全体輪講発表(1.2節) 大阪大学 大学院工学研究科 極限光通信工学領域 井上研究室 欅田 直也・橘 遼太郎・隅田 拓也・高 祥史 1 1.2節 1:ディジタル信号とアナログ信号 電気信号の一般的な情報伝達信号 1.アナログ信号 信 号 振 幅 時間的に連続な値をとる 時間 2.ディジタル信号 時間的に離散的な値をとる 信 号 振 幅 0 1 TB 0 1 1 時間 ※簡単な2値のディジタル表現に、電流をオン・オフ切り替えることで0と1を表す方法がある 0や1をそれぞれ「ビット0」「ビット1」と呼ぶ。 1.2節 1:ディジタル信号とアナログ信号 2.ディジタル信号 TB について ・・・ビット間隔・ビットスロット。 信 号 振 幅 0 1 0 1 1 情報を1ビット運ぶのに要する時間。 B ・・・ビットレート。 一秒間に伝えるビットの数。 信号帯域幅 時間 TB 1 B = TB ・・・信号に含まれている周波数の範囲 信号をフーリエした時にゼロでない値となる周波数の幅で定義 1.2節 1:ディジタル信号とアナログ信号 アナログ信号からディジタル信号への変換 ① 一定時間間隔ごとにサンプリングする ①信 号 振 幅 サンプリングレートは アナログ信号の帯域幅⊿fで定義 サンプリング周波数 fs 情報が失われずに離散的なサンプルで表現可能 f s = 2⊿ f ② サンプルした値を離散値に量子化する 連続量をデジタルデータなどの離散 的な値で近似的に表す。 以下ではサンプル値の最大振幅を Amax 、 分割数をMとおく。 ②信 号 振 幅 3 時間 TB 6 時間 011 100 101 111 110 100 101 時間 4 5 7 6 4 5 ③ 信 号 振 幅 1.2節 1:ディジタル信号とアナログ信号 量子化誤差によるもの 量子化雑音・・・A/D変換の過程での量子化で発生 (アナログ・ディジタル変換) (信号をアナログからディジタルに変換するときの誤差) この量子化雑音の影響を最小にするには・・・ M Amax / AN AN ・・アナログ信号の二乗平均平方根振幅雑音 二乗平均平方根の定義 元の値を2乗して相加平均。 その後平方根をとる。 Amax / AN ・・・ダイナミックレンジ ②信 号 振 幅 3 6 時間 011 100 101 111 110 100 101 時間 4 5 7 6 4 5 ③ 信 号 振 幅 ダイナミックレンジ・・・識別可能な信号の 最小値と最大値の比率。 1.2節 1:ディジタル信号とアナログ信号 SNR 20 log10 ( Amax / AN ) 10log10 ( Amax / AN ) (:単位はデシベル) 2 ②信 号 振 幅 ある値Rに対して、単位をデシベルに直すには・・・ 10 log10 R で、変換できる! 3 6 時間 011 100 101 111 110 100 101 時間 4 5 7 6 4 5 ③ 信 号 振 幅 1.2節 1:ディジタル信号とアナログ信号 ③ 量子化したサンプル値を適切な変換技術でディジタル信号に変換 パルス幅変調 パルス位置変調 ビットスロット中のパルス位置を目安にディジタル化 TB 時間 パルス幅を変えることによってディジタル化 TB 時間 パルスの位置や幅を高精度で保つのは光通信システム上難しい・・・ので! パルス符号変調 2値の符号はそれぞれのサンプル値に対して ③ 信 号 振 幅 ビット1、ビット0の列で変換 011 100 101 111 110 100 101 時間 1.2節 1:ディジタル信号とアナログ信号 パルス符号変調 (PCM)について m サンプルを符号化する為に必要なビット数: とすると・・・ (量子化された信号のレベル数が M 2m or M とする) m log2 M PCMディジタル信号のビットレートは B mfs (2f ) log2 M ( f s 2f )より M Amax / AN 、 SNR 20 log10 ( Amax / AN ) 、 log2 10 3.33 より B (f / 3) SNR 1.2節 2:チャネル多重 チャネル:データ転送を行う経路の事。 光通信システムでは主に特定の周波数を指す 64 kb / s で動作 光通信システムの伝送容量は 100 Mb / s 以上 ディジタル音声信号は主に チャネルの 多重化 で伝送容量を 有効利用! TDM(Time-Division Multiplexing) 時間分割多重 FDM(Frequency-Division Multiplexing) 周波数分割多重 1.2節 2:チャネル多重 TDM(Time-Division Multiplexing) 時間分割多重 チャネル1 チャネル2 チャネル3 時間 時間 時間 時間 チャネルごとに時間をずらして多重する事で伝送効率を上げる! 1.2節 2:チャネル多重 FDM(Frequency-Division Multiplexing) 周波数分割多重 チャネル2 チャネル1 チャネル3 f1 f2 f3 周波数 チャネルごとに周波数をずらして多重する事で伝送効率を上げる! 1.2節 2:チャネル多重 TDMの利用 ディジタルハイアラーキ(階梯)の構築 北米・日本 24チャネルを多重化し、1.544Mb/sのビットレート ヨーロッパ 30チャネルを多重化し、2.048Mb/sのビットレート 北米・日本 1階梯のハイアラーキを4つ多重し、6.312Mb/s ヨーロッパ 1階梯のハイアラーキを4つ多重し、8.448Mb/s ITU-Tによって 標準化 SDH (Synchronous Digital Hierarchy) SONET (Synchronous Optical NETwork) 1階梯目 2階梯目 多重化 多重化 音声チャネル 1.2節 2:チャネル多重 SDH 基本速度155.52Mb/sのSTM-1(Shnchronous Digital Module Level1) という多重化フレームが基本単位。 (例)STM-16ならば、ビットレートは2.488Gb/s SONET 基本速度51.84Mb/sのOC(Optical Carrier) という多重化フレームが基本単位。北米標準 (例)OC-3が、STM-1と同じビットレート 1.2節 3:変調方式 RZ(Return-to-Zero) RZ ビット1が、ビットスロットより短い ビットパターン依存性が少ない 時間 NRZ(Non-Return-to-Zero) NRZ ビット1が続けば振幅が0に戻らない パルスの幅がビットパターンに依存 占有帯域が少ない 0 1 0 1 1 時間 1.2節 3:変調方式 変調前の光搬送波を以下のように表す。 A:振幅 ^ E (t ) e A cos(0t ) アナログ信号 ω:周波数 Φ:位相 ディジタル信号 AM(Amplitude Modulation) Aを変調 ASK(Amplitude-Shift-Keying) FM(Frequency Modulation) ωを変調 FSK(Frequency-Shift-Keying) PM(Phase Modulation) Φを変調 PSK(Phase-Shift-Keying) OOK(On-Off-Keying) 光信号をオン・オフにするだけの簡単な変調
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