弦の場の理論による 不安定D

閉弦の場の理論による
動的D-brane系の記述
東京大学ビッグバン宇宙国際研究センター
小林 晋平
早稲田大セミナー
2004年6月14日
目次
1.
2.
3.
4.
5.
6.
導入と動機
弦理論とは
(HIKKO型)閉弦の場の理論
マターカレントが入った閉弦の場の理論
結果とまとめ
今後の展望
1.導入と動機
量子重力・量子宇宙論における問題の解決
 宇宙の初期特異点
プレビッグバン模型、ekpyrotic宇宙、・・・
 ブラックホール蒸発の最終段階
バックリアクション入りのホーキング輻射
 (統一理論の完成)
超弦理論を用いてこれらの問題に取り組む
動的・不安定なD-brane系の解析が鍵
(超)弦理論とは?
弦というひも状の1次元物体が基本構成要素
cf.) 量子力学/場の理論の点粒子的描像
開弦(open string)と閉弦(closed string)の
2種
弦の振動状態で各種粒子を表現
点粒子
閉弦
開弦
弦の長さのスケール
(string scale
= Planck scale(?) )
遠方(低エネルギー)から観測すれば、
弦も点粒子に見える
超弦理論の面白さ
重力まで含めた統一理論の最有力候補
4次元以上の高次元時空の存在を示唆
 ボゾン的弦理論では26次元
超弦理論では10次元
 D-braneのような高次元オブジェクトを内包
時空の非可換性を示唆
 相対論的にも興味深い
超弦理論の問題点
摂動論しかわかっていない
 摂動的には無数の弦理論を定式化可能
 どれが「真の」理論なのかわからない
 弦同士の相互作用の仕方がわからない
 不安定な系・時間依存する系が扱えない
低エネルギー有効理論(SUGRA)で近似
非線形シグマ模型で近似
IIB型
超弦理論
I型
超弦理論
SO(32)
ヘテロ型
超弦理論
IIA型
M理論
?
超弦理論
E8×E8
ヘテロ型
超弦理論
重力理論と弦理論
重力子(点粒子)

弦
アインシュタインヒルベルト作用

(非摂動的弦理論の
作用)
アインシュタイン方程式

一般座標変換不変性
等価原理

(非摂動的弦理論の
運動方程式)
??
D-braneの性質
(Polchinski, ’94)
弦理論の非摂動的効果を表す物体
弦理論のソリトン(古典解)、(mass)~1/g
RRチャージを持つ
開弦の端点がくっつく 「領域」
空間p次元に広がっているとき、Dp-brane
IIA型超弦理論・・・D(2p)-braneが安定に存在
IIB型超弦理論・・・D(2p+1)-braneが安定に存在
開弦が励起
端点がくっつく
閉弦を放出
閉弦のソース
D-brane
D-braneからわかったこと
各種摂動的超弦理論の間に双対性
AdS/CFT対応
 D-brane上のゲージ場とD-brane周りの時空に対
応関係がある
ただし、今までによくわかっているのは全て
BPS状態の(安定で静的な)D-brane
に限られている
IIB型
超弦理論
I型
超弦理論
T双対性
IIA型
超弦理論
M理論 コンパクト化
?
S双対性
コンパクト化
SO(32)
ヘテロ型
超弦理論
T双対性
E8×E8
ヘテロ型
超弦理論
D-braneと重力系
D-brane系は重力系への応用として面白い
D3-braneは4次元時空 (空間3次元)
 我々の宇宙?
cf.) RS model
D-braneとblack p-brane
 D-braneを低エネルギー近似(SUGRA)
→ブラックホールによく似た古典解
→D-braneでブラックホールが記述出来る?
動的なD-brane系
重力系はほとんどが動的
これまで理解されているのは安定で静的な
D-brane系のみ
しかし、動的なD-brane系や不安定な
D-brane系も存在
→重力系へ応用出来る
動的なD-brane系
動的なD-brane系その1
 非BPS状態D-brane
閉弦を放出
(チャージのないD-brane)
D-braneが崩壊
真空に遷移(?)
動的なD-brane系
動的なD-brane系その2
¯
 D/D-brane系
互いに逆符号のチャージをもつ2枚のD-brane
互いに引き合う
消滅(?)
低次元D-braneへ(?)
ここまでのまとめ
重力系で、高エネルギー領域を解析するには弦理
論が必要
弦理論は未完成
(摂動論のみ完成、定式化の仕方は無数)
D-braneは弦理論の重要な構成要素
動的D-brane系の研究は弦理論の非摂動的効果や
相互作用の性質を明らかにすることにつながる
動的なD-braneは重力系に応用がききそう
動的なD-brane系の記述・解析が重要
D-braneの崩壊過程や生成などの
ダイナミクスを記述することで
これらの問題を解明する
従来の(超)弦理論での
解析を超える目的のために・・・
閉弦の場の理論
(Closed String Field Theory)
を用いる
なぜならば・・・
相互作用が本質的な役割を果たすので、弦
の場の理論が必要になる
(弦理論は弦の一体系、
on-shellしか扱えない)
宇宙論、BHなどとの関連を見越し、重力子を
含む閉弦を考える
超重力理論に含まれていない、弦のmassive
modeの効果も取り入れたい
(低エネルギーに限らない解析を試みる)
戦術
閉弦の場の理論
 HIKKO型
(Hata,Itoh,Kugo,Kunitomo & Ogawa, ’86)
 Witten型 など
相互作用が単純なことからHIKKO型を選ぶ
議論は型に依らないようにする
D-braneを一般化して、マターカレントの形で
閉弦の場の理論に付け加える
本研究のまとめと結果
動的なD-braneのような一般的なマターカレ
ントを、閉弦の場の理論で扱うための形式を
構築
理論の対称性から、カレントが従うべき拘束
条件を導いた
その拘束条件が低エネルギー理論における
「エネルギー・運動量テンソルの共変保存則」
に対応することを発見
2.弦理論とは
1.
作用・対称性・臨界次元・場

2.
BRST量子化

3.
Polyakov作用・共形対称性・26次元・X,b,c
BRST不変性から物理的状態が決まる
D-brane

弦以外にも特徴的な配位がある
2.弦理論とは (1)
~ 作用・対称性・場 ~
1次元に広がった「ひも」状物体の古典的・量子
論的運動を考えたい
(背景時空は平坦)
cf.) 自由な相対論的点粒子の作用
S   m  ds , ds:微小な世界線
→粒子の世界線の長さが極値をとるように
運動が決まる
0
0
X
X
σ=0
σ=π
τ=2
τ=2
τ=1
τ=1
τ=0
τ=0
τ = -1
点粒子の
世界線
i
τ = -1
X
i
X
開いた弦の
世界面
自由な相対論的「ひも」(弦)の作用
D次元の平坦な時空中を運動する弦
点粒子との類推
→弦の世界「面」が作用になる
→南部・後藤作用
1
1
2 ,


S NG  
d

d


det
h
ab

2 '
hab   a X   b X  , a, b   ,  
→これが極小をとるように運動が決まる
X
k



X ( ,  )
0
X
i
X
j
Polyakov作用(ゲージ固定後)
ゲージ固定することで、(b,c)-ghost が入る
1

2  1

S
d
z

X

X

b

c

b

c




2
'

これは共形対称性を持つ
運動方程式を解き、解をモード展開
→質量などの各スペクトルを調べる
Polyakov 作用の特徴
一般座標変換不変性
時空の各点で座標変換可能
Weyl変換不変性
時空の各点でスケール変換可能
上記2つを使ってゲージ固定した後も
共形不変性がある
→β関数が0、超重力理論へ
モード展開

~





'

'






n
X ( z )  i   n 1 , X ( z )  i   nn1 ,
 2 n   z
 2 n   z
~



bn
bn
b( z )   n  2 , b ( z )   n  2 ,
n   z
n   z


cn
c~n
c( z )   n 1 , c ( z )   n 1 ,
n   z
n   z
~


Ln ~
Ln
T ( z )  Tzz ( z )   n  2 , T ( z )  Tzz ( z )   n  2 ,
n   z
n   z
ここで、

z  exp iw  exp  i 1   2

弦理論に現れる状態
第1量子化



ˆ
ˆ
[ X ( ), P ( ' )]  i  (   ' )






ˆ
ˆ
 [ x , p ]  i , [ m ,  n ]    m n,0
重心の量子化
振動モードの量子化
 l ikxˆ
 state   ni , nl ; k  (i ) e
x0
弦の運動を表すのはPolyakov作用
共形対称性をもつ
→β関数が0
これを再現するのが超重力理論
運動方程式を解く
→解をモード展開して量子化
→弦の状態を決めていく
2.弦理論とは(2) ~BRST量子化~
ゲージ固定した後の作用には、ゲージ不変性
の名残りのBRST不変性がある
BRST変換

~
 B X  i (c  c  ) X ,
~
~X ~g
X
g
 B b  i (T  T ),  B b  i (T  T ),
 c  i (c  c~ )c,  c~  i (c  c~ )c~.

B
のもとで作用が不変
B
BRSTカレントとチャージ
BRSTカレント
3 2
jB  cT  : bcc :   c
2
X
BRSTチャージ
1
~

QB 
dz jB  dz jB 

2i


mn
  cn L n  
: cm cnb m  n :  
2
n  
m , n  
BRSTチャージの性質
冪零性
BRSTチャージQBは QB2  0を満たす
ただし、26次元のときのみ
(超弦理論では10次元)
物理的状態条件
物理的状態はBRST不変
QB   0
物理的状態(閉弦の場合)
BRST不変性を満たす閉弦の物理的状態の例
基底状態 (tachyon state)
0; k
4
4
2
k 
 m 
'
'
2
第1励起状態 (massless state)

~
e; k  e  1 1 0; k



k e  k e  0, k  0  m  0
2
2
閉弦と重力子
閉弦のmassless mode
→時空中では2階のテンソル
→重力子・B場・ディラトンに分解できる
e; k  [
1

hˆ (k )  1~1  ~1 1

2 2
1

B (k )  1~1  ~1 1
2 2
~
1 ˆ

D (k ) c1b1  c~1b1
2
~
1

S (k ) c1b1  c~1b1 ] c1c~1 k
2






重力子
B場
ディラトン
BRST不変であることから、弦の物理的状態
が決まる
閉弦のmassless modeには、重力を媒介す
る粒子(重力子:graviton)が含まれている
開弦のmassless modeはゲージ場
2.弦理論とは(3) ~D-brane~
開弦 (open string) の端点がくっつく領域
閉弦 (closed string) のソース
←これら2つの読み替えは共形対称性が
保証
弦理論のソリトン(古典解)、(mass)~1/g
空間p次元に広がっているとき、Dp-brane
開弦・閉弦と並ぶ、弦理論の代表的配位
開弦での見方
~D-brane~
D-brane
0
X





X


0
,
1
,

,
p
:

X
| 0  0


 i
i
i



X
i

p

1
,

,
25
:
X
|

x
 0

開弦
i
α
X
X
閉弦
開弦
τ
σ
σ
τ
D-brane
閉弦のtree グラフ
境界状態
開弦の1-loop グラフ
閉弦での見方 ~境界状態~
閉弦
σ
τ
境界状態



 X   0,1,, p  :  X | 0 B  0
 i
i
i

 X i  p  1,,25 : X | 0 B  x B
(境界状態の具体的な形)
Bp 
Tp
2
 25 p ( x i )
   1 
~ ~
  ~

~
exp   n S   n  cnbn  cnbn c0 c1 c1 0

 n1  n
Tp : D-brane(境界状態)の張力
S   (  ,  ij )
Ghost number は 3
2章のまとめ
平坦なD次元時空中を運動する自由な弦
 南部・後藤作用
or Polyakov作用
弦が掃く世界面上の理論は、共形対称性を
持つD個のスカラー場の理論
26次元(超弦理論なら10次元)のときのみ量
子異常がない
 このときBRSTチャージQが冪零
2章のまとめ (つづき)
物理的状態はBRST不変 Q|φ>=0
 閉弦のmassless
mode には重力子(graviton)
やディラトン(dilaton)が入る
D-braneと呼ばれる物体が存在
 D-braneは弦と並ぶ代表的配位
 開弦の端点がくっつく領域
閉弦のソース(境界状態)
 重力子などを放出、物理的オブジェクト
 閉弦で見たとき、境界状態という
3.HIKKO型 閉弦の場の理論
1.
記法、および弦理論と弦の場の理論の違い
2.
HIKKO型閉弦の場の理論の作用
3.
HIKKO型閉弦の場の理論のBRST対称性
3.HIKKO型閉弦の場の理論 (1)
~記法~
モード展開

n
n 1

X ( z )   i 
n   z


' 
' 1 
 X (z)  x  i p ln z  i 
2
2 n z


bn
cn
b( z )   n  2 , c( z )   n 1
n   z
n   z
μ
μ

n
n
 交換子
x


, p
c
b0

m



,  n m  m  n , 0
bm , cn    m n,0
 Ghost

0
  i , 

0-mode
1

~ ,
~ ,
c0  c

c

c

c
0
0
0
0
2
~
~
1

 b0  b0 ,
b0 
b0  b0 ,
2
b0 , c0  1.




量子力学と場の理論の関係
~点粒子の場合~
第1量子化
[ xˆ, pˆ ]  i  state k  e
ikxˆ
x0
古典場の理論
第1量子化で現れる全ての状態を足し上げる
   dk ck k
 ( x)  x    dk ck x k
量子力学と場の理論の関係
~弦理論の場合~
第1量子化



ˆ
ˆ
[ X ( ), P ( ' )]  i  (   ' )






ˆ
ˆ
 [ x , p ]  i , [ m ,  n ]    m n,0
重心の量子化
 state
振動モードの量子化
 l ikxˆ
ni , nl ; k  (i ) e
x0
古典的弦の場の理論
第1量子化で現れる全ての状態を足し上げる
   dk   k ni , nl ; k
ni , nl
  dkT (k ) 0; k  A 1 0; k


 B (k ) 1 1 0; k  C (k ) 2  0; k


[ X ( )]  X ( ) 

閉弦の場
|Φ>の中にタキオン(tachyon)・重力子
(graviton)・ディラトン(dilaton)などのいろいろ
な場が入っている。
Massiveなものも含む。具体的には
  c  c c 

0
と分解したとき、
 
0 0
弦の場の中身
d 26 k 
1
 ~
~  )
 
T
(
k
)

h
(
k
)(





1 1
1 1
26  
(2 ) 
2 2
~ ~
1
 
~
~

B (k )(    1 1 ) 
D(k )(c1b1  c1b1 )
2 2
2
~ ~
1

S (k )(c1b1  c1b1 )  ]c1c~1 k },
2
~ 
d 26 k
i

~
 
{[ 
b (k )(b1 1  b1 1 )
26
(2 )
2
~ 
i

~

e (k )(b1 1  b1 1 )  ]c1c~1 k }.
2
1
 
1 1
3.HIKKO型の閉弦の場の理論 (2)
~作用~
1
g
S    Q      ,
2
3
ここで、 Φ は|Φ>の汎関数表示
 X ( )

 dX
X X 
BRSTチャージ Q
Qは冪零性 Q 2  0 をみたす
Ghost 0-modeで分解すると以下のように書ける
Q  c0 L0  b0 M   Q '  ,
~

L0  L0  L0   2  m 2 ,
M


~ c
~ ),
   n ( c n cn  c
n n
n 1
Q' 
 (c
n0
n
(m)
n
L
~( m )
~
 c n Ln ),
作用の形について
運動項
1
S 0    Q
2
Φで変分
Q  0
On-shellでの、物理的状態であるための条件
低エネルギー有効作用との関連
1
S 0    Q
2
1
1
  
  c0 c0 L0    c0 c0 M     c0 c0 Q' 
2
2
1
26
  d x{ | T |2 2T 2
2
1
1
2
2

(  g R) ( 2 )  6 | D |  | H  | }
2
2
12
重力理論の運動項を再現
相互作用項
対応する
グラフ
相互作用
場の理論のグラフ
(4点相互作用が1つ)
相互作用
弦理論のグラフ
(3点相互作用が2つ)
弦の相互作用の一般論
(Le Clair, Peskin and Preitschopf)
3 disks
sphere
h3
h1
h2
v123
LPP 3
3
2
2
1 1  h3[3 ](z3 )h2 [2 ](z 2 )h1[1 ](z1 )
d
 dzi 
  ( zi ), hi ( wi )  zi
hi i wi   
 dwi 
S2
LPP’s 3-point vertex
v
( 3)
LPP
~
 
1
2
~

3
~
  d D p1d D p2 d D p3 (2 ) D  D ( p1  p2  p3 )
 1
( r ) ~ rs ( s ) 
(s)
rs
(r )
 exp     n N nm m    cn N nm bm 
r , s n  2 , m  1

 2 r , s n ,m0

r (r ) 
    M imbm ,
i 1, 0 , 1  m  1 r

r , s  1,2,3:labelsof string
(例) bc-ghostの2点相関関数
b( z ) c ( z ' )
CFT
1

z  z'
これを満たすようにNeumann係数を決める
dws  n  2 ( s )'
dwr  n 1 ( r )'
~ rs
2
1
N nm  
wr (h ( wr )) 
ws (h ( ws ))
2i
2i
1
 (r )
.
(s)
h ( wr )  h ( ws )
HIKKOの3点相関関数
<0
w1
w3
0
>0
1
3
gr
ρ

2
3
2
1
w2
fM
hr  fM  gr
  0, 0 |  | 1
1 ln w1 ,

   2 ln w2  i 2 ,
  0, 0 |  | (1   2 )
 ln w  i (   ) ,   0, 0 |  | (   )
3
1
2
1
2
 3
  1 ln(z  z1 )   2 ln(z  z 2 )   3 ln(z  z3 )
z
,
z3
z2
z1
内積
( 2) 
0
    R(1,2) b
Reflector
R(1,2) A 2 1 A
*-積
     
21
*-積の性質
(1)     (1)||| |   ,
(2) Q    (1)||   Q ,
(3)     (1)||| |   ,
(4) Q(   )  Q    (1)||   Q ,
(5) (1)||| | (   )    (1)|||| (   )    (1)||| | (   )    0,
(6)   (   )  (1)||(||||)   (  )  (1)||(| |||)   (   ).
HIKKO型閉弦の場の理論は3点相互作用を
持つ
グラフを書き下せば、全ての反応の様子がわ
かる
低エネルギー極限で、われわれがよく知って
いる重力理論を再現
3.HIKKO型閉弦の場の理論(3)
~BRST対称性~
BRST変換

 b 
S


B 0

 B   Q  g  .
BRST変換の冪零性
 0
2
B
弦場の理論の作用のBRST対称性
   0  BS  0
2
B
ゲージ対称性
BRST変換の冪零性
 0
作用のゲージ不変性
BS  0
2
B
ここでゲージ変換は
   Q  2 g  
HIKKO型閉弦の場の理論は、BRST対称性
を持つ
cf.) 世界面上の理論のBRST対称性
HIKKO型閉弦の場の理論は、ゲージ対称性
も持つ
 このゲージ対称性が、低エネルギーでのdiffeoに
相当
4.マターカレントが入った
弦の場の理論
HIKKO型の閉弦の場の理論に、カレントJを
入れる
弦の場Φが従う運動方程式を導く
カレントJが従う拘束条件があることを示す
カレントとしては特に境界状態に注目
境界状態・・・D-braneを閉弦の見方で
あらわしたもの
4.ソース項を持つ閉弦の場の理論
1.
作用・運動方程式・ソースの拘束条件
2.
ソースとしての境界状態
3.
摂動展開
4-1.ソース項を持つ閉弦の場の理論
~作用・運動方程式・拘束条件~
1
g
S    Q          J
2
3
HIKKOの
閉弦の場の理論の作用
ソース項
Jが任意の物質カレントを表す
閉弦の場の運動方程式
Q  g    J  0
ソース項入りの
運動方程式
整合性条件
BRSTチャージQの冪零性
整合性条件が存在
0  Q (Q  g    J )
 Q ( J  g  )
 QJ  2 g  J .
BRST変換の冪零性と
整合性条件
0  
2
B
  Q B   2 g   B 
 QJ  2 g  J .
ここで以下を使った
 B  Q  g     J
BRST変換の定義と運動方程式
ソースが従う拘束条件
以下の拘束条件を得る
QJ  2 g  J  0
Jが従う運動方程式といってもよい
拘束条件の物理的意味(1)
~Chern-Simons理論との比較~
作用
1
g
S    Q          J
2
3
対
応
1
g
S   A dA  A  A  A  A  J
2
3
運動方程式と微分
   B  Q  g     J
対応
( F  DA ) dA  gA  A   J
BRST変換 δB=Q+gΦ* が
共変微分 D=d+gA* に対応
Bianchi恒等式と拘束条件
DF  D A  0  DJ  dJ  g ( A  J  J  A)  0
2
対応
 B      0   B J  QJ  2g  J  0
2
B
冪零性 δ B=0 は
Bianchi恒等式の存在と等価
2
拘束条件の物理的意味(2)
~低エネルギー理論との比較~
閉弦の場の理論
Einstein重力
G  T
Q  g    J  0
BRST変換の冪零性
QJ  2 g  J  0
Q ( J  g  )  0
Bianchi恒等式
対応

 T  0
 [(g ) (T  t )]  0
拘束条件の物理的意味(3)
これより、
 B J  QJ  2g  J  0
は、
閉弦の場の理論における
物質のエネルギー・運動量保存則
だとわかる
古典解の導出について
運動方程式だけでなく、カレントに対する拘束
条件(エネルギー・運動量保存則)も満たさな
ければならない
任意のカレントに対して運動方程式の解が整
合的であるとは限らない
4-2.ソース項を持つ閉弦の場の理論
~ソースとしての境界状態~
ソースとして境界状態を考える
D-braneを
閉弦の見方で記述したもの
閉弦のソース
境界状態 (boundary state)
閉弦
σ
τ
境界状態



 X   0,1,, p  :  X | 0 B  0
 i
i
i

 X i  p  1,,25 : X | 0 B  x B
境界状態の具体的な形
ghost modeまで含めた境界条件
Q B p  0  Q ' B p  0, M  B p  0
Bp 
Tp
2
 25 p ( x i )
   1 
~ ~
  ~

~
exp   n S   n  cnbn  cnbn c0 c1 c1 0

 n1  n
Tp : D-brane(境界状態)の張力
S   (  ,  ij )
Ghost number は 3
物理的なセクターとカップルするソースにする

0
J 0  c Bp
すると
Q J0  0
 B J  QJ  2gJ    0 を満たさない
相互作用 g を考えたとき通常の境界状態は
閉弦のソースとして整合的ではない!
相互作用の効果で境界状態は変形される
今までの境界状態の捉え方
重力子を放出しても
境界状態は不変
本研究でわかった境界状態の様子
?
境界状態(D-brane)が閉弦を放出
閉弦との相互作用あり
→境界状態は変形したり、反跳して動いたりする
→崩壊して消滅したり、安定な別の境界状態へ
Senのタキオンマターについて
g 0
運動方程式
拘束条件
保存則
g0
Q  J  0 Q  g    J  0
QJ  0

 T  0
QJ  2 g  J  0

 T  0
整合的なソースとは?
bulkとD-braneの相互作用
back reaction
開弦がブレーン上に励起
我々の予想
gが0でないときの整合的なソースは
J  exp  Sb [ X ; g ] B p , s.t.  B J  0
4-3.ソース項を持つ閉弦の場の理論
~摂動展開~

   g n ,
n
n 0

J   g Jn
n
n 0
運動方程式と保存則の式に代入
n

Q n 1   J n 1    m   n  m

m 0

n
QJ  2 J  

m
nm
 n 1
m 0
ただし、 J 0  c0 B p
物理的なセクターのみに注目
 c  , M  0

0
n  c n ,

0

 
0 0
J n  c c jn
Ghost 0-mode による分解(1)
-
c0 |・・・> セクター

Q' n1  0,
 
M
j

0
.

n

1

n1 は L n1  0(on-shell condition) 以外

0
の物理的条件を満たす

jn はもともと j0がもつ性質 M j0  0 を保持
Ghost 0-mode による分解 (2)
-
c0 c0+ |・・・> セクター
n
 
 
L


j

b
n 1
0 b0   m   n  m ,
 0 n 1

m 0

n
 
Q' j

2
b
n 1
0 b0  J m   n  m ,

m 0
第1式は運動方程式。右辺が0ならon-shell。
右辺はソースの効果と相互作用の効果によ
るon-shellからのズレを表す。
conformal background からのズレを表す。
漸化式の物理的解釈 (1)
Q' j0  0
我々がおいた仮定からすでに満たされている。
背景時空が conformal background であるこ
とを表す。
漸化式の物理的解釈 (2)
L 0  j0

0
ソースが off-shell 効果を表す。
ソースにより時空が歪むことを表す。
古典解のリーディングを担う。
ref.) Di Vecchia et al.
漸化式の物理的解釈 (3)
 
0 0
Q' j1  2b b J 0  0
バルクの場による反作用で、ソースが変形す
ることを表す式。
cf.) D-brane recoil
漸化式の物理的解釈 (4)
L 1  j1  b b 0  0

0
 
0 0
変形されたソースと、バルクの場自身の相互
作用により、バルクの場が受ける反作用を表
す式。
D-braneの変化の様子(D-brane recoil)とバ
ルクの場の自己相互作用を確かに記述出来
ている。
5.結論
閉弦の場の理論に、任意の物質を入れた系
を扱う方法を開発
閉弦の場の理論の作用のBRST不変性から、
ソースに対する拘束条件を発見
 これは低エネルギーでの物質のエネルギー・運
動量保存則に対応
 古典解を求めるには、運動方程式と拘束条件を
同時に解く必要あり
結論(つづき)
バルクからの反作用を受けて、境界状態は
変化していく
 通常の(ボゾン的)境界状態は整合的なソースで
はない
 Senのrolling tachyon境界状態も変更が必要
 閉弦の放出は我々の方法で扱うべき
境界状態の変化は開弦の励起によって表さ
れると考えられる
6.今後の展望
具体的な系に応用し、*積を評価する
 時間依存解を具体的に求める
(rolling tachyon revised,…)
 古典的に不安定な重力系へ応用
 D-brane inflationを完全な形で
 特異点回避?
開弦/閉弦の双対性に対する理解
超弦場の理論への拡張
量子場への拡張