研究の背景 • 教育環境の変化 – 臨床研修必修化 – 国立大学独法化 • 診療環境の変化 – 国立病院独法化 – 医療費抑制政策 – 少子高齢化 – いわゆる“医療崩壊” 目的 神経学資源の地域の実態を把握し, 教育・診療に役立てる 対象と方法 • 研究対象資源:人,物 – 神経内科医数,神経学会教育施設数 – 脳血管障害死亡率 – 神経難病患者数(パーキンソン病,多発性硬化症) • 厚生労働省 – 住民基本台帳,人口動態調査,患者調査 – 特定疾患医療受給者証所持者数 • 日本神経学会 – 認定神経内科専門医名簿 – 認定教育施設 • 白地図サイト:都道府県単位の比較 – http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/map/map.html 結果のまとめ • 単位人口あたりの診療・教育資源の地域差 – 神経内科医数は最大7倍 • 医師数の地域差は最大2倍 • 全国平均3.18は、先進国中では標準的な位置 – 教育施設は最大20倍 • 専門医一人あたりの患者数の地域差 – 脳血管障害 (死亡率)8倍 – パーキンソン病 6倍 – 多発性硬化症 8倍 結論 神経内科専門医、教育施設、神経疾患患 者数のいずれにも、各都道府県間に大き な差がある。神経内科の診療,神経学の 教育,研究を推進するためには、このよう な神経学資源の国内分布の差異をふまえ る必要がある. 医師数/10万人 最多東京:264 最少 埼玉:129 神経内科専門医数/10万人 最多 鳥取:8.30 最少 愛媛:1.14 神経内科医数/ 10万(Lancet Neurol 2003;2:527) 日本(3.18) 教育施設あたりの人口(万人) 最少 鳥取:15 最多 茨城:299 脳血管障害による死亡率/10万 最低 沖縄: 67 最高 秋田:163 1専門医あたり脳血管障害死亡率 最低 京都: 13 最高 愛媛:105 パーキンソン病患者数/10万 (特定疾患受給者証数) 最少 茨城: 34 最多 島根:110 1専門医あたりパーキンソン病患者数 最少 愛知:10 最多 愛媛:59 多発性硬化症患者数/10万 (特定疾患受給者証数) 最少 沖縄 : 3.7 最多 北海道:16.1 1専門医あたり多発性硬化症患者数 最少 鳥取:0.9 最多 愛媛:7.8
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