第3章 交換とルーチング

第5章 通信装置
5.1
5.2
5.3
5.4
5.5
データ端末装置
データ回線終端装置
LAN間接続装置
多重化装置
交換装置
5.5 交換装置
■ 異なるメディアの情報を交換技術を用いて転送しあう装置。
■ 構内に設置することで効率的な構内通信が可能。
■ 複数の交換装置を専用線や自営網で相互接続することで,企業情報ネットワーク
等を構築することができる。
構内交換装置(PBX : Private Branch Exchanger)の種類
種 類
デジタルPBX
パケット交換機
フレームリレー
交換機
説
明
元来は,音声等のアナログ信号をデジタル信号に変換して
電話機間で交換する交換機。最近は,コンピュータのデータ
も一元的にデジタル交換処理がなされる。
X.25パケット交換方式の交換機。専用線で接続することで
企業内データ通信を実現する。
フレームリレー交換方式の交換機。企業内の音声通信,
データ通信に利用される。
(1)リピータ(中継器:repeater)
■同種のLAN間を物理的に接続する。
[役割]
①物理層にあたる電気信号や光信号の中継。
②信号の増幅のみを行い,プロトコルには関与しない。
[例]イーサネットLANのハブ
(2)ブリッジ(接続器:bridge)
■データリンク層でLANフレームを中継する。
[役割]
① フィルタリング機能(MACアドレスがブリッジに接続されている他のセグメント
のとき通過させる)により,不要なフレームを他のセグメントに流さない。
② ネットワーク層以上の機能には関与しない。
[ローカルとリモート]
・ローカルブリッジ(local bridge) : 1つの建物内でLANセグメントを相互接続
・リモートブリッジ(remote bridge) : 遠隔地の2地点をWANを介して相互接続
[用語]
MAC: Media Access Control
(3)ルータ(経路制御器:router)
■ネットワーク層でLAN間またはLANとWAN等を相互接続する
[役割]
① IPなどのネットワークプロトコルの受信側アドレスを用いてパケットを転送する。
② 経路制御表(routing table)に基づいてパケットの経路制御(routing)を行う。
③ ルータ間で経路制御情報を交換することで通信経路の最適化を行う。
④ ネットワークプロトコルを統一すれば,異機種間/LAN・WAN間の接続が可能。
[種類]
・ 使用目的によってバックボーンルータ,エッジルータ,リモートルータに分けるこ
とができる。
・ IP以外の他のプロトコルとも接続できるルータをマルチプロトコルルータと呼ぶ。
・ ブリッジ機能を付加したルータをブルータと呼ぶ。
(4)ゲートウェイ(通路:gateway)
■ OSI基本参照モデルの4層以上でプロトコルが異なるネットワークを
接続するプロトコル変換装置。
[役割]
異なるネットワーク間のプロトコルの違いを解消する。
[例]
・ TCP/IPのFTPからOSIのFTAMへの変換ゲートウェイ
・ 異種電子メールシステム間の変換ゲートウェイ
・ IP電話システムにおけるメディアゲートウェイ
(TCP/IP通信におけるルータもゲートウェイと呼ばれることがある)
[用語]
FTP
:
FTAM :
File Transfer Protocol
File Transfer Access and Management