ラインスキャンモードの使用方法について

ラインスキャンモードの使用方法について
IDS ソフトウェアパッケージを使用することで、特定の CMOSIS、e2v、Sony 社製のセン
サを搭載した GigE と USB3.0 の uEye モデルでラインスキャンモードが可能です。このモ
ードでは、エリアスキャンカメラをラインスキャンカメラのように操作することができま
す。”垂直 AOI マージモード”機能では、トリガを画像単位だけでなくラインごとにかける
こともできます。
エリアスキャンカメラは特定のエリア全体の画像を撮影します。その後、画像が処理されま
す。一方ラインスキャンカメラでは、ラインごとに撮影を行い、個別のソフトウェアによっ
て画像として形成されます。ラインスキャンカメラの主な利点は、スピードが速いところで
す。ラインスキャンカメラに対するエリアスキャンカメラの利点は、フォーカスなどの調整
が比較的簡単なところです。更にエリアスキャンカメラは一般的にとても安価です。アプリ
ケーションによって、エリアスキャンカメラのラインスキャンモードの使用は、カメラのセ
ットアップをとても簡単にします。
・AOI マージモードでラインスキャンモードを有効にする
まず、uEye Cockpit にて、通常のエリアスキャンカメラとしてカメラを起動します。撮影
対象物に合わせてカメラを調整します。
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目的のライン位置を定義するために、水平ラインビューを使用します。”表示 > ライン表示
(水平)”からウィンドウを開き、ライン表示のラインをマウスを動かして画像の目的の位置
まで移動させます。ダイアログのメニューバーに選択されている行の位置が表示されてい
ます。
また、画像やライントリガを使用できるようにカメラがトリガモードで動作しているか確
認します。
“uEye > プロパティ”からカメラのプロパティを開き、”垂直 AOI マージモード”タブを選択
します。ドロップダウンリストから AOI マージモードを有効にします。
水平ライン表示で確認した値をライン位置として設定します。タブの下の方でラインモー
ドでのフレームレートを確認することができます。
ラインスキャンモード
画像取得用トリガ
ライン取得用トリガ
オフ
-
-
トリガ、ハードウェアトリ
フリーラン
ガ (トリガピン)
ドウェアトリガ (トリガピ
ン)
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す。
ードを有効にします。
個々のラインは最大速度のフリー
ランモードで取得されます。
ソフトウェアトリガ、ハー
ソフトウェアトリガ
AOI マージモードを無効にしま
フリーランモードで AOI マージモ
フリーラン、ソフトウェア
フリーラン
説明
AOI マージモードを有効にしま
ソフトウェアトリガ
す。個々のラインはソフトウェアト
リガで取得されます。
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ハードウェアトリガ、
立下り GPIO1
ハードウェアトリガ、
立上り GPIO1
ハードウェアトリガ、
立下り GPIO2
ハードウェアトリガ、
立上り GPIO2
ソフトウェアトリガ、ハー
ハードウェアトリガ
ドウェアトリガ (トリガピ
(GPIO 1, 立ち下がりエッ
ン)
ジ)
ソフトウェアトリガ、ハー
ハードウェアトリガ
ドウェアトリガ (トリガピ
(GPIO 1, 立ち上がりエッ
ン)
ジ)
ソフトウェアトリガ、ハー
ハードウェアトリガ
ドウェアトリガ (トリガピ
(GPIO 2, 立ち下がりエッ
ン)
ジ)
ソフトウェアトリガ、ハー
ハードウェアトリガ
ドウェアトリガ (トリガピ
(GPIO 2, 立ち上がりエッ
ン)
ジ)
フレームとライントリガでラインス
キャンモードを行います。個々の
ラインは、GPIO1 の立下りエッジ
でトリガされます。
フレームとライントリガでラインス
キャンモードを行います。個々の
ラインは、GPIO1 の立上りエッジ
でトリガされます。
フレームとライントリガでラインス
キャンモードを行います。個々の
ラインは、GPIO2 の立下りエッジ
でトリガされます。
フレームとライントリガでラインス
キャンモードを行います。個々の
ラインは、GPIO2 の立上りエッジ
でトリガされます。
“トリガ”タブにてトリガの追加設定を行うことができます。”トリガ”タブでは特にトリガの
タイムアウト時間やトリガ用プリスケーラといった設定を行うことができます。トリガ用
プリスケーラ(分周期)では、設定した値でトリガ信号を分けることができます。トリガ信号
がより多くのパルスを送らなくてはならない撮影環境では、必要な機能です。例えば設定値
を 40 とすると、40 番目のトリガ信号ごとにカメラが一枚の画像をキャプチャすることに
なります。
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ラインスキャンモードでカメラを操作しているとき、ピクセルクロックは自動的に最大可
能値に設定され、フレームレートと露光時間は最小可能値に設定されます。
ほぼ例外なくラインスキャンモードは、絶え間ないウェブ検査システムで使用されます。例
えば、繊維製品、新聞、車輪リム、平らなシリコンウエハー等の検査で使用されます。印刷
の検査や表面検査には、あまり適しておりません。
・まとめ
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ラインスキャンモードは、絶え間ないウェブ検査システムでのシンプルなアプリケーショ
ンの広範囲に適しております。簡単な設定と安価なシステムコストであるため、お気軽にラ
インスキャンカメラの代わりにご使用いただけるかと思います。
uEye API の”is_DeviceFeature”関数、または uEye .NET の”AoiMerge”クラスによってラ
インスキャンモードをプログラミングすることができます。
設定に関するその他の情報やカメラのプログラミングに関しては、以下の URL 先にござい
ます。uEye マニュアルをご確認ください。:
https://jp.ids-imaging.com/manuals/uEye_SDK/JP/uEye_Manual/index.html
現在、以下のカメラモデルがラインスキャンモードに対応しております。
USB3.0
GigE
UI-3060CP
UI-3240CP
UI-5240CP(フリーランモードのみ)
UI-3240LE
UI-5240SE(フリーランモードのみ)
UI-3241LE
UI-3242LE
UI-3240ML
UI-3250CP
UI-3250LE
UI-3251LE
UI-3252LE
UI-3250ML
UI-3360CP
UI-5360CP(フリーランモードのみ)
UI-3370CP
UI-5370CP(フリーランモードのみ)
お問い合わせはこちらから
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