金融市場ミクロ班 金融市場ミクロ班の希望 貨幣流通の活性化 現在の金融機関と企業との間は、貨幣の流通が妨 げられているのではないかと考えた。 問題点=貸出の低迷 希望=貸出の活性化 ①公的資金注入の効果 ②早期不良債権処理の必要性 貸出態度DI 日本銀行「企業短期経済観測」から 貸してもらえなかった企業の割合(メインバンクの合併経験別) ~メインバンクの合併を経験した企業は貸してもらいにくい~ 現在の問題点 貸出の低下はどのようにして起こるか 結論 自己資本比率の維持のために、リスクアセットを増 加させないようにするために引き起こされる。 考えられた問題点 ①不良債権問題 ②収益性の問題 ③経済への不確実性 自己資本の毀損 リスクウェイトへの影響 自己資本とリスクアセット 自己資本 リスクアセット ×100 = 自己資本比率 • 銀行の自己資本比率は一般の企業と違ってリス クアセットを分母としている。 • リスクアセットとは 資産ごとに危険負担割合(リス クウェイト)を掛けて算出した金額の合計で、国債 や日本銀行への預け金は0%、抵当権付住宅 ローンは50%、一般の貸出金などは100%を掛け ることになっている。これをみると、自己資本比率 が危険ラインに近づくほど銀行は貸し出しを減ら して国債を買うだろうと予想できる。(後に詳しく見 ていきます) 現状で考えられる自己資本比率の 構成 自己資本 ↓ リスクアセット ↑ 不良債権処理のために自己資本↓ 低い収益性 貸出は リスクウエイトの上昇を 引き起こす 結果として、自己資本比率の低下が引き起こされる BIS規制 • 自己資本に何を含むか、資産をどう評価するかなどの基準 をBIS(国際決済銀行)が導入した、世界中で採用されている ので海外で業務を行う場合、満たさなければならない条件。 • 自己資本をリスク・アセットで割ったものが、国際統一基準で は8%以上、国内基準では4%以上が必要条件になるもの。 1988年に日本で導入された。 BIS規制のために、8%(国内なら4%)を下 回ることは出来ない 後に見る不良債権の処理、 各行の収益性の低さから、 分子である自己資本は低下傾向にある 結果、分母である貸出のリスクを測るリスクアセット を低下させるために、リスクの低い国債を上昇させ、 企業への貸出を下落させることとなる 自己資本への毀損 不良債権 ①不良債権の発生 ②不良債権処理と金融機関の自己資本への影響 ③不良債権自体が与える経済への影響 ①不良債権の発生 • バブル期における銀行の企業内容の審査、 査定を行わない、土地を担保とした企業への 融資「土地担保主義」の結果、バブル崩壊後 土地の資産価格の下落により不良債権が発 生した。 ②不良債権処理による 自己資本への影響 • 不良債権は損失を発生させ、自己資本比率 を減少させることで、銀行の貸出能力を奪う ことになる。 ③不良債権の経済への影響 • ナイトの不確実性 • ディスオーガニゼーション • 銀行の情報生産機能 • Etc 銀行の情報生産機能 • 銀行は情報生産機能を高め、貸し手と借りて の間の情報のギャップを埋め、逆選択を解消 することによって、銀行の不良債権の発生を 防ぎ、貸出先にたいし、正しい判断を下せる ようにし、貸出先にあった融資を行うべきであ る。 銀行の情報生産機能 • 「コスト・エージェンシー」 ・ 費用をかけて借りての情報を集める 投資の成果情報は公共財的性質を持ってい る、また情報収集は一人が行えば十分だが、 複数の貸し手が行えば不経済が発生する。 そこで代表的監視者が情報生産を行えば費 用は大幅に節約される。 収益性 •日本の銀行は預資金業務の収益性が •主要先進国の中で一番低い 利ざやの国際比較 4 3.5 3 2.5 2 1.5 1 0.5 0 3.6 2.1 1.4 日本 1.7 アメリカ イギリス ドイツ 利ざや • 収益力が低い要因 • ・ 貸出先の期待成長率の低さ • ・ オーバーバンキング⇒企業の信用リスクに 見合った貸出金利設定が難しい • ・ 資産需要の落ち込み • ・ 公的機関の進める低利融資⇒民間金融機関 の利ざやの押し下げ • ・ 業務内容の見直しの遅れ • 結果 • 不良債権処理 • 低下傾向にある収益性 分子である自己資本は毀損されている リスクアセット (分母) リスクウェイトの構成比 0% 国債、地方債、現金 10% 政府関係機関債等 20% 金融機関向け債権 50% 抵当権付住宅ローン 通常の貸付金、すなわち一般の事業向け貸 100% 出金 金融庁HPから作成 貸出のシェアは減少傾向にある まとめ • リスクアセットの計算では、現金・国債は除外(リス クなし)され、地方債と保証協会の保証付債権は1 0%のみ加算し、抵当権付住宅ローンは50%を加 算、一般債権と固定資産は全額リスクアセットに参 入される。 • そのため、一般融資を取りやめ国債の購入にあて たり、保証協会保証付の貸出金にしたり、担保付住 宅ローンに組替えることで自己資本比率のアップを 図ろうとするので、結果として、貸し渋りや貸しはが しが起きることになる。 希望1 公的資金の注入 公的資本注入 • 結論としては、公的資金の注入は一時的に効果の あるものの、応急処置でしかない。 銀行に株式を新規に発生させ、これを政府が買い 上げれば、銀行の資本金が増額され、自己資本が 増える だが、大量の貸出債権がすでに利益を生まない不 良債権と化しているために、銀行の収益力が低下し ているという事実に変化がないため、効果は一時的 希望2 不良債権の早期処理 各行の比較 • 収益性、不良債権額、ROEの各行比較 • 健全性の各行比較 ↓
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