志願書を書く,その前に 高橋 優(基礎教育センター) http://www.sit.ac.jp/user/masaru/ 第1回教採対策講座資 料(高橋) 1 2007/10/6 志願書はあなどれない • 性格・熱意・知識… いろいろわかる やる気があ る 業界研究 やってる 統率力あり 勉強してない 粗忽者 人の話を きかぬ 第1回教採対策講座資料(高橋) 2 2007/10/6 今日の内容 • クラブ活動・動機の欄をどう書くか – どんな志願書が門前払いとなるか – 何を書くかを判断するためのヒント 第1回教採対策講座資料(高橋) 3 2007/10/6 鉄則0:採用担当者を想像せよ • 採用担当者は何を求めているか? – 十分な知識・処理能力があるか – 教員にふさわしい人格・教養を備えているか – 自分の仲間にできる人物か • 採用担当者はどんな状況にあるか? – 掃いて捨てるほどの応募者(高校は) – 採用の責任(不適格教員を採りたくない) 第1回教採対策講座資料(高橋) 4 2007/10/6 鉄則その1:要項を読む • 一語一語じっくり読む • 記入方法などをよく確認する • 要求を満たすことができるか • 相手の意図を汲むことができるか • 採用担当者の意図を読み取れるか? 第1回教採対策講座資料(高橋) 5 2007/10/6 要項からの逸脱 • 筆記用具 – 鉛筆は論外,水性ペンも不可 – 今回の願書では「手書き」指定→ワープロ不可 • 未記入の欄はないか – ○印の記入忘れはないか(選考区分など) • 受験「教科」に加え,「科目」も書いているか 第1回教採対策講座資料(高橋) 6 2007/10/6 要求を満たしていない:不適切な書式 • • • • クラブ活動:「部」などの表記区分 活動状況等 記入事項なし →「なし」と書く 暗黙の要求 – 設定された枠の9割以上を埋める – 和暦・西暦の使い分け 注意力不足,常識不足,分析能力の欠如,対 人能力欠如,反抗的姿勢⇒門前払い 第1回教採対策講座資料(高橋) 7 2007/10/6 不適切な書式(1):例を挙げて • これでは門前払い 縦に区切って記入 活動期間は 3年間? 1年間? 学校公認? 第1回教採対策講座資料(高橋) 8 2007/10/6 不適切な書式(2) 部は? 学校公認? 必要事項がない 成果あいまい 第1回教採対策講座資料(高橋) 9 2007/10/6 不適切な書式(3) 表記バラバラ (「3」と「三」) 第1回教採対策講座資料(高橋) 10 2007/10/6 暗黙の要求:説明の分量 • 枠の大きさ:採用担当者が求める説明の分量 • 空欄:論外 第1回教採対策講座資料(高橋) 11 2007/10/6 鉄則2:注意深く書く • • • • 文は人をあらわす パーソナリティ 作業能力 知識・常識 • 手書きの文字はなおさら ⇒そもそも文字を書くのは仕事に必要なスキル 第1回教採対策講座資料(高橋) 12 2007/10/6 文字:一種の作業検査 • 適切な大きさで,大きさに変化がない – 周辺への配慮,気分のむらが小さい,安定感 • 丁寧に書いているか(上手・下手ではなく) – 丁寧さ,粘り強さ • 行は波打っていないか • 行間隔は一定か 第1回教採対策講座資料(高橋) 13 2007/10/6 適切な文字の大きさ・行間隔で書く • 自ずから,適切なサイズ・間隔がある これは大きすぎ 第1回教採対策講座資料(高橋) 14 2007/10/6 まっすぐ書こう • これじゃ美瑛の畑です 第1回教採対策講座資料(高橋) 15 2007/10/6 きれいな字を書くために • • • • • 心をこめて書く (こめなくてもよいから丁寧に) コピーを使って下書きする あらかじめ鉛筆で罫線を引いておく 線の傾きを変えない 線の間の間隔を均等にする 第1回教採対策講座資料(高橋) 16 2007/10/6 漢字 • 誤字・脱字 – 送り仮名の間違いも • 難「か」しい話「し」に耳を傾「む」ける • 漢字にするか,仮名にするか • 接続詞などはかなで書くことが多い 第1回教採対策講座資料(高橋) 17 2007/10/6 抜き打ち漢字テスト • • • • • • • せいせき せいと こうぎ ほしゅう せいちょうかてい さくねんど (おしまい) 第1回教採対策講座資料(高橋) 18 2007/10/6 抜き打ち漢字テスト:正解 • • • • • • せいせき → 成績(×「禾」,○「糸」) せいと → 生徒(×「従」) こうぎ →講義(×「議」) ほしゅう→ 補習(「ネ・示」ではなく「衣」) せいちょうかてい → 成長過程(×「課程」) さくねんど→「昨」年度 • 教育関係の言葉は間違わぬように! • 辞書を横に置いて書類を書く(PC不可) 第1回教採対策講座資料(高橋) 19 2007/10/6 間違いが多いと… • そそっかしい/下調べをしない/仕事が雑/ 誠意・熱意がない 第1回教採対策講座資料(高橋) 20 2007/10/6 文 • 文法的におかしい – 主部と述部が対応しない – 不自然な表現(e.g. 対応していない対句表現) • • • • • 体言止めは不可(文として完成させる) 句読点をきちんと打つ 常体(である調)と敬体(ですます調)の混在 不適切な接続詞の使用(いきなり「なので」「かつ」) くだけた表現 • 長い文章はたいてい文法が破綻している 第1回教採対策講座資料(高橋) 21 2007/10/6 主部と述部の対応 • 修飾部を削除すると,対応していないのが分 かる 第1回教採対策講座資料(高橋) 22 2007/10/6 適切な文体を用いる • くだけた表現:TPOをわきまえない 「すごく?」 「正直?」 第1回教採対策講座資料(高橋) 23 2007/10/6 段落 • 段落の冒頭は字下げする • 1つの段落には1つの主張(トピック・センテン ス; TS) – 段落は1つの TS と複数のサポーティング・センテ ンス(説明,例示,言い換え)より構成される – ゆえに,1文1段落/全体で1段落は例外的表現 第1回教採対策講座資料(高橋) 24 2007/10/6 次回に向けて • 部活動…… 何を書くべきか? • 志望動機 • 採用担当者の気持ちになって考えてみよう 第1回教採対策講座資料(高橋) 25 2007/10/6 部活動 • 活動期間:何を,どう書くべきか? • 活動状況:書くことは本当にないか? • 指導できる部:なぜ聞いているのか? そこが聞きたいのか? 第1回教採対策講座資料(高橋) 26 2007/10/6 「本県」教員志願の理由:例を挙げて • なぜわざわざ「本県」と書いているのか • 地縁:採用担当者にとって重要なことか • 「公立」学校教員,「この1年間」の取り組みも 同様 第1回教採対策講座資料(高橋) 27 2007/10/6 「本県」教員志願の理由:例を挙げて • これらはどこの県の願書? – 「できれば自分の生まれ育った県で教えていきた い」 – 「ボランティア活動として本件で活動した…現在の 貴県で自分もお手伝いさせていただきたいと思い …」 第1回教採対策講座資料(高橋) 28 2007/10/6 「公立」学校教員,取り組み • 採用者はどんな情報を欲しているのか? 「公立」志望に対応していない • 公立学校教員を目指しこの1年間,教員採用 試験問題を解いてみたり,対策講座などにも 参加しました.また,母校の高校の先生方に 教員になるためのアドバイスを聞きに行った りもしました. それは 受験対策. 教員の資質向上 とは違う. Good 第1回教採対策講座資料(高橋) 29 2007/10/6 まとめ • 採用担当者をイメージする.どんな人物を選 びたいと考えているかを想像する. • 要項を熟読し,何を問われているのかを考え る. • 注意深く書く.辞書を片手に下書きしてから 丁寧に清書する. 第1回教採対策講座資料(高橋) 30 2007/10/6
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