プロジェクト管理 (情報システム開発におけるプロジェクト管理) 第3回 2009年11月28日(土) (2009年11月29日版) • タイム・マネジメント • コスト・マネジメント 2009年度 プロジェクト管理(3) 62pages 1 プロジェクト管理シラバス 講義計画(2009年度) • 11/28 [1] 情報システム開発とプロジェクト プロジェクトとは • 11/28 [2] PMBOKの内容-1 スコープ、コミュニケーション • 11/28 [3] PMBOKの内容-2 タイム、コスト • 12/05 [4] PMBOKの内容-3 品質、人的資源 • 12/05 [5] PMBOKの内容-4 リスク、調達 • 12/05 [6] PMBOKの内容-5 統合 • 12/12 [7] CMM 2009年度 プロジェクト管理(3) 62pages 2 プロジェクト管理シラバス 講義計画(2009年度) • 12/12 [8] 演習 プロジェクト計画、ツールの使用 • 12/12 [9] 事例(1) • 12/19 [10] 事例(2) • 12/19 [11] 事例(3) • 12/19 [12] 事例(4) • 12/19 [13] まとめ 2009年度 プロジェクト管理(3) 62pages 3 記述の一般形 X・マネジメント • X・マネジメントとは • • • • • • X・マネジメントのプロセス X.1 プロセス X.2 プロセス ・・・・ X.n プロセス ・・・・ 2009年度 プロジェクト管理(3) 62pages 4 X・マネジメント • • • • • X.n プロセスとは X.n.1 プロセスのインプット X.n.2 プロセスのツールと技法 X.n.3 プロセスのアウトプット X.n.3 プロセスのアウトプットに記載され る項目 • X.n プロセスに関する特記事項 注)X.n.m はPMBOKの章番号、節番号 2009年度 プロジェクト管理(3) 62pages 5 6.タイム・マネジメント • 6.タイム・マネジメントとは プロジェクトを工期通りに完成させるためス ケジュールを計画、管理する種々のプロセ ス • 6.タイム・マネジメントの5つのプロセス 6.1 アクティビティ定義 6.2 アクティビティ順序設定 6.3 アクティビティ資源見積り 6.4 アクティビティ所要期間見積り 6.5 スケジュール作成 6.6 スケジュール・コントロール 2009年度 プロジェクト管理(3) 62pages 6 6.1 アクティビティ定義 • 6.1 アクティビティ定義 WBSに基づいて、実際の作業(アクティビティ) を定義する(ワークパッケージ→アクティビティ) WBSの最下層を詳細の作業に要素分解する • 6.1.1 インプット – – – – – – 2009年度 組織体の環境要因 組織のプロセス資産 プロジェクトスコープ記述書 WBS WBS辞書 プロジェクトマネジメント計画書制約条件 プロジェクト管理(3) 62pages 7 6.1 アクティビティ定義 • 6.1.2 ツールと技法 – 要素分解(1週間程度の作業単位までブレークダウン) – テンプレート – ローリング・ウエーブ計画法(段階的詳細化) Rolling Wave Planning – 専門家の判断 – 計画構成要素 • 6.1.3 アウトプット – – – – 2009年度 アクティビティ・リスト アクティビティ属性 マイルストーン・リスト 要求済み変更 プロジェクト管理(3) 62pages 8 6.1 アクティビティ定義 • 要素分解の留意点 – 全体を把握して分解する – 管理のしやすさを考慮した細分化(1WK程 度) – レベルでの重複をなくす – 展開されるべき作業レベルを5から9にする – プロジェクトの進行とともに詳細化する 2009年度 プロジェクト管理(3) 62pages 9 6.2 アクティビティ順序設定 • 6.2 アクティビティ順序設定 アクティビティ間の順序関係を定める (ある作業を行うには、前段で終わっていなければならな い作業がある、これを識別する、すなわち作業依存関係 を明らかにする) • 6.2.1 インプット – – – – – 2009年度 プロジェクト・スコープ記述書 アクティビティ・リスト アクティビティ属性 マイルストーン・リスト 承認済み変更要求 プロジェクト管理(3) 62pages 10 6.2 アクティビティ順序設定 • 6.2.2 ツールと技法 – – – – – PDM ADM スケジュール・ネットワーク・テンプレート 依存関係の決定 リード(進み、先行所要時間)とラグ(遅れ)の適用 • 6.2.3 アウトプット – – – – 2009年度 プロジェクト・スケジュール・ネットワーク図 アクティビティ・リスト更新版 アクティビティ属性更新版 要求済み変更 プロジェクト管理(3) 62pages 11 6.2 アクティビティ順序設定 • 依存関係 – 強制依存関係 ハードロジック、強い依存関係 – 任意依存関係 ソフトロジック、弱い依存関係 – 外部依存関係 顧客などプロジェクト外部からの依存関係 2009年度 プロジェクト管理(3) 62pages 12 6.2 アクティビティ順序設定 • PDM プレシデンス・ダイアグラム法 Precedence Diagram Method – Activity on Node (AoN) ノードにはアクティビティを描き、その間の順序 関係を有向辺(→)で結ぶ – 4つの順序関係 FS(完了-開始) Finish to Start FF(完了-完了) Finish to Finish 同時に完了 SS(開始-開始)Start to Start 同時に開始 SF(開始-完了) Start to Finish FS(完了-開始)が一般的 2009年度 プロジェクト管理(3) 62pages 13 6.2 アクティビティ順序設定 • ADM アロー・ダイアグラム法 Arrow Diagram Method – Activity on Arrow (AoA) ノードには日程を描き、その間を結ぶ有向辺 の上にアクティビティを描く – 順序関係 FS(完了ー開始)およびダミー ダミーは、アクティビティを伴わず、順序関係 のみを示す 2009年度 プロジェクト管理(3) 62pages 14 6.2 アクティビティ順序設定 • PDMの例 例を示す アクティビティ1 アクティビティ2 • ADMの例 例を示す アクティビティ1 日付1 2009年度 日付2 所要時間1 プロジェクト管理(3) 62pages 15 6.3 アクティビティ資源見積もり • 6.3 アクティビティ資源見積もり 各アクティビティの実行に必要な資源の使 用可能性、組織の方針を考慮して、必要な 資源の種類と量を算定 • 6.3.1 インプット – – – – – – 2009年度 組織の環境要因 組織のプロセス資産 アクティビティ・リスト アクティビティ属性 資源の可用性 プロジェクトマネジメント計画書 プロジェクト管理(3) 62pages 16 6.3 アクティビティ資源見積もり • 6.3.2 ツールと技法 – – – – 専門家の判断 代替案分析 見積もりデータ プロジェクトマネジメントソフトウェア (Project 2003、2007、M1) – ボトムアップ見積り • 6.3.3 アウトプット – アクティビティ資源に対する要求事項 – アクティビティ属性更新版 – 資源ブレークダウン・ストラクチャ – 資源カレンダー更新版 – 要求済み変更 プロジェクト管理(3) 62pages 2009年度 17 6.4 アクティビティ所要期間見積もり • 6.4 アクティビティ所要期間見積もり 各アクティビティの所要期間を推定する • 6.4.1 インプット – – – – – – – – 2009年度 組織の環境要因 組織のプロセス資産 プロジェクト・スコープ記述書 アクティビティ・リスト アクティビティ属性 アクティビティ資源に対する要求事項 資源カレンダー プロジェクトマネジメント計画書 プロジェクト管理(3) 62pages 18 6.4 アクティビティ所要期間見積もり • 6.4.2 ツールと技法 – – – – – 専門家の判断 類推見積り(過去のプロジェクト実績)概算法 係数見積り(基準値による)FP法、標準タスク法 ボトムアップ見積もり標準タスク法 3点見積もり(最頻値、楽観値、悲観値) 確率(4/6、1/6、1/6) • 6.4.3 アウトプット – アクティビティ所要期間見積もり – アクティビティ・リスト更新版 2009年度 プロジェクト管理(3) 62pages 19 6.4 アクティビティ所要期間見積もり • ソフトウェア開発の見積もり方法 – 概算法(過去の類似例から工数、コストを見積もる) – 積算法(積上げ法)(WBSのワークパッケージ1つずつの工数、 コストを見積り、積み上げる) – 標準タスク法(積算法を標準化したもの) – COCOMO法(人月=3×(LOC)×調整要因) Constructive Cost Model, Line of Code 開発規模から工数への変換 – FP法(ファンクションポイント) 機能を5つのタイプに分類してFPを計算、開発規模を推定 – COCOMOⅡ法 FP法とCOCOMOの融合 参考図書: 「ソフトウェア開発のすべて」、日本実業出版社 2009年度 プロジェクト管理(3) 62pages 20 6.5 スケジュール作成 • 6.5 スケジュール作成 各作業の開始日、終了日を設定する 各作業の依存関係を示すネットワーク図と 所要期間を考慮して、 • フォワードパス 開始日から時間軸を前進して、最早終了日を求 める • バックワードパス 終了日から時間軸を後退して、最遅開始日を求 める 簡便法は、こちらのみを求める 2009年度 プロジェクト管理(3) 62pages 21 6.5 スケジュール作成 • 6.5 スケジュール作成 • クリティカルパス 最も所要日数の多いパス このパス上におけるアクティビティの遅延が、プ ロジェクト全体の遅延になるので注意 余裕のないパス 2009年度 プロジェクト管理(3) 62pages 22 6.5 スケジュール作成 • 6.5 スケジュール作成 • トータルフロート (単にフロート、またはスラック) 全体としての余裕 終了日-最早終了日または 最遅開始日-開始日 • フリーフロート アクティビティごとの余裕 2009年度 プロジェクト管理(3) 62pages 23 6.5 スケジュール作成 • 6.5 スケジュール作成 これ以外に • ガントチャート(情報システム開発で最もよく使わ れる) バーチャートともいう 求めたスケジュールを表現する アクティビティごとに開始日から終了日まで水平 の直線で表現する 基本的にアクティビティ間の先行関係は、表現し ないが、若干の変更で、表現する場合もある • 数理的な手法にCPMとPERTがある 2009年度 プロジェクト管理(3) 62pages 24 6.5 スケジュール作成 • 6.5.1 インプット – – – – – – – – – 2009年度 組織のプロセス資産 プロジェクト・スコープ記述書 アクティビティ・リスト アクティビティ属性 プロジェクト・スケジュール・ネットワーク図 アクティビティ資源に対する要求事項 資源カレンダー アクティビティ所要期間見積り プロジェクトマネジメント計画書 プロジェクト管理(3) 62pages 25 6.5 スケジュール作成 • 6.5.2 ツールと技法 – スケジュール・ネットワーク分析 – クリティカルパス法(数理解析) – 所要期間の短縮(クラッシング、ファスト・トラッ キング) – シミュレーション – 資源平準化の経験則 – プロジェクトマネジメント・ソフトウェア – カレンダーの適用 – リードとラグの調整 – スケジュール・モデル 26 2009年度 プロジェクト管理(3) 62pages 6.5 スケジュール作成 • 6.5.3 アウトプット – – – – – – – – 2009年度 プロジェクト・スケジュール プロジェクト・モデル・データ スケジュール・ベースライン 資源に対する要求事項更新版 アクティビティ属性更新版 プロジェクト・カレンダー更新版 要求済み変更 スケジュール・マネジメント計画書 プロジェクト管理(3) 62pages 27 6.4 スケジュール作成 • スケジュールベースライン 承認されたプロジェクト・スケジュール スケジュールの実績測定、報告の基準となる • CPM(Critical Path Method) 最小の余裕日をもつ作業パスがクリティカルパスである、 これを見出す • PERT(Program Evaluation and Review Technique) ネットワーク図、各作業の所要期間を与えて、プログラム でスケジュールをもとめる 所要期間見積もりは、3点見積もりの加重平均を使用す る 2009年度 プロジェクト管理(3) 62pages 28 6.4 スケジュール作成 • スケジュール短縮方法 – クラッシング(crashing) 所要期間を短縮するのに、追加の工数を投入する 追加投入のコストとスケジュールのトレードオフをはか る – ファスト・トラッキング(fast tracking) クリティカルパス上で、ある作業間のFSの依存関係を くずし、前段作業が終了していないのに、後段の作業 を開始する 並列作業によってスケジュールを短縮する FSを崩したことによるリスクに注意 2009年度 プロジェクト管理(3) 62pages 29 プロジェクト計画の概要 • スケジュール技法(日程管理、工程管理) – CPM、クリティカルパス法、 PERT/CPMともいう 作業日程に余裕(フロート)のない経路(パス) を見出す – 最早(スタートから)、最遅(終了から)の考え – 最早結合点日程、最早開始日 – 最遅結合点日程、最遅開始日 2009年度 プロジェクト管理(3) 62pages 30 プロジェクト計画の概要 • 各作業の順序関係 • 各作業の所要日数(時間) • アローダイアグラムの作成 • 全体(作業ネットワーク)としての日程 の設定 • クリティカルパスの認識 2009年度 プロジェクト管理(3) 62pages 31 プロジェクト計画の概要 • 作業ネットワークの例(ADM, AOA) 2 3 A1 2 1 A2 A4 4 ダミー 3 6 0 A5 4 7 A3 5 5 B 5 6 C1 C2 2 4 C3 8 5 A6 10 2009年度 プロジェクト管理(3) 62pages 32 プロジェクト計画の概要 作業の日数の例 • 作業の例 A1 2 • 作業の順序関係 A2 3 A1 なし A3 5 A2 A1 A4 6 A3 A2、A4(ダミー作業が追記される) A5 4 A4 なし A6 10 A5 A4 B 5 A6 なし C1 2 B A3、A5、A6 C2 4 C1 B C3 5 C2 C1 C3 B 2009年度 プロジェクト管理(3) 62pages 33 プロジェクト計画の概要 2 0 0 3 A1 2 1 A2 A4 4 ダミー 0 3 6 7 A3 5 A5 4 5 B 5 6 C1 C2 2 4 C3 8 5 A6 10 最早結合点日程: 開始から日数(時間)を計算し、大きいほうを記入 最遅結合点日程: 終了からの作業時間を減算し、小さい時間を記入 クリティカルパスの認識:最早結合日程と最遅結合日程が等しいパス 2009年度 プロジェクト管理(3) 62pages 34 プロジェクト計画の概要 6 2 A2 2 0 0 A1 2 1 6 A4 3 18 4 ダミー 0 3 6 A3 11 5 A5 4 16 5 B 5 6 7 C1 C2 2 4 C3 22 8 5 A6 10 最早結合点日程: 開始から日数(時間)を計算し、大きいほうを記入 最遅結合点日程: 終了からの作業時間を減算し、小さい時間を記入 最早結合点日程: 最も長くかかる作業を含めて、最も早くできる日にち(相対日数) 全体の所要日数:22日 2009年度 プロジェクト管理(3) 62pages 35 プロジェクト計画の概要 6 6 2 3 A2 2 0 0 A1 2 A4 1 6 6 3 18 18 4 ダミー 3 0 A5 4 6 A3 5 11 11 5 16 16 B 5 6 7 C1 C2 2 4 C3 22 22 8 5 A6 10 最早結合点日程: 開始から日数(時間)を計算し、大きいほうを記入 最遅結合点日程: 終了からの作業時間を減算し、小さい時間を記入 最も遅く着手してもよい日にち(開始からの相対日数 2009年度 プロジェクト管理(3) 62pages 36 プロジェクト計画の概要 6 6 2 3 2 0 0 A1 2 A4 1 6 18 18 A2 4 A3 3 ダミー 6 5 0 6 A5 3 4 11 11 5 16 16 B 5 6 C1 7 C2 2 4 C3 22 22 8 5 A6 10 最早結合点日程: 開始から日数(時間)を計算し、大きいほうを記入 最遅結合点日程: 終了からの作業時間を減算し、小さい時間を記入 クリティカルパスの認識:最早結合日程と最遅結合日程が等しいパス 2009年度 プロジェクト管理(3) 62pages 37 プロジェクト計画の概要 • スケジュール技法(日程管理、工程管理) – 4つの順序関係(Finish、Start) FS(Finish to Start)、 FF(Finish to Finish)、 SS(Start to Start)、 SF(Start to Finish) – スケジュール短縮方法 • クラッシング(crushing) • ファスト・トラッキング(fast tracking) 2009年度 プロジェクト管理(3) 62pages 38 プロジェクト計画の概要 • スケジュール技法(日程管理、工程管理) – ガントチャート、バーチャート • 作業間の順序関係(依存関係)を表現しな い(ネットワークダイアグラムではない) • 見やすい • よく使われている • 実績の表示→イナズマチャート 2009年度 プロジェクト管理(3) 62pages 39 プロジェクト計画の概要 • ガントチャート、バーチャート 工程表(全体) 工程表 様式1 表題 番号 作業項目 担当 期限 xx作成 xx作成 xx作成 xx作成 xx作成 xx作成 xx作成 備考 2009年度 プロジェクト管理(3) 62pages 40 6.6 スケジュール・コントロール • 6.6 スケジュール・コントロール 計画し承認されたスケジュール(スケジュール・ ベースライン)通りに作業が進捗するようにコント ロールする もし変更が不可避ならば、それを正式化する • 6.6.1 インプット – – – – 2009年度 スケジュール・マネジメント計画書 スケジュール・ベースライン 実績報告書 承認済み変更要求 プロジェクト管理(3) 62pages 41 6.5 スケジュール・コントロール • 6.5.2 ツールと技法 – – – – – 2009年度 進捗報告 スケジュール変更管理システム パフォーマンス測定 EVMS プロジェクトマネジメント・ソフトウェア 差異分析 プロジェクト管理(3) 62pages 42 6.5 スケジュール・コントロール • 6.5.3 アウトプット – – – – – – – – 2009年度 スケジュール・ベースライン更新版 パフォーマンス測定結果 要求済み変更 提案済み是正処置 組織のプロセス資産、教訓 アクティビティリスト更新版 アクティビティ属性更新版 プロジェクトマネジメント計画書更新版 プロジェクト管理(3) 62pages 43 6.5 スケジュール・コントロール • システム開発時の留意事項 アクティビティ定義 – すべてのアクティビティを列挙 機器設置工事関連、 開発環境整備、教育などを見落としがち – 顧客、他ベンダー担当分も含める 2009年度 プロジェクト管理(3) 62pages 44 6.5 スケジュール・コントロール • システム開発時の留意事項 所要期間見積もり – 人的資源、開発環境に関する資源、作業場所、 予算の確認 – 過去の類似経験を活用 – メンバーのスキルを考慮 – システムの特性、技術の成熟度、顧客特性 – 顧客の参画度合い – プロジェクトマネージャが見積もりを確認 2009年度 プロジェクト管理(3) 62pages 45 6.5 スケジュール・コントロール • システム開発時の留意事項 スケジュール作成 – 稼働日(休日以外)、稼動時間の考慮 – ファストトラッキングを行わない場合の終了日 と要求されている終了日 – スケジュール・コントロールのルール 2009年度 プロジェクト管理(3) 62pages 46 7.コスト・マネジメント • 7.コスト・マネジメントとは プロジェクトを予算コスト内で完成させるた めの種々のプロセス • 7.コスト・マネジメントの4つのプロセス 7.1 コスト見積り 7.2 コストの予算化 7.3 コスト・コントロール 2009年度 プロジェクト管理(3) 62pages 47 7.1 コスト見積り • 7.1 コスト見積りとは 必要な資源のコストを見積もる • 7.1.1 インプット – – – – – – 2009年度 組織の環境要因 組織のプロセス資産 プロジェクト・スコープ記述書 WBS WBS辞書 プロジェクトマネジメント計画書 (スケジュール・マネジメント計画書) プロジェクト管理(3) 62pages 48 7.1 コスト見積り • 7.1.2 ツールと技法 – – – – – – – – 2009年度 類推見積り(トップダウン見積り) 資源単価 ボトムアップ見積り 係数モデル見積り プロジェクトマネジメント・ソフトウェア ベンダー入札の分析 予備設定分析 品質コスト プロジェクト管理(3) 62pages 49 7.1 コスト見積り • 7.1.3 アウトプット – – – – 2009年度 アクティビティ・コスト見積り アクティビティ・コスト見積り詳細資料 要求済み変更 コスト・マネジメント計画書更新版 プロジェクト管理(3) 62pages 50 7.1 コスト見積り • 見積り方法 – 類推見積り → 概算法 – 係数モデル見積り → FP法、COCOMO法 – ボトムアップ見積り → WBSから積算法、標準タスク 法 • 見積り精度(1) – – – – – – 2009年度 プロジェクトの進行にともない精度は向上 超概算見積り 概念見積り 予備見積り 確定見積り 管理用見積り プロジェクト管理(3) 62pages 51 7.1 コスト見積り • 見積り精度(2) – システム開発の場合 • 初期見積り(予算確保のため) • 概算見積り(RFP対応) • 詳細見積り(基本設計終了時) • 見積り手順 – – – – 2009年度 単価決め 専門家の判断 見積り コスト・マネジメント計画書作成 プロジェクト管理(3) 62pages 52 7.2 コストの予算化 • 7.2 コストの予算化とは 見積もったコストを正式にし、コスト・ベースライン を設定する 実行予算(限度予算)作成 時間軸上の展開 • 7.2.1 インプット – プロジェクト・スコープ記述書 – WBS – アクティビティ・コスト見積り – アクティビティ・コスト見積り詳細資料 – プロジェクト・スケジュール – 資源カレンダー – 契約 – コスト・マネジメント計画書 2009年度 プロジェクト管理(3) 62pages 53 7.2 コストの予算化 • 7.2.2 ツールと技法 – – – – コスト集約 予備設定分析 係数見積り 限度額による資金調整 • 7.2.3 アウトプット – – – – 2009年度 コスト・ベースライン プロジェクト資金調達に対する要求事項 コスト・マネジメント計画書更新版 要求済み変更 プロジェクト管理(3) 62pages 54 7.3 コスト・コントロール • 7.3 コスト・コントロールとは コストの統制、ベースラインから逸脱しない ように監視、変更の管理 • 7.3.1 インプット – – – – – – 2009年度 コスト・ベースライン プロジェクト資金調達に対する要求事項 実績報告書 作業パフォーマンス情報 承認済み変更要求 プロジェクト・マネジメント計画書 プロジェクト管理(3) 62pages 55 7.3 コスト・コントロール • 7.3.2 ツールと技法 – – – – – – 2009年度 コスト変更管理システム パフォーマンス測定分析(EVM、EVMS) 予測 プロジェクトのパフォーマンス・レビュー プロジェクトマネジメント・ソフトウェア 差異マネジメント プロジェクト管理(3) 62pages 56 7.3 コスト・コントロール • 7.3.3 アウトプット – – – – – – – – 2009年度 コスト見積り更新版 コスト・ベースライン更新版 パフォーマンス測定結果 完成時予測値(コスト) 要求済み変更 提案済み是正処置 組織のプロセス資産 プロジェクトマネジメント計画書更新版 プロジェクト管理(3) 62pages 57 7.3 コスト・コントロール • システム開発における考慮点 資源計画 – 所要スキルと所要人数 – 設備、ハードウェア、ネットワーク、データ投入、 情報表示 – 購入ソフトウェア、開発ツール、検査ツール、 購入データ、知的財産権 – サービス、保守、教育、導入据付、技術サ ポート、データ変換作業 – プロジェクト作業場所、備品、消耗品 2009年度 プロジェクト管理(3) 62pages 58 7.3 コスト・コントロール • システム開発における考慮点 コスト見積り – 労務費(クラス別単価) – 調達費(請負外注費) – 設備費(ハードウェア機器) – ソフトウェア費(購入ソフト、開発ツール、検査 ツール) – サービス費(保守費、教育費、セットアップ費) – 経費(フロア費、用力費、備品・消耗品) 2009年度 プロジェクト管理(3) 62pages 59 7.3 コスト・コントロール • システム開発における考慮点 コストの予算化 – プロジェクトの見積りコスト – プロジェクト受注金額 – プロジェクト予定コスト(外注先値引き交渉な どの原価削減努力後のコスト)、これをベース ラインとする 2009年度 プロジェクト管理(3) 62pages 60 7.3 コスト・コントロール • システム開発における考慮点 コスト・コントロール アーンド・バリュー・マネジメントを使用 – 作業の出来高は成果物ベースで評価 – 費用は期間に連動した費用のみ抽出 – 作業に要した費用は実績作業期間と作業者の単価を かけて計算する – 出来高グラフで表示する – 予実対比でプロジェクト完了時のコストを予測 – コストが超過しそうであれば、是正処置を講ずる 2009年度 プロジェクト管理(3) 62pages 61 第3回のまとめ • 今回の内容をまとめなさい。 • レポート用紙1枚程度。 (手書きよりも、ワープロが望ましい、皆さん の手元に残るので) • 期限:次回(12月5日)の最初に回収。 2009年度 プロジェクト管理(3) 62pages 62
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