第5章 通信装置 5.1 5.2 5.3 5.4 5.5 データ端末装置 データ回線終端装置 LAN間接続装置 多重化装置 交換装置 5.4 多重化装置 MUX : Multiplexer 送信側では,複数の低速チャネルを多重化して高速回線で転送し,受信側で は複数の低速チャネルに分離(DEMUX : Demultiplex)する装置。 (1)周波数分割多重装置(FDM : Frequency Division Multiplexing) アナログ回線の伝送帯域を小さい帯域幅に分割して使用。 アナログ電話網の加入者線に使われている。 (2)時分割多重化装置(TDM : Time Division Multiplexing ) 1本のデジタル回線を複数のチャネルに時間分割し,各データは割り当て られたタイムスロットに乗せて伝送される。 最近のデジタル通信の多くが採用している。 (3)波長分割多重化装置(Wavelength Division Multiplexing ) 異なる波長の光信号を1本の光ファイバケーブルに多重化する装置。 主にバックボーンネットワークで使われている。 (1)リピータ(中継器:repeater) ■同種のLAN間を物理的に接続する。 [役割] ①物理層にあたる電気信号や光信号の中継。 ②信号の増幅のみを行い,プロトコルには関与しない。 [例]イーサネットLANのハブ (2)ブリッジ(接続器:bridge) ■データリンク層でLANフレームを中継する。 [役割] ① フィルタリング機能(MACアドレスがブリッジに接続されている他のセグメント のとき通過させる)により,不要なフレームを他のセグメントに流さない。 ② ネットワーク層以上の機能には関与しない。 [ローカルとリモート] ・ローカルブリッジ(local bridge) : 1つの建物内でLANセグメントを相互接続 ・リモートブリッジ(remote bridge) : 遠隔地の2地点をWANを介して相互接続 [用語] MAC: Media Access Control (3)ルータ(経路制御器:router) ■ネットワーク層でLAN間またはLANとWAN等を相互接続する [役割] ① IPなどのネットワークプロトコルの受信側アドレスを用いてパケットを転送する。 ② 経路制御表(routing table)に基づいてパケットの経路制御(routing)を行う。 ③ ルータ間で経路制御情報を交換することで通信経路の最適化を行う。 ④ ネットワークプロトコルを統一すれば,異機種間/LAN・WAN間の接続が可能。 [種類] ・ 使用目的によってバックボーンルータ,エッジルータ,リモートルータに分けるこ とができる。 ・ IP以外の他のプロトコルとも接続できるルータをマルチプロトコルルータと呼ぶ。 ・ ブリッジ機能を付加したルータをブルータと呼ぶ。 (4)ゲートウェイ(通路:gateway) ■ OSI基本参照モデルの4層以上でプロトコルが異なるネットワークを 接続するプロトコル変換装置。 [役割] 異なるネットワーク間のプロトコルの違いを解消する。 [例] ・ TCP/IPのFTPからOSIのFTAMへの変換ゲートウェイ ・ 異種電子メールシステム間の変換ゲートウェイ ・ IP電話システムにおけるメディアゲートウェイ (TCP/IP通信におけるルータもゲートウェイと呼ばれることがある) [用語] FTP : FTAM : File Transfer Protocol File Transfer Access and Management
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