スライド 1

聴き手を動かす
プレゼンテーションのコツ
黒部 五郎(Goro Kurobe)
富山大学総合情報基盤センター
Information Technology Center
University of Toyama
目
次
(1)
プレゼンテーションとは
プレゼンテーションの特徴
プレゼンテーションの3要素
内容と人柄を伝える技法
プレゼンテーションの重要性
プレゼンテーションとビジネス
情報伝達のプロセス
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目
次
(2)
 プレゼンテーション実施までのステップ
 目的の明確化と聞き手の分析
 ストーリーの組み立て
 ストーリー・ボードの作成
 プレゼンターとしての基本
 言語表現,音声表現,非言語表現
 プレゼンテーション資料の作成
 発問と質疑応答の技法
 プレゼンテーションの準備と実施
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プレゼンテーションとは
プレゼンテーションとは,発表を通じて,
聞き手の態度や行動に何らかの変化を起
こすこと
聞き手に何も変化がなければ,
プレゼンテーションは失敗
聞き手は,思い通りには行動
してくれないことが多い
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プレゼンテーションの特徴
資料を使う
話の組み立てと順序が大切
画面を見やすくする
プレゼンターが口頭で説明する
伝え方が重要である(言語・非言語表現)
聞き手と対面している
聞き手を集中させることが重要
柔軟な状況対応力が必要
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プレゼンテーションの3要素
聞き手はプレゼンテーション
を通して内容を知る
内
プレゼンテーション
技法が聞き手の理解
を助ける
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技
法
容
人
柄
聞き手はプレゼン
テーションを通して
人柄を知る
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内容と人柄を伝える「技法」
内容を組み立てて
資料を作成し
説明する
内
技
法
容
人
柄
その人らしさや
思いを
どう表現するか
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プレゼンテーションの重要性







商談
新製品発表会
企画の説明・説得
会社案内・説明会
ユーザー説明会
学会・研究会・協会における発表
会議,研修,講義
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プレゼンテーションとビジネス
環境の変化・競争の激化
迅速で的確な意志決定が必要
情報の収集・伝達が重要
情報化時代,情報量の増大
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情報伝達のプロセス
内
容
制約条件の確認
聞き手の分析
・時
・機
・会
・目的は何か
・レディネス
(Readiness)
構
成
Framing
話し手
話し方
Delivery Skill
間
材
場
資
料
Briefing Paper
聞き手
内
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容
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プレゼンテーション実施までのステップ
目的・テーマの明確化
聞き手の分析と制約条件の確認
ストーリーの組み立て
発表資料の作成
リハーサルの実施
プレゼンテーションの実施
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目的の明確化と聞き手の分析
 プレゼンテーションの目的を再確認する
 主題を明確にし,効果的なタイトルを決める
 聞き手に何をどの程度期待するのか明確にする
理解/納得/承認/賛成/購入(行動)
 聞き手を分析する
 地位や職位,所属部門などを分析する
 個人の特性(経験,性別,年齢など)を調べる
 聞き手の関心やニーズを把握する
 テーマに関する聞き手の知識レベルを知る

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Readiness:聞き手はどのくらいの準備状況にあるのか
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ストーリーの組み立て
オープニング
 あいさつをする
 目的と議題の確認
 興味・関心を持たせる
結 論
本
論
 目的や聞き手のニーズに従って
内容を組み立てる
 質疑・応答をする
結 論
クロージング
 キーポイントを要約する
 必要事項を確認する
 お礼を言う
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ストーリー・ボードの作成
優先順位
はじめに
背 景
問題点
解決策
まとめ
1
XXXX
XXXX
XXXX
XXXX
XXXX
XXXX
XXXX
XXXX
XXXX
3
XXXX
XXXX
XXXX
緊急の場合
は3以下を
切り捨てる
4
XXXX
XXXX
2
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トランジション
(つなぐ)
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プレゼンターとしての基本
 言語表現(Verbal Expression)
 音声表現(Vocal Expression)
 非言語表現(Nonverbal Expression)
言葉
 メラビアンの法則
7%
 言葉
= 7%
 話し方
=38%
 態度や表情=55%
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態度や
表情
55%
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of Toyama
話し方
38%
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言語表現(Verbal Expression)
 聞き手の立場で言葉を使う
 独りよがりな言葉の定義を避ける
 専門用語(Technical Term)は聞き手に合わせ
て使う
 略語は確認して使う
 ATM = Automated Teller Machine (現金自動預払機)
 ATM = Asynchronous Transfer Mode
(非同期通信モード)
 具体例や例え話を適切に使う
 話し言葉と書き言葉の違いに留意する
 (科学scienceか,化学chemistryか,など)
 敬語を正しく使う
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音声表現(Vocal Expression)
全員に聞こえる声で話す
第一声が最後列の席で聞こえるように声を出
す
多人数の場合はマイクを使用する
適度な速度で話す
早口に注意し,ゆっくり話す
大きい声を出そうとすると,ゆっくりになる
声に緩急(メリハリ)をつける
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明瞭に発音する
口を大きく開けて発音する
特に語尾を明瞭に発音する
(します,しません)
間(ま)を入れる
話の区切り目(句点(。)の部分)に,間を
入れる
立て板に水では理解できない
キーワードの前に,アイ・コンタクト
(Eye Contact)と間を入れる
不要な間は入れない
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非言語表現(Nonverbal Expression)
1)姿勢
2)ポイント動作
3)アイ・コンタクト
4)ゼスチャー
5)表情
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1)姿
勢
聞き手に正対し,
両足を軽く開き,体重を均等にかけます.
肩の力を抜き,リラックスします.
両手は両脇に置くか,前で軽く組みます.
体や首を揺らさないようにし,
歩きを入れます.
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2)ポイント動作
 話している箇所が分かるように,聞き手の視界
を遮らないようにポイントします.
 ポイントしたら,1~2秒間静止します.
 ポインターを振り回さないようにして下さい.
 レーザ・ポインターは動きすぎるので,可能な
限り「指し棒」を使います.
 指し棒がないときは手を使い,指を揃えてポイ
ントします.
 ポイントしたまま,画面を見ながら話さないよ
うにして下さい.
 あくまでも聴衆を見て話しして下さい.
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3)アイ・コンタクト(Eye Contact)
 アイ・コンタクトの目的
 聞き手に熱を伝える
 聞き手に刺激を与えて飽きさせない
 聞き手の反応を見る
 聞き手を引きつけるためにも,多くの聞き手に
視線を合わせる
 1対1で話している気持ちで視線を向ける
 流すのではなく,何秒か留める
 凝視せず,柔らかい視線・表情で見るように
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4)ゼスチャー
 ゼスチャーの目的
 強調点を明確にする
 視覚化を促進さる
 聞き手を引きつける
 聞き手は一般的に飽きっぽく
 聞くよりも見ている
 特に動いているものを見ている
 まして,事実をみているとは限らず,自分流に解釈
している
 ゼスチャーは,手の先だけでなく
 腕全体を大きく使い
 声の調子と合わせて,堂々と行う
 ただし,ゼスチャーの使いすぎには注意する
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5)表情
心がけること
常に豊かな表情
笑顔
内容に合わせた表情
好感の持てる表情
自分で鏡やビデオ等を見て練習しておく
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発表資料の作成
ストーリーボードに従って
スライドのタイトルとテキストを作る
必要なデータや情報を調査・収集する
掲載する表やグラフを作成する
説明に必要な図形を作成する
写真やイラストを用意する
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発問と質疑応答の技法
発問
質疑応答
聞き手からの質問を受け付け,回答しま
す.必ず質問内容を確認し,結論先行型
で回答します.簡潔に答え,質問者自身
や他の聞き手に意見を求めるのもベター
です.
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リハーサルの実施
リハーサルを行ってスライドを切り替え
るタイミングを設定する
PowerPointの「リハーサル」機能を使用
して,スライドごとに掛かった時間を計
測する
時間を調整するために,話の内容や盛り
込んだ内容を調整する
スライドの順番や数を吟味する
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プレゼンテーションの実施
聴き手を動かすプレゼンテーションのこ
つ
プレゼンテーション準備作業のチェック
シート
話し方のマナー
「あがらない」ために
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聴き手を動かす
プレゼンテーションのこつ
制限時間を守る
自然に語りかけるように話す
スライドを指すには長い指し棒を使う
発問により聴き手を巻き込む
質問は,必ず内容を確認し,簡潔に答える
質問者には感謝の気持ちを表す
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発問の技法
 双方向のコミュニケーションを図るために,発問により
聞き手をこのプレゼンテーションに巻き込む
 先ず,質問しやすい雰囲気を作り出す
 発問し,聞き手を話の流れに誘導する
 自問自答型の発問も効果的です
 発問は,反応を予測しておくこと
戦略的な質問を考えておくこと
 時には指名発問をして「○○さん,この件をどう思いま
すか?」と言い,多数派が手を挙げるような発問のしか
たをすることも有効
 発問したときは,アイ・コンタクトをして,考えるだけ
の間を置く
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質疑応答の技法
聞き手からの質問を受け付け,回答する
必ず質問内容を確認する
「お尋ねになったには○○○ということです
ね?」
結論先行型で,簡潔に答える
質問者自身や他の聞き手に意見を求める
のもベター
質問者に感謝の気持ちを表す
「質問,ありがとうございます.」と入れる
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プレゼンテーション準備作業の
チェック・シート
1.テーマ:
2.想定する聞き手(対象者):
3.聞き手に期待すること:
4.ストーリーの組み立て:
(結論を先にするか,後にするか)
5.発表用資料の再確認:
(表紙,目次,タイトルと副題,・・・)
6.オープニングとクロージング:
(オープニングで行う発問:
)
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話し方のマナー
(1)聞き手に会った服装をし,身だしな
みを整えます
(2)開始・終了時間を守ります
(3)否定的なことは言わない
(4)信頼感を損ねるような表現は避けます
(5)感じよく挨拶で始め,終わりにはお礼
を述べて,印象深く締めくくりましょう
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聴き手を動かす
プレゼンテーションのコツ
ご清聴ありがとうございました.
Thank you for your attention!
黒部 五郎(Goro Kurobe)
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