平成18年度 土木施設設計演習 (兵動担当) 平成18年7月21日(金) 本日の内容 控え工の種類 控え工の設計 控え工の役割 控え工 控え工の種類 控え工の構造形式(配布資料No.1:第5章タイロッド式~p101参照) 控え直杭 控え組杭 控え版 控え矢板 控え工の構造形式は,経済性,工期,施工方法,施工 前の地盤の高さ等を考慮して決定する. 控え工の設置位置は,控え工の構造の特性に応じて係 船岸の構造の安定が確保されるように,矢板壁面から 適切な距離の位置とすることを原則とする (港湾の施設の技術上の基準・同解説(参考資料No.1,p.684)) 控え直杭の設計 軸直角方向力を受ける単杭の挙動を解析的に推定する場合は, 杭を弾性床上の梁として解析することを標準とする. チャンの方法(地盤を線形弾性体と仮定) 港湾研の方法(地盤を非線形弾性体と仮定) 実際の単杭の挙動をより忠実に表現可能=港湾空港研 (ただし,チャンの方法と港研の方法とに有意な差がない場合は,チャ ンの方法を使用してもよい) 本設計においても,港湾空港研方式を用いて,控 え工の設計を行う 鋼矢板壁と海底面の交点を通る主働崩壊面と控え直杭のタ イロッド取付点からlm1/3の位置を通る受働崩壊面がタイロッ ド取付点よりも下方で交わらないように設置する. 矢板 控え工 タイロッド R.W.L l/3 L.W.L ζp ζa l:控え直杭の長さ 控え直杭の設計(1)(配布資料No.1:p113~) 控え工を設置する地盤の判定(裏込め土) S型地盤:一様な密度の砂地盤や正規圧密された粘土地盤のように,N 値が深さとともに直線的に増加する地盤 C型地盤:表層が締まった砂地盤や大きな先行圧密を受けた粘土地盤 のような,N値が深さによらず一定な地盤 設計条件:C型地盤 横抵抗係数kc:N値より決定(配布資料No.1) 鋼材の選定(寸法,材質等) 種類(No.1,p425):SHK400,SHK400M,SHK490Mの3種類 寸法(No.1,p426):A,H,B等を表より選定→Ix,Zxの決定 許容応力度(No.1,p46):σa=1400,1900(kgf/cm2) t2 H t1 M max a Z B 腐食代の計算(50年,腐食速度(矢板の設計,陸側) B(H型鋼杭の幅):417mm→logBkc=log(41.5×2.1) H型鋼の幅-腐食代×2 控え直杭の設計(2)(配布資料No.1:p113~) 杭に作用する曲げモーメント,タイロッド取付点の変位, 曲げモーメントが0になる点を以下の式により算出 配布資料No.1,p103,(5.16式) 必要な根入れ長は1.5lm1以上! ※:杭長はタイロッド取付点を基準に算出しているので,実際の杭の長さには直杭 の天端高さを考慮する. タイロッド 天端 1.5lm1 控え直杭の設計(3) 必要な杭の長さは・・・ l≧(控え直杭天端高さ-タイロッド取付点)+1.5lm1 杭の長さは原則として0.5m刻みとする (注:各自の設計条件である天端高さHcよりも若干低く設定する.) L.W.L タイロッド lm 矢板 控え工 T.R.L. タイロッド R.W.L. lm1/3 L.W.L. ζp Hw ζa, 背面土は単一な層として仮定し,ζa,ζp は配布資料No.1の式を用いて計算 設置位置d d=(Hw+T.R.L)cotζa+lm1/3×cotζp 設計図:全体図(配布資料No.1 p115の標準断面図),土圧分布 図(配布資料No.1 p109の荷重図) 縮尺をそろえること! 土圧強度を記入すること 計算書の書き方 レポートではなく,きちんとした設計書なので,書式を揃えること. (最低限,配布資料No.1の設計例に沿った形で) 手書きの人は,丁寧に! です.ます調ではなく,断定した文体で書く. です→である.求めます→求める(求めた) http://geotech.civil.yamaguchi-u.ac.jp/ 設計書例を公開!
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