垂直多関節形ロボット 三菱MOVEMASTER EX RV-M1

垂直多関節形ロボット
三菱MOVEMASTER EX
RV-M1
実験説明スライド
Aコース,Bコース共通
実験題目「ロボットアームの基礎」および「ロボットアームのプログラミング」
ロボットを動かす方法
1. 手動による運転
Teaching boxのボタンを操作してロボットを動かす.
2. コマンドによる運転
PCのキーボードからロボットコマンドを入力して動かす.
3. プログラムによる運転
ドライブユニットのメモリにロボットプログラムを格納して
実行し,プログラムの制御で運転する.
・プログラム開発,調整,保守のために・・・「手動,コマンドによる運転」
・実際にロボットに仕事をさせる時には・・・「プログラムによる運転」
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ロボットアームの座標系
このロボットにはウエスト軸の中心が底の面に交差する
点を原点とする座標がある.ハンドの手先部(工具中心
点)の位置をこの座標で表す.
+Z
z
座標位置
x, y, z, p, r
J3
+r
J1
0
300mm
J2
J4
+p
ロボット
正面方向
+X
+Y
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原点復帰操作
電源投入後,運転する前に必ず「原点復
帰」の操作が必要.各関節を限界まで回転
させ,機械的な原点と,制御系の原点を一
致させる作業.これをやらないと,今どの
位置にあるのか自分自身でわからなくなっ
てしまう.
≪原点復帰操作≫
〖NST〗〖ENT〗
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手動による運転
主にteachingという方法でポジション登録する時に使われる方法.
ハンドの位置と姿勢
ピッチ ロール
X, Y, Z, P, Rの5つのパラメータでロボットの位置と姿勢が決まる.
ハンドの位置
単位:mm
• X軸座標値:左右方向(X)
• Y軸座標値:前後方向(Y)
• Z軸座標値:上下方向(Z)
ハンドの姿勢
単位:度(°)
• ピッチの角度:XY平面に対する手首の曲げ角(P)
• ロール角度:手首のひねり角(R)
ポジションの登録
ポジションの登録は,位置と姿勢+ハンドの開閉の6つのパラメータをひとつの番号に
代入して同じ位置と姿勢を簡単に扱えるようにしたもの.
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Teaching
登録したい位置および姿勢にジョグ操作で動かし,そのときの状態
でポジション登録することをteachingという.
≪ジョグ操作≫ 2つのモードがある
関節系の動作(各関節ごとに動きを指定する)
〖PTP〗キーの後 B±, S±, E±, P±, R±の各キーを押す.
直交系の動作(各関節の動きを合成して工具中心点を座標に沿って動かす)
〖XYZ〗キーの後 X±, Y±, Z±, P±, R±の各キーを押す.
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ポジションの登録
登録したい位置と姿勢で〖P.S〗〖ポジション番号〗〖ENT〗
ポジションの消去
〖P.C〗〖ポジション番号〗〖ENT〗
位置の確認
〖MOV〗〖ポジション番号〗〖ENT〗
• Teaching boxのON/OFFスイッチをONにしてから各キーを操作する.
• ジョグ操作は,ボタンを押している間だけロボットが動作する.離すと止まる.
• ポジション番号は1から629まで使用可能.
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ロボットコマンドによる運転
パソコンからロボットコマンドを送信してロボットを動かす方法.
パソコンのキーボードからコマンドを入力すると,コマンド文字列が
RS232Cインターフェース(シリアルポート)を通じてドライブユニット
に送られる.ロボットはそれを受け取ると直ちに対応した動作・処
理をする.
ロボットコマンドの数は約60種類ほどある.
〖例1〗コマンドによる原点復帰操作
NT
〖例2〗ポジション50を登録
書式: PD ポジション番号, X座標値, Y座標値, Z座標値, ピッチ角, ロール角
PD 50, 473, 12.5. 610, 22, -5
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〖例3〗ハンドを閉じ,ポジション30へPTP制御で移動
書式: MO ポジション番号, OまたはC
MO 30, C
〖例4〗ハンドを閉じ,目標位置のポジション50までの経路を30の補間点で分
割し,各々の補間点を通過しながら移動する(CP制御)
書式: MS ポジション番号, 補間点数, OまたはC
MS 50, 30, C
・コマンド文字列はEnterキーを押したときにまとめてドライブユニットに送信される.
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ロボットプログラムによる運転
ロボットコマンドの行頭に番号を付けて実行順に並べたものがロボット
プログラム.通信ソフトを使い,ドライブユニットにプログラムを送るとメ
モリに格納される.ロボットを動かすにはプログラムを実行するコマン
ド「RN」を送信する.
プログラムは基本的に行番号の小さい順に実行される.
〖例〗10 SP 3
速度を3に設定
20 MO 20, O ハンドを開いてポジション20へPTP制御で移動
30 MO 30, C ハンドを閉じてポジション30へPTP制御で移動
40 ED
プログラム終了
・プログラムの中で使用できないダイレクト専用のコマンドがあるので注意.
・ファイル名は8文字以内の半角英数字
・プログラムのファイル名の拡張子は「.PRG」
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実験1:Teaching boxによる手動操作
Teaching boxを使って,原点復帰操作,関節系と直交系のジョグ操作,teaching,ポジション間移動を試みる.
実験方法
1.
原点復帰操作
電源を投入後は必ず原点復帰操作を行う.
Teaching boxのON/OFFスイッチがONになっていることを確認し,
〖NST〗〖ENT〗と続けて入力
2.
関節ジョグ操作による各軸ごとの動作(PTPモード)
〖PTP〗キーの後〖B±〗, 〖S±〗, 〖E±〗, 〖P±〗, 〖R±〗の各キーを押し
て,それぞれの関節を動作させてみる.
3.
直交ジョグ操作による直交座標系に基づいた動作(XYZモード)
〖XYZ〗キーの後〖X±〗, 〖Y±〗, 〖Z±〗の各キーを押して,工具中心点(TCP)
が直線移動するのを確認する.また,〖P〗, 〖R〗の各キーを押した時に姿勢が
変化しても工具中心点(TCP)が変わらないことを確認する.
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4. Teaching
ポジションの登録,確認,変更,消去を試みる.
最終的に任意のポジション3点を登録しておく.
登録したポジションは後の実験で使用する.
5.
ポジション間の移動
4.で登録した3つのポジション間を移動する.
〖MOV〗 〖ポジション番号〗 〖ENT〗
・Teaching boxのON/OFFスイッチをONにしないと非常停止ボタン以外
は操作できない
・ON/OFFスイッチをOFFからONにした直後は〖PTP〗モードに戻る.
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実験2:コマンドによる制御
パソコンから各種移動運転,ポジションの設定,
座標の読み出しなどのロボットコマンドを入力
して,動作を確認する.
実験方法
①
通信プログラムの準備
1. Teaching boxのON/OFFスイッチをOFF
2. PCの「ロボットコミュニケーションソフト」を起動
3. 「5:ティーチング」を選択し,コマンド入力モードに入る
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②
ロボットコマンドの入力
基本的なコマンドを入力して,動作指令を出し,ロボットの反応を確認する.
必ずトライしてみるコマンド
MO (MSとの違いを確認.移動距離が短いと違いがわかりにくい.)
MS
WH
PD (設定する数値が,移動可能な位置と姿勢なのかを確認)
PR
MA (2つのポジションを足した位置に移動.足すポジションはPDで設定)
CR (SC実行前と実行後の違いを確認)
SC
・マニュアルを参照の上,動作を十分理解してから適切な引数を与え,実行すること
・Teaching boxのON/OFFスイッチをONにすると通信ソフトが起動中でも手動操作可能
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機械システム工学科 黒田研究室
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