1 「OR-A」 第10回 定型的定式化 森戸 晋 WWモデルの定式化 最小化 z=Σt=1,…,T( at yt+htIt) 制約 It-1+xtーdt = It , ∀t (流量保存) xt≦M yt It≧0(品切れ不許可), xt≧0, ∀t I0=0, IT=0; Mは十分に大きい数 2 シナリオ20: 遊園地の遊び順 3 A男君はB子さんを誘って、年増園に遊びにいき、いま入場したと ころです。年増園には広大な敷地に n 個のアトラクションがあり、 場所が広いだけに移動に時間がかかります。アトラクション iから アトラクションjへの移動時間Tijはわかっています。また、各アトラ クションに要する時間は待ち時間を含めてTiであることが(確定的 に)分かっています。A男君は前もって、B子さんの好きなアトラク ションを調べており、B子さんがアトラクションiに乗ったときの満足 度 s i が分かっています。B子さんは飽きやすい性格のため、同じ アトラクションに複数回のることを拒みます。いまから年増園が閉 じてしまうまでに残された時間は Tであり、T以内に退場しなけれ ばなりません。A男君は、B子さんを最大限満足させるために、ど のようにアトラクションを回ったらよいでしょうか。(2001年度「OR -A」、厨健太郎君レポート) 「遊園地の遊び順」の定式化 • 変数: xij=「枝」ijを「通る」とき1、さもなくば0 yi=「点」iを「訪れる」とき1、さもなくば0 • 目的関数(恋人の満足最大): 最大化 z = Σi si yi • 制約条件(選んだ乗り物を1回ずつ訪問): 制約 ΣiΣj Tij xij + Σj Ti yi ≦ T Σj xij=yi ∀i (または、i=1,2,…,n) Σi xij=yj ∀j (または、j=1,2,…,n) Σi∈SΣj∈V\S xij ≧ yh, h∈V\1,∀S⊂V: 1∈S, h∈V\S (選ばれた点はすべて1(出発点)につながっている) 4 施設配置問題の定式化 • 定数:di = 倉庫iの経費(固定費) cij = 倉庫iからjへの輸送単価 ai = 倉庫iの能力 • 変数: yi = 倉庫iを借りるとき1、さもなくば0 xij = 倉庫iからjへの輸送量(xij≧0) • 目的関数(総費用最小): 最小化 z = Σi diyi + ΣiΣj cijxij 制約 需要を満足しなければならない 倉庫を借りないならば、送り出してはいけない 倉庫の能力を超えてはならない 5 施設配置問題の定式化 最小化 制約 z = Σi diyi + ΣiΣj cijxij Σi xij≧bj j=1,2,…,n Σj xij≦aiyi i=1,2,…,m xij≧0,yi =0 or 1 6 シナリオ19(本社機能の分散) 2次割当問題 7 • ある企業では、一部本社機能の、現在地Xからの移 転を検討中 (安い土地代、賃借料、政府の補助、 採用の容易さ等のメリット;部門間の通信費が高くな るというデメリット) • 年間総通信費を最小にするには、各部門をどこに配 置したら良いか? • 当該企業は5部門(A、B、C、D、E)からなる • 再配置の候補は、候補地Yと候補地Z; 現在地Xにと どまることも可 • 1都市当たり最大3部門のみしか配置できない • 特定の部門の複数都市への分散配置は不許可 本社機能分散 問題のデータ(1) • 再配置による利益は以下の通り(単位:1000 万円/年〕 Pij=部門 i を都市 j に配置したときの利益 X Y Z A 0 10 10 B 0 15 20 C 0 10 15 D 0 20 15 E 0 5 15 8 本社機能分散 問題のデータ(2) 9 • Cikは部門iと部門kとの間の年間通信量 • Djl は都市jと都市lとの間の単位当たりの通 信費 • 部門i を都市j に配置し、部門kを都市l に配 置したときの通信費はCikDjl A B C D 通信量 C ik (単位:1000万円) A B C D 0.0 1.0 1.5 1.4 1.2 0.0 E 0.0 0.0 2.0 0.7 Y Z X 単位通信費 D jl (単位:万円) Y Z X 5 14 13 5 9 10 本社機能分散 問題の定式化 10 • 変数: δij=1 部門i を都市j に配置するとき (ただし、i =A,B,C,D,E; j =X,Y,Z) δij=0 部門i を都市j に配置しないとき • 制約条件: Σjδij=1, Σiδij≦3, i=A,B,C,D,E(各部門は1都市に配置) j =X,Y,Z(特定の都市には高々3部門) • 目 的 関数 ( =総 費 用= 総 通信 費 -利 益 ): Σij kl; i < k Cik DjlδijδklーΣij Pij δij 本社機能分散問題に対する 整数2次計画問題 11 最小化 z =Σij kl; i < k Cik Djlδijδkl-Σij Bij δij 制約条件 Σjδij=1, i=A,B,C,D,E (各部門は1都市に配置) Σiδij≦3, j =X,Y,Z (特定の都市には高々3部門) δij∈{0,1}, ∀i,j δij=1(0) 部門iを都市jに配置する(しない) 最短路問題:主問題 • 辺上の数字は辺の長さ 1 10 0 1 3 5 12 4 6 2 2 3 2 min 10 x01 5 x02 2 x12 x14 3 x21 2 x23 6 x34 s.t. - x01 - x02 -1 - x12 - x14 x21 0 x01 - x21 - x23 0 x02 x12 x23 - x34 0 x34 1 x14 xij 0, (i, j ) A 最短路問題(Shortest Path Problem) • ネットワーク上の点s(始点;ソース)から点t (終点;シンク)までの最短路 min c x ( i , j ) A ij subject t o ij x ki x ki kV ( i ) kV ( i ) x kV ( i ) ki x kV ( i ) ik x kV ( i ) x kV ( i ) ik ik 1, i s 0, i V \ {s, t} 1, i t 最適解はxij∈{0,1} A ) j , i ( , 0 xij 13 最短路問題の双対問題 max t subject t o s j i cij , (i, j ) A •任意のaについてπiをπi+a と置き換えても実行 可能⇒ 始点でπs=0と定める •πiとは?⇒始点sから点iへの最短距離の下界 •πiをsからiへの最短距離と定めると双対問題 の実行可能解なので、双対問題を解いてもsか らtへの最短距離が求められることがわかる 14 最短路問題:双対問題 s.t . 5 2 1 3 2 6 max 4 1 2 0 2 1 4 1 1 2 3 2 4 3 • πj-πi≦cij 0 0 10 • 点j までの最短路の距離 ≦ (点iまでの最短路の距離 +(i, j) 間の距離) 15 最大流問題(Max Flow Problem)16 • 始点(ソース)sから終点(シンク)tへのフロー vの最大化 • 辺(i,j)の容量hij max v subject t o x kV ( i ) x kV ( i ) x kV ( i ) ki ki ki x kV ( i ) x kV ( i ) x kV ( i ) 0 x h ij ij ik ik ik v, i s 0, i V \ {s, t} v, i t , (i, j ) A 最大流問題の双対問題 min 17 h w ( i , j ) A ij ij subject t ou i u j wij 0, (i, j ) A u u 1, w 0, u は符号制約無し s ij t j •始点sを含む点集合X, 終点tを含む点集合X-に対して •ui=1, i∈X •uj=0, j∈X- •wij=1, i∈X, j∈X- それ以外wij= 0 •上のように定めると双対問題の実行可能解が得られる •全てのケースで実行可能性が確認できる •{i ∈X, j ∈X}, {i ∈X, j ∈X-}, {i ∈X -, j ∈X},{i ∈X-, j ∈X-} •双対問題における上の実行可能解に対する目的関数値 ⇒カット容量と一致する (双対問題の最適値の上界) hij wij hij ( i , j )A iX , jX
© Copyright 2024 ExpyDoc