平成22年4月10日 第2回新歓SPD研究会 発表者 梶田晴之(政2) 目次 1章.中央政府・地方自治体 2章. 現状の問題点 3章.地方分権 1章.中央政府・地方自治体 ・中央政府・・・内閣、各省庁など 国全体の政治 を司る政府 特徴 ・大規模な事業を迅速に行える Ex)新幹線事業・全国高速道路 ・地方自治体・・・都道府県、市区町村など ある特定の地域の政治を 司る政府 特徴 ・その地域に合った きめ細やかな政策が打てる Ex)山奥の村道建設・除雪作業 2章. 現状の問題点 1. 地方が行いたいことを行えていない 地方の財源不足 2. 国が行っている政策に無駄がある 情報の汲み取り不足、体制の不備 2章. 現状の問題 ・地方自治体の厳しい財政 福岡県赤池町・・・2001年に財政破綻 財政再建団体に認定される 北海道夕張市・・・2007年に財政破綻 財政再建団体になる可能性を示唆した団体 鳥取県日野町・京都府京都市・岡山県・宮城県etc… 164もの市町村で連結赤字が発生している (2007年時点) 2章. 現状の問題 ・上手く噛み合わない国と地方 ・八ッ場ダム・・・総工事費4600億円のうち 既に7割を使用。現在建設凍結。 ・1県1空港計画・・・空港の乱立を招く。現在ある 99の空港のうち、7割が赤字 無駄な道路、公共事業etc・・・ 住民の小さな声まで聞いて政策を打てるのが 地方自治体の強みであるはず。しかし、現状は 単なる国の下請け機関となっている。 2章. 現状の問題 ・国と地方の収支 支出の割合 収入の割合 40兆円 53兆円 国税 地方税 88兆円 61兆円 中央政府 地方自治体 収入(地方税)は少ないのに支出は多い地方自治体 なぜこのような現象が起こっているのか? 2章. 現状の問題 ・地方交付税・国庫支出金の存在 国からの補助金 地方債 地方税 (自主財源) 地方交付税・国庫支出金に よる収入は、地方自治体の 財源の、実に3割を占める。 これは地方税による収入と ほぼ同額である 2章. 現状の問題 ・問題点の整理 地方の予算には国の強い意向が働いている。 地方の実態を知らないまま補助金を渡すので 必要のない事業に資金が回り、結果として 大きな無駄が発生している。 しかし一方で・・・ 地方が自由に使うことができるお金は足りず 結果的に地方の財政が悪化している。 3章. 地方分権 ・地方分権とは? 国 地方自治体 税金 政策決定権 補助金 地方の事は地方に任せる。国は手出しをしない。 3章. 地方分権 ・地方分権のメリット 1. 無駄が省かれる 試算として、地方分権によって国(官僚)の 影響力が無くなることで、1兆2千億~1兆5千億円の 支出削減が見込まれている。 2. 地方政治に自由性が生まれる 地方自治体が独自の政策を打つことで、 住民がきめ細やかなサービスを受けられる。 Ex)千葉県松戸市「すぐやる課」 住みたい地域の選択 3章. 地方分権 ・地方分権の理想モデル 住民の声 地方 地方 地方 ・バリアフリー の街づくり ・農業支援 ・雪かき青年隊 ・子育て支援 ・子育て支援 ・子育て支援 3章. 地方分権 ・地方分権への懸念 1. 国全体に対しての政策が打ちづらくなる (国の権限が弱くなる) 2. 都道府県によって格差が生じる 恐れがある Ex)平成19年度都道府県別地方税収入 1位 東京都 7兆1773億円 ・ ・ 47位 鳥取県 1324億円 3. 地方に政治を行う体制があるのか 3章. 地方分権 ・地方分権が失敗すると… ・三大都市圏にのみ税収が集中。地方は 福祉も道路も整備されない荒れ果てた地に。 ・住民に都合の良いことばかり言う政治家。 予算の無駄遣いを続けた結果、財政破綻。 ・地域間の連携が全く取れない。災害が起きても 救援物資がいつまでも到着しない。 3章. 地方分権 ※国の権限が強いこと(中央集権)の意義 1. 国家全体に平等に政策を打つことができる Ex)子供手当て・高校無償化 費用 (5.3兆円) (4500億円) 2. 県を跨いだ大規模な政策を行える Ex)全国高速道路・新幹線 3. 政策実行までを迅速に行える なんだかんだ言っても官僚はエリート。効率のよい 政策をスムーズに話し合って迅速に決められる 今日議論してほしいこと 地方分権を進めていくべきか否か。 地方分権を進めていくなら、想定されるデメリットや 懸念をどう解決していくか。 中央集権を推し進めていくなら、現在抱えている 問題をどうやったら解決できるか。
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