比べ読みでわかること 1.ニュースバリュー 地理的に近い地域の話題がニュースに →「近接性」、「関連性」(Bell 1991) 2.見出し 同一内容の記事でも見出しが異なる 3.面による違い 4.曜日による違い 3.前提知識の違い 例:「池田」か?「大阪」か? 1 4.その他、 新聞をデータとする際の留意点 2 分析対象の新聞は何版か? 日経の例: 配達地域に応じて朝刊は11版~14版 (夕刊は1、3、4版)→各紙異なる 特ダネは最終版に 「山一証券廃業」(1997) →分析対象の明示が必要 「どこの地域」の「何版」か 3 面による用語の違い 「読者層」による用語の違い 日経の例:証券略称 マーケット面では・・・「日産自」、「ファミリーM」 1面・総合面では・・・「日産」、「ファミマ」 4 曜日による紙面の違い 日曜日、月曜日は「ヒマネタ」が多い ※土曜日・日曜日は経済界の動きが乏しい ※新聞社員も休みが多い →紙面作り置き →曜日ごとの特徴を考えてデータとして使用 5 「作家扱い」 比較的自由な文字遣いが認められる 例:コラム執筆の小説家 →均質なデータの確保には、記者が書いた ニュース記事が無難 6 広告の紙面への影響 企業の記事と同じ面に広告は原則掲載しない →レイアウトの分析の際に留意 7 自社事業は扱いを大きく 1.将棋名人戦 (2008年から毎日主催→毎日・朝日共催に) 2.甲子園 3.ジャイアンツ 4.各種展覧会 8 身内の不祥事の扱い 1.社全体としての不祥事は小さく扱う 「第三者名義株式保有問題」 2.編集に関わる不祥事 今後の調査課題 3.末端の社員の不祥事 9 電子版 利点:検索が楽 欠点: ①文字情報のみ ②見出しはそのままではない ③記事内の用語に変更があることも →分析する場合、必ず実際の紙面に立ち戻る レイアウトや写真から見えてくることも 10 まとめ 新聞の特徴を知った上で利用することが重要 ※多くは物理的・商業的側面 労働力、配達時間、広告、外部識者との関係、 「身内」絡みの報道 11 おまけ:「比べ読み」の効用 通常は「各紙の比べ読み」だが・・・ (1)11、12、13、14版の比べ読み (2)朝日や読売の大阪・東京・西部本社版の比 べ読み (3)地方紙の通信社電の比べ読み →新聞記事の「他の可能性」がわかる (見出し、「削り」(=要約)、レイアウト) メディアリテラシー・日本語の授業に活かせる? 12
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