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平成20年度
福島大学科学研究費補助金説明会
平成20年9月30日(火)
山形大学研究プロジェクト戦略室
ネージング・プロフェッサー
山﨑 淳一郎
マ
山崎プロフィール
•
大阪大学 1980.4~1985.5〔5年2月〕
•
文部省初等中等教育局職業教育課 1985.6~1987.2〔1年9
•
文部省初等中等教育局高等学校課 1987.2~1991.3〔4年1
•
放送大学学園 1991.4~1993.12〔2年8月〕
•
文部省大臣官房総務課 1993.12~1995.9〔1年10月〕
•
文部省高等教育局医学教育課 1995.10~2000.3〔4年6月〕
•
山形大学総務課長 2000.4~2002.3〔2年〕
•
東京大学学務課長 2002.4~2004.3〔2年〕
•
月〕
学習指導要領改訂
月〕
6年制中等学校・単位制高校制度
/定時制・通信制高校修業年限弾力化/ 高校海外留学制度
学生募集/入学手続/カリキュラム改革
国会連絡調整/広報・広聴
公立医科大学・看護大学経常費助成/看護系大学・大学院設置
保健師・助産師・看護師学校養成所指定規則等改定
工学部入試合否判定過誤問題/法人化対策
大学院制度/大学院入試/附属中等教育学校 担当
立大学協会の社団法人化/海洋研 研究船・乗組員移管問題
[特命]国
文科省研究振興局学術研究助成課学術団体専門官
2004.4~2006.3〔2年〕
審査、不正対策、繰越、機関指定/
人指導監督
•
工事経
理/物品調達業務
科研費の
学会法人・研究助成法
山形大学教授
2006.4~現在〔2年6月〕
科研費
等外部資金の獲得/プロジェクト型共同研究のコーディネート/
研究マネジ
メントの企画立案等 担当
山形大学版国際化
推進プログラム(若手教員海外研修)制度化/競争的資金申請書ライターetc.
2
目
次
Ⅰ.科研費応募のポイント
Ⅱ.山形大学の研究推進マネジメント
3
Ⅰ.科研費応募のポイント
4
応募に当たって留意すること
1.
2.
3.
4.
5.
6.
応募する研究課題は、これまでの研究の延長線上にある
研究であること。
応募書類は、プレゼンの一環として捉える。
研究計画は、審査員の目線に立って作成する。
応募ルール(公募要領)を熟読するほか、評価ルールを理
解し、審査の観点に沿って研究計画調書を作成する。
審査員は半分以上は専門分野外であることに留意する。
評価ルール、直近の審査員名簿は、公表されている。
日本学術振興会の場合(第2・3種科研費)
【審査規程】
○(独)日本学術振興会が行う科学研究費補助金の審査の基本的考え方
(2007.11.20最終改正)
○科学研究費補助金(基盤研究等)における審査及び評価に関する規程
(2007.12.17最終改正)
○第1段審査の手引
○第2段審査の手引
【審査委員名簿】
○科学研究費委員会委員名簿
○第1段審査委員名簿<「系・分野・分科・細目表」の「分野」別>
○第2段審査委員名簿<研究種目・部会・小委員会別>
5
審査の実施体制
6
6
配分審査の考え方
~(独)日本学術振興会が行う科学研究費補助金の審査の基本的考え方より
研究種目共通
1 各研究種目の目的、性格に即し、我が国の学術研究の動向に即して特に重要なものを
選定
2 研究目的の明確さ、研究の独創性、当該学問分野及び関連学問分野への貢献度等を
考慮
3 当該研究者の従来の研究成果を厳正に評価し、研究成果が期待できるものを選定
4 新しい学問分野の開拓及び進展についても十分配慮
5 研究組織の構成が適切で、各々の研究分担者の果たす役割が明確であるもの選定
6 研究期間最終年度公募
【特別推進研究・基盤研究:研究期間4年以上】
研究成果を適切に評価し、他の新規応募課題と同等に取り扱う。
基盤研究・萌芽研究・若手研究
1 二段審査制
【基盤研究A・B・C<除「海外学術調査>、萌芽研究、若手研究A・B】
①第1段審査 専門的見地から行う
②第2段審査 第1段審査の審査結果を基にして広い立場から総合的に必要な調整を主
眼に、合議により行う
2 各専門分野への配分方法
①人文・社会科学、自然科学の各分野にわたって調和を図る。
②専門分野別の配分枠を設ける。
3 配分額の調整
①人文・社会科学研究の振興のための調整
②私立大学等に所属する研究者に対する研究助成の充実を図るための調整
③高専等に所属する研究者に対する研究助成の充実を図るための調整
4 他の研究課題の受入・応募等の状況、エフォートの取扱い
研究資金の不合理な重複・過度の集中にならず、研究課題が十分遂行し得るかどうかを
判断する際の参考とする。
7
二段審査制
第1段審査
個々の研究課題の研究計画調書について
専門的見地から審査
■「評定要素」ごとに4段階評価〔絶対評価〕
■「総合評点」は5段階評価〔相対的評価〕
第2段審査
第1段審査の審査結果を基に、広い立場か
ら総合的に必要な調整を行うことを主眼とし
た合議審査
8
「評価の観点」(1/2)
1.研究課題の学術的重要性・妥当性
□学術的に見て、推進すべき研究課題であるか。
□研究構想や研究目的が具体的かつ明確に示されているか。
□応募額の規模に見合った研究上の意義が認められるか。
2.研究計画・方法の妥当性
□研究目的を達成するため、研究計画は十分練られたものになっているか。
□研究計画を遂行する上で、当初計画通りに進まないときの対応など、多方面からの検討状況は
考慮されているか。
□研究期間や経費配分は妥当なものか。
□研究代表者が職務として行う研究、または別に行う研究がある場合には、その研究内容との関
連性及び相違点が示されているか。
□公募対象としていない以下のような研究計画に該当しないか。
①単に既製の研究機器の購入を目的とした研究計画
②他の経費で措置されるのがふさわしい大型研究装置等の製作を目的とする研究計画
③商品・役務の開発・販売等を直接の目的とする研究計画(商品・役務の開発・販売等に係る市
場動向調査を含む)
④業として行う受託研究
3.研究課題の独創性及び革新性
□ 研究対象、研究手法やもたらされる研究成果等について、独創性や革新性が認められるか。
4.研究課題の波及効果及び普遍性
□当該研究分野もしくは関連研究分野の進展に対する大きな貢献、新しい学問分野の開拓等、
学術的な波及効果が期待できるか。
□科学技術、産業、文化など、幅広い意味で社会に与えるインパクト・貢献が期待できるか。
5.研究遂行能力及び研究環境の適切性
□これまでに受けた研究費とその研究成果を評価するとともに、これまでの研究業績等から見て、
研究課題に対する高い遂行能力を有していると判断できるか。
□複数の研究者で研究組織を構成する研究課題にあっては、組織全体としての研究遂行能力は
十分に高いか、また各研究分担者は十分大きな役割を果たすと期待されるか。
9
□研究課題の遂行に必要な研究施設・設備・研究資料等、研究環境は整っているか。
□研究課題の成果を社会・国民に発信する方法等は考慮されているか。
9
「評価の観点」(2/2)
1.人権の保護及び法令等の遵守を必要とする研究課題の適切性
□相手方の同意・協力や社会的コンセンサスを必要とする研究計画、個人情報の取扱いに配慮
する必要がある研究計画又は法令等に基づく手続きが必要な研究計画については、所要の手
続き、対策が講じられているか。
□ヒト遺伝子解析研究等の研究課題にあっては、法令等に従い、所定の手続き・対策が講じられ
ているか。
2.研究経費の妥当性
□研究経費の内容は妥当であり、有効に使用されることが見込まれるか。
□購入を計画している設備備品等は研究計画上真に必要なものであるか。
□研究設備の購入経費、旅費又は謝金等のいずれかの経費が90%を超えて計上されている場
合には、研究計画遂行上有効に使用されることが見込まれるか。
□単に既製の研究機器の購入を目的とする研究や、他の経費で措置されるのがふさわしい大型
研究装置等の製作ではないか。
1.「研究費の応募・受入等の状況・エフォート」欄の取扱い
□第1段審査は考慮しない。
□第2段審査で、「研究資金の不合理な重複や過度の集中にならず、研究課題が十分遂行し得る
かどうか」を判断する際の参考とする。
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評価基準
各「評定要素」(5項目)は4段階の絶対評価、
「総合評価」は相対評価により行われる。
評定要素ごと
【評点区分】
4
3
2
1
【評定基準】
優れている
良好である
やや劣っている
劣っている
総合評価
【評点区分】
5
4
3
2
1
【評 定 基 準】
【評点分布の目安】
非常に優れた研究課題であり、最優先で採択すべき
優れた研究課題であり、積極的に採択すべき
優れた研究課題であり、採択してもよい
採択するには研究内容等に不十分な点があり、採択を見送るべき
研究内容等に問題があり、採択に値しない
10%
20%
40%
20%
10%
人権の保護及び法令等の遵守を必要とする研究課題の適切性
【評点区分】
(空白)
×
【評定基準】
問題ない
法令遵守等の手続き、対策に疑問な点がある
研究経費の妥当性
【評点区分】
(空白)
○
△
×
【評定基準】
平均的な充足率であれば当該研究の遂行が可能である。
他の研究課題より更に充足率を高めるべきである
他の研究課題より更に減額が可能である又は減額すべきで
ある(充足率を低くすることが望まれる)
研究計画と研究経費との整合性を欠く
11
11
評価ルールに合わせて応募書類を作る

審査員の評価方法を知っていれば、高い評価を得られる!

主に、各評価項目に答えるストーリーを描いて応募書類を
作成してみる!
「評定要素」と記載欄は整合しているので、それぞれの評定要素
(評価基準)を意識しながら書くことが採択の近道になる
(基盤研究Cを例にすると…)
1.研究課題の学術的重要性・妥当性
「研究経費」、「研究目的」欄など
2.研究計画・方法の妥当性
「研究計画・方法」、「研究経費の妥当性・必要性」欄など
3.研究課題の独創性及び革新性
「研究目的」、「研究計画・方法」欄
4.研究課題の波及効果及び普遍性
「研究目的」、「研究計画・方法」欄
5.研究遂行能力及び研究環境の適切性
「研究組織」、「研究計画・方法」、「研究業績」、
「これまでに受けた研究費とその成果等」、
「今回の研究計画を実施するに当たっての準備状況」欄など
12
12
「評価の観点」
1.研究課題の学術的重要性・妥当性
□学術的に見て、推進すべき研究課題であるか。
□研究構想や研究目的が具体的かつ明確に示されているか。
□応募額の規模に見合った研究上の意義が認められるか。
3.研究課題の独創性及び革新性
□ 研究対象、研究手法やもたらされる研究成果等について、独創性や革新性が認められるか。
4.研究課題の波及効果及び普遍性
□当該研究分野もしくは関連研究分野の進展に対する大きな貢献、新しい学問分野の開拓等、
学術的な波及効果が期待できるか。
□科学技術、産業、文化など、幅広い意味で社会に与えるインパクト・貢献が期待できるか。
ポイント
研究成果報告書が書きやすいから、既に成果が出ている研究で申請するという考
え方は間違い。関連分野の審査員からマイナス点として評価される。
☆審査員が要点を読みやすいように、項目を立て、更に小見出しを立てる。
(項目例)
①要旨
②研究の全体構想
③研究の学術的背景
ア、○○○
イ、△△△
ウ、□□□
④研究期間内に何をどこまで明らかにするのか
⑤学術的な特色・独創的な点及び予想される結果と意義
13
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「評価の観点」
2.研究計画・方法の妥当性
□研究目的を達成するため、研究計画は十分練られたものになっているか。
□研究計画を遂行する上で、当初計画通りに進まないときの対応など、多方面からの検討状況は
考慮されているか。
□研究期間や経費配分は妥当なものか。
□研究代表者が職務として行う研究、または別に行う研究がある場合には、その研究内容との
関連性及び相違点が示されているか。
□公募対象としていない以下のような研究計画に該当しないか。
①単に既製の研究機器の購入を目的とした研究計画
②他の経費で措置されるのがふさわしい大型研究装置等の製作を目的とする研究計画
③商品・役務の開発・販売等を直接の目的とする研究計画
(商品・役務の開発・販売等に係る市場動向調査を含む)
④業として行う受託研究
3.研究課題の独創性及び革新性
□ 研究対象、研究手法やもたらされる研究成果等について、独創性や革新性が認められるか。
4.研究課題の波及効果及び普遍性
□当該研究分野もしくは関連研究分野の進展に対する大きな貢献、新しい学問分野の開拓等、
学術的な波及効果が期待できるか。
□科学技術、産業、文化など、幅広い意味で社会に与えるインパクト・貢献が期待できるか。
5.研究遂行能力及び研究環境の適切性
□これまでに受けた研究費とその研究成果を評価するとともに、これまでの研究業績等から見て、
研究課題に対する高い遂行能力を有していると判断できるか。
□複数の研究者で研究組織を構成する研究課題にあっては、組織全体としての研究遂行 能力は
十分に高いか、また各研究分担者は十分大きな役割を果たすと期待されるか。
□研究課題の遂行に必要な研究施設・設備・研究資料等、研究環境は整っているか。
□研究課題の成果を社会・国民に発信する方法等は考慮されているか。
14
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ポイント
☆審査員が要点を読みやすいように、項目を立て、更に小見出しを立てる。
(項目例)
①要旨
②平成21年度計画
*研究が当初計画どおりに進まない時の対応など、多方面からの検討状況につ
いても併せて記載
③平成22年度以降の研究計画
④研究体制
*研究代表者、研究分担者、連携研究者及び研究協力者の具体的な役割
図を用いる等工夫する
*研究分担者とともに行う必要がある場合には、学術的観点から研究組織の必
要性・妥当性及び研究目的との関連性
15
15
「評価の観点」
5.研究遂行能力及び研究環境の適切性
□これまでに受けた研究費とその研究成果を評価するとともに、これまでの研究業績等から見て、
研究課題に対する高い遂行能力を有していると判断できるか。
□複数の研究者で研究組織を構成する研究課題にあっては、組織全体としての研究遂行 能力は
十分に高いか、また各研究分担者は十分大きな役割を果たすと期待されるか。
□研究課題の遂行に必要な研究施設・設備・研究資料等、研究環境は整っているか。
□研究課題の成果を社会・国民に発信する方法等は考慮されているか。
ポイント
1
研究課題の遂行に必要な施設・設備等の研究環境が整っているかを審査するた
めのもの
☆審査員が要点を読みやすいように、項目を立て、更に小見出しを立てる。
(項目例)
①研究施設・設備・研究資料等、現在の研究環境の状況
②研究分担者との連絡調整の状況及び研究着手に向けての状況
(連携研究者及び研究協力者がいる場合を含む。)
③研究成果を社会・国民に発信する方法例えば、ホームページの作成、研究成
果広報用パンフレットの作成、マスメデアへの発表予定等を記入
16
16
ポイント
◇平成21年度からの新規欄
◇該当しない場合は、空欄のまま提出する
17
17
1.種目により、最近5カ年間の業績に限る場合と異なる場合があるので注意!
2.研究代表者及び研究分担者の業績が次ページ以降にわたる場合、その後に
連携研究者の業績を記入すること。
3.同一の論文等を研究代表者、研究分担者、連携研究者で共同執筆している場
合、それぞれの業績として別々に記入せず、いずれか一人の欄にのみ記入。
4.学術誌への投稿中の論文を記入する場合、掲載が決定しているものに限る。
「評価の観点」
5.研究遂行能力及び研究環境の適切性
□これまでに受けた研究費とその研究成果を評価するとともに、これまでの研究業績等から見て、
研究課題に対する高い遂行能力を有していると判断できるか。
□複数の研究者で研究組織を構成する研究課題にあっては、組織全体としての研究遂行能力は
十分に高いか、また各研究分担者は十分大きな役割を果たすと期待されるか。
□研究課題の遂行に必要な研究施設・設備・研究資料等、研究環境は整っているか。
□研究課題の成果を社会・国民に発信する方法等は考慮されているか。
研究代表者・分担者欄全体の通し番号を付す
査読の有無を記入
連携研究者欄は二重線で区別
18
1.論文名
連携研究者欄での通し番号を付す
18
「評価の観点」
5.研究遂行能力及び研究環境の適切性
□これまでに受けた研究費とその研究成果を評価するとともに、これまでの研究業績等から見て、
研究課題に対する高い遂行能力を有していると判断できるか。
□複数の研究者で研究組織を構成する研究課題にあっては、組織全体としての研究遂行能力は
十分に高いか、また各研究分担者は十分大きな役割を果たすと期待されるか。
□研究課題の遂行に必要な研究施設・設備・研究資料等、研究環境は整っているか。
□研究課題の成果を社会・国民に発信する方法等は考慮されているか。
ポイント
◇これまで受けた研究費による研究成果が、今回の研究計画にどのようにいかさ
れているかを審査するためのもの。
◇特筆すべき箇所は朱書き、ゴシック等で強調
☆審査員が要点を読みやすいように、項目を立てる。
(項目例)
1.科学研究費補助金
研究種目:
研究期間:
研究課題名:
研究代表者又は研究分担者の別:
研究経費(直接経費):総額
研究成果及び中間・事後評価結果
2.科学研究費補助金以外の研究費
資金制度名:
研究期間:
研究課題名:
研究代表者又は研究分担者の別:
研究経費(直接経費):総額
研究成果及び中間・事後評価結果:
線を引いて区分
19
19
「評価の観点」
Ⅰ.人権の保護及び法令等の遵守を必要とする研究課題の適切性
□相手方の同意・協力や社会的コンセンサスを必要とする研究計画、個人情報の取扱いに配慮
する必要がある研究計画又は法令等に基づく手続きが必要な研究計画については、所要の手
続き、対策が講じられているか。
□ヒト遺伝子解析研究等の研究課題にあっては、法令等に従い、所定の手続き・対策が講じら
れているか。
ポイント
◇法令等により必要な手続が定められている研究の主なものは、次のとおり。
「ヒトゲノム・遺伝子解析研究」「特定胚の取扱いを含む研究」
「ヒトES細胞の樹立及び使用を含む研究」「遺伝子組換え実験」
「遺伝子治療臨床研究及び疫学研究を含む研究」「動物実験」
(記入例)
①本研究における実験動物の使用については、山形大学動物実験委員会の審議
を経て学長の承認を得る予定である。
②本研究における遺伝子組換え生物の作出については、山形大学遺伝子組換え実
験委員会の審議を経て学長の承認を得る予定である。
(注意)
①応募書類に記載した内容が虚偽であったり、関係法令・指針等に違反し、研究
計画を実施した場合には、「補助金の交付をしないこと」や、「補助金の交付
を取り消すこと」があります。
②遺伝子組換え生物等の第二種使用等をする間に執る拡散防止措置について、文
部科学大臣の確認が必要なものは、申請から承認まで約5ケ月程度の期間を要
するため、研究計画に支障のないよう早めに確認手続きをとること。
20
20
「評価の観点」
2.研究計画・方法の妥当性
□研究目的を達成するため、研究計画は十分練られたものになっているか。
□研究計画を遂行する上で、当初計画通りに進まないときの対応など、多方面からの検討状況は
考慮されているか。
□研究期間や経費配分は妥当なものか。
□研究代表者が職務として行う研究、または別に行う研究がある場合には、その研究内容との
関連性及び相違点が示されているか。
□公募対象としていない以下のような研究計画に該当しないか。
①単に既製の研究機器の購入を目的とした研究計画
②他の経費で措置されるのがふさわしい大型研究装置等の製作を目的とする研究計画
③商品・役務の開発・販売等を直接の目的とする研究計画
(商品・役務の開発・販売等に係る市場動向調査を含む)
④業として行う受託研究
その他(研究経費の妥当性)
□研究経費の内容は妥当であり、有効に使用されることが見込まれるか。
□購入を計画している設備備品等は研究計画上真に必要なものであるか。
□研究設備の購入経費、旅費又は謝金等のいずれかの経費が90%を超えて計上されている場
合には、研究計画遂行上有効に使用されることが見込まれるか。
ポイント
□単に既製の研究機器の購入を目的とする研究や、他の経費で措置されるのがふさわしい大型
研究装置等の製作ではないか。
◇研究計画と研究経費のつじつまが合わないと必ず不採択となります。
◇第1段審査でチェックしやすい項目です。
◇例えば、「あまり関係のない物品をリストに入れてある場合」、「研究計
画と旅費が一致していない」などがあります。
◇経費の積算は、詳細に行う必要があります。
☆審査員が要点を読みやすいように、項目を立てる。
①研究経費の必要性等
例えば、
○妥当性・必要性
ア ○○研究を推進するため、○○の方法により実験を行う必要があり、現有
設備の状況を記載したうえで、○○の理由により設備備品が必要である旨を
記述する。
イ 旅費・謝金等についても、研究を推進するために必要である旨を記述する。
○悪い例
○○については、必要かつ妥当なものと判断している。(判断するのは、審
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査員が行うもので、その必要性を述べる必要がある。)
②各費目(設備備品費、旅費、謝金等)が全体の研究経費の90%を超える場合③そ
の他の費目で、特に大きな割合を占める経費がある場合
21
◇平成21年度からの新規欄
22
22
1.何をどれだけ購入するのか、できるだけ具体的に記入すること。
2.年度ごとに線を引いて区分すること。
3.年度ごとに合計金額を記入すること。
4.「設備備品費」が全体の研究費の90%を超える場合、当該経費の必要性を「研究
経費の妥当性・必要性」欄に記入すること。
「評価の観点」
1.研究課題の学術的重要性・妥当性
□学術的に見て、推進すべき研究課題であるか。
□研究構想や研究目的が具体的かつ明確に示されているか。
□応募額の規模に見合った研究上の意義が認められるか。
ポイント
1.設備備品費の明細
○ 各年度毎に区分し、かつ計を入れる。
○ 多数の図書、資料を購入する場合には、「西洋中世政治史関係図書」のよ
うにある程度、図書、資料の内容が判明するような表現で記入する。
○ 機械器具を購入する場合は、単に○○一式とするだけでなくその内訳も記入
する。
2.消耗品費の明細
○ 各年度毎に区分し、かつ計を入れる。
○ 薬品、実験用動物、ガラス器具、論文別刷等その品名毎に記入する。
23
23
1.行き先、期間等、できるだけ具体的に記入すること。
2.「旅費」、「謝金等」が全体の研究費の90%を超える場合、当該経費の必
要性を「研究経費の妥当性・必要性」欄に記入すること。
「評価の観点」
1.研究課題の学術的重要性・妥当性
□学術的に見て、推進すべき研究課題であるか。
□研究構想や研究目的が具体的かつ明確に示されているか。
□応募額の規模に見合った研究上の意義が認められるか。
ポイント
1.旅費
○ 旅費は、国内旅費及び外国旅費に分けて、研究代表者、研究分担者、連携
研究者、その他研究への協力をする者の海外・国内出張(資料収集、各種調
査、研究の打合せ、研究の成果発表等)のための経費(交通費、宿泊費、日
当)等その事項毎に記入してください。
2.謝金等
○ 謝金等は、研究への協力(資料整理、実験補助、翻訳・校閲、専門的知識
の提供、アンケートの配布・回収、研究資料の収集等)をする者に係る謝金、
報酬、賃金、給与、労働者派遣業者への支払いのための経費等その事項毎に
記入してください。
(例:資料整理 (内訳:○人×○月)・△△△千円)
3.その他
○ その他は、上記のほか当該研究を遂行するための経費(例:印刷費、複写
費、現像・焼付費、通信費(切手・電話等)、運搬費、研究実施場所借り上
げ費(研究機関の施設において補助事業の遂行が困難な場合に限る)、会議
費(会場借料、食事(アルコール類を除く)費用等)、レンタル費用(コン
ピュータ、自動車、実験機器・器具等)、機器修理費用、旅費以外の交通費、
研究成果発表費用(学会誌投稿料、ホームページ作成費用)研究成果広報用
パンフレット作成費用)等その事項毎に記入してください。
24
24
連携研究者として参画するものは記入不要
21年度に受け入れる直
接経費の額(分担金とし
て配分する額も含む。応
募中のものは応募額)を
記入。()書きで研究期間
全体の総額を記入
応募時点で21年度の正
確な配分額がわからな
い場合、おおよその金額
を記入
重複応募が可能であっても、重複し
て採択されることのない種目を記載
する場合には「-」を記入
(120,000)
研究分担者の場合、21
年度に受け入れる分担
金額を記入し、研究期間
全体で受け入れる分担
金総額を()書きで記入
研究分担者等の場合、()書きで研究代表者等の氏名を記入
特に名称のない機関内公募資金等は、当該
資金の内容がわかるような名称を記入
25
25
採択に向けて計画調書をどう書くか?(1/3)
Ⅰ 国民の税金を投入する価値のある研究提案をする
1 価値のある研究
*学術的に重要な意味があるか?
*社会的な要請がある、重要なテーマか?
*他の研究との差別化は十分か?
2 専門外の審査員も理解できるように、統計データや
先行論文を引用などして、説得力ある提案にする。
3 まず、研究の意義をわかってもらう。
Ⅱ 審査員は申請者と同じ分野の「専門家」ばかりでは
ないと考えて応募書類を書く
1 第1段審査の評価でほぼ採択が決まる!
2 第1段審査は、「基盤C」・「萌芽研究」・「若手A・B」は
3人、「基盤S・A・B」は6人で評価する。
3 応募内容に関し、自分以上に専門的な専門家(審
査員)はいないと心得よ!
4 異分野の人でもわかるよう、内容をわかりやすく説
明すること!
5 過去の審査員名簿は細目ごとに公表されている。
学会発表などで日頃からアピールしておくことも重要。
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採択に向けて計画調書をどう書くか?(2/3)
Ⅲ 書類は2~3分しか読んでもらえないものと心得よ!
(じっくり読んでもらえる人もいるようですが…)
1 審査員一人当たりの審査件数は100件を超える
○平成15年度の基盤研究、萌芽研究、若手研究
新規申請件数は、 72,191件
審査員
約3,800人
◇生物系=108件
◇理工系=102件
◇人文社会系=76件 ◇総合・新領域=97件
2 大学の忙しい時期(12月末~1月中旬)に審査する
3 各項目で一目見てコレ!とわかる図・絵を入れる
4 各項目のキーポイントはハイライト(太字)する
ここを読んだら研究のポイントがわかるように
5 第三者に見てもらい、単純なミスや不明確な表現をなくす
誤字・脱字が一つあっても審査員の印象は悪くなる
Ⅳ 自分の名前とジャーナル名をアピールせよ!
1 審査員は論文のタイトルよりも発表したジャーナル名を見
ている
2 ハイライト(太字or赤字)して一目で発表したジャーナル
がわかるようにする
3 普段から国際的に認められているジャーナルへ論文を発
表しておく
4 審査員は、論文がどの雑誌に掲載されているかで応募者27
の実力を見る
27
採択に向けて計画調書をどう書くか?(3/3)
Ⅴ 研究計画に説得力を持たせる
1 やればできると思わせる計画を書く
2 研究のゴールを実現可能な小さなタスクにブレークダウ
ンする
3 研究の構造をわかりやすく説明するために、ゴール(重
要課題)-課題-解決法をツリー構造(概念図)にしてお
く
4 計画がうまく行かなかったときの対策も書く
書いていない計画が多く、これは減点要因となる
5 分担者の担当を明確にする。各タスクごとに「○○を△△
する(担当□□)」と明示する。
6 自然科学系の場合
予備的な実験データを入れておく。見通しがあることをア
ピールする。
28
Ⅱ.山形大学の研究推進
マネジメント
29
研究プロジェクト戦略室
科学研究費補助金等競争的資金獲得のための説明会の
開催、学部間共同研究のリエゾン、研究戦略の策定等
室長
:河田 純男(研究担当理事)
専任教授:山﨑淳一郎・小嶋 典夫
◇設置 平成18年4月
◇目的
本学の研究の活性化を図り,科学研究費補助金等の各種 研
究費助成金,受託研究費,共同研究費等の外部資金獲得額の拡
充を図るため,本学の研究プロジェクトの調整及び国内外機関と
の共同研究を戦略的に推進すること
◇業務内容
研究プロジェクトの全学的な調整,研究費助成金等の情報収
集・応募への支援等
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研究プロジェクト戦略室の活動
科学研究費補助金等競争的資金獲得のための説明会の開催、
学部間共同研究のリエゾン、研究戦略の策定等
Ⅰ 研究者に対する情報提供・周知
◇科学研究費補助金説明会
年2回、学部ごと
①5~8月 使用ルール、補助条件等に関する説明会
*会計検査院実地検査受検対策
*使用ルールの趣旨徹底
②9~10月 公募要領の説明、獲得に向けての対策
*学術調査官OB、審査員OB等による審査員が注目する申請書の書き方
*「計画調書作成のポイント」配付
◇科学技術振興調整費説明会
◇JST、農水省等の競争的資金、プロジェクト研究公募に関する説明会
Ⅱ 研究マネジメント
◇研究活動における不正行為防止に係る関係規定の整備
◇研究費等の不正使用防止ガイドライン策定の学内検討参画
◇グローイングアッププログラム制度の策定
[山形大学版若手教員在外研修制度]
◇学部間共同研究に関するリエゾン業務
◇研究関係情報の収集、学内への情報発信
→個別相談により研究者の業績とマッチングした競争的資金申請の誘導・支援
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結城プラン2008(1/2)
結城学長体制初年度のビジョン及びアクションプラン
基本方針
行動計画
重点事項
【研究】
見直し
①何よりも学生を大切にして、学生が主役となる大学創りをする。
②教育、特に教養教育を充実させる。
研究を高度化させる。
●山形大学の研究を質と量の両面でレベルアップし、学生が
誇りを持てるようにする。
●これまでの実績をベースに、「グローバルCOEプログラム」
の採択をめざす。
●科学研究費補助金の申請件数を1,000件以上に引き上げる。
●42歳以下の若手教員を対象に、研究費の支援(20~30件、
1件50万程度)を行う。
①2008年の年末に、このプランの達成状況を検証する。
②2009年の年頭に、新しく「結城プラン2009」を作成する。
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結城プラン2008(2/2)=研究=
結城学長体制初年度のビジョン及びアクションプラン
研究マネジメントの構築
科学研究費補助金に対する取組
■本学独自のYU-COE(山形大学先進 ■科学研究費補助金の2009年度申請
的研究拠点) の形成を図るために、
件数1,000件を目指します(2008年度
人・モノ・資金の支援体制の検討を進
734件)。
めます。
■科研費不採択となった42歳以下の若
■本学において基礎研究を着実に推進
手教員を対象とし、次年度以降の採択
するため、これに携わる全ての研究者
に向け研究経費の支援を行います
を対象とし、長期的視点に立った支援
(20~30件、1件50万円程度)。
制度の検討を進めます。
■科研費新規応募に係る不採択件数は、
■テニュア・トラック制度の導入の検討を 毎年400~500件ありますが、これらへ
進めます。
の対策として、アドバイザー制度を構築
■研究アドミニストレーターを養成し、研究の
し、経験的立場からのアドバイスを行う
レベルアップを図り、競争的研究資金
ことにより、採択率のアップをめざしま
の倍増をめざします。
す。
YU-COEの形成に向けた
基盤整備
女性教員・若手教員育成のため
の基盤整備
■女性教員を対象とし、国内外で開催
■21世紀COEの「地域特性を生かした
される国際学会への旅費を支援しま
分子疫学研究」の成果を踏まえ、グロー
す。
バルCOEプログラムの採択を目指します。
■新任教員を対象とし、スタートアップ
■先進的研究プロジェクトに対する任期
に係る研究支援を行います(4件程度、
付教員の配置を継続して支援します。
1件100万円程度)。
■医学、栄養学、スポーツ生理学、農学、
■競争的資金に応募し惜しくも不採択
工学など学問分野を超えた研究グループ
となった中から、特に今後の進展が
を組織し、メタボリック・シンドローム共同研究
期待できる課題を選考し、1学部・
プロジェクトを立ち上げるなど、学部間研
1プロジェクトとして研究資金を支援
究プロジェクトの推進を図ります。
します。
33
結城プラン2008公募プロジェクト
競争的資金を獲得し、研究活動の活性化を図るために
科学研究費補助金に関
する若手教員研究助成
自由な発想に基づき、先進的で独創性の
ある研究を進める若手教員で、科研費に
応募したが不採択になったものに対して、
次年度以降の採択に向け、研究費の一部
を支援。
20~30件程度/1件50万円
科学研究費補助金計画
書に関するアドバイザー
制度
科研費に応募・不採択となった研究者に
対して、科研費研究計画書の「書き方」
を中心にアドバイスを行い、次年度科研
費の応募を支援。部局ごとに1~2名「アド
バイザー」配置/2万円支給
女性教員の国際学会へ
の旅費支援
女性教員育成のための基盤づくりとして、
女性教員が国際的にも活躍できる環境を
整備。
6人程度/1件30万円上限
新任教員のスタート
アップ支援
若手教員育成のための基盤づくりとして、
新任教員に対し研究開始時の環境整備な
ど、スタートアップに係る研究を支援。
4件程度/1件100万円
大型の競争的外部資金
獲得のための支援制度
国の大型競争的資金(応募総額2,000万円
以上)に応募、不採択となった研究課題
に対して、研究資金を支援。
6件程度/1件100万円
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ご静聴お疲れ様でした。
山形大学研究プロジェクト戦略室
山崎 淳一郎
TEL.023-628-4838
FAX.023-628-4849
E-mail:
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「研究プロジェクト戦略室」HPアクセ
ス方法
山形大学HP→「研究案内」→「研究助成
金情報」→「研究プロジェクト戦略室」
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