富良野流修学旅行

富良野流修学旅行
体験・実習型環境学習プログラム
はじめに
富良野といえばラベンダー、北の国から、スキー、空気がきれい、北海道らしい景
色・・・・などの言葉が連想されますが、富良野を修学旅行の目的地に選ぶ大きな
要因のひとつに「北海道らしい大自然に触れること」が挙げられるようです。
私たちは普段の生活の中に自然があり何気なく見過ごしてきましたが、その自然
の大切さに気付き、その自然を守り、活用し、共存する活動を始めました。
その活動を修学旅行の皆様にも理解していただくため、今までのただ単に自然を
体験することだけでなく、その自然を守り共存する意味を学習し、その大切さを心
に残していただくプログラムづくりを始めました。
一過性のアトラクションではなく富良野の自然体験を重要な学習要素と位置付け、
「自然を楽しんでいただくこと」から「自然を感じ考えていただくこと」のプログラム作
りに取り組んでいます。
昨今、新聞・テレビなどで毎日のように「地球温暖化」「異常気象」「環境破壊」など
の「環境問題」が報じられています。
このプログラムは環境問題を身近な問題として考えられるものであり、自分たちが
環境問題(エコ)について考え行動する(モーション)きっかけになるような、新しい富
良野の体験観光(エコモーション)をご提案いたします。
詳細は「ふらの観光協会」ホームページ
http://www.furano.tourism.comをご覧ください。
富良野環境学習プログラムは学校様の学習テーマに対応したメニューの選択が可能です。
学年全体・クラス別・選択別など自由にプログラムを選択し組み合わせてフィールドに出る体験
です。
「見て・聞いて・体験して・考える」プログラムです
自然環境確認
生活環境確認
自然再生確認
プログラム
プログラム
ゴミ分別リサイクルセンター見学
自然塾
プログラム
ネイチャーウォーク
富良野環境学習プログラム
農家・農業体験
自然体験
自然の恵み体験
環境演劇鑑賞
プログラム
プログラム
プログラム
プログラム
農作業・収穫・ファームイン
アウトドアスポーツ
手作り加工
富良野演劇工場
生活環境確認プログラム
(ゴミの分別~リサイクル)
富良野市では「燃やさない、埋めない」をスローガンに、徹底した分別とリサイクルによるごみの減
量化に取り組んでいます。
平成13年からゴミの減量化を目的にゴミ袋の有料化に踏み切り、住民もゴミ分別(14種区分24分
類)に協力・実行しています。
近年、環境問題・特にゴミ処理問題は各自治体とも最重要課題となり、「容器包装リサイクル法」
「家電リサイクル法」や「ゴミ処理に係るダイオキシン類発生防止等ガイドライン」などの法令により、
ますますゴミ処理問題への自治体の取り組み強化が重要になってきました。
富良野では全国に先駆けてゴミ処理問題に官民一体で取り組み「富良野方式」と呼ばれる資源循
環型の街づくりを構築し、ゴミのリサイクル率93%に達しています。その取り組みを参考にしようと、
全国の行政や関係機関から年間200件もの視察団が富良野を訪れます。
富良野といえば国民的なドラマ「北の国から」が連想されますが、ドラマの随所に富良野のゴミ問
題の取り組みやその目的などが織り込まれています。
主人公黒板五郎の息子純君は「95帰郷」で役所の清掃臨時職員になり、五郎さんは生ゴミを堆肥
にしていました。
五郎が最後に住んだ「石の家」や五郎が作った「拾って来た家」はそのまま残され観光名所にも
なってそのメッセージを送り続けています。
富良野は豊かな自然を守り・生活環境を守る努力をしています。その「富良野方式」の一部をご紹
介いたします。
生ゴミの堆肥化
昭和57年当時は生ゴミを含め全て埋め立て処分を行っていましたが、悪臭や有毒ガス、汚水による環境汚染や衛生問題が発生しま
した。
あと数年で処分場が埋め尽くされてしまうという状況で、生ゴミを資源化する方法を検討することとなり、その中から生ゴミを堆肥化さ
せる取り組みが始まりました。
時を同じくして富良野の基幹産業である農業関係者の間では、市の農政課が「土づくり運動」を提唱し、生産性を高めるために使って
きた化学肥料の使用を見直し、土が持っている本来の機能を回復させ「肥えた土」づくりに取り組みをはじめました。現在では、生ゴ
ミ・し尿・浄化槽汚泥を一括処理する資源循環型施設「汚泥再生処理センター」(処理能力:生ゴミ22トン/日・し尿46KL/日・浄化槽
汚泥14KL/日)を稼動させ、生ゴミ・し尿・浄化槽汚泥の適正処理と併せて堆肥を製造し、農協を通して農家に販売しています。富良
野の農業は化学肥料を少なくし堆肥などの有機肥料を利用することにより、安全で安心な農作物の提供を目指しています。
可燃ごみの固形燃料化
富良野市のゴミの排出量は1年間で約1万トン。埋め立て処分を焼却処分する焼却施設を建設すると10億円以上の建設費と維持管
理費用がかかる。同じ費用手間が掛かるならリサイクル施設を建設したほうが、焼却処分する際に発生するダイオキシンなどの問題
も生じないなどメリットもあるということで、新聞・雑誌・衣類・布・布団・皮革製品などは固形燃料化することとしました。
集められたゴミは破砕機や磁選機など一連の作業工程を経て精製されてゆきますが、ポイントは人間の手による「手選別」と「手分
類」です。
分別の徹底により富良野のゴミは不適物が少ないとされていますが、最終的には人間の目で確かめ選別し、選別した不適物をさらに
鉄類や可燃物などに分類し驚くほどの手間をかけゴミ分別の精度を高めています。
昭和60年有機物供給センター建設に続き、昭和63年に固形燃料化工場が完成でゴミの総排出量の58%をリサイクルすることにな
りました。
固形燃料の熱量は石炭とほぼ同じの1kg当たり5,000kcalで年間2000トン生産し市外の製紙工場へ売却されます
処理場見学について
「富良野リサイクルセンター」(固形燃料化施設)および「汚泥再処理センター」(生ゴミ堆肥化施設)の見学が可
能です。
「拾って来た家」「五郎の石の家」見学について
処理場見学と組み合わせて「北の国から」の舞台になった麓郷地区の「拾って来た家」や「五郎の石の家」など
の見学をおすすめいたします。
ドラマの重要なメッセージのひとつ「物を大切にする」「物を捨てない」ことの意味を感じることができます。
「拾って来た家」
「北の国から」の最終回「2002遺言」で主人公黒板五郎が廃材を利用して作った家です。
大量廃棄社会への警鐘を鳴らすものであり、廃材の利用(工夫)が面白く人気を集めています。
「五郎の石の家」
麓郷のあちこちに山積みにしてある石(開墾時に畑から大量に出て来きた石)に着目し、その石を利用して作っ
た家
自然再生確認プログラム
(富良野プリンスホテル内・C・C・C富良野自然塾)
「北の国から」の作者、富良野在住の脚本家倉本聰さんが主宰する自然再生確認プログラム
富良野プリンスホテルゴルフコースが閉鎖されるのに伴い、その中の6ホール約35ヘクタールを利用して平成
18年に開塾しました。
①自然返還事業
種から育てた苗木や山から採った苗木をカミネッコンと呼ばれるダンボールのポットに移して植樹します。
②環境教育事業
直径1mの「石の地球」で地球のことを学んだり、46億年の地球の歴史を460mの距離に置き換えた「地球の
道」をインストラクターの説明を聞きながら歩いて、人類が誕生してからの時間の長さを実感したり、人類
が化石燃料などの資源を使い爆発的に人口を増やしてきた様子などをわかりやすく学びます。
その他、目を閉じて裸足で歩くことによって普段使わない様々な感覚を研ぎ澄ます「裸足の道」や、全く光のな
い闇の世界を体験する「闇の教室」など、多彩で示唆にとんだ体験型の学習ができます。
自然環境確認プログラム
(ネイチャーウォーク)
富良野市の70%は森林で、そのほとんどが東京大学北海道演習林です。
その面積は26,000ヘクタール東京の山手線の内側の3.5倍の面積があり、その管理道路は960kmに
も及びます。
この東大演習林は「富良野の樹海」と呼ばれ北海道内でも少なくなった手付かずの原始の森を形成して
います。
また、近隣の白金温泉周辺の白金の森は 十勝岳の噴火により森の一部が消滅し、その後再生した森や
噴火の影響を受けなかった森など多彩な森の形成を見せる貴重な森で、遊歩道が整備されています。
富良野が「北海道らしい」「豊かな自然がある」まちと評される所以です。
自然体験プログラム
(アウトドアースポーツ)
「自然があるから楽しめる」ということは「楽しむためには自然を守らなければならない」という考え方を基本にし
ます。
「自然=環境」を守るということはどういうことか、どうしたら守れるのか、自分は何をすればいいのか、何ができ
るのかを体験を通して考えていただけるようなプログラムです。
北は美瑛地区のレンタサイクル、南は南富良野町のラフティングまで富良野盆地全体を利用しアクティビティー
にあったフィールドでの体験です。
富良野の大自然を存分に楽しんでいただきます。今まではただ単に富良野の大自然でアウトドアー体験を「自
然を楽しんでいただくこと」を第一に考えてご案内してきましたが、「富良野環境学習プログラム」の趣旨に沿っ
て「自然を楽しんでいただく」ことから一歩進めて「自然を楽しみながら考えていただく」メニューへと進化させま
した。
自然の恵み体験プログラム
(手作り体験)
食品加工やネイチャークラフトでは使用する素材(自然の恵み)がどういうもので、私たちにとってどういう恵みを
もたらしてくれるかを解説しながら
普段の生活ではできない手作り体験をご案内します。
地元富良野の食材や北海道の食材を加工してジャムやアイス、パンやバターを作ります。
食品加工は添加物(防腐剤)や着色料を使用しないナチュラル製法ですので自然のおいしさを楽しめます。
食品加工だけではありません。ネイチャークラフトはクラフトキットではない自然の素材(木の実や小枝)を利用し
て自分で作品を作ります。
環境演劇鑑賞プログラム
(富良野演劇工場)
富良野演劇工場はNPO法人全国第一番目認証団体である「ふらの演劇工房」が運営する全国でもめずらしい
公設民営シアターです。
脚本家倉本聰さんが主宰する演劇集団「富良野塾」のホームシアターでもあり、富良野市民も演劇を気軽に楽
しめる文化的環境を享受しています。
演劇工場は民営シアターですので堅苦しい利用制限などは極力少なくし広く一般に公開されています。
しかしながら、民営シアターといえども音響設備などは大劇場に肩を並べるほどの機能・設備を有しており、そ
の内容は高く評価されています。
この演劇工場での富良野塾生による環境演劇「地球、光りなさい!」は「環境・自然・友情・人間愛」などをテーマ
に公演されており、「環境問題」を演劇によって問題提起するものです。今年全国各地で公演を行い、その内容
は「環境プログラム」に連動し高い評価を受けました。
また、演劇工場は安価にてシアター貸切が可能ですので「体験報告会」やインストラクターや学識経験者を招い
ての「環境問題討論会」など学習効果を高めるプログラムや夕食後の時間を利用したリクリエーションとして「ヨ
サコイ体験」や地元の「へそ踊り体験」なども企画できます。
農家・農業体験プログラム
(農作業・収穫・ファームイン)
各農家さんに生徒さん10名前後を割り振り致します。
富良野各地区の農家さんに分散いたしますので、おおよそ1クラス1地区で4軒程度で受け入れ致します。
受け入れ地区は山部地区・麓郷地区・扇山地区・中富良野地区などとなり、宿泊ホテル(北の峰地区)からの移動時間は
15分~30分程度になります。
受け入れ地区は各地区農家さんと協議の上決定し、ご連絡させていただきます。
**受け入れ人員について**
1回の受け入れ人員は5クラス。(午前・午後で5クラスずつ程度受け入れ可能です)
**体験内容について**
農家さんによって作付け内容が違いますので、全員同じ農作業になることはありません。
また、体験時期によっても植え付けや収穫体験があるとは限りませんので、農家さんの雑用仕事になる場合もあります。
※農業体験(ビジット)料金(税込み)
1、 農業体験 終日6,300円 /半日(午前または午後)4,200円
2、 昼食、その他1,050円
※農業体験料金(税込み)
1、 宿泊料金 1泊2食 7,350円
2、 農業体験 終日6,300円 半日(午前または午後)3,675円
3、 昼食、その他諸費用1,050円
ファームイン
農家さんが経営するペンションなどの宿泊施設に宿泊します。
宿泊と農業体験をセットでの受け入れとなります。
★★農業体験の利用マニュアルをご用意しておりますのでお問合せください★★