郵政事業民営化

郵政事業民営化
目次
1.郵政事業の現状
2.郵便事業の経緯
3.現状の問題点
4.外国の郵政事業との比較
5.私たちの民営化案
1.郵政事業の現状
郵政事業とは
政府
郵便局
郵便事業
貯金事業
保険年金事業
郵政事業の特徴
 国営事業であること


国営事業は国家予算の一般会計から事業資
金の補填を受けることができる
しかし郵政事業は独立採算的に経営されてお
り、補填を受けていない
郵政事業の特徴
 三事業一体で経営されていること

通信、物流、金融部門の事業が一つの企業に
より経営されているようなもの
郵政事業の特徴
 郵便事業が独占されていること


郵便法により信書の送達は郵政省の独占事業
一方で郵便事業にはユニバーサルサービスの
義務がある
ユニバーサルサービス
 Universal : 一般的な,普遍的な,例外な
く当てはまる,広く行われている
 利用者すべてに対しての均質なサービスの
提供
ユニバーサルサービス
日本全国どこからどこへ手紙を
出しても、利用料金は変化しない
郵便事業
 切手・はがきの販売
 手紙・はがき・小包の集配
を業務とする
貯金事業
 郵便貯金
 郵便振替
 郵便為替
を業務としている
郵便貯金
2.郵便事業の経緯
郵政3事業民営化案
 特殊会社化(三事業一体経営)
 三事業一体の完全民営化
 郵貯・簡保廃止による完全民営化
①特殊会社化( 三事業一体経営)
政府
郵政会社
郵便事業
株保有100%
貯金事業
保険事業
ユニバーサル
サービス義務あ
り
②三事業一体の完全民営化
郵便ネットワーク会社
ユニバーサルサービス義務なし
貯金事業
保険事業
③郵貯・簡保廃止による完全民営化
郵便ネットワーク会社
郵貯特別会計
簡保特別会計
既存口座管理の委託
全商品販売など民間金融機関か
らの受託業務
3.現状の問題点
問題点 1
 郵便事業への参入条件

10万本のポスト設置
↓
新規参入者なし
問題点 2
 総務大臣の許可制

民間に事業開放されているにもかかわらず、郵
政公社と総務省の間に強いつながりがある。
問題点 3
 ユニバーサルサービスの確保


民間企業の参入が高利益が見込める都市部
に限られる可能性がある
僻地でのサービスがおろそかになる
4.外国の郵政事業との比較
イギリス
 69年公社化(郵便電気通信公社)
巨大化した事業の効率化のため
 81年郵便公社と電気通信公社に分離
 01年郵便公社民営化
→政府100%持ち株会社コンシグニアに
コンシグニア
 政府全株保有の特殊会社
 郵便局数:ゆるやかな減少傾向
 職員数:21万3000人
職員の身分:非公務員
 提供サービス:郵便、為替
 約11億ポンドの赤字計上(2002年度)
アメリカ
 71年に郵政事業を公社化(USPS)
 「ユニバーサルサービスは国でなければで
きない」
 郵便貯金は67年に廃止
USPS
 独立行政機関
 郵便局数:約3万9000局
 職員数:88万1000人
職員の身分:公務員
 提供サービス:郵便、為替
 2000億円以上の赤字(2001年度)
 民営化による競争力強化が求められてい
る
ニュージーランド
 87年郵便電気通信省から公社化
 郵便、郵貯、電気通信事業の3つに分割さ
れた
 3社とも政府全株保有
 民間参入は98年から全面自由化
ニュージーランドポスト
 政府全株保有の特殊会社
 郵便局数:1019局
 職員数:約9300人
職員の身分:非公務員
 提供サービス:郵便、為替、貯蓄商品
 収支は黒字基調で推移している
ドイツ
 89年3事業に分割・公社化
 95年株式100%政府保有の株式会社化
 96年ドイツ・テレコム社株式上場
 97年ドイツ連邦郵便・通信省廃止
→民営化完了
ドイツ・ポスト
 政府株式保有の特殊会社(一部公開)
 郵便局数:1万4000局
 職員数:24万人
職員の身分:公務員および非公務員
 提供サービス:郵便、貯蓄商品、投資信託、
外貨両替、旅行小切手
 収支は黒字傾向
赤字国の特徴
黒字国の特徴
 全局数に対する委託局の割合が大きい
→ニュージーランド:69%、ドイツ:59%
5.私たちの民営化案