近似アルゴリズム輪講 第3章 シュタイナー木とTSP メトリックシュタイナー木問題 • シュタイナー木問題 – 辺に非負のコストが与えられているグラフ、要 求点、シュタイナー点が与えられたとき、全て の要求点(および任意のシュタイナー点)を含 むコスト最小の木を求める問題。 • メトリックシュタイナー木問題 – 辺のコストが三角不等式を満たすメトリック(距 離空間)に限定した問題。 定理: シュタイナー木問題からメトリックシュタイナー木問題へ の近似率保存リダクションが存在する • シュタイナー木問題のインスタンスIのグラ フG=(V,E) ↓多項式時間で構成可能↑ • メトリックシュタイナー木問題のインスタン スI’のグラフG’=(V’,E’) スパンニング木 • 連結グラフGの全ての頂点を含む部分木 のこと R上のMSTのコストは 2・OPT以内 タイトな例 1 2 巡回セールスマン問題(TSP) • 辺に非負のコストが付随する完全グラフが 入力としてあたえられて、全ての点をちょう ど一度ずつ通る最小コストの閉路を求める 問題 定理: 任意の多項式時間で計算可能な関数α(n)に対して、P=NPでない 限り、TSPをα(n)以内の近似率で近似することは不可能 • 背理法を用いて証明 – 一般のTSP問題に対して、近似率α(n)の多項 式時間近似アルゴリズムAが存在したと仮定 – AがNP困難なハミルトン閉路の存在判定問題 を多項式時間で解けるため、P=NPとなる 2近似アルゴリズム 1. GのMST Tを見つける 2. このMSTの各辺を2重化してオイラーグラ フを求める 3. このグラフでオイラーツアーtを求める 4. Gの各点をtで最初に現れる順番で並べ て得られるツアーCを出力する タイトな例 3/2近似アルゴリズム 1. GのMST Tを見つける 2. Tの奇数次数の点全体の最小コスト完全 マッチングMを求める。MをTに付け加え てオイラーグラフを求める 3. このグラフでオイラーツアーtを求める 4. Gの各点をtで最初に現れる順番で並べ て得られるツアーCを出力する タイトな例
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