[Last Update 2015/04/30] 建築環境工学・建築設備工学入門 <給排水・衛生設備編> <排水通気設備> 通気方法の種類と特徴 伸頂通気方式 排水立管の頂部に伸頂通気管のみを設置。 戸建て住宅や排水立管に設置される衛生 器具の少ない低層建物、大便器などの単 独排水系統の排水管で採用されている。 伸頂通気管の管径は排水立て管径と同径 以上 とする。 排水の流れ 通気の流れ 2 ループ通気方式 3 ループ通気管を用い、排水横枝管に接続された衛生器具のトラッ プを保護する。 誘導サイホン作用の防止に有効であるが、自己サイホン作用の防 止には効果がない。 事務所ビル等の一般建築で最も多く採用されている。 正しい通気配管の一例(ループ通気方式) (HASS 206-2000) 排水の流れ 通気の流れ ループ通気の取り方の例 通気管は末端の器具とその手前の器具との 間の排水管に接続する 出典:空気調和・衛生工学便覧 第13版「第6編 給排水衛生設備設計」「第7章 排水通気設備P.205,206」 各個通気方式 4 各器具ごとに通気をとり、誘導サイホン作用および自己サ イホン作用の防止に有効。 米国では一般的に採用されている。 各個通気管の取出し位置(HASS 206-2000) トラップウェアから管径の2倍未満の位置 から取り出す通気管を頂部通気管という。 排水の流れ 通気の流れ 空気調和・衛生工学便覧 第13版 第6編 給排水衛生設備設計 第7章 排水通気設備 P.207 5 特殊排水通気方式 排水特殊通気継手 伸頂通気方式の一種 で、排水立管への流 入部の抵抗を小さくし、 排水の流下速度を減 速させ排水管内に生 じる管内圧力を小さく 抑制する。 高層、超高層の集合 住宅やホテルを中心 に採用されている。 排水の流れ 通気の流れ 継手に設置されたガイドに より立管内の排水を旋回さ せることで、通気性能を向 上させる。 発 行 公益社団法人 空気調和・衛生工学会 (SHASE: The Society of Heating, Air Conditioning and Sanitary Engineers of Japan)
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