
Hi
User
input
Avatar
manipulation
会話例
MC
Bot
CBA
Alice
Chat
Server
CSA
Laputa
User: Hello, Bot.
Bot: Hi, there.
User
会話プロトコル(行き)
MC
Bot
CBA
Alice
Chat
Server
User
CSA
Laputa
前回リクエストの実行状態
通信モードとバージョン
CBMP 1.1ではエンコーディ
ング情報を追加予定
ProtocolVersion: CBMP 1.0
SourceAdapterID: Laputa
SourceDialogistID: User
DestinationAdapterID: Alice
DestinationDialogistID: Bot
StatusCode: OK
FromatVersion: DIALOGUE 1.0
CommunicationMode: DIALOGUE
Hello, Bot.
会話内容(動作情報は@waveと記述)
マルチモーダルインターフェース記述言語を検討中
会話プロトコル(帰り)
MC
Bot
CBA
Alice
Chat
Server
CSA
Laputa
User
ProtocolVersion: CBMP 1.0
SourceAdapterID: Alice
SourceDialogistID: Bot
DestinationAdapterID: Laputa
DestinationDialogistID: User
StatusCode: OK
FromatVersion: DIALOGUE 1.0
CommunicationMode: DIALOGUE
Hi, there.
プロトタイプ 実装について
• Java言語採用
– 国際化機能、ネットワークAPIの充実
• CBA for Alice
– 多言語への拡張性と調整能力
• CSA for Sony Community Place Bureau
– 外部からオブジェクトをサーバ内に出現させる
機能を利用
予定
• 今学期中に実験開始までこぎつけたい
– ドイツ語空間に状況設定されたロボットを配置
– 条件を変えて利用状況を観察する
• 双方向遠隔教育共同実験へ発展
– 外国を含む他大学との共同
課題
• 多言語対応
– 日本語、中国語、韓国語への拡張
– 少数言語(インドネシアとか)への対応
– 目的言語対応の言語処理プログラム調査
• 動作情報の表現方法の検討
– MPML (東大)などのマルチモーダルインター
フェースの記述言語
• 指導型のプログラム(CAI)の利用検討
その他 計算機環境
• 健次先生にQGPOPの線を分けてもらった
– まだ部屋まで引いてない
• 新規Solarisマシンをサーバに
– もらってきているけど置いたまま
– QGPOPの線につなぎこむ
• 管理者を養成します(予定)
– 来週からゼミをします。
– ゼミ終了後にroot権限を与えます。
– 興味のある人は参加してください
その他 勉強会
• CVS(並列版管理機構)を使っていきます
– 研究室のWWWページを徐々にCVS管理下に入れて
いっています。
– 勉強会する?(mikalabではやりました)
• Javaでのネットワークプログラミング
– これも勉強会をしたい(mikalabではやる予定) 。
– 以前作成したサーバシステムをベースに。
– 含むThread、JavaCC、デザインパターン。