一、「……ところから」(P98)

新編日語第三冊
第5課
カメラと写真
(言葉と表現)
2015/9/30
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一、「…ところから」
【意味】
「~が原因で/~が理由で」という意味。
直接の経験を根拠に話し手が推量を述べる場合
に使う。
だから、文末には「らしい・ようだ・にちが
いない」などの判断を示す言い方が多い。かた
い書き言葉。
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【接続】 「連体形+ところから」
▲彼女は父親が中国人であるところから、中国人の
知り合いも多い。
▲この魚は、蛇そっくりなところから、ウミヘビ
という名前を持つ。
▲カボチャは、カンボジアからやってきたと言われ
ているところからその名がついたそうだ。
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【関連表現】
①名詞+から
▲友人の無責任の一言から、彼女は会社にいられなくなっ
て会社をやめた。
②連体形+ことから
▲彼女はアラビア語ができるということから、オリンピックの
通訳に推薦された。
★名前の由来を述べるときは「ところ」のほうがよく
使われる。
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【練習Ⅰ】 次の前後二つの文を、「ところから」
で繋ぎなさい。
①平気な顔をしています。まだ事故のことを知らない
でしょう。
②大勢の人が順番を待っています。安くておいしい店
のようです。
③高級車に乗っています。相当の金持ちに違いありま
せん。
④ この辺は桜の木が多い。桜木町と呼ばれるようになった。
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【練習Ⅱ】次の文を完成しなさい。
①左の手の薬指に指輪をはめているところから、新入社員
の石田さんは
といううわさになっている。
②今年は
ことから、夏の水不足が心配され
ている。
③風邪ぐらいと思って油断してはいけない。
から
になることもある。
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【正解】
①左の手の薬指に指輪をはめているところから、新入社員
の石田さんは結婚しているといううわさになっている。
②今年は雨が少ないことから、夏の水不足が心配され
ている。
③風邪ぐらいと思って油断してはいけない。軽い風邪から
重い病気になることもある。
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二、「…といった名詞」
【意味】 例を挙げるのに使う。これが全部ではなく、ほ
かにまだあるという含みがある。 =など
【用法】 「…といった+名詞」
(该名词为包括所举事例在内的抽象名词)
【用例】
▲酒やタバコといったものは好みません。
▲今日は百メートル、明日は百二十メートルといった
具合に毎日運動量を増やしていく。
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【比較】 「~という」と「~といった」との違い
①という:同格や内容説明
▲結婚という最も決断を必要とする問題が目の前にあった。
▲姉は四百名中一番という成績で卒業した。
②といった:種類・例示のニュアンスを付け加える。
比較:
Aその製品の製造・販売を中止せよ、という命令が入った。
(命令のすべて)
Bその製品の製造・販売を中止せよ、といった命令が入った。
(命令は他にもあったが、そのうちの一つが上の命令だ。)
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【練習】 次の文を「といった」で言い換えなさい。
①黒沢明、北野武など、日本の有名な映画監督
の作品を上映するそうです。
②この学校にはタイ、インドネシア、マレーシ
アなど、東南アジアの国々からの留学生が
多い。
③その駐車場には、ベンツ、豊田、日産などの
日本車がずらりと止まっている。
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三、係助詞「でも」
【意味と用例】
①特にそれだけにこだわらないという気持ちで
事柄を例示的に提出する。
▲本でも読んで待っていてください。
▲病気にでもなったら、困る。
▲寒いから鍋物でもしたらどうでしょうか。
★「一例として言えば」とかいった気持ちをこ
めて表す用法は、婉曲的な表現として用い
られることが多い。
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② 極端な例を挙げて、他のものはなおさらだ
という意味を示す。
▲この森は夏でも涼しい。
▲この算数の問題は大人でも難しい。
▲この機械は操作が簡単で、子供でも使えま
す。
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【接続】
①体言につく
▲待っている間、この雑誌でも見ていてください。
▲ぼくなんかでもそれぐらいはできますよ。
②「か」「を」を除く格助詞につく。
▲私にでも話してくれればよかったのに。
▲10時からでも始めましょうか。
▲ぼくはちょっと用事があるから、弟とでもやってください。
▲おじさんの家へでも遊びに行こう。
▲宿題のレポートは、図書館ででも調べてみることにした。
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【比較】 「でも」と「まで」との違い
次の文中の( )に「でも」か「まで」を入れ
てください。
①徹夜(
)して頑張ったのに、テストでいい
成績が取れなかった。
②道路工事中なので、夜中(
)うるさい。
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【正解】
①徹夜(まで)して頑張ったのに、テストでいい
成績が取れなかった。
(徹夜という例を挙げて、どれほど頑張った
かを示唆する)
②道路工事中なので、夜中(でも)うるさい。
(静かなはずの夜中でもうるさいから、昼間
のうるささは想像できる)
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四、「に」
「名詞+に」 の形で原因・理由を表す場合、次のよう
な分類があります。
①表示某种心理现象的起因、由来。此时,不宜与
「で」
替换。
例「あきる・憧れる・甘える・気づく・驚く・拘る・
困る・腹立つ・惚れる・迷う」
▲夕べの地震にたいへん驚いた。
▲母は私のいたずらに困っている。
▲勉強にあきたので、散歩をしました。
▲人の親切に甘えないで、自分でできることは自
分でやりなさい。
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②表示生理现象的起因、由来,可与「で」替换。
▲私は勉強に疲れた。
(でも、「人生に疲れた」の場合は、「で」
ではだめ、心理現象だから)
▲ガスに中毒した。
▲お酒に酔っ払いました。
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す
る
③表示自然现象的起因、由来,也不宜与「で」替换。
▲海水浴へ行って、日に焼けた。
▲木の葉が風に揺れている。
▲雨にぬれて、風邪を引いてしまいました。
★原因を「に」で表す動詞:
感動する、失望する、悩む、びっくりする、がっかりする、
満足する、感心する、ぬれる……
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五、「動詞+ては」
【意味】
動作、現象が一定の時間を置いて、繰り返し起こる
ことを示す。
【用法】
①「V1てはV2」
▲学生の頃は、小説を読んでは仲間と議論したものだ。
▲家計が苦しいので、母はお金の計算をしてはため息
をついている。
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②「V1てはV2、V1てはV2」
「V1てはV2、V2てはV1」
反復を強調するために、「~ては~ては」と並列的
に用いることもできる。
▲書いては消し、書いては消し、やっと手紙を書き
上げた。
▲食べては寝、寝ては食べるという生活している。
▲起きては学校へ行き、帰っては寝るだけ、という単調
な生活が、すっかりつまらなくなった。
※
…ては(では)→ …ちゃ(じゃ)
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【練習】 次の文を「…ては」で言い換えなさい。
①子供は二、三歩歩くと立ち止まって、母親の来るのを待っ
ている。
②その女性は誰かを待っているらしく、1ページ読むと顔をあ
げて窓の外を見ている。
③あの人は音楽会へ行くとクラシックを聞き、展覧会へ行く
と絵を鑑賞している。
④作ると壊し、作ると壊し、を何度もやり直して、ようやく
満足できるつぼができあがった。
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六、動詞の畳語
【意味】 =「ながら」
【用法と用例】
①その連用形は二音節以上の言葉の場合、「連用形
+連用形」
▲A:日本語の新聞を読むのは大変でしょう。
B:ええ、字引を引き引きですからね。
②その連用形は一音節しかない場合、「連用形+そ
の音節の母音」
▲妻:ご飯ぐらいゆっくり召し上がったらどう。
夫:新聞、見い見い食べるの、癖になってしまっ
て直らないんだ。
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2015/9/30
七、「どころか」
【意味】
後には、前のことと正反対である事実が
続き、予想・期待を根底からくつがえす事
実を述べるのに使う。
【用法】
① 「XどころかY」
★「事実はXではなく、正反対のYだ。実際に
はX程度ではなく、もっと重い/軽いYだ」と
いう意味。
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A「動詞・形容詞の普通形+どころか」
▲雨が降るどころか、雷まで落ちた。
▲「旅行どうでした。よかったでしょう。」
「それがよかったどころか、大変だったんです。」
B「名詞・副詞+どころか」
▲彼は病気どころか、ぴんぴんしている。
▲「彼、かなりできるようですね。」
「かなりどころか先生よりうまいくらいですよ。」
C「形容動詞(な)+どころか」
▲彼女は静かなどころか、すごいおしゃべりだ。
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② 「 XどころかY ない」
「 …どころか…さえ(も) /も/だって…ない」
★後半では「さえ(も)/も/だって…ない」のような否
定表現を用い、「Xはもちろん、Yも… ない」と、X
もYも否定される。
▲最近の大学生の中には、英語どころか日本語の文章
さえもうまく書けない者がいる。
▲彼女の家まで行ったが、話をするどころか姿も見せ
てくれなかった。
▲お前のようなやつには、1万円どころか1円だって貸
してやる気はない。
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【練習】 「どころか」で前後を繋ぎなさい。
(1)ピアノが弾ける、バイオリンも演奏できる。
(2)旅行に行く、散歩にも行けない。
(3)自動車を運転する、飛行機の操縦までする。
(4)あの人はまだ独身です、子供が三人もいますよ。
(5)このごろ涼しいです、連日30度を越える暑
さが続いています。
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八、「ところ」
【意味と用法】
1、時点、場面
①直前 「動詞基本形+ところだ」
▲家に戻ってくると、妻は買い物に出かけるとこ
ろだった。
②直後 「動詞タ形+ところだ」
▲電話したら、あいにくちょっと前に出かけたと
ころだった。
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③最中
A「動詞テイル形+ところ」
▲ふすまを開けると、妻は着物を片付けていると
ころだった。
B「動詞テイル形+ところに/へ」
=~ている/~た時に
▲ご飯を食べているところに電話がかかってきた。
▲パーティーが始まったところへ、林さんが入ってきた。
C「動詞テイル形+ところを(見る、見つかる…) 」
▲お母さんは子供が遊んでいるところを家の窓から
見ていた。
▲こっそりタバコを吸っているところを先生に見つ
かった。
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2、範囲
①「 …ところでは」
▲私の知っているところでは、そのようなことは
一切ございません。
②「 …ところによれば/よると、… そうだ/らしい/ようだ」
▲聞くところによれば、あの二人は離婚したそうです。
▲現地記者の話すところによると、戦況は悪化する一方
のようである。
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3、状況
「 …ところを見ると
▲平気な顔をしているところを見ると、まだ事故の
ことを知っていないのだろう。
▲大勢の人が行列しているところを見ると、安くて
おいしいお店のようだ。
★文末には「らしい/ようだ/に違いない」などが多用
される。
★ 「……しているところ」の形が多い。
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八、「~済み」
「そのことが済んでいる」という意味を表す。
▲そこにある品物は検査済みのものだけで、悪いものは
ないはずです。
▲あの店への代金は全部支払い済みになっている。
▲売約済みの札をはる。
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よく使われる言い方:
△チェック済み
△予約済み
△登録済み
△手配済み
△支払済み
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△試験済み
△検査済み
△支出済み
△売約済み
△解決済み
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