システムはちゃんと動いてますか? システムの信頼性を評価する数学的な尺度 機密性 Security 信頼性 Reliability 可用性 Availabilit y 保守性 Serviceabilit y 完全性 Integrity 信頼性 稼働している平均時間 MTBFの値が大きいほど故障しにくく,信頼性が高い 保守性 修理している平均時間 MTTRの値が小さいほどシステムの保守性が高い。 可用性 システムのある期間の全運転時間(稼動時間+修理時間)に 対する,故障をしないで正常に稼動している時間の割合 MTBF と MTTR の求め方 平均故障間隔(MTBF) システムA 全稼働時間 稼働 6h 修理 1h 故障 故障 平均修理時間(MTTR) 全修理時間 稼働 故障回数 4h 修理 1h 故障回数 全 運 転 時 間 全稼働時間 全運転時間 10h(6h+4h) 12h(10h+2h) (6h + 4h) 2回 (1h + 1h) 2回 (全稼動時間) (故障回数) (全修理時間) (故障回数) 全修理時間 2h(1h+1h) 故障回数 MTBF MTTR 2回 5時間 1時間 稼 働 率 の 求 め 方 全運転時間 全修理時間 平均故障間隔(MTBF) 平均修理時間(MTTR) 12h(10h+2h) 2h(1h+1h) 5h 1h ① MTBF MTBF + 5 MTTR 5 + 1 12 - 2 = 0.833・・・・ ② 全運転時間 - 修理時間 全運転時間 12 稼働時間が求まる = 0.833・・・・ 問題1 次のシステムの稼働率を求めてみよう システムB 稼働 4h 修理 1h 稼働 4h 修理 1h 稼働 4h 修理 1h 全 運 転 時 間 全稼働時間は? 故障回数は? MTBFを求めよう 全修理時間は? 故障回数は? MTTRを求めよう MTBF,MTTRを用いて 稼働率を求めよう (4h+4h+4h)(全稼動時間) 3回 (故障回数) (1h+1h+1h)(全修理時間) 3回 (故障回数) 9h = ( 9h+1h ) 0.9 = = 9h 1h 複数のシステムで構成されているシステムの稼働率につ いて考えてみよう 2個の豆電球をつなぐ場合,直列と並列の2種類のつなぎ方があったのを 覚えているでしょうか? コンピュータシステムでも①直列方式と②並列方式の2種類があり,豆電 球と同じ特徴を持っています。 ① 直列方式 ② 並列方式 直列方式の稼働率 システムA システムB ① 特徴 一方のシステムが稼働しなくなると,システム全体が稼働しない。 システムA システムB システム全体 ○ ○ ○ ○ × × × ○ × × × × ② 稼働率の求め方 ○:稼働中 ×:故障中 システムAの稼働率 × システムBの稼働率 問題2 次のようなシステムAとシステムBが直列で接続され ている場合の稼働率を求めてみよう。 システムA システムB 稼働率 0.85 稼働率 0.90 システムAとシステムB 直列方式の稼働率の求め方 を直列で つないだ場 システムAの稼働率 × システムBの稼働率 合の稼働率は 0.765です 0.85(システムAの稼働率) × 0.90(システムBの稼働率) 並列方式の稼働率 システムA システムB ① 特徴 どちらか一方のシステムが稼働していれば,システム全体は稼働している。 システムA システムB システム全体 ○ ○ ○ ○ × ○ × ○ ○ × × × ○:稼働中 ×:故障中 ② 稼働率の求め方 1-(1-システムAの稼働率)×(1-システムBの稼働率) 1-(1-システムAの稼働率)×(1-システムBの稼働率) 1-稼働率 → 故障率 (1-システムAの稼働率) システムAの故障率 (1-システムBの稼働率) システムBの故障率 システムAの故障率 × システムBの故障率 1 - (システムAとシステムBの 両方もと故障している確率) システムAとシステムBの両方が 故障している確率 システムAとシステムBのどちらかが 稼働している確率 問題3 次のようなシステムAとシステムBが並列で接続され ている場合の稼働率を求めてみよう。 システムA 稼働率 0.85 システムB 稼働率0.90 システムAの故障率は システムBの故障率は システムAとシステムB 1 - 0.85 = 0.15 を並列でつないだ場合 の稼働率は 0.985です 1 - 0.90 = 0.10 システムAとシステムBの 両方が故障している確率 0.15 × 0.10=0.015 システムAとシステムBの どちらかが稼働している確率 1 - 0.015 = 0.985 応用問題 3台のコンピュータが図のように接続されてい る場合,システム全体の稼働率を求めてみよう ここに着目!! システムBとシス テムCとは並列 に接続してある システムB 稼働率 0.92 システムA 稼働率 0.95 システムC 稼働率 0.90 システムB 稼働率 0.92 システムC 稼働率0.90 システムBとシステムC を並列でつないだ場合 の稼働率は 0.992です システムBの故障率は 1 - 0.92 = 0.08 システムCの故障率は 1 - 0.90 = 0.10 システムBとシステムCの 両方が故障している確率 0.08 × 0.10 = 0.008 システムBとシステムCの どちらかが稼働している確率 1 - 0.008 = 0.992 システムA 稼働率 0.95 システムB,C 稼働率 0.992 システム全体の稼働 率は 0.9424です 直列方式の稼働率の求め方 システムAの稼働率 × システムB,Cの稼働率 0.95(システムAの稼働率) × 0.992(システムB,Cの稼働率)
© Copyright 2025 ExpyDoc