パケット転送方式 - Amano Lab | Dept. of Information

パケット転送方式
コンピュータアーキテクチャ特論
テキスト166-185ページ
パケットとは?
Flit
送り元から目的地にパスを張る方法
サーキットスイッチング
8bit~64bit
Header
情報を細かいかたまり(パケット)に
分けて送る
パケットスイッチング
destination
length,source,etc.
B
o
d
y
パケット転送法

Store and Forward方式
– 各ノードで一度パケット全体を溜める
– TCP/IPではこれを使わざるを得ない

Wormhole方式
– パケットは次々に先に進める
– ブロックされると全体が止まる

Virtual Cut Through方式
– ブロックされるとバッファに溜める
Store and Forward方式
一度バッファにパケット全体を格納してから進む
レイテンシィが大きい D(h+b)
必要なバッファ容量が大きい
ソフトウェアで制御可能
Wormhole方式
パケットはブロックされない限り先に進める
レイテンシィは小さい hD+b
必要なバッファ容量が小さい
専用ルータが必要
Virtual Cut Through方式
ブロックされた時のみにバッファに格納
レイテンシィはWormholeと同じ
必要なバッファ容量もStore and Forward
専用ルータが必要
実際はどうか?



Store and Forwardはソフトウェアでパ
ケットを送っていた第1世代のNORAのみ
パケット長が長い場合はWormhole方式
Multicastを行う場合はVirtual Cut
Through方式
Wormhole方式の問題点
迂回車線を設ける
Virtual Channel
Virtual Channelの実装
Handshake line Buffer
NODE
Link
Handshake line
Buffer
MUX
Crossbar
デッドロックとその回避
ループを作らないようにする
構造化バッファ法
バッファ番号+1に対してパケットを送る
Wormhole対応には構造化チャネル法
e-cube routing
各方向に専用の
バッファを確保
(入力リンクが普通)
W
S
N
E
W→S→E→Nの順番
に送る
ループは形成されない
e-cube routing ループ構造が
ある場合
0
0
1
1
1
フィードバックループで、チャネル番号を切り替える
適応型(Adaptive)ルーティング

経路があらかじめひとつに固定されている
– 固定型ルーティング

混雑や故障を迂回するために、経路を動
的に選択して用いる
– 適応型ルーティング
– しかし、デッドロックを起こしてはまずい、、
様々な適応型ルーティング

サブネットを用いる方法
– double-Y routing
– Planner Adaptive routing

チャネルを用いる方法
– 次元逆転ルーティング
– *channel (Duato’s Protocol)

確率的な方法
– Chaos routing

方向転換に制限を設ける方法
– Turn モデル
Turn model
X
X
West First法
X
North Last法
X
West First法による混雑回避
X
N
W
一度Wに行ったら二度とWには行けない
E
S
Duato‘s Protocol
(*-channel)
CA0
Escape Path
CA1
CA3
CA2
Minimal routing(1) [F.Silla,1997]
Escape Paths
Src
Dst
Adaptive Paths
• 結合網全体に渡る循環の無い論理的な逃げ道
(Escape path)を用意
• 逃げ道と、逃げ道により循環が切断された
論理的経路(Adaptive path)によって
どのノード間でもパケットを転送可能
• Escape path からAdaptive path への切り替えを禁止
Minimal routing(2)
1. パケットは adaptive path(最短型)で移動できる
ところまで移動
2. 空いている adaptive path が無い場合
escape path を利用
3. その後は escape path のみを利用して目的t地へ
Adaptive path
Escape path
(up/down routing)
S
D
適応型ルーティングの研究



DuatoのProtocolで一区切りついた
実装と試行の時代
無理にデッドロックフリーにしないで、デッド
ロックする確率を低くし、デッドロックしたら
再送する方法も用いられている
まとめ

第一世代のNORAマシン
– ルータ無し、Store and Forward,Hypercube
– iPSC,NCUBE,FPS-T

第2世代のNORAマシン
– ルータの登場、Wormhole,Virtual Channel
– AP1000,Delta,T3D


適応型ルーティングの確立
不規則ネットワークへの展開
演習

4-ary 2-cube上でヘッダ1flit、ボディ15flit
のパケットを転送した場合、Store-andForward方式とWarmhole方式のそれぞれ
について、最も時間がかかる転送時間を
計算せよ。ただし衝突は起こらないと仮定
する。