地方自治体による住民意識調査の回収率の動向

地方自治体による
住民意識調査の回収率の動向
山田茂
2009年5月9日
経済統計学会関東支部
1
目次
• 考察の対象
・問題意識
・資料源
• 都道府県による調査
＊回収率の変動要因
回収方式・県内地区別・年齢構成
• 中小都市比較：1999年基準
2003年基準
＊年次調査
2
考察の主な対象
• 中小都市による住民意識調査の回収率
（都道府県・政令市による調査の続き）
• 一般的なテーマ：一般に関心低い
×特定テーマ：特定層は関心
• 対象者：成人＋α
無作為抽出 ×応募
3
問題意識
• 回収率の変動要因：方法・年齢構成・内容など
• １年次ごとの集計←たまたまその年に実施
• 毎年調査は少数：
年間180～250件実施のうち20件余り
• 同一方法での同一都市の結果を比較
4
『現況』の1年ごとの集計表
2002年
2003年
2004年
2005年
2006年
2007年
2008年
杉並区
80.2
80.3
82.6
78.8
82.4
78.3
78.8
江戸川区
76.2
74.5
江東区
79.3
文京区
78.2
葛飾区
１年ごとの
合計件数
67.8
84.8
77.9
76.6
83.9
2件
3件
70.4
3件
77.6
2件
3件
3件
2件
5
資料源
• 内閣府『全国世論調査の現況』
• 実施主体のインターネット・サイト
• 個別調査の報告書（図書館・公文書館）・問い合せ
• 大谷憲介『これで良いのか市民意識調査』2002年
• 地元紙
・県単位のサーベイ：千葉・長野
6
『全国世論調査の現況』
＊遅れて発行
例：08年3月実地調査 06年4月～07年3月
＊カバレッジ：脱落
千葉・京都・神戸ほか
＊個別調査の紹介：少ない・督促・地域区分なし
・往復が別の方法
・市販版：『世論調査年鑑』：07年発行まで
7
都市の所在地区分
• 東京圏：
東京都・埼玉県・千葉県・神奈川県
東京の特別区とそれ以外。
• 名古屋圏：愛知県・岐阜県・三重県
• 大阪圏：大阪府・京都府・兵庫県・奈良県（・滋賀県）
・人口流入超→「大都市的意識」流入
8
回収率入手：『現況』＋個別ほか
50
件
区部以外の東京圏
大阪圏
40
名古屋圏
3大都市圏以外
30
東京都の特別区
20
10
0
1990年
1992年
1994年
1996年
1998年
2000年
2002年
9
回収率の把握：ネット
140
件
東京圏
120
大阪圏
100
名古屋圏
80
3大都市圏以外
東京都の特別区
60
政令指定都市
40
20
0
2000年
2002年
2004年
2006年
2008年
10
並行実施：回収率
90
％
札幌留置
80
名古屋留置
70
名古屋往復郵送
60
札幌往復郵送
50
40
2000
年
2002
年
2004
年
2006
年
2008
年
11
方法変更→回収率
90
80
％
70
60
50
福岡郵送訪収→往復郵送
川崎留置→往復郵送
40
2000年 2001年 2002年 2003年 2004年 2005年
2006年 2007年 2008年
12
県面接回収率
90
％
静岡
茨城
80
埼玉
70
東京
富山
60
2000年
2002年
2004年
2006年
2008年
13
県留置回収率
90.0
85.0
％
愛媛生活
80.0
愛媛県政
75.0
島根
70.0
65.0
2000年 2001年 2002年 2003年 2004年 2005年 2006年 2007年
14
県郵送回収率
80
％
70
岩手
秋田r
60
福島
栃木
50
神奈川
40
長野
30
愛知
20
2000年
2002年
2004年
2006年
2008年
三重
15
県郵送回収率
70
滋賀r
60
大阪r
50
山口
％
40
兵庫r
30
香川
20
熊本
2000
年
2002
年
2004
年
2006
年
2008
年
宮崎
16
内閣府面接全国
80
％
全体
20代男性
20代女性
30代男性
70
60
50
40
30
1997年
2002年
2007年
国民生活に関する世論調査
2008年
17
国民生活に関する世論調査
東京区部
政令市
20万人～
10～20万人
～10万人
町村
80
％
70
60
50
40
1997年
2002年
2007年
2008年
18
日銀郵送全国 09年2月
25
集計標本
％
抽出標本
20
15
10
5
0
20代＊
30代＊
40代
50代
60代
生活意識に関するアンケート
７0歳以上＊
19
85
％
愛媛県留置 2007年
80
75
70
65
60
55
50
20
85%
茨城県面接 2008年
80%
75%
70%
65%
人口10万～
～10万
5万未満
郡部
21
65%
大阪府郵送 2007年
60%
55%
50%
45%
大阪市
泉北
三島
南河内中河内北河内
豊能
泉南
22
60%
神奈川県郵送 2008年
55%
50%
45%
40%
35%
23
1年前も現在の住居
95%
90%
85%
80%
75%
15～19歳
20～24
25～29
30～34
35～39
就業構造基本調査 2007年
40～44
45～49
24
住民の意見が行政サービスへ反映されている
40
％
30
20
10
0
読売 06年1月面接回収率：60.2％
25
留置・面接 20代％
18
16
回収標本
住基台帳
14
12
10
8
6
4
2
0
D愛媛
P富山
P埼玉
P静岡
P茨城
P東京
26
郵送 20代の比率％
16
回収標本
住基台帳
12
8
4
0
27
東京都
2008年
面接
回収率
90
男性
％
女性
80
70
60
50
40
20代
30代
40代
50代
60代
70歳以上
28
回収率 08年郵送
80%
20代
30代
40代
50代
60代
70代
80代～
70%
60%
50%
40%
30%
20%
10%
静岡
宇都宮
高知
目黒
福井
調布
沼津
29
回収率 08年郵送
80%
20代
30代
40代
50代
60代
70代
80代～
70%
60%
50%
40%
30%
20%
帯広
足利
米子
飯田
銚子
真岡
倉吉
富良野
30
90
往復郵送へ変更：回収率
％
旧方式最終回
新方式初回
80
70
60
50
40
30
31
3000
2500
計画標本数の増加
旧方式最終回
新方式初回
2000
1500
1000
500
0
32
2008年郵送平均回収率
52
％
50
48
46
44
42
3大都市圏以外
33
2008年郵送回収率
35
30
25
件数
30％～40％
40％～50％
50％～60％
60％～70％
20
15
10
5
0
３大都市圏外
34
中小都市回収率：99年と07年
(～-10%)
郵送 64
留置 6
面接 5 0
(-10%～-5%)
25
1
(-5%～+5%)
8
23
4
1
(+5%～)
8
2
4
0
0
35
中小都市 99年と07年郵送
(～-10%)
名古屋圏 4 0
大阪圏 10
東京圏 24
大都市圏外 25
(-10%～-5%)
(-5%～+5%)
1
(+5%～)
3
4
9
0
1
5
4
11
0
8
2
7
3
5
36
中小都市回収率：03年と07年
(～-10%)
郵送 84
留置 9
面接 5 0
14
1
(-10%～-5%)
14
(-5%～+5%)
42
3
1
14
4
4
(+5%～)
1
0
37
年次調査回収率東京圏郵送
80
％
60
越谷
督
船橋
督
八王子
50
茅ヶ崎
40
平塚
70
30
38
回収率名古屋・大阪圏郵送
70
％
碧南
高槻
60
西宮督
三田督
50
40
30
1998年
2000年
2002年
2004年
2006年
2008年
39
65
％
60
55
3大都市圏以外郵送
能代
宇都宮
富士
50
沼津
都城
45
40
35
30
40
留置面接調査回収率
95
90
85
％
久留米D
府中P
杉並D
80
中野D
75
41
年次調査と他の調査
・年次調査以外の調査
総合計画策定用：審議日程→受付延長困難
調査項目が多い
回答が難しい印象
・年次調査：毎回広報紙で紹介・翌年改善策
42
70
60
08年督促実施：回収率
件数
郵送全体
督促明示分
50％～60％
60％～70％
50
40
30
20
10
0
30％～40％
40％～50％
43
督促明示 2008年 21件
川崎市
取手太宰府
足利さくら
松本
東京圏
区部以外
名古屋圏
大阪圏
44
400
通
日次回収数東海市08年
350
300
250
200
150
100
50
0
5日 7日 9日 11日 13日 15日 17日 19日 21日 23日 25日 27日 29日 31日 33日
月曜に増加
20日目に督促状発送
45
督促後の回収率
60
％
50
督促後
40
30
督促前
20
10
0
06川西市
07西東京市 07東海市
08東海市
督促後：発送後４日目～
08川西市
46
むすび
• 中小都市：全般に低下傾向
特に大都市圏外総合計画関連
• 年次調査は相対的に安定
• 若年層：低い
・督促：一定の効果
• 他の要因：項目の内容・受付延長の影響など
47
90
％
江戸川区回収率
郵送配布回収：郵送・訪問併用
80
70
60
2006年まで10日間
08年19日間：葛西64％～小松川75％
48

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