論理回路基礎 6. 順序回路の基礎 五島 正裕 論理回路基礎 組み合わせ回路 と 順序回路 組み合わせ回路 (combinational circuit) 無記憶 現在の入力 ⇒ 出力 ex) 0101…0…0 ⇒ 0 0101…1…0 ⇒ 0 順序回路 (sequential circuit) 記憶 入力の履歴 ⇒ 出力 ex) 0101…0…0 ⇒ 0 0101…1…0 ⇒ 1 論理回路基礎 記憶素子 の 原理 記憶 ループのある回路の安定状態 ループのある回路 安定 不安定(発振) 1 不安定(発振) 0 安定 論理回路基礎 記憶素子の基礎 フリップ・フロップ (flip-flop : FF) 論理ゲートで構成 2個の NOT からなるループ 2つの安定状態 1bit を記憶 1 0 0 1 論理回路基礎 記憶素子の基礎 SR-ラッチ (Set/Reset-latch) S でセット,R でリセット ※ 普通は,両方とも ON にはしない s’ q q’ r’ S R -latch s q’ q r SR-latch 論理回路基礎 SR-ラッチ の動作 s q r 入力変化 0 1 0 0 0 r 0 0 0 1 0 q 0 1 1 0 0 入力変化 安定状態 状態遷移 s 入力変化 安定状態 状態遷移 状態遷移 論理回路基礎 SR-ラッチ の動作 s q r 入力変化 0 1 0 0 0 r 0 0 0 1 0 q 0 1 1 0 0 入力変化 安定状態 状態遷移 s 入力変化 安定状態 状態遷移 状態遷移 論理回路基礎 非同期式/同期式 順序回路 time 非同期式 (Asynchronous) 入力 入力の変化 ⇒ 状態遷移 状態 time 同期式 (synchronous) クロック (clock) 入力の変化 clock ⇒ 状態遷移 入力 状態 論理回路基礎 非同期式/同期式 順序回路 x 入力 出力 組み合わせ 回路 Y 入力 組み合わせ 回路 y 遅延要素 記憶素子 クロック 非同期式 y = f (x, Y) y = f (x, y) 同期式 記憶素子 ⊂ 非同期式回路 出力 論理回路基礎 非同期式/同期式 順序回路 非同期式回路 設計がより難しい ex) 入力が同時に2つ変わると,実際上 設計不能 本質的に非同期的な部分には不可欠 同期式回路 設計がより容易 「非同期な部分を記憶素子部に閉じ込めた」 論理回路基礎 同期式順序回路の例 D clock 記憶素子: クロックが「入った」とき, 入力 ⇒ 出力 論理回路基礎 ポジティブ・エッジ・トリガ D-FF D Q time clock D Q 論理回路基礎 ポジティブ・エッジ・トリガ D-FF clock Q Q’ D 論理回路基礎 ポジティブ・エッジ・トリガ D-FF clock = 0 D Q D Q clock = 1 論理回路基礎 入力をサンプリングするタイミング (狭義の)FF クロックの立ち上がり(立ち下がり) エッジ・トリガ型 (edge-trigger) – ポジティブ(ネガティブ)エッジ・トリガ マスタ―スレーブ型 (master-slave) 論理回路基礎 入力をサンプリングするタイミング ラッチ (latch) 常時 ?? – SR ラッチ クロックが 1(または 0)の間 レベル・トリガ型 (level-trigger)? – D ラッチ 「危険」なので,あまり使わない 論理回路基礎 D-FF 以外の FF D-FF 以外の FF SR-FF (Set/Reset) S でセット,R でリセット T-FF (Toggle) T 入力が 1 のとき,出力反転(トグル) JK-FF (??) J でセット,K でリセット,両方でトグル D-FF より高機能 バラ IC(ex. 74シリーズ)で作ったときは重要だったが… LSI ではそうでもない 論理回路基礎 今日のまとめ 論理回路基礎 今日のまとめ 順序回路 入力の履歴 同期式順序回路 組み合わせ回路 + 記憶素子 記憶素子 エッジ・トリガ D-FF が重要 論理回路基礎 今後の予定 12/ 8 順序回路の簡単化 機能的な順序回路 12/15 ?
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