主記憶装置に記憶されるデータは,パソコンの電源を切ると記憶内容が 消えてしまう。また,容量にも限界があるので,補助記憶装置にデータを 記憶させる。補助記憶装置はパソコンの電源を切っても記憶内容は消えな い。補助記憶装置の内容は主記憶装置上で利用することができる。 電源 OFF 主記憶装置 データ保存 電源 OFF 補助記憶装置 データ保存 フロッピーディスク ハードディスク装置 MO DVD-ROM,DVD-R,DVD-RAM MO トラック 磁気ディスクの円盤上に同心円状 に設けられた記憶容量。各トラック の記憶容量は同じ。 セクタ トラックを20個程度に分割したもの。 読み書きの最小単位。 パソコン本体に組み込まれている複数の円盤状のディスク 大容量,高速アクセスが可能 アクセスアームが水平移動し目的のシリンダに 磁気ヘッドを位置付けデータの読み書きをする。 アクセスアーム シリンダ 同時にアクセスできるトラックの集まり 磁気ヘッド データの読み書きをする 磁気ディスクの一種で,大きさは3.5インチ(約 9cm),約1.44MBの記憶容量。大容量のデータ は保存できないが,持ち運びに便利。他の補助 記憶装置に比べ,アクセス時間が長い。 トラック セクタ フロッピーディスクを初めて使用する場合は, 初期化(フォーマット)することにより,セクタ を作りデータを記憶することができる。 記憶容量 =(1トラックの記憶容量) × (1シリンダのトラック数) × (1パックのシリンダ数) 問題1 1トラックあたりの記憶容量が5,120バイト,1シリンダ25トラック, 1パック150シリンダの磁気ディスクの記憶をもとめなさい。 1トラックの記憶容量 5,120バイト 1パック150シリンダ 1シリンダ25トラック 5,120 × 25 × 150 = 19,200,000B = 19.2MB 問題2 1トラックあたりの記憶容量が2,000バイト,1シリンダ15トラック, 1パック180シリンダの磁気ディスクの記憶をもとめなさい。 1トラックの記憶容量 2,000バイト 1パック180シリンダ 1シリンダ15トラック 2,000 × 15 × 180 = 5,400,000B = 5.4MB 位置決め時間 (シーク時間) 回転待ち時間 (サーチ時間) アクセスアームを動かして目的の シリンダに移動するまでの時間 ディスクが回転して磁気ヘッドに目的 のレコードが移動するまでの時間 データの位置によって「シーク時間」と「サーチ時間」は異なるので,平均値を用いる。 平均シーク時間 + 平均回転待ち時間 = 平均待ち時間 データ転送時間 目的のレコードを読み取ってデータ 転送が終了するまでの時間 アクセス時間 →データの読み書きする時間 アクセス時間 平均シーク時間 平均回転待ち時間 平均待ち時間 データ転送時間 アクセス時間 平均シーク時間 平均回転待ち時間 データ転送時間 平均待ち時間 問題3 平均シーク時間10ms,回転速度2,000回転/分,1トラック150,000B の磁気ディスク装置から,25,000Bを読み取る場合のアクセス時間を もとめなさい。 1. 平均回転待ち時間をもとめる 1分間に2,000回転する → 「1回転に何ミリ秒かかるか」計算する 1回転時間 : 60 ÷ 2,000回転 = 0.03s = 30,000 = 30 × 10-3 単位は「ms」にする 1 × 1000 = 30ms 平均回転待ち時間は,1回転時間の半分 平均回転待ち時間 : 30ms ÷ 2 = 15ms アクセス時間 平均シーク時間 平均回転待ち時間 データ転送時間 平均待ち時間 問題3 平均シーク時間10ms,回転速度2,000回転/分,1トラック150,000B の磁気ディスク装置から,25,000Bを読み取る場合のアクセス時間を もとめなさい。 2. データ転送時間をもとめる データ転送速度 : 150,000 × 2,000 ÷ 60 = 5,000,000 = 5 × 106b/秒 データ転送時間 : 25,000 ÷ 5 × 106b/秒 = 0.005s = 5 × 10-3 3. アクセス時間をもとめる 10ms + 15ms + 5ms = 30ms = 5ms 問題4 平均シーク時間30ms,回転速度5,000回転/分,1トラック30,000Bの磁気 ディスク装置から,7,500Bを読み取る場合のアクセス時間をもとめなさい。 1. 平均回転待ち時間をもとめる 1回転時間 : 60 ÷ 5,000回転 = 0.012s = 12 × 10-3 = 12ms 平均回転待ち時間 : 12 ÷ 2 = 6ms 2. データ転送時間をもとめる データ転送速度 : 30,000 × 5,000 ÷ 60 = 2,500,000 = 2.5 × 106b/秒 データ転送時間 : 7,500 ÷ 2.5 × 106b/秒 = 0.003s = 3 × 10-3 3. アクセス時間をもとめる 30ms + 6ms + 3ms = 39ms = 3ms
© Copyright 2024 ExpyDoc