自動追尾型移動体の作成

自動追尾型移動体の作成
指導教官 : 青山 義弘
研究者 : 岡出 幸久
山本 雅俊
吉田
創
研究の背景
•現在、ロボットの研究は非常に盛んに行わ
れている
•授業や実験で得たことを利用してロボット
制御の研究は出来ないか
↓
機械的な要素ではなく、センサ部・制御
部にスポットをあてたロボット制御の研究
研究の目標
• 自律型ロボット・・・
– 操縦者を持たない
– 外部からの情報をマイコンや電子回路で解析し
て制御をする
• 製作する移動体
– 障害物を発見したら回避する
– 目標を発見すると、一定距離で追跡する
具体的には・・・
• 先頭を進む移動体
・・・ 親機(1台)
• 後について行く移動体
・・・ 子機(数台)
↓
親機の後ろを子機達が一列に並んでついていく
⇒ カルガモ親子の行列
移動体の
• 平均速度 → 毎秒10㎝
• 一定間隔 → 5~10㎝
移動体の動き
親は位置を知らせる
子
が
親
を
子 は 親 を さ が す
見
つ
け
る
子は親の後ろに列を作って進む
親機の行動
• 四方に光を出して、どの方向からも子機が反
応できるようにする
↓
• 子機からの反応があった場合には、後ろにの
み光が行くように切り替える
子機の行動
• 親機からの光に向かって走り出す
↓
• 距離を測って走りつつ、仮親となり、残りの子
機に対しての親機の役割を果たす(親機の行
動をとる)
• 障害物を発見したら、回避する
機体作製中
試作品の作製 ・・・ 子機を1台作製中
• 障害物を避けて動く
• 親の光を見つける
↓
• 親からの光をもとに親を追
尾する
試作品のセンサ配置図
センサ部制御部開発
距離センサの開発
移動体に必要な能力として・・・
① 親と子供を識別する
② 親との距離を判断する
⇒ 距離センサ
③ 周りの障害物を確認する ⇒ 障害物センサ
障害物センサは市販されている光センサを使用
距離センサのしくみ
親は光を発して、光センサを付けた子に存
在を知らせる
 光の有無
→
前方の親の有無を確認
 光の強さ
→
親との距離を測定
LED・光センサの選択
蛍光灯の発光スペクトルを考慮して最適なも
のを選びだす
結果:蛍光灯の光には
赤色(λ:680~
780nm)の成分が
弱い
•赤色発光のLED
•赤色に敏感な光センサ
蛍光灯の発光スペクトル図
を使用する
増幅器設計
光センサだけでは電圧の変化量が少ないため、
ある距離間でのA/D変換結果も変化が少ない
増幅器を光センサ、A/D
変換器間に配置する
↓
変化量を大きく与える
電圧 [V]
4
VQ
3
Vout
2
1
0
0
50
100
150 間隔 [mm]
LPF設計
光センサにはLEDからの光以外に蛍光灯
などの光が残っている
↓
LEDの光のみを取り出し、蛍光灯の影響
を抑えるため、低域フィルタ(LPF)を構成
する必要がある
距離センサのブロック図
光センサ・LPF・増幅器を配置してCPUに
照度の値を送る距離センサとなる
制御部とセンサ部とのやり取り
制御部
センサ部
• 距離に応じた速度設定
• 障害物をよけるように進
行方向設定
•前方の距離
•障害物の有無
モータに適応!!
モータ
マイコンについて①
• 制御するのに、電子回路の組み合わせだけで
できるのか
↓
• 1チップマイコンを使用することにする
• 様々なマイコンからポピュラーなものを数種類
選び出し、その中から今回使用するマイコンを
検討した
マイコンについて②
子機のマイコン
• 複雑な処理
• メモリ容量、割り込み、I/Oなどの点で優れ
ている
日立製作所の組み込みマイコン
“H8 3048/F”を使用
マイコンの機能①
• ITU
(Integrated Timer Unit)
•5チャネルの16ビットタイマで構成される
•8種類のカウンタ入力クロックを選択可能
 タイマ割り込みに使っているタイマユニット
 距離センサ・障害物センサの値をとるのに
タイマ割り込みを使用
マイコンの機能②
• A/D変換器
–10ビットの分解能
–1チャネルあたり最小7.4μs
• I/Oポート
–障害物センサや、距離センサなどを接続
• DMA
(Dynamic Memory Access)
–16Mバイトのアドレス空間を直接指定可能
マイコンでの制御について
マイコン側で行う制御は以下の通り
• センサのチャネル切り替え
• センサの値を読み取る
• センサからの値で行動を決定
前進、後退、方向転換などの行動がある
• モータの制御
今後の課題
• プロトタイプの製作、動作テストに入る
• テストにおいて発覚した問題点の原因を吟
味、改善していく
以上を繰り返していき、目標とする台数を
生産する。
プロトタイプ(子機:センサ部取付未)